ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

小さな輝石(奇跡!)

2012年06月10日 | ファミリーイベント
 さて、「小さな奇跡!」について記すことにしょう。

 先月中旬に私たち夫婦の結婚40周年を記念して、息子夫婦の住んでいる沖縄へささやかな旅行をしたことは、いつもガリバー通信をご覧いただいている皆さんには報告したと思うのだが、その旅行の最後に起きたささやかな物語なのである。

 三泊四日と言っても、行きは関西空港からの昼過ぎの日航機で那覇に飛んで、那覇市内のホテルに連泊し、最終日はちょっと違ったホテルということで、沖縄市の海辺に近いホテルを予約して、楽しかった正味は丸二日間の沖縄の旅の疲れを休め、陽がとっぷりとくれた沖縄の海をホテル9階のツインルームから眺め、翌朝の朝食を済ませて、やはり昼過ぎの那覇発の全日空便へ間に合う様にと、少し早めにホテルをチェックアウトするために、沖縄土産を中心に一杯になった荷物をカバンに詰めている時であった。

 妻が突然ビックリした声を上げて、慌しく物探しが始まったのであった。

 なんと、今から10年前の結婚30年を記念してプレゼントした小さなダイヤモンドが付いたネックレスを、今回の40周年の旅に身に着けてきたのに、そのネックレスの鎖から肝心のダイヤモンドだけがいつの間にか抜け落ちたのか、気付いたら無くなっていたというのであった。

 私自身は気付かなかったのだったが、彼女にしてれば大切に身に着けてきたネックレスの中心にあったささやかでもダイヤが無くなっていることに驚きを隠しえなくなって、早速カバンの周辺から探し出し、私もベッドを少し動かしたりして、部屋中を探す手伝いをしたのだが、なにせ小さなものだと思うので見つけることが出来ないまま、彼女の落胆振りを感じつつも、「しょうがないな」と心で思いながら、ホテルの下の小さなショップで、ちょっとした沖縄土産を兼ねたアクセサリーを購入したのであった。

 しかし、彼女の思いは私よりずっと重たかったらしく、せっかくの30周年記念にプレゼントされたネックレスの小さなダイヤモンドとはいえ、この10年間は無事だったのにも関わらず、40周年の記念の旅で紛失するなんて、とても今後が思いやられると思っていたらしいのであった。

 旅に限らず、予測できないことが大袈裟に言えば人生では起きることもあるさと、私は至って無関心ではないのだが、起きてしまったことはショウガナイとしか思えないと思うたちなので、あまり気にはならなかったのだったが、彼女の失望感はそれなりに重たかったみたいだった。

 
 沖縄の記念にと「ちゅら玉」と称される少し光を放つ小さな石をあしらった、ささやかなネックレスをお土産に買ってプレゼントとして持ち帰ったのだったが、息子夫婦や嫁の母との会食を含む、沖縄での実質二日半の旅の思い出は、とても充実したものであり、約八ヶ月ぶりの息子たちとの再会の喜びはとても心に残ったのだったが、ただ唯一残念なことが、このネックレスのダイヤの紛失であった。

 ホテルのフロントでチェックアウトの際に、部屋の掃除の折にもしかしてあればと、紛失を届けようかとも妻は言っていたが、あまりにも小さな落し物でもあり、電気掃除機で掃除する短時間に、そういったもの探しまでは無理だろうと思ったりもしたので、残念ではあったが届けずに無念の思いを抱いたままホテルを後にしたのであった。

 ところがである。

 京都の自宅に夕方帰宅して、旅の荷物やお土産類をカバンから全て出して、妻が旅行の片づけを一旦終えた後に、もう一度自分の小さな沖縄のミンサー織のポシェットというかハンドバックを、もう一度ひっくり返して見たら、なんとその底に小さなダイヤが見つかったのであった。

 たわいもないお話ですが、小さな奇跡!(輝石)の物語でした。一件落着、めでたし、芽出度し、愛でたし。
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