ガリバー通信

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財務大臣の交代に期待。

2010年01月07日 | ちょっと可笑しいよ
 一昨日、急に浮上した藤井財務大臣の体調不良による辞任騒動は、一夜明けた昨日夕刻に「菅直人財務大臣」への交代劇として一件落着したようである。

 しかし、この背後ではマスコミ各社が一部報道しているような小沢民主党幹事長の思惑と藤井財務大臣との軋轢とでもいうべき抗争もあったようである。

 政治の世界は、表面的な党派、グループとは別の人間性や価値観の異なる議員たちの相克の場でもあり、元大蔵省出身の官僚出の藤井裕久財務大臣と元首相の田中角栄氏の政治手法を学んで百戦錬磨の小沢一郎幹事長との大きな蟠りは、決して解けなかったのではないかとの憶測も見え隠れしていた。

 それにしても77歳というご高齢の藤井前財務大臣は激務の予算編成の中核的仕事を財務省の官僚たちを従えて日夜頑張っておられたわけで、少なくとも激務が体調、高血圧をより悪化させたことは否めないが、少し失礼を省みず申し上げれば、テレビで拝見するたびに、映画「未知との遭遇」などに出てくる「ヨーダ」とかいう妖怪のようにも見えたり、ETそのものに近い宇宙人の如く見えるほどであった。

 いずれにせよ、野田財務副大臣や仙石行政刷新相などの反小沢的存在ではなく、元社民連出身の菅直人氏が、副総理兼任のまま新財務大臣になったことは、新政権にとって返って良かったのではないかと私は思うのである。

 というのは、財務省にとっては野田財務副大臣の昇格人事の方が気が楽で、藤井前財務省も旧大蔵省出身の元官僚であり、自分たち官僚の今までのやり方を理解される部分があり、野田氏の場合も基本的には踏襲していけるシュミレーションができたはずである。

 しかし、菅直人氏の大臣昇格は、第一次橋本内閣の時代に「厚生大臣」をやったことのある菅直人氏の大臣手法でも明らかなように、今回も今朝の自宅前での取材でもはっきりと言っている様な「国民目線での財務省改革」もやるという意思が賢固にあるので、国民としては期待したいと思うのである。

 どうしても元の職場や官僚出身の議員たちは、日本的には元同僚や元の職場の利害に寛大な精神を持ち合わせているために、厳しい別なアングルからの視点や切込みが困難になる場合が多くなるのが当然である。

 菅直人新財務大臣にとっては、通常国会がスタートするまで約10日しかない時点での大臣就任は厳しい面もあろうと推察できるが、新政権の初年度の「来年度予算」を論議し、厳しい財政事情の中での「政権交代」を国民に改めて納得できる、希望を感じさせる形として始動させる重要な役割が差し迫っている。

 鳩山由紀夫首相の優柔不断が取りざたされている状況下で、副総理としての責任も兼務する菅直人財務大臣の決断力と答弁能力が、今後の民主党内閣の行く末を占っていると言っても過言ではないと思うのである。

 思い切った「来年度予算案」への責任ある答弁、説明を国民にわかりやすくお願いしたいものである。
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