A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ティム・ダール&吉田達也+内橋和久(超即興)@東高円寺UFO CLUB 2018.5.30(wed)

2018年06月03日 00時44分10秒 | 素晴らしき変態音楽


TIM DAHL & 吉田達也 JAPAN TOUR
OPEN 19:00~ / START 19:30~
ADV.¥2800(D別) / DOOR.¥3300(D別)
TIM DAHL&吉田達也
ゲスト; 超即興(内橋和久/吉田達也)

2014年秋にNY即興シーンに興味を持ってYouTubeの動画を漁っていた頃ティム・ダールの存在を知った。クリス・ピッツィオコスやウィーゼル・ウォルター等と共演するベースボールキャップに短パンのベーシスト。特にミック・バー、ケヴィン・シェアとのトリオ「Barrsheadahl」の激烈なノイズロックは、即興ジャズ/フリー・インプロヴィゼーションとノイズ/ハードコアが同じ土壌で育まれるニューヨークの歴史と伝統を思い出させた。

Barrsheadahl [Mick Barr / Kevin Shea / Tim Dahl] at the Stone 11/13/12


2016年にクリス・ピッツィオコスが結成したグループ「CP Unit」に参加。ピッツィオコスの複雑なコンポジションと独特のタイム感に基づいた四者のインプロヴィゼーションを実践するこのグループはその時々でメンバーを変えながら活動しているが、ティム・ダールへのピッツィオコスの信望の厚さは揺るがない。昨年来日時にピッツィオコスは「次回はティム・ダールと一緒に来日してギターに大友良英さん、ドラムに吉田達也さんを加えて日本版CP Unitでツアーしたい」と語っていた。もし実現したら大きな話題になるだろうが、一足先にティム・ダールが単身来日し吉田達也とデュオで日本ツアーが決定した。

初日はUFO CLUB。会場物販テーブルには吉田達也とゲストの内橋和久のCDが並んでいるが、ティム・ダールのCDはなし。後で聞いたら日本へ旅立つ前日にブルックリンで自分のバンドGRIDのライヴがあり、急いで旅行道具とベースのパッキングをして出発して物販用のCDを忘れてしまったという。日本ツアーの後はオーストラリア、ロサンゼルス、ヨーロッパと旅が続く多忙なスケジュールで頭が混乱してもおかしくない。それはともかく来日翌日の時差惚けのせいか異常にテンションの高い陽気なアメリカ人だった。

●超即興:内橋和久+吉田達也

(ライヴ写真の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

ウィーンと東京を行き来する内橋と吉田のデュオが超即興。3年半前に観て以来だが、多数のエフェクターを操作しながら表情豊かな音色を作り上げるギタープレイと変幻自在に叩きまくる変拍子ドラムが見事にシンクロして、ロック的なダイナミズムとジャズ的なフリーダムを産み出す二人の即興マジックはいつ観ても素晴らしい。
you me & us/超即興@秋葉原Club Goodman 2013.10.31(thu)

●TIM DAHL+吉田達也


初めて観るティム・ダールのセッティングは足元に複数のエフェクターを並べつつ、その存在を忘れさせる肉感的な低音で空気を振動させるパワーベース。吉田のルインズとダールのバンド、チャイルド・アビューズのレパートリーを交互に演奏。アメリカ版ルインズに参加しただけありベースラインに迷い無し。チャイルド・アビューズの曲はYouTubeで聴くよりも百倍スリリングかつ変態的。ベースを掻きむしりながらデスヴォイスでヴォーカルを聴かせる演奏は、ルインズよりもライトニング・ボルトを彷彿させた。ド複雑なナンバーをクールな表情で叩き出す吉田の恐ろしさを再認識した。

●TIM DAHL+吉田達也+内橋和久


第三部はトリオ・セッション。当然ながら打ち合わせ無しの完全即興演奏だが、まるでキャリアのあるロックバンドのような安定感とストーリー性のあるプレイは、3人の共同意識の賜物である。それは、とにかく心が赴くままに自己最高の演奏が出来るよう心掛けることである。なれ合いや打算や寄り添いを拒否するアーティスティズム。トリオの意志が貫かれればコンポジションとインプロヴィゼーションの違いは消失する。初顔合わせでこれほどまでの強度を持った演奏になるとはダール本人も驚いたようで、インクレディブルと何度も呟いていた。

てぃむだーる
うちはしかずひさ
よしだたつ

TIM DAHL&吉田達也 JAPAN TOUR
6/03 (sun) 彦根 ダンスホール紅花
open15:00 start 15:30 adv 2700 door 3000(飲食持ち込み自由)
with NANI∞GURU(砂十島NANI+河端一)(日本初ライブ)
学生無料(要学生証)
メール予約 hikonebenihana@gmail.com

追加公演
6月4日(月)超激ベースの世界
ティム・ダールと巻上公一 デュオライブ
小田原 Bread&English Pub Desture
出演者:TIM DAHL(bass)、巻上公一(voice,theremin)
チャージ:Adv ¥3000(ドリンク別) Door ¥3500(ドリンク別)
OPEN 19:30 START 20:00、終演予定21:20
コメント
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