ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

「優先座席」になってない。

2007年07月08日 | 感じたこと
 今日は所用があって昼間に近鉄電車で京都駅まで往復した。

 車内は、乗客がほとんど座っている程度で比較的空いていたが、相も変わらず「優先座席」、昔のシルバーシートの座席周辺での光景に、やはり「おかしさ」を感じた。

 私が普通のシートの優先座席が見える端の座席に腰を下ろしたところ、次の駅から乗ってきた、茶髪やズボンをずらした姿も混じる男子高校生たち数人が、空いていた「優先座席」に足を広げてドカンと座ったのである。

 「あーあ、そこは優先座席やろ」と心の中で思ったが、ちょっと今風の切れそうな兄ちゃんたちなので黙っていたら、次の駅から乗車した若いお母さんとベビーカーに乗った女の赤ちゃんに席を譲ったのである。

 そして彼らは若いママと赤ちゃんに関心を持ったみたいで、「女の赤ちゃん幾つですか」とか、「何人目の子供ですか」とか、きれいな若いママに聞きだしたのである。

 寄ってたかってインタビューの様になり、赤ちゃんはそっぽを向いているのに、「かわいい赤ちゃんですね」とかお世辞をいいながら、何と「ご主人とは恋愛結婚ですか」「今晩のおかずは何ですか」などと余計な質問を浴びせだした。

 よっぽど暇をもてあました男子高校生たちだったのだろうが、これは間違いない「セクハラ」行為になると思われる「おせっかい」であった。

 彼らは5,6人の集団のため、面白可笑しく笑いながら赤ちゃんをだしに若いママにちょっかいを入れて楽しんでいる風情にしか見えなかった。

 そもそも、「優先座席」に若い高校生が胡坐をかいて座っていたり、全員が携帯電話を開いてメールを打ったりしている光景をよく見かけるのだが、彼らは「優先座席」をどうと認識しているのだろうか。

 今回のケースも堂々と座っておきながら、若いママと赤ちゃんに席を譲っている行為は、一見関心させられる行為の様だが、座っていたこと自体が可笑しいのではないだろうか。

 確かに「優先座席」という表示は、妊婦、子連れ、障害者、高齢者をイメージするイラストの表示と共に、プライマリーシート、優先座席なのだが、健常者の使用禁止座席ではない。

 しかし、若い学生達には、その趣旨を徹底して優先座席には座らないくらいのルールがあってもいいのではと思うのである。

 本来なら、特定の場所だけを「優先座席」と表示しなくても、全ての座席をハンディのある方や高齢者や妊婦、その他座席が必要と思われる方々の優先シートとして、乗客がいつも配慮すればいいのである。

 「優先座席」の表示そのものが寂しい日本の現実を物語っているが、電車内の公共的マナーの悪さと共に、憂うべき実態がたくさん見受けられる最近の状況を「見て見ぬふりをする」大人たちのひとりとして、苦言を呈さざるを得ない。

 若い母親と赤ちゃんは次の停車駅でそそくさと降りて行った。
コメント (1)
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