ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

「小正月」終え、「大寒」に。

2010年01月19日 | 季節の話題
 元旦に始まった「正月」も、十五日の「小正月」に続く「二十日正月」で、いよいよ納めとなる。

 先週には寒さが厳しく感じた日もあったが、明日の「大寒」は、京都では四月初旬の平均気温と同じ、最高気温が十五度を超えて、「春の到来」を思わせる気候となると天気予報は告げている。

 昨日、今日も午前中はそれなりに冬を感じたが、午後からは三月の気温と同じという十二度、十三度と気温が上がり、外歩きの仕事中に防寒用にと着ていた一枚のスウエートを途中で脱ぐほどの温かさになった。

 今年の元旦の月をご覧になった方もいると思うが、珍しく元旦の夜空に見事な「満月」が昇るという一年のスタートとなったのだが、早や三週間が過ぎようとしていて、明日の「大寒」を迎えて、いよいよ「節分」、「立春」と暦の上では「春を告げる」季節に突入するわけである。

 数日前の「ガリバー通信」でも前述したが、「松の内」が明けるといわれるのは「七草粥」に始まるお正月明けの諸行事を重ねて、徐々にお正月気分から春のモードへと転換して行くことになり、一月十一日に「年神さま」にお供えしていた「鏡餅」を下げて戴く「鏡開き」、そして1月15日を中心とする「小正月」で「お正月」のすべては終わるのである。

 「小正月」は旧暦の「正月」にあたり、一年の最初の満月にあたる1月15日とされていましたが、太陽暦が用いられるようになり、元旦を中心とする「大正月」、15日を中心とする「小正月」と呼ばれるようになったそうです。

 小正月は地方によっては「女正月」と言って、暮れから正月にかけて忙しく働いた主婦を、せめて1日だけでも家事から解放してあげようと労う意味で、こう呼ばれたとも言われています。

 また、江戸時代には住み込みで働いていた「奉公人」たちが、正月16日と盆の16日には「薮入り」というお休みを貰って、生家に帰るという貴重な日であったことも「女正月」とタブっていて、日頃の労苦を労う必要を感じる日で、「お善哉」や「お汁粉」を振舞うのも、そうした背景もあると思われます。

 小正月には、また「餅」をまゆの形に作って「まゆ玉」を神棚にお供えしたり、竹柳の枝先を稲穂の穂たれにたとえて、門前や家の中に吊るして、「農作物の豊作」を願う行事も多いのが「小正月」の特徴です。

 前述した「鏡開き」や「ぜんざい」は、「15日粥」とも言われて、昔中国では「小豆粥」を炊いて、家族の健康を祈る慣わしがあったので、日本でも「一年中病気をしないように」と「粥を戴く風習が残っているのです。

 「どんと焼き」や「佐儀長」などと呼ばれる、お正月飾りや書初めなど、お正月にちなんだ「飾り物」などを焼く風習も、一般的には15日を中心に行われます。

 先日の日曜日、初釜に行く道すがら、京都東山の小学校で、「新春餅つき」が行われていたので、ちょっと覗いてみると、撞きたての餅を「餡子」と「黄な粉」で食べさせて下さいました。

 地域によって地方によって風習や行事の形は違っても、「小正月」は、私たち日本人には欠かせない風景ですね。
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