A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【JazzTokyo#285更新】マージナル・コンソート/渡邉浩一郎/マヘル・シャラル・ハシュ・バズ/シュテファン・ゴルドマン&ドットエス/sara (.es ドットエス) + 建畠晢

2022年01月02日 01時17分03秒 | ネコ動画

音楽情報サイト『JazzTokyo - Jazz and Far Beyond』最新号が更新された。カバー・ストーリーは「マージナル・コンソート」、特集「My Pick 2021」。剛田武は以下の記事を寄稿した。

●マージナル・コンソート『空間と戯れる音たち』

Live Review:#1191 マージナル・コンソート『空間と戯れる音たち』

即興ミュージサーカスの楽しみ方
即興演奏の粋を極めた4人のミュージシャンによる同時多発演奏であるマージナル・コンソートのパフォーマンスは、不定形な即興音楽のアクロバットを演者と観客が一緒になって楽しむサーカスと言えるだろう。


●『渡邉浩一郎 / マルコはかなしい ー 渡邉浩一郎のアンチ・クライマックス音群』

Disc Review:#2151 『渡邉浩一郎 / マルコはかなしい ー 渡邉浩一郎のアンチ・クライマックス音群』

地下音楽にこだわる者の特権
このアルバムがジョン・コルトレーンの未発表音源に匹敵する、などと言うつもりはないが、どこでも聴けるコルトレーンよりも、誰も知らない異能ミュージシャンの未知の音楽との出会いに喜びを見出す音楽ファンも少なくないに違いない。


●【このディスク 2021(国内編)】『マヘル・シャラル・ハシュ・バズ / maher shalal hash baz 第1集』

My Pick 2021:#01 『マヘル・シャラル・ハシュ・バズ / maher shalal hash baz 第1集』

便利一辺倒の時代こそ、面倒臭い音楽体験をしたい。
カセットテープ特有のヒスノイズが、時代の証人として「便利」一辺倒のリスニングを拒否する。


●【このディスク(海外編) 2021】『Stefan Goldmann & .es / At A Moment’s Notice』

My Pick 2021:#01 『Stefan Goldmann & .es / At A Moment’s Notice』『シュテファン・ゴルドマン&ドットエス / 一瞬の知らせ』

彼世から此世へ一瞬で伝わるリアル・ミュージックの置き土産
異端音楽家の魂が「盤」という形で未来永劫に生き続ける証である。


●【このパフォーマンス(国内編)2021】 “Breeze Blow” ~ sara (.es ドットエス) + 建畠晢 @白楽Bitches Brew

My Pick 2021:#01 “Breeze Blow” ~ sara (.es ドットエス) + 建畠晢 @白楽Bitches Brew

コンテンポラリー・ミュージック・ピアニストの指先が描く愛の道
sara=.esドットエスの行くべき道が荊の道や蛇の道ではなく、創造の神の祝福を受けた愛の道であることを予感させるコンサートであった。

新年の
異端音楽
事始め

渡邉浩一郎 / まだ "やんやややん" 〜 [禿げ山の一夜]1987年3月9日 キッド・アイラック・ホール
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【地下ジャズDiscReview】『第四世界四重奏団/ 1975』~ミッション・オブ・バーマ&デストロイ・オール・モンスターズへ繋がる幻の実験即興ユニットの発掘音源

2021年10月06日 01時28分16秒 | ネコ動画


The Fourth World Quartet / 1975
CD/DL: Cuneiform Records

Benjamin R. Miller: electric guitar, alto saxophone, composition
Laurence B. Miller: bass clarinet, composition
Roger C. Miller: piano, percussion, composition
Jack Waterstone: alto saxophone, composition

1. Reverse Coil Distinction 04:06
2. Pompeii 08:29
3. The Transformation of Oz 02:54
4. Alone in Allendale 03:11
5. Glanmane 01:36
6. Journey to Bubbleland 04:53
7. Winter's Dream 07:13
8. Bubble on a Stem 04:37
9. Tnoona 06:56
10. Ambrosia Triangle 05:18
11. Renard the Fox 01:30

Recorded March 1975 at Thomas Jefferson College, Allendale, Michigan. Recording engineer: Rick Scott on a Braun tape recorder.
Mastered by Ian Beabout, ShedSounds Studio.

Bandcamp

オルタナロックのバックグラウンドに実験/即興音楽がある事を実証する貴重な発掘音源
ローレンス、ベンジャミン、ロジャーのミラー3兄弟は、ミシガン州アン・アーバーで生まれ、60年代後半のサマー・オブ・ラヴの時代に多感な時期を過ごした。フリーフォームのロック・インプロに興味を持ち、1969年に最初の全曲オリジナルのガレージ・サイケ・バンド「Sproton Layer」を結成した。その頃の彼らは昼間は無料コンサートでMC5を観て、夜はミシガン大学のニュー・ミュージック学部へ潜り込んでシュトックハウゼンを聴く、といった生活を送っていた。

Sproton Layer - With Magnetic Fields Disrupted [Full Album]

Sproton Layer:
Roger Miller - bass guitar, lead vocals
Ben Miller - lead guitar, vocals
Larry Miller - drums
Harold Kirchen - trumpet

1975年、3兄弟は小さなアートスクールに通うことになった。フリー・インプロヴィゼーション、クラシック音楽、ジャズへの興味が共通するスクール・メイトのジャック・ウォーターストーンとの出会いから「第四世界四重奏団 The Fourth World Quartet」が結成された。メンバー全員が作曲をして、完全にスコア化された作品からグラフィックスコアまで多岐にわたった。ローレンスはアート・アンサンブル・オブ・シカゴの「トゥヌーナ Tnoona」(『Fanfare for the Warriors』(1973)に収録)を、ロジャーはイーゴリ・ストラヴィンスキーのミニオペラ「狐(Renard the Fox)」のメインテーマを、それぞれグループのために編曲した。音楽の境界は大きく開かれていた。数か月間の活動の中で集中力と創作意欲を発揮した証が11曲の未発表曲からなるアルバム『1975』である。
.
The Fourth World Quartet - The Transformation of Oz (Official Audio)


活動期間はとても短く、ライヴコンサートは2回だけだったが、未来へのつながりがたくさんあった。ここには、後にロジャーが結成したバンド「Birdsongs of the Mesozoic」の1983年の1stアルバムに収録されることになる曲が2曲含まれている。

1977年にパンクロックが流行すると、ローレンスとベンジャミはロックの原点に立ち返り、ストゥージズのロン・アシュトンやMC5のマイケル・デイビスらが所属するデトロイトのパンクバンド「デストロイ・オール・モンスターズ Destroy All Monsters」に参加した。

Destroy All Monsters - Bored (single 1979)


ロジャーは1979年にボストンで「ミッション・オブ・バーマ Mission Of Burma」を結成し、インディーロック・ムーブメントに大きな影響を与えた。

Mission of Burma - Live @ Bradford Hotel Ballroom (Afternoon Set), Boston, MA 3/12/1983


即興は
オルタナティブの
裏の裏

ロジャー・ミラーが1998年にキーボードで加入したAlloy Orchestraはサイレント映画に新たに音楽を付ける活動を行っている実験精神旺盛なプロジェクトである。

Alloy Orchestra with NOSFERATU




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【JazzTokyo#282更新】『ミュージシャン (Mujician) / 10 10 10』キース・ティペット+トニー・レヴィン+ポール・ロジャーズ+ポール・ダンモールの最終作 

2021年10月03日 23時20分29秒 | ネコ動画

Photo by Franscisco Martinelli

音楽情報サイト『JazzTokyo - Jazz and Far Beyond』最新号が更新された。カバー・ストーリーは「パット・マルティーノ」と「追悼ジョージ・ウィーン」。剛田武は以下の記事を寄稿した。

●Mujician /10 10 10

#2127 『Mujician / 10 10 10』『ミュージシャン / 10 10 10』

英国ジャズの魔術的音楽家カルテットの遺作。
伝統的な英国の風土と自由で多面的な音楽経験に支えられた4人の“ミュージシャン≒マジシャン”の表現の前では、Free MusicやNon-Idiomatic Improvisationといった鹿爪らしいお題目は忘却の彼方へ消え去ってしまう。

Mujician - "10 10 10" [excerpt] from '10 10 10' (Cuneiform Records)


2013年と2015年にキース・ティペットの来日公演を観た。彼が「Mujician」として80年代に始めたソロ演奏の実演で、木製ブロックや玩具を使ったピアノ内部奏法による不思議な音響が面白かった。プリペアド・ピアノとも呼ばれる内部奏法は、今年6月28日に亡くなったジャズピアニスト、バートン・グリーンも得意としていた。二人の間に交流があったかどうかは分からないが、筆者が敬愛する英米2大即興ピアニストがどちらも異端プレイを世に問うたことは偶然ではない。そんな異端美学の実践者が二人も天に召されてしまったことは、浮世にとっては大きな損失だが、天上変態音楽愛好界では大いに祝福されているかもしれない。二人のコラボを聴きたければ、やはり霊媒師に頼むしかないのだろうか。

Burton Greene / Silke Röllig Duo: "Space Is Still the Place"


Keith Tippett - Mujician


キース&バートン
プリペアド・ピアノ・デュオ
イン・ヘヴン

A Celebration of Keith Tippett


レビュー掲載とシンクロしたのだろうか、10月1日・2日に生誕地であり、本作がレコーディングされた街ブリストルで、キース・ティペット追悼コンサートが開催された。本作に参加したPaul DunmallとPaul Rogersの他にKevin Figes, Julie Tippetts, Theo May, Matthew Bourneなど38人のミュージシャンが参加し10組のバンドが出演、ティペットの偉業を称えたという。

Keith Tippett Celebration Event October 2021




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【地下ジャズ愛好癖】偶想破壊ピアニスト、バートン・グリーン私論~第2回『バートン・グリーン事件(The Burton Greene Affair)』の真実。

2021年08月16日 02時10分30秒 | ネコ動画


昨年6月に書いたブログ記事【私の地下ジャズ愛好癖】偶想破壊ピアニスト、バートン・グリーンを論ずる~第1回:ESPの2作『Burton Greene Quartet』『On Tour』、そしてマイナスからのスタート。を英訳してバートン・グリーン本人に送ったところ、すぐに届いた返事には『バートン・グリーン事件』についての説明が書かれていた。アメリカ人が書いた追悼記事の中でも触れられているように、リロイ・ジョーンズ(のちにアミリ・バラカ)による批判的(嘲笑的)な記事は、本国でも物議を醸し、バートン・グリーン本人の活動にも大きな影響を及ぼした。それがアメリカを離れヨーロッパへ移住するきっかけだったという。しかしながら、音楽シーンの革命のひとつとされる60年代半ばのフリージャズの爆発にもかかわらず、ニューヨークで音楽だけで経済的に身を立てることは難しく、60年代後半に多くのフリージャズ・ミュージシャンが自由の天地(聴衆と仕事)を求めてヨーロッパへ渡った事実を考えると、リロイの記事がなかったとしてもバートン・グリーンは渡欧したに違いない。しかしアメリカへ戻ることなく死ぬまでアムステルダムに永住することになった背景には差別体質が残る母国への忸怩たる想いがあるようだ。

今回はバートン・グリーン本人の発言から『バートン・グリーン事件』の真実を探ることにしよう。

Q:60年代半ば、フリージャズはブラックパワーとの関連が強まっていました。それは問題になりましたか?

フリージャズのイノベーターたちから人種差別を受けたことはありません。オーネット・コールマン、アルバート・アイラー、ジュゼッピ・ローガン、セシル・テイラーやサニー・マレイは私に対してそんな雰囲気を感じさせたことはありません。アーチー・シェップも同様で、『ダウンビート』誌で私をシーンのトップ・ピアノプレーヤーの一人だと言ってくれました。問題はリロイ・ジョーンズです。彼はユダヤ系白人の妻と離婚して子供と一緒に置き去りにして、ダシキ(西アフリカの衣装)とサングラスを身につけてニューアークのゲットーに移り住んだのです。彼はどうやら中流階級のいい身分の黒人で、白人の大学で学んだようです。しかし、ある日突然、白いものはすべて嫌悪の対象になり、リロイはサングラスをかけてすべてが黒く見えるようになってしまったのです。

Q:彼は、1966年の『ダウンビート』のコラム「アップル・コア」で、かなり堂々とあなたを攻撃していますね。

「バートン・グリーン事件」ですね(訳注:のちに著書『ブラック・ミュージック』に収録)。本当の話は、ファロア・サンダースとマリオン・ブラウンがニューアークで一緒に演奏しようと誘ってくれたのです。しかし会場にあったのは、鍵盤が少なくとも25個もない(しかもピアノの真ん中の!)めちゃくちゃなピアノで、音を出すためには上も前も下も外して、内部をマレットとドラムスティックで弦を擦ったり叩いたりしなければなりませんでした。それを見たリロイは「バートン・グリーンはピアノを弾くのではなく、拳や棒で叩くだけだ。これがシーンでヒップな若い白人ピアノ奏者と呼ばれる男だ」などと貶したのです。まるで私が第2のビックス・バイダーベックかベニー・グッドマンのように盗みを働いているかのように。私は頭にきて反論を書き始めたのですが、バイアード・ランカスターとサニー・マレイに出会って「代わりに音楽で勝負しろよ」と言われてやめました。

Q:一度は『ダウンビート』のオフィスに火を付けようとしたサニーがそう言うとよほどのことですね。

本当ですか?(笑)まあ、その頃はみんなが、短い導火線と長い爆発(かんしゃく玉)を持っていました。サニー、ミルフォード(グレイブス)、ラシッド(アリ)の3人は、すべてはヴァイブレーション次第だと分かっていたんです。サニーは特に強烈で、私によく言ったものです。「バートン、あそこに壁があるだろう。俺はあの壁に取り組んでるんだ。いつかあのクソッタレ野郎は倒れるだろう」とね。彼は本気でした!とにかく、私は『ダウンビート』に対して何を書けばよかったのでしょうか?白人にも金玉があるとでも?私は苛立っていて、こうした箱庭的な考え方にうんざりしました。私がアメリカを離れた理由の1つはそこにあります。ロウアー・イーストサイドの緊張の高まりが私の神経に障りはじめました。ジャンキーに3回も騙され、大家には家賃を値上げされました。死後硬直が始まったら、移動した方がいい、と歌手のバブス・ゴンザレスがよく言っていました!そういうわけで、1969年に我々は大挙してパリに行ったのです。
(以上、2003年12月22日アムステルダムでのBurton Greene Interview by Dan Warburtonより)

その何年か後に、リロイの人種差別な描写は、本人から私に対して直接撤回されました。私が住んでいるアムステルダムで行われたポエトリー・フェスティバルに彼が出演した後、一緒に飲みに行ったのです。そこで彼は、当時ブラックナショナリズムに傾倒していたからそう言っただけだったと話してくれました。後にそれを諦めて仏教に傾倒し、その後は他の「イズム」に傾倒していったそうです。(*)
当時、攻撃を受けた白人のミュージシャンは私だけではありませんでした。例えば、素晴らしいサックス奏者で前衛画家のフランク・スミスは、同じく黒人作家のA・B・スペルマンから同じように攻撃されました。その時私が感じたのは、 60年代半ばから後半にかけての(白人だけでなく黒人の)意識の爆発的な高まりの中で、特に黒人作家たちは、黒人ミュージシャンが正当に評価されることを確実にしたかったのではないか、ということです。
リロイが批評の中で言わなかったのは、私がファロア・サンダースとマリオン・ブラウンに誘われて出演したということです。まるで私がライブに侵入したかのような言い方をしたのです!
誰もが知っている通り、アメリカ(アモリカ)では今も昔も人種差別が行われています。私がうんざりしてヨーロッパ、アムステルダムに移った理由はここにあります。

(以上、2020年6月3日Burton Greeneから筆者への私信)

*詳細はバートン・グリーンの自伝『Memoirs of a musical " pesty mystic " : Or, from the ashcan to the ashram and back again Unknown Binding』(2001 / Cadence Jazz Books)に詳しいとのことだが未読である。



結果的にヨーロッパで生活し活動することにより、自分の好きな音楽を84歳で亡くなるまで続けられたのだから、バートン・グリーンの人生は幸福だったに違いない。本国で活動していたらもしかしたらメジャーな成功もありえたかもしれないが、それにより失うものも大きかったかもしれない。そう考えると、もう一人筆者の敬愛するミュージシャンが頭に浮かぶ。ロック詩人のエリオット・マーフィーである。70年代前半にブルース・スプリングスティーンなどと共に第2のボブ・ディランとして大々的にデビューし、メジャー・レーベルから4枚のアルバムをリリースしたのちパリに移住しヨーロッパのインディレーベルから40作近いアルバムをリリースし現在もマイペースに活動するエリオットも誰に媚びることなく我が道を行く理想のミュージシャン像である。



バートンと
エリオット
共演したらよかったな

なんと、エリオット・マーフィーは80年に『Elliott Murphy / Affairs(エリオット・マーフィー事件)』というミニアルバムをリリースしている。



Elliott Murphy - Extended Affairs 1980 (Full Vinyl 1989)


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【再配信決定】7月30日、灰野敬二率いるリアルロックバンド『THE HARDY ROCKS』GOK SOUNDドネーションライブ(再編成映像版)

2021年07月26日 00時06分11秒 | ネコ動画


2020年12月10日に配信された灰野敬二率いるリアルロックバンド『THE HARDY ROCKS』 のGOK SOUNDスタジオライブ映像が再配信されることになった。 東京オリンピック開会の日に開催された太陽肛門スパパーン主催公演「叛五輪音楽祭・東京五輪獣」にサプライズ出演(事前告知は灰野敬二名義)し、ローリング・ストーンズ、ザ・フー、サム・クック、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズなどのナンバーを重厚且つ鋭利にアレンジしたカヴァーで、灰野敬二(THE HARDY ROCKS)なりの五輪(=権力)に対するNOの姿勢を明示した。そんな彼らのライブ映像を8曲、GOK SOUNDならではのライブ感あふれる迫力あるサウンドで捉えたこのドネーションライブは、イギリスのCafe Otoからデジタルアルバムとしてリリースされ全世界に衝撃を与えた。


【特報】灰野敬二率いるロックバンド『THE HARDY ROCKS』のライヴ音源がイギリスCafe Otoからデジタル・リリース!

今回の再配信は、映像を再編成し、前回以上に臨場感を増したニューバージョンでの配信とのことなので、前回観た人も見逃せないだろう。同日配信の『水中、それは苦しい』『林栄一Gatos MEETING』も素晴らしい演奏なので、ぜひとも多くの音楽ファンにご覧いただきたい。

GOK SOUNDドネーションライブ再配信 -DAY3-
2021.7/30(金)
開場 19:30 / 開演 20:00
チケット:¥2500
アーカイブ期間:7/30-8/13

出演者
THE HARDY ROCKS / 水中、それは苦しい / 林栄一Gatos MEETING
詳細・配信チケット購入⇒https://twitcasting.tv/goksound/shopcart/84916


コロナ危機
スタジオ救う
ドネーション

GOK SOUNDドネーションライブ
再配信を含む6公演の配信を7/24から順次スタート
DAY6に合わせ再配信のDAY1-5のダイジェスト映像も公開中
是非ご覧ください。

7/24:ヒカシュー / Phew / 坂田明
7/27:踊ってばかりの国 / INOYAMARAND / こまっちゃクレズマ
7/30:THE HARDY ROCKS / 水中、それは苦しい / 林栄一Gatos MEETING
8/3:渋さ知らズ / HELL FREEZES OVER
8/6:YAPOOS /橋本一子プレゼンツ:ばるぼらクインテット+藤本敦夫ダンスドンバfeat.菊池成孔(スペシャルゲスト:手塚眞監督)
8/9:椎葉大翼と齋藤寛クインテット / #STDRUMS

GOK SOUNDドネーションライブDAY1-5:ダイジェスト映像


GOK SOUNDドネーションライブ-DAY6-ダイジェスト映像


SAVE THE GOK!!⇒https://www.gok.jp/save-the-gok/
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【RSD私の収穫】TVスミス&リチャード・ストレンジ『1978』/XOXO EXTREME『Le carnaval des animaux -動物学的大幻想曲-』/O'CHAWANZ『EARTH』

2021年07月21日 01時09分55秒 | ネコ動画


先日の引越しで最も苦労したのはアナログレコードとCDの整理・梱包だった。現在の住居に転居してから約20年間、それ以前から買い集めたコレクションは数倍に増え、今回の引越しでその全貌がついに明らかになった!......などと大袈裟な話ではないが、買って帰るたびに部屋の棚や床に適当に放置してきたレコードやCDをかき集め、要不要を判断し、必要なものだけを段ボールに詰める作業は、50余年の筆者の人生の中でも、35年前に大学の卒論を3日完徹して書き上げた時に劣らず苦痛に満ちた経験だった。その結果まとめたレコードは40枚入段ボールが130個=5200枚、CDは半分近く処分したにも関わらず150枚入段ボール20個=3000枚という厄介極まりない重量級の荷物となった。



これに懲りて、家族の前で「もう二度とレコードもCDも買わない」と宣言したのが6月下旬、しかしそれから3週間も立たないうちに、その誓いはあっさりと破られることとなった。それは決してそろそろ食傷気味の「レコードストアデイ(RSD)」と言う名の業界キャンペーンの魔力に屈した訳ではなく、たまたま自分の人生に於いて聴かねばならない/入手しなければならない/所有しなければならない塩化ビニール盤と運命の出会いをしてしまったからに違いない、などと自嘲的な言い訳をしながら、自らの過ちをブログとして世に晒そうという露悪的な一面は筆者の人格のどこかにしっかりと根を下ろして、もはや取り返しのつかないほど人格崩壊もしくは異常行動の兆候をきたしていることは間違いないが、悲しいかな人生を辞任することは今の私にはしたくてもできない。レコード中毒という十字架を背負ったまま、残り少ない人生という荊の道をレコ買いしながら終点まで歩んでいくしか術はない。

●TV Smith & Richard Strange / 1978


ドクターズ・オブ・マッドネスのリチャード・スミスとジ・アドヴァ―ツのTV スミスが1978年に二人だけでレコーディングしたデモ音源が世界初公開。TVスミスはアドヴァーツを結成する前からドクターズのファンで、1976年にリチャード・ストレンジと知り合って意気投合し、77年頃最初に共作した曲「Back From The Daed」は両バンドがそれぞれレコーディングしアルバム/シングルとして発表された。1978年にドクターズからヴァイオリンのUeban Blitzが脱退し解散に向かっていった頃、リチャードからの誘いでTVスミスとのコラボレーションがスタートした。二人で曲や歌詞のアイデアを出し合い、リチャードの自宅で2トラックのオープンリールレコーダーでレコーディングされた8曲は、レコード会社のバックアップがない分、二人のやりたい方法でやりたいように制作できたという。その後リチャードはソロ活動、TVスミスは新グループTV Smith's Explorersとそれぞれの道へ進んだため、発表されないまま43年間眠っていたデモテープがRSDのために発掘され世に出た意義は大きい。サウンド的にはあくまでデモテープだが、すべての曲にふたりのエッセンスが結晶化され、両グループのファンにとっては溜まらなく魅惑的な世界を味わえる。真っ赤なレコード盤のようにロック詩人と愛好家の血は争えないのである。

'BACK FROM THE DEAD' by TV Smith & Richard Strange.



●XOXO EXTREME / Le carnaval des animaux -動物学的大幻想曲-


プログレッシヴ・アイドル、キスエクことXOXO EXTREMEが一色萌、小嶋りん、浅水るりの3人に2020年に加入した真城奈央子と研修生の星野瞳々が加わった新体制で制作した2ndオリジナル・アルバム。サン・サーンスの「動物の謝肉祭」を意味するアルバムタイトルからわかるように全曲動物に因んだタイトルの楽曲からなる。1曲以外は2019年にメンバー二人が卒業して“そして3人が残った" 編成になって以降に発表された曲ばかりで、現在進行形のキスエクの活動を集約し未来を予感させる作品である。プログレをはじめとするロックの閉塞感をぶち壊すポジティブなパワーと無限大の希望を感じるとともに、コロナ禍により声出しや移動を禁じられ、かつてのような熱狂的なライブをすることができず、活気を失いがちな地下アイドルシーンに於いて、ここまで完成度の高い音楽性を持ち、レコード/CDとして十二分に楽しめる作品を発表したことキスエクは、“音楽第一”という当たり前の事実を改めて思い出させてくれる救世主と言えるだろう。フルート好きの筆者にとっては吉田一夫のフルートが活躍する「十影」と「Hibernation(冬の眠り)」がライヴで披露される日が待ち遠しい。P-Modelの1stアルバムを思わせるショッキングピンクのレコード盤には十代の頃にパンクやニューウェイヴに感じたトキメキが詰まっている。

Altair(孤高の荒鷲)/ XOXO EXTREME



●O'CHAWANZ / EARTH


ゆるふわなラップを聴かせる文化系ヒップホップユニット O'CHAWANZ (オチャワンズ)初のアナログ・シングル。過去に1,2度観た時はボーダーシャツにベレー帽のゆるふわファッションだったが、7/18下北沢Flower Loftで開催されたキスエクとのダブルレコ発ライヴイベントでは、ホワイトTにエスノパンツのオシャレなストリートファッションになっていた。「サポーターズ」と呼ばれるサポートメンバーを加えた3人組となったパフォーマンスは、持ち前のユルさに、ヒップホップらしい切れ味が加わり、ラップが苦手な筆者も思わずフリコピしてしまうほどカッコいいステージで、約1か月ぶりのアイドルライヴで溜まっていたフラストレーションを発散させてくれた。シングル盤にはエンドレストラックやヴォイスのサンプリング・トラックも収録されていて、筆者のレコ愛が刺激される。ライヴで披露されたA面「EARTH」のマッタリ感もいいが、個人的にはB面の早口ラップ「SPARK!!」の疾走感が気に入った。レーベルのさかさまお茶碗キャラクターの愛らしい眼が「いつまでも聴いてね」と訴えかけてくる。

EARTH / O'CHAWANZ


レコ買いは
一生終わらぬ
愛の道

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【イベント情報】6月11日(金)『Sound of BURST DAYS』@千駄木Bar Isshee~出演:ピスケン(曽根賢)+ ケロッピー前田 + DJ TKD / ゲスト:釣崎清隆、剛田武

2021年05月27日 00時57分02秒 | ネコ動画


2021年6月11日 (金)
東京・千駄木Bar Isshee
open 19:30 / start 20:00
投げ銭制(別途チャージ500円+ドリンクオーダー)

【Sound of BURST DAYS】
ピスケンこと曽根賢(伝説の雑誌『BURST』元編集長)が、盟友・ケロッピー前田(身体改造ジャーナリスト)と釣崎清隆(死体写真家)とともに千駄木登場。渋谷Bar Isshee時代から縁のあるTKD武田を交えてピスケン朗読ライブ、地下音楽家・盤魔殿主宰の剛田武&ケロッピーの即興デュオ、さらに釣崎清隆とのBURSTセッションも!!

ピスケン(曽根賢)+ ケロッピー前田 + DJ TKD
ゲスト:釣崎清隆、剛田武

【要予約】(Live & Talk)
予約受付メールアドレス:barisshee@keh.biglobe.ne.jp

【出演者プロフィール】
ピスケン/曽根賢:ポエトリーリーディング
1964年、宮城県生まれ。平和出版勤務を経て、1995年、白夜書房/コアマガジンに持ち込み企画で雑誌『BURST』を創刊。若者から支持をあつめ、『TATTOO BURST』『BURST HIGH』など複数の雑誌が派生し編集長をする。2000年、短編小説集『バーストデイズ』(河出書房新社)を上梓。野間文芸新人賞候補作となる。2005年、『BURST』休刊。コアマガジン退社後は小説の執筆を続け現在に至る。
曽根賢(Pissken)のBurst&Ballsコラム

ケロッピー前田:ディジュリドゥ パーカッション 電子音 他
1965年、東京都生まれ。千葉大学工学部卒、白夜書房(のちにコアマガジン)を経てフリーに。世界のカウンターカルチャーを現場レポート、若者向けカルチャー誌『BURST』(白夜書房/コアマガジン)などで活躍し、海外の身体改造の最前線を日本に紹介してきた。その活動は地上波の人気テレビ番組でも取り上げられ話題となる。著書に『クレイジートリップ』(三才ブックス)、『クレイジーカルチャー紀行』(KADOKAWA)、責任編集『バースト・ジェネレーション』(東京キララ社)など。新刊本『縄文時代にタトゥーはあったのか』(国書刊行会)絶賛発売中!
公式twitter:@keroppymaeda

DJ TKD:サウンドマニピュレーション
DJ、音楽ライター、漫画原作者。80年代後半より下北沢ZOO、恵比寿MILKなどでレギュラーDJとして活躍。2000年からコミックビームを中心に漫画原作者として『LAZREZ』などを上梓。得意ジャンルはロックとノイズなど。

釣崎清隆:ベース
死体写真家・映像作家・文筆家。ヒトの死体を被写体にタイ、コロンビア、ロシア、パレスチナなど世界各国の無法地帯や紛争地域を取材し、これまでに撮影した死体は千体以上。

剛田武:リードフルート、ノイズドール 他
1977年パンクに衝撃を受けバンド活動開始。80年代前半地下音楽と交わる。サイケバンドでTV番組『イカ天』に出演するも94年に解散。サラリーマン生活の傍ら2005年にブログ「A Challenge To Fate」をスタートし、音楽サイトJazzTokyo等で執筆活動。著書『地下音楽への招待』(ロフトブックス2016年)。DJ NecronomiconとしてDJイベント『盤魔殿』および自主レーベル「Les Disques Du Daemonium」を主宰。2019年より演奏活動再開。

#バースト​​・ジェネレーション presents 「#BURST​​ #公開会議​​ #04 #酒井よし彦​​ 」#剛田武​ #ピスケン​ #釣崎清隆​ #ケロッピー前田​


BURSTの
音楽イベント
爆裂せよ

Keroppy Maeda x Takeshi Goda ケロッピー前田 x 剛田武 Electric Tjurunga(エレクトリック・チューリンガ)- Digest
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【灰野敬二ライヴ情報】5月3日(月祝)高円寺ShowBoat『灰野敬二 生誕公演2021』*チケット:4月9日(金)13:00~代引郵送販売/予約受付開始

2021年04月07日 00時31分43秒 | ネコ動画


【公演日】
2021年5月3日(月祝)

【公演名】
灰野敬二 生誕公演2021

【会場】
ShowBoat http://www.showboat1993.com/
(東京都杉並区高円寺北 3-17-2 オークヒル高円寺 B1)

【出演】
※後日発表

【時間】
開場 17:00 / 開演 18:00

【料金】
前売¥4,500 / 当日券販売未定(税込・別途ドリンク代¥600)

【チケット】
■ShowBoat 4月9日(金)発売
 代引郵送販売 / 予約受付 13:00~

※電話またはメールにて購入申し込み、予約申し込みを受け付けます。
店頭販売は休止させていただいております。ご了承ください。
※プレイガイド販売はございません。
※チケットの整理番号はご購入順に番号がつきます。
(予約には番号がつきません)
※入場人数を制限しての開催となります。
※ご購入希望の方は、お電話かメールにて下記をお伝え下さい。(手数料¥580)
・公演日
・住所
・氏名
・電話番号
・購入枚数

【入場順】
1.ShowBoatチケット(No.あり/整理番号順)
2.予約(No.なし/整列順)
3.当日券(No.なし/整列順)

【購入・予約申し込み / 問い合わせ】
ShowBoat
■Tel 03-3337-5745(14:00~23:00)
■Mail info@showboat.co.jp

————————————————
【ドリンク販売に関するお願い】

ご来場の皆さまにお願いです。

アルコールの飲酒によってお客様同士の距離が近くなり、また飛沫の拡散によって
皆さまの安全が守られないなどの懸念があるため、
5月3日公演はアルコール飲料の販売を取り止めさせて頂くことに致しました。
アルコール以外のソフトドリンクは販売致します。

安全にイベントを開催するための方法として、出演者、ショーボートの間で協議しご提案をさせて頂きました。
何とぞご理解、ご協力をお願いいたします。

当日は皆さまの安全を第一に開催させていただきます。
ご来場お待ちしております。
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【JazzTokyo#276更新】『フュー、ジョン・ダンカン、近藤達郎 / 歓喜の逆火』『チャック・ジョンソン / 燃え殻の森』~音楽と記憶の関係を描く2作。

2021年04月04日 01時53分54秒 | ネコ動画

(ブログ「椅子物語」より転載)

音楽情報サイト『JazzTokyo - Jazz and Far Beyond』最新号が更新された。メイン特集はフェダイン、藤井郷子、追悼チック・コリア。剛田武は下記の記事を寄稿した。

●Phew, John Duncan, Kondo Tatsuo / Backfire Of Joy

#2072 『Phew, John Duncan, Kondo Tatsuo / Backfire Of Joy』『フュー、ジョン・ダンカン、近藤達郎 / 歓喜の逆火』

未知の何かが生まれる予感に満ちた地下音楽家トリオの邂逅の記録。
40年以上の長きに亘り音楽とアートの最前衛で活動し続ける3人が若き日に繰り広げた逸脱表現は、過去(70年代)から断絶し、新時代(80年代)の前衛音楽の到来を告げる予兆である。その意味で『歓喜の逆火』とは言いえて妙である。

Phew - Vertigo KO



●Chuck Johnson / The Cinder Grove

#2069 『Chuck Johnson / The Cinder Grove』『チャック・ジョンソン / 燃え殻の森』

記憶の森を目覚めさせるペダル・スチール・ギターの残響。
チャック・ジョンソンのペダル・スチール・ギターが描き出すサウンドは、蜃気楼のように浮かび上がる遠い記憶を掴もうとする夢の世界のサウンドトラックである。

Constellation


音楽と
記憶の切っても
切れない関係

Chakra - Satekoso (1981)


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【灰野敬二ライヴ情報】4月18日(日) 灰野敬二soloパフォーマンスシリーズ 『灰野美術館』始動!@下北沢spread

2021年03月31日 00時35分08秒 | ネコ動画


灰野敬二soloパフォーマンスシリーズ
『灰野美術館』始動!


4月18日(日) 東京 下北沢spread
nijinohoshi灰野美術館vol.1

18:30open 19:00start
adv.¥3000 / door.¥3500 +1d
着席30名限定

ご予約
meholidays7@gmail.com まで
お名前、人数を明記の上メールをお送りください。
spread HP https://spread.tokyo/

下北で
ソロで演じる
美術館


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