A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

映画「We Don't Care About Music Anyway」@渋谷ユーロスペース 2011.2.4(fri)

2011年02月06日 02時14分02秒 | 映画やDVDのこと
フランスの映画監督が日本のノイズ系ミュージシャンを撮影したドキュメンタリー映画「We Don't Care About Music Anyway」がレイトショー公開されていたが、この日が最終日なのであわてて観に行った。

上映までに時間があったので、UPLINK GALLERYで開催されている「70年代後半~80年代前半の関西アンダーグラウンドの記録 ─ 『どらっぐすとぅあ』チラシ展」を観た。30点ほどでこじんまりした展示会だったが、当時の関西No Waveシーンの息吹を感じさせる興味深いものだった。当時はチケット代が500円くらいで安かったなあ、とか思い出した。裸のラリーズ、不失者、森田童子のフライヤーもあった。

さて映画。最終日ということで8割の入りで盛況だった。如何にもサブカル好きな学生風が多い。高校生らしき姿も。出演者の山川冬樹氏も観に来ていた。

プレス・リリースによると内容は次のようなものである:
「東京、西暦20XX年。砂漠のようなゴミ捨て場。そこに巨大都市の姿が垣間見える。都市が目覚める。押し寄せる人ごみと騒音。鉄道が轟音をたてて通り過ぎ、パトカーはサイレンをけたたましく鳴らし、街ではスピーカーが絶え間なく注意を呼びかける。催眠術のような数多くのメッセージが、あらゆる逸脱を押さえ込もうとする。
坂本弘道、大友良英、山川冬樹、L?K?O、Numb、Saidrum、竹久圏、嶋崎朋子はそこにたいした注意を払わない。彼らはこうした音に囲まれて育ってきた。それがスピーカージェネレーション、振動板から生まれた音とともに育った世代。都市のノイズは、音楽というプリズムのなかで新たな輝きを放つ。

過剰発展都市<東京>のBGM

本作は、東京で新しい音楽を生み出す8人のミュージシャンと日本の大量消費社会を結びつけ、対峙させたドキュメンタリー映画である。そして音とその知覚についての探求の映画でもある。8人のミュージシャンがたゆみなく追求し続けるものは、音楽言語にまだ成りきっていない未開の音、本能的な音である。それは都市の音そのもので、滅菌され、フォーマット化された、東京の日常に遍在する音である。都市の生み出す騒音や雑音が、ノイズミュージックと混じり合って轟音のうねりを巻き起こし、爆音の極点へと達する時、視覚と聴覚を極限まで研ぎすませた観客の眼前に、新しい東京の風景が広がる。」

フランス人の描く現代日本の情景は非常にクールな視点に貫かれており、スタイリッシュな映像美が観る者を魅了する。アーティストの演奏シーンがとてもカッコいい。同じフランスの監督オリヴィエ・アサイヤスがソニック・ユースを中心に撮影した映画「NOISE」にとても近い感触。でも舞台が日本なだけに状況は切実に胸に迫って来る。DVD化されたら是非観て欲しい。
公式サイト

雑踏の
中に蠢く
地下生活者

ノイズミュージックが東京を震撼させる。
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