A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

魔法の天使 クリィミーマミ vs 魔法のプリンセス ミンキーモモ vs 学生運動

2013年07月13日 01時32分21秒 | ラジオやテレビのこと


83年放映のテレビアニメ「魔法の天使 クリィミーマミ」のBOXセットがリリースされる。少女漫画好きのJOJO広重がさっそくRTし、当時ビデオをダビングした想い出を呟いた。マル非のシャドウであるナスカカー中屋も「正直これマジで欲しい」とコメント。マル非周辺のヲタぶりが加速気味である。BiSメンバーと自分撮りした写真をツイートしたり、9月リリースの初音階段の新作「からっぽの世界」にはフォークや歌謡曲に交じってアニソンのカバーも収録される。広重は小説を執筆中らしいが、集英社コバルト文庫や双葉社いちご文庫からの刊行を目論んでいるのかもしれない。



クリィミーマミと並んで1980年代の魔法少女ブームを形成したのが82年放映の「魔法のプリンセス ミンキーモモ」。私にとってはミンキーモモの方が圧倒的に思い入れがある。といっても番組を観たことは殆ど無い。一年間の浪人生活の末、晴れて大学に合格したのが1982年。意気揚々と通学したキャンパスは古い厳粛な建物が並んでおり、浮ついた新入生の気持ちの昂りを鎮静する雰囲気があった。70年代の学生運動の残滓がそこここにあった。立て看板や学生寮の壁には「打倒!米帝国主義!!」「授業料値上げ絶対反対!!」といったスローガンが独特の書体で書かれ、サークル室の楽器置き場には黒ヘルや赤ヘルが転がっていた。学内には原理研の勧誘がうろつき、学園祭の前日は過激派の襲撃に備えて教室に泊まり込んだ。そんな厳粛なムードとちょっと危険な香り漂う教室の天井の梁に「ミンキーモモ♡」とショッキングピンクの大きな丸文字で書かれていた。高い天井に誰がどうやって書いたか分からない。風格ある老教授が真面目な講義をしている教壇の真上に、美少女アニメキャラの名前が輝いているのは、間違いなく異様な光景だったが、場所が場所だけに消すのが難しかったからか、ピンクの落書きはずっと残っていた。



私の大学は圧倒的に男子学生の方が多かったので、ヲタク人種も多かった。学園祭ではアニメキャラ入りの看板やチラシが溢れ、女装コスプレ男子が客引きをしていた。ヲタの巣窟漫画研究会のシンボルはミンキーモモだった。ピンクピンクした漫研の展示室にはミンキーモモのイラストを求める男子学生が列を作っていた。70年代の学生にとっては矢吹ジョーがヒーローだったが、82年駒場東大の学生はミンキーモモを信仰していたと言っていいだろう。



そんなわけでウブな新入生の心にはミンキーモモのピンクの髪と黄色いリボンが強烈に刻み込まれたのである。ついてはクリィミーマミだけではなく、ミンキーモモもきちんとアーカイヴして頂きたく、くれぐれもよろしくお願いしたい。

民青とプリンセス
革マルとミンキー
中核とモモ

<JOJO広重小説装丁案> 
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