ガリバー通信

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ロボット博士、古田貴之。

2008年12月09日 | テレビマスコミ
 NHKテレビ、「爆問学問」で、千葉工業大学、未来ロボット技術研究所、fuRO所長の、すばらしいロボット博士、古田貴之氏をはじめて知った。

 日頃はあまり見ない爆笑問題が司会、進行役を務める、この番組だが、古田貴之氏の魅力に、いつのまにか食い入る様に見てしまったのである。

 古田貴之さんは、1968年生まれの現在40歳の若い工学博士なのだが、背が高く優しい眼差しの紳士で、「役立つロボット」の研究者として、各界で注目を集める時の人でもあった。

 この番組のタイトルが「誰かためのロボットか?」であったのだが、彼は技術者は理論だけではなく、実用化への道を指し示さねばならないと力説し、自ら多種多様なロボットの実用化への取り組みに情熱を注いでおられる。

 彼の経歴を知って驚くばかりなのだが、お父さんの仕事の関係で3歳から7歳までインドで生活し、その間インドの高僧に果物やお菓子でつられて、いろんな話を聞かされた中に、「目に見えるものは一部であり、多くは目に見えない中にある」と教わったというのである。

 また中学生の時に、脊髄の病気で入院し、車椅子生活を余儀なくされて、一生車椅子生活で歩けないかも知れないという不安感でいっぱいだった時期があり、いっそ車椅子ごどても歩けたらと思っていたという。

 また、三歳の時から、手塚治虫氏の「鉄腕アトム」に魅せられて、アトムを生み出した「天馬博士」に憧れ、将来は「ロボット博士」になりたいと思っていたのだという。

 とかく科学者は、技術や研究に明け暮れて、その理論を活かす実用化を現実化しないままに、理屈をこねる場合が多いが、実用化に結び付けない技術では役に立たないのだと痛感した経験から、常に人や社会に役に立つ、幸せや豊かさに通じる技術を実用化したいと思って日夜研究されているという。

 今開発中の八本足の歩行ロボットなどは、まさに人間型ロボットではないが、あらゆる場所で活動が可能なロボットで、災害救助や人が入れない空間でも自在に動ける優れものだという。

 技術だけだと、まるで料理されていない「野菜」そのものであり、商品や役立つ実用化がされてこそ、料理された野菜として、美味しさや幸せを感じてもらえるのではないかと話されていた。

 「ロボットにはバリアはない」と断言される古田貴之さんの「未来を見つめる目」は、確かであり、自らが経験した不自由な生活を不自由でない生活に導くサポートをするロボットの製作、研究に没頭すれば、徹夜もなんのそのの生活を措くってられるという。

 彼は、自然を壊さず、みんなが使える物としてのロボットの開発、実用化に率先して挑むパイオニアである。

 ちなみに、robota、ロボットの言葉の意味は、「労働」なのだそうである。

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