A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

静寂(灰野敬二、ナスノミツル、一楽儀光)@高円寺HIGH 2011.5.10(tue)

2011年05月12日 00時25分51秒 | 灰野敬二さんのこと

震災当日予定されていたワンマン公演のリベンジ・ライヴ。灰野さん曰く"ブルース・バンド"の「静寂」は2009年8月名古屋Tokuzoでデビューし、昨年9月六本木Super Deluxeでの「FTARRI DOUBTMUSIC FESTIVAL」で東京初登場、その後関西ツアーを経て、3/11が初の東京ワンマン予定だった。その日が大震災に襲われたということで灰野さんとしても忸怩たるものがあったのだろう。「何があっても生き抜く覚悟をしようよ! 国は作り直せる。あらゆるものの、ひとつの命は決して作り直せない。」というメッセージを発信した。その想いの籠ったライヴだからかなり気合の入ったものになることは間違いない。

生憎の平日、雨模様にも拘らず多くの観客が集まり会場はほぼ満員。20~40代と客層は幅広い。灰野さんのライヴで顔を見る人は大体来ているようだ。いつものようにステージ最前列右手灰野さん側で開演を待つ。灰野さんが"自分のライヴ"の時のオープニングSEとして流す哀愁のヴァイオリンの調べと観客の期待感がオーラのように会場を満たしスペシャルな夜を演出する。灰野さんのアンプはHiwatt3台とMarshall1台。これは2月のI'll Be Your Mirrorの時と同じセッティングだ。ステージ脇にはスティール・ギター、三味線、フレットレス・ギター、ヴァイオリンなどが置いてある。

30分押しで3人がステージに登場。スタートから一斉に爆音演奏。ギター・アンプの真ん前にいた我々はギターの音に吹っ飛ばされる。耳から直接脳髄に突き刺さる灰野さんの気合のフレーズ。何度も意識を失いそうになるところを持ち堪えた。ヴォーカルを幾重にも重ねたヴォイス・パフォーマンス、スティール・ギターの空間を引き裂くようなトリッキーなプレイ、三味線の魂の弾き語り、ナスノ氏や一楽氏も「いらない!」と叫ぶ新機軸の曲、b&dsをバックに振り絞るような灰野さんの歌とハーモニカとフルート。片時も目を離せない緊張感に溢れたステージが2時間半に亘って休みなく展開された。これはもう演奏者と聴き手の真剣勝負のようなものである。音の大きさは勿論だが、精神的にここまで真剣に聴いたライヴは1月の不失者以来だ。アンコールの「始まりに還りたい(Born To Be Wild)」の最後の叫びが終わると会場のムードがフッと軽くなったような気がした。久々に心地よい耳鳴りを翌日まで楽しんだ。

終演後の楽屋では灰野さんが上機嫌で談笑していた。特に「いらない!」の時真っ先に叫んだナスノ氏のことを褒めていた。

リベンジを
果たした後の
爽快感

来場者プレゼントのCDRは49分に亘る未発表音源集だった。戸川純ちゃんやシベールの日曜日でもCDRをもらったが、こういう特典はたまらなく嬉しい。


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2 コメント

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Unknown (774)
2011-05-12 02:09:16
2時間半たっぷりのライブ堪能しました。もうひとつのトリオ、サンヘドリンも見たくなりました。パワーの一楽、変拍子の吉田どちらも興味
深いです。
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サンヘドリン (miro)
2011-05-12 07:41:00
774さま

コメントありがとうございました。
サンヘドリン、そういえば2年近くライヴしてませんね。本日灰野さんと吉田さんのデュオがあるのでチャンスがあれば聞いてみます。
今後ともよろしくお願いします。
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