ガリバー通信

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懐かしい「馬毛島」が?

2010年01月26日 | とんでもない!
 昨日書いた「普天間飛行場の撤廃」に関する、米軍基地の代替地が政府の間で検討されていて、その協議の委員会の座長を務める「平野官房長官」が、昨年暮れから沖縄本島に近い伊江島と宮古島のそばの下地島、そして何と鹿児島県の種子島の西の沖合いに浮かぶ無人島、「馬毛島」を移転候補地として視察していたというニュースがあった。

 昨日も記したが、私は日本に米軍基地はいらないという意見、立場なのだが、政府はアメリカ合衆国との日米安保に基づく「基地の提供」を前提とした、普天間基地に代わる代替地を名護市東岸の「辺野古」以外に模索している様子である。

 しかし、名護市長に当選した稲嶺氏も「県外移設!」を掲げているだけで、決して「米軍基地はいらない」とは言っていないし、仲井真沖縄県知事も多くの国会議員、政治家の中でも「県外」「県内」あるいは本土にと「移設場所」探しが前提の議論ばっかりしか聞こえて来ないのは何故なんだろうか。

 そして今回の平野官房長官の秘密裏?の視察場所が、既に空港があり、米軍の離着陸の訓練などにも使われたことのある沖縄県の伊江島と下地島が候補地として浮上しているというが、島民ならびに周辺住民や漁業関係者は「断じて反対」だとインタビューに答えている。

 伊江島は第二次世界大戦の末期、四月に米軍が上陸し多くの島民が死んだ島だし、下地島も平和な南西諸島の一角にあるキレイなさんご礁で囲まれた自然豊かな島で、飛行場はあるが軍事的目的の飛行は断じて許さないと「反対の声」が上がっている。

 鹿児島県、種子島の西に浮かぶ「馬毛島」は、戦前から戦後もしばらくは「トビウオ漁」の基地として多い時は500人もの島民が生活していた島なのだが、三十数年前からは「無人島」となっていて、日本で二番目に大きい無人島らしい。

 実は私自身、子どもたちの野外活動団体でリーダーをしていた1980年代に、無人島としての「馬毛島」を借り切って、「無人島冒険学校」なる子どもたちの一週間に及ぶテント生活を100人近くでやったことのある、「懐かしい島」なのである。

 その当時も石油備蓄基地候補、核廃棄物処理場、自衛隊の演習地等、いろいろな使用目的と共に、地元では観光開発をもくろんだ会社もあったのだが、多種多様な複雑な背景で、ほとんど手付かずの広大な土地、アダンや熱帯性低木の茂る島であり、「馬毛鹿」と呼ばれる野生の鹿の群生する島だったのである。

 その後、殿様バッタの異常繁殖などで島の草木が途絶えたり、島の大部分が燃えるアクシデントもあり、いろんな話題が耐えない不思議かつ奇妙な可能性を秘めた島だったのである。

 今回浮上した「米軍基地の代替地」としての可能性はともかくとして、現在最高4000メートルにも及ぶ滑走路が建設中であると知り、多額の設備投資を担う財源と共に裏で蠢く利権や業者、政府の思惑など、再び「きな臭い」感じの計画が見え隠れしている。
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