フリージャズ・サックス奏者、阿部薫と小説家、鈴木いづみの愛憎の形を描いた1995年の映画「エンドレス・ワルツ~殺したいほど、愛したい」をビデオで借りてきて観た。未DVD化で、私がずっと観たかった映画である。
監督は若松孝二、主演は町田町蔵と広田玲央名、灰野さん率いる不失者の演奏シーンがあることでも知られる。サックスの演奏シーンはアケタの店やPlan Bで撮影され、音は実際の阿部薫の演奏を使用、二人の生活の場は
旧同潤会アパートで撮影され、昭和の香りが濃厚に漂う。
阿部薫は音楽的には天才であったが、癲癇持ちで、私生活では嫉妬深く、酒とクスリに溺れた自堕落な生活を送っていた。いづみとの生活はセックスと猜疑心と暴力に彩られたもので、日本版「シド&ナンシー」といった趣き。町蔵時代の町田康氏の狂気に満ちた迫真の演技が凄い。結局29歳でクスリの中毒で逝去してしまい阿部は伝説となった。鈴木いづみも精神を病んで1986年首つり自殺。残された無垢な目をした娘の表情が心に残る。
原作の小説が出版された時には二人の娘さんから名誉毀損で訴えられたというからDVD化は難しいのかもしれないが、大きなレンタル・ビデオ店なら置いてあると思う。一度は観ておくべきカルト映画である。
阿部薫
鈴木いづみ
昭和の香り
15年前灰野さんはまだ髪が黒かった。
監督は若松孝二、主演は町田町蔵と広田玲央名、灰野さん率いる不失者の演奏シーンがあることでも知られる。サックスの演奏シーンはアケタの店やPlan Bで撮影され、音は実際の阿部薫の演奏を使用、二人の生活の場は
旧同潤会アパートで撮影され、昭和の香りが濃厚に漂う。
阿部薫は音楽的には天才であったが、癲癇持ちで、私生活では嫉妬深く、酒とクスリに溺れた自堕落な生活を送っていた。いづみとの生活はセックスと猜疑心と暴力に彩られたもので、日本版「シド&ナンシー」といった趣き。町蔵時代の町田康氏の狂気に満ちた迫真の演技が凄い。結局29歳でクスリの中毒で逝去してしまい阿部は伝説となった。鈴木いづみも精神を病んで1986年首つり自殺。残された無垢な目をした娘の表情が心に残る。
原作の小説が出版された時には二人の娘さんから名誉毀損で訴えられたというからDVD化は難しいのかもしれないが、大きなレンタル・ビデオ店なら置いてあると思う。一度は観ておくべきカルト映画である。
阿部薫
鈴木いづみ
昭和の香り
15年前灰野さんはまだ髪が黒かった。
先日ピットインの楽屋で坂田さんと灰野さんが話している場に同席しましたが、灰野さんが敬語を使っているのが印象的でした。