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A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

きゃりーぱみゅぱみゅ/三代目 J Soul Brothers/加藤ミリヤ/RIP SLYME他@代々木体育館 2013.8.18(sun)

2013年08月20日 01時10分00秒 | こんな音楽も聴くんです


サンスター オーラツー presents
25th ANNIVERSARY J-WAVE LIVE 2000+13

三代目 J Soul Brothers from EXILE/加藤ミリヤ/きゃりーぱみゅぱみゅ/三浦大知/RIP SLYME/家入レオ

国立代々木競技場第一体育館

J-WAVEは今年、開局25周年を迎えます。
J-WAVEと縁の深い、日本を代表するアーティスト達が今年も集まってくれます。
真夏の週末を素晴らしい音楽と共に、東京のど真ん中・代々木第一体育館で一緒に過ごしましょう!さまざまな企画盛りだくさんでお待ちしています。
(ちなみに「2000+13」は「ニセンジュウサン」と読んでください)
(公式サイトより)



「真夏のど真ん中、灼熱の太陽に負けず、熱いライヴ現場で汗を流そう」企画・第2日目。1.4万人と一緒にJ-POP王道体験。

「なんだこれくしょん」リリース後初のきゃりーぱみゅぱみゅなので、対バンが誰かも確認せず迷うことなくチケット購入。改めてチェックして、2008年から続くJ-WAVE主催の一大イベントで、超人気都市型夏フェスであることを知る。J-WAVEはクラブチッタとクラブクアトロと同じく今年25周年。そもそも「J-POP」という名称自体、1988年に開局したばかりのJ-WAVEとレコード会社の合議で誕生したと言うから、このイベントこそJ-POPの頂上決戦であることが頷ける。ラインナップを眺めると、個人的にはあまり縁のないアーティスト名が並んでいる。ライヴを観たことがあるのはきゃりーとTHE BAWDIESだけだが、世間一般では誰でも知っている超メジャーな顔ぶれに違いない。

ジリジリ焼ける太陽の下、代々木体育館へ向かう。道行く人の列は異常に女性の姿が多い。母娘連れも目立つ。これは一体何事?と思っていたら、ほぼ全員がJSB(J Soul Brothers)のタオル、T-シャツ、フラッグなどを着用・持参している。確かに昨夜から「三代目とRIPが楽しみ♡」というツイートが多かった。座席に着くと周囲はほぼ♀♀♀♀♀♀♀♀。。。。かつて経験したORANGE RANGEの悪夢が頭をよぎる。10日前はモノノフに取り囲まれたし、アリーナではいつもアウェー&ぼっち状態である。とはいってもきゃりーちゃんを応援せねば、と気を引き締める。

出演順は明らかにされず、本番前にスクリーンで発表される趣向。次は誰かな、といワクワク感に会場が満たされる。アーティストのパフォーマンスも、イベント進行も、ステージの演出も、会場内外のサービス・物販・屋台も、とにかく盛り上げ客を楽しませることが至上命令として徹底されている。アーティストは常に「楽しんでますかー?」「盛り上がりましょう!」「ついてきてくれますか?」と呼びかけ、オーディエンスが「ウォーーーッ!」と大歓声で応えるのがお約束。J-POPとは大多数を盛り上げ楽しませることが使命なのだ。元気をもらうことを音楽に求めている人がこれほど多いことに驚愕する。特にRIP SLYMEと三代目 J Soul Brothersへの女子軍団の盛り上がりはハンパなく凄かった。ある意味、アイドル現場に於けるヲタの女子版といえるが、1万人以上の♀が一斉にキャーッ!と雄叫びを上げる迫力は、自然の脅威と同様に、人知を超えた超常現象である。王道J-POPの多数決パワーの前では、マイナーなアングラヲタは黙ってスマホを弄るしか術がなかろう。所詮日陰にしか咲くことが許されない悪の華である。

家入レオ


今年高校を卒業したばかりとは思えぬ堂々としたステージングに感服。メロディがしっかりした歌はパワフルでいい。




三浦大知


何かで当たったタダ券で観に行き、余りにノリが違い当惑させられた男性シンガー&ダンサー。想定外の人気にまたしても当惑。




きゃりーぱみゅぱみゅ








我らがきゃりーちゃんが前半のトリ。会場にコアなファンは少ないが、みんなが知ってる曲ばかりなので大いに盛り上がる。前日の野外フェスで熱中症でビビったとネットニュースに出て心配させたが、もったく問題なく元気な歌と踊りを披露。初めて生で聴く「み」の破壊力と呪術性にクラクラ。9月からスタートするホールツアーが楽しみでならない。



Set List
1.なんだこれくしょん
2.インベーダーインベーダー
3.きゃりーANAN
4.にんじゃりばんばん
5.み
6.CANDY CANDY
7.つけまつける
8.ファッションモンスター



RIP SLYME


ヒップホップやラップやDJがJ-POPのセンターであることに改めて驚く。盛り上げ役には絶好のお祭りバンド。知っている曲多し。




加藤ミリヤ


木村カエラは好きだが、西野カナやこの加藤ミリヤは余りイメージが湧かない。ロック風の幕開けだったので、おっと思ったが、「本当の自分を信じて頑張ろう!」という前向きなメッセージと16ビートに乗せたディーヴァな歌は120% J-POPとしか表現できない。




三代目 J Soul Brothers


人数が多すぎてAKB関係には近寄れない似非アイヲタにとっては、同様に大人数のEXILE周辺は鬱蒼と生い茂る樹海さながら。三代目ってことは初代や二代目もいるのか?調べる気はないが、盛り上げ方の妙と見事なダンスは一見の価値がある。1万人の女子の狂乱状態は滅多に体験できるものではない。




J-POP
J-LEAGUE
JeJeJet!

「J」は魔法の合言葉。



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山崎怠雅/てあしくちびる/川上龍一@渋谷Last Waltz 2013.8.3(sat)

2013年08月05日 00時06分15秒 | こんな音楽も聴くんです


TRAVEL MAP vol.11
~旅へ旅へ、ガタゴト旅へ。リズム、グルーヴ、スウィング。トラベルマップ!~


出演:山崎怠雅、てあしくちびる、川上龍一、赤い夕陽

最近渋谷Last Waltzの名前をよく聞く。別のイベントを調べるためにLast Waltzのサイトを見ていたら山崎怠雅の名前を発見。荻窪のSMイベント?でギタリストTAIGAの演奏は観たが、今回は弾き語りソロ。前日の高円寺の勅使河原×灰野ライヴでTAIGAに会ったことだし、ひとつ観てやろうと出掛けた。地図を見てもしやと思ったら、やはり元青い部屋のあった場所だった。シャンソン歌手戸川昌子がオーナーだったライヴハウス青い部屋は2010年秋、不慮の事件で閉店を余儀なくされた。鳥井駕句が中心になって救済イベントを行ない、戸川は別の場所で継続してライヴを開催しているようだが、六本木通り沿いの店は閉店。そのあと2011年春に開店したのがLast Waltz。オーナーは元々シンガーソングライターで、この日出演のTAIGAや川上と共演経験もあるとのこと。改装して間もないスッキリしたライヴホールである。この日のイベントTRAVEL MAPはオーナーがアーティストを厳選したLast Waltz独自企画。

てあしくちびる


最初の赤い夕陽には間に合わず、2番目のてあしくちびるの後半から参戦。TAIGAがおススメです、と言っていた栃木出身の河内伴理(vo.ag)とくちびるつっちー(vo.vln)の男女デュオ。チェロやヴァイオリンの時に優雅で時に乱暴なプレイとふたりの掛け合いコーラスが特徴。最初はアイリッシュトラッドやブリティッシュフォークに近いと思ったが、ラストナンバーで暴走ラップパフォーマンス。ユニークな歌詞を見事にハモッてラップするのが衝撃的。ただのフォーキーじゃないごった煮性が個性的でいい。頻繁に東京でライヴしているので要チェック。




山崎怠雅


ヴォーカリストTAIGA初体験。フレアパンツにソフト帽というサイケ・ファッションでどんな歌を唄うのか?鳥井駕句推薦なのでアシッドフォークっぽい儚いドリームフォークを想像していたら、予想外にしっかりしたメロディーとハイトーンの甘い歌声に驚く。フォークについてはほぼNO知識なので恥をさらす覚悟で喩えれば、さだまさしや長谷川きよしか?一曲毎にチューニングを変えるスタイルはヨーマ・コウコネンを思わせる。サイケ度満点のエレキギター・プレイに比べたらずいぶん正統派に思えるが卓越した歌とギターはとてもいい。90年代半ばから活動し、友川カズキが根城にしており、灰野敬二も出ていた渋谷APIAにも出演していたとのこと。好きなシンガーソングライターはドノヴァンとニック・ドレイクとバート・ヤンシュ、日本ではジャックス(早川義夫)と森田童子。さだまさしは好きじゃないけど物真似は上手いとのこと。




●川上龍一


陰陽蝕というバンドのリーダー、川上のソロセット。スタンディングで髪振り乱してのパンクフォーク。「兵隊さんがやってきた」「FREE」といったメッセージソングを激しく唄うので、社会派プロテストシンガーなのかと思ったら、普段は政治っぽい歌はやらないが、昨今の政治家を中心とする暴言や失策に抑えようのない憤りを覚えてやったとのこと。こんな歌を唄うのがシャレにならない世の中はおかしい!という語り。歌で世の中を変えられるわけはないが、歌だけがシンガーソングライターの武器であることは確か。その基本姿勢にブレがないから、川上の歌には真実味がある。




負けず嫌い
意地の張り合い
辞めなさい

大森靖子やマヒトゥ・ザ・ピーポーなど若手フォーキーの台頭著しいシーンに於いて、この日出演の実力派たちも正統に評価されることを望みたい。

コメント (2)
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DANCE with CLASSIC~爆音クラシック、世界プレミアDJの夢、そして現存する世界最高齢のクラブDJ

2013年07月18日 00時18分14秒 | こんな音楽も聴くんです


流しっぱなしのラジオから聴こえたイベント告知に耳が反応した。”爆音でクラシック音楽を聴く「爆クラ」”。そのイベントが今夜開催されるとのアナウンス。爆音映画祭に続き爆音クラシックとは面白い。後述するように個人的な所縁もある。オルタナロックやダンスミュージック中心のラジオから思わぬ収穫。さっそくググってみると、著述家の湯山玲子企画のイベントらしい。

湯山のブログには『クラシック音楽を爆音で聴く「爆クラ」。教養としてのクラシックではなく、ポップスやクラブミュージックに親しんでいる人にこそ体験していただきたい爆音音浴&トーク。』とあり、今回で24回目。過去のゲストは、坂本龍一、島田雅彦、高野舞衣、飯野賢治、大谷能生、菊地成孔など錚々たる面子。現場主義をモットーに、クラブカルチャー、映画、音楽、食、ファッションなど文化全般に通じ、「クラブカルチャー!」「女ひとり寿司」、野宮真貴等との共著「エレガンス中毒ぎりぎりの女たち」などユニークな著作で知られる湯山ならではの発想と人脈の豊かさに惹かれる。



『思えば。クラシック音楽を爆音で聴く、爆クラの発想の元は、私が四十路越え時にハマったクラブについての考察本『クラブカルチャー!』の菊池成孔さんのインタビュー中、ポストクラブについて語り合った一件。私のNYのクラブ体験での感想は、「こりゃ、ワグナーのヴァルジファルじゃん!」だったのですが、クラシックの音楽スタイルは大いにクラブカルチャーと呼応するところがある。』(湯山温泉・湯山玲子公式BLOGより)



15年ほど前、私は史上初のクラシック専門DJとしてデビューを目論んでいた。ブリットポップが下火になり、オルタナが姿勢ではなくジャンルに堕し、クラブはデジロックのマンネリに陥り、ロック/ポップ・シーンがつまらく思えた世紀末。フォーキーやパンクへの先祖がえりも気が乗らず、悶々としていた時に出会ったのが電子音楽。プログレ繋がりで名前は知っていたピエール・アンリに痺れ、ミュージックコンクレートの斬新な世界に引き込まれた。ちょうどアンリやスティーヴ・ライヒのリミックス盤がリリースされ、テクノの元祖として電子音楽/ミュージックコンクレートへの注目が高まっていた。りミックスでは飽き足らずオリジナル楽曲を探し求めた。ライヒやフィリップ・グラスなどミニマルミュージックはある程度CDショップで入手できたが、アンリやピエール・シェフェール、リュック・フェラーリやヤニス・クセナキスといったミュージックコンクレートの音源は、殆どCD化されておらず、オリジナル・アナログ盤を探すしか聴く術はなかった。プログレやフリージャズ、ノイズのレア盤ならディスクユニオンでも扱っていたが、現代音楽・電子音楽の希少盤は、数少ないマニア・ショップでしか見ることはなかった。なかでも渋谷のクララレコードは充実度では群を抜いていた。公園通りの教会の横のマンション2Fの狭い店内に初めて入った時、灰野敬二が椅子に座って店主と話しており、内心ビビりながらも「スミマセン」と真横でレコード箱を漁った覚えがある。品揃えが驚異的な分、値付けもハンパなかった。仏PHILIPSのミュージックコンクレート・シリーズLP、通称銀ジャケは大抵5桁の高値がついており、憧れるだけで手が出なかった。



そんなとき、西麻布のクラブのアンビエントDJイベントに行った。お香の煙漂う店の床にマットやソファを置き、DJも客も床に座ったり寝転がって楽しむ。目をつぶり瞑想して聴くドローンやインド音楽がとても心地よかった。そこでハタと閃いた。こんな環境でミュージックコンクレートや電子音楽を聴いたら最高だと。いっそのこと現代音楽だけじゃなく、ベートーヴェンやモーツァルトもプレイする、クラシックDJイベントなんていいのでは?カラヤンのパワフルな第9で踊った後は、ショパンのピアノ曲でチルアウト。次のピアノの一音で「グールド キタ--------------ッ!!!!」と盛り上がるダンスフロア。妄想は広がり、「世界初!クラシックで踊らせるDJ登場!!」という見出しが浮かんだ。



善は急げと、知り合いのイベントに無理矢理参加させてもらった。クラブではなくDJバーだったが、深夜のいい時間。最初はミュージックコンクレートやミニマルでウォームアップ。徐々にコアなクラシックの世界へ。グレゴリオ聖歌やピアノ曲はアンビエントとして聴けばOK。弦楽四重奏など室内楽も何とかいける。しかし、肝心のクライマックスの交響曲とオペラがキビシイ。フォルテッシモからいきなりピアニッシモになったり、ソプラノの金切り声がグルーヴをぶち壊したり、予想がつかず手に負えない。シンフォニーオーケストラは表現の起伏が激しすぎて、盛り上がりが持続しない。最大の弱点は、音のダイナミズムが過多で、クラブ仕様のスピーカーでは低音が出過ぎて、大音量だとほとんどハウリング同然の音になってしまうこと。客は身内ばかりとはいえ、余りのハズシっぷりに酔いが一気に醒めてしまった。






これに懲りて世界初の試みは断念。クラシックへの挑戦は、曲のつなぎとしてミュージックコンクレートの電子音を効果音的に紛れ込ますのが限界だった。というわけなので、爆クラがどんな現場なのか大変興味深い。もしかしたらこれに乗じて、忘れていた世界初のチャレンジへの夢が叶うかもしれない、と再び妄想モードに突入。ようつべで選曲するワタクシである。

爆クラと
爆音映画と
ゴールデンボンバー(金爆)

【ビックリ情報】
今年87歳になるピエール・アンリが健在!。2011年、85歳でDJとして音楽フェスで演奏する映像!誰か日本に呼んでケロ。

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ハーフコインの花園 第4回~Shibuya KAWAii!!再評価。渋谷系特集 Part 1

2013年03月15日 00時23分55秒 | こんな音楽も聴くんです


俺の庭を探検していてあまり興味のなかった種類の音楽と遭遇する機会が増えてきた。先日来ハマっているビートパンクもそのひとつと言えるが最近いわゆる「渋谷系」に興味を惹かれている。1990年代半ば渋谷HMVやWAVEなどの大型輸入盤店を発信源にJ-Waveのオンエアとクラブクアトロのコンサートの相乗効果で日本ポップスの最新型として隆盛を誇った。ニューウェイヴ、ネオアコ、ハウス、ヒップホップ、ソウル、ラウンジなどマニアックな音楽をごった煮にしたサウンドは面白くはあったがファッションを含め表面をなぞっただけのお手軽感とバブル崩壊に起因するあっけらかんとした諦念がいまひとつ心に刺さらなかった。大型CDショップに新譜と同列に過去のカタログが並ぶようになりそれまでのようにマニアじゃなくても幻の名(迷)盤が容易に入手できるようになったこと、DJカルチャーとサンプラーやMTRなど演奏・録音機材の普及により自分で演奏しなくてもコピー&ペイストで音楽が作れるようになったこと、そんな時代の変化が生んだスタイルだといえる。音楽的に特定のジャンルに限定されるものではないが現在「渋谷系」と括られるサウンドには共通した時代の匂いが染みついていることは間違いない。90年代当時はのめり込まなかった渋谷系の音楽に懐かしさと共に新鮮な息吹を感じるこの頃である。

ピチカート・ファイヴ

小西康陽率いるおしゃれなクリエイティヴ音楽集団。1985年デビューだが「おしゃれ」のパブリック・イメージは1990年に野宮真貴が3代目ヴォーカリストとして加入してからのもの。信藤三雄のスタイリッシュなイメージ戦略によるレトロかつフューチャリスティックなデザインも相まって時代の寵児として君臨する。多くのフォロワーを生んだがやはりオリジネイターは別格。現在小西はレディメイド・ エンタテインメント代表取締役で売れっ子プロデューサー/作曲家、野宮はシンガーとして活躍中。小西のこだわりにあふれた才気溢れる名曲多し。



●フリッパーズ・ギター

オザケンこと小沢健二コーネリアス=小山田圭吾によるデュオ・ユニット。日本ポップス史で「フリッパーズ以前/以後」という区分けをされるほど重要な存在。アルバムは3作しか残さなかったがネオアコを起点として様々な音楽要素を昇華した完成度の高いサウンドとベレー帽・ボーダーシャツ・ホワイトジーンズといった渋谷系を象徴するファッションセンスは高く評価したい。解散後オザケンは人気シンガーになり小山田はコーネリアスとして実験色豊かなポップサウンドを追求。J-POPシーンに多大な影響力を持つふたりの原点がフリッパーズであった。



オリジナル・ラヴ

1985年に結成されたネオGSバンドThe Red Curtainを前進とする田島貴男によるポップグループ。ネオアコ、ギターロック、ネオソウル、ハウス、アシッドジャズ、ワールド・ミュージックなど様々な洋楽に影響された雑食スタイルで渋谷系の代名詞となる。作品によって音楽性が大きく異なるので注意されたい。おススメは「LOVE! LOVE! & LOVE!」(1991)「結晶 SOUL LIBERATION」(1992)「ELEVEN GRAFFITI」(1997)「L」(1998)「ビッグクランチ」(2000)。田島は現在ソロ弾き語りで活動中。



カヒミ・カリィ

個人的に最も再評価しているのがカヒミちゃん。ウィスパーヴォイスが萌え系アニメの1000倍の破壊力で直激。これは犯罪、ヤヴァすぎ。レコ倫は即座に18禁指定にすべし!!!



キュートな女性シンガーが多い渋谷系を代表する歌姫カヒミ・カリィは1990年同じくカワイイ系シンガー嶺川貴子とのデュオでデビュー。1992年渋谷系インディーレーベル、クルーエル・レコーズから小山田圭吾プロデュースでソロ・デビュー。小山田のレーベル、トラットリアからも作品をリリースする。毒のある発言とフレンチファッションスタイルとエキゾチックな美貌を持ったサブカルアイドル。アニメ「ちびまる子ちゃん」主題歌でちびっ子にも人気。2000年以降は大友良英や菊池成孔、ジム・オルークなど前衛ジャズ/ロック方面での活動も多い。夫はタップダンサーの熊谷和徳。



●ラヴ・タンバリンズ

カヒミちゅわんと並ぶ渋谷系の歌姫ELLIEを擁するR&Bユニット。ELLIEの黒汁迸るヴォーカルが人気で1995年のデビュー・アルバムはインディーズでは異例の10万枚ヒットとなるが、ELLIEとギターの斎藤圭市との夫婦間の不和(表向きはメンバー間の音楽性の違い)により同年末に解散。ELLIE(現在eli)ははソロ・デビュー。のちのMisiaやUAを筆頭にした「ディーヴァ系」の元祖的存在である。R&Bは個人的には守備範囲外であるが渋谷系括りと思えば意外に楽しめる。ELLIEのダイナマイト・ボディはカヒミちゃんとは違った意味で刺激的。



渋谷系
電波系とは
違います

Part 1となっているのでお察しの通りPart 2もありマス!よりディープなShibuya-Kの世界にご案内いたします。
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DREAMS COME TRUE/リンゴ・スター/Perfume/KARA etc.@幕張メッセ 2013.3.2 (sat)

2013年03月04日 03時37分36秒 | こんな音楽も聴くんです


「are U ready ?」をキャッチコピーに「U=ユニバーサル ミュージック」と 「U=YOU(オーディエンス)」で「コンサート開催までのわくわくする気持ち」や「演奏が始まる瞬間の心地よい緊張感」などを共有し、イベントを通して出演者とオーディエンスが一緒になって心地よい空間や新たな感動を創りだすイベントを目指す「U-EXPRESS LIVE 2013」。
"日本と世界のリアル・エンタテインメント"をお届けするグローバルなライブイベント。2013年3月、いよいよ初開催!
<出演アーティスト>
DREAMS COME TRUE/RINGO STARR & HIS ALL STARR BAND/KARA/Perfume/キム・ヒョンジュン/ナオト・インティライミ/FAR EAST MOVEMENT

幕張メッセはやはり遠いなと思いながら海浜幕張駅に着くと大勢の人がメッセへ向かっている。前回人波についていったらアニフェスに行っちゃったので用心しながら歩くが看板やパネル等の表示はない。仕方なく流れに乗ってゆくと無事目的の会場へ。サマーソニックやFREEDOMMUNE 0とは違う会場で10000人収容の大ホールの広さに圧倒される。子供連れを含む幅広い客層でほぼ満席。丁度Perfumeが始まるところだった。

Perfume
パフュームは「ポリリズム」の頃からずっと好きだったが中田ヤスタカ仕事ではMEGちゃんを応援していたのでライヴを観たことはなかった。機械仕掛けロボットダンスに心惹かれていたのでやっと観れて嬉しい。だだっ広いステージに3人だけ。ピンクのフワフワの衣装でテレビで観る通りの姿。大会場に響きわたるテクノビートがド迫力。40分のステージだったが「P.T.A ~パっと、楽しく、遊んじゃおう~ のコーナー」や振付け指南コーナーもあり手抜きなしのステージ。ドリカムやリンゴ・スターなど大物に比べれれば若手だが多くのロックフェス出演の実績は伊達じゃない堂々としたパフォーマンスが素敵だった。



KARA
K-POPには何故か興味を持ったことはない。曲はいいし歌も上手く容姿端麗、これ以上望めない完成度なのだが三ツ星一流レストランのフルコースのように贅沢過ぎて安食堂の定食を好むB級グルメにとっては遠い存在。打ち込みビートはパュフームや日本のアイドルと共通するのではと思っていたが日韓文化の違いだろうか微妙にずれた感触。K-POPは90年代の小室サウンドの影響が濃い。K-POPブームで割を食うのはアイドルじゃなくて安室奈美恵や浜崎あゆみのようなR&B/ディーヴァ系なのではなかろうか。辿々しい日本語がK-POPならではのエキゾチック感を醸し出す。



FAR EAST MOVEMENT
日中韓系アメリカ人によるヒップホップユニット。殆ど予備知識のないバンドだったがイケイケのビートにメイシー・グレイそっくりの女性ヴォーカリストやダンサーを引き連れて「パーティーにようこそ」と言うステージはまさにお祭り状態。「ポジティヴなヴァイブレーションを感じてくれ」と煽るステージはヒップホップ好きじゃなくても踊れるグルーヴに溢れる。全米チャートNo.1ヒットを放つ人気バンドだけにどの曲も聴き覚えがある。フェスの盛り上げ役にはピッタリ。



キム・ヒョンジュン
F.E.M.のライヴ中女性トイレに長い列が出来ていた。確かに客席には女性ファンが異様に多い。彼女たちの目当がキム・ヒョンジュンだったことは暗転した途端に一斉に立上がり緑色のサイリウムが掲げられたことで判明。10年前「冬ソナ」による韓流ブームではヨン様(ペ・ヨンジュン)の優しい笑顔とファンを家族と呼ぶ大きな愛におばさまたちがイチコロだった訳だがヒョン様?はマッチョな肉体でマイケル・ジャクソンばりのダンスナンバーを聴かせる。ファンも20~40代まで幅広い。ギタリストがタトゥー入りのメタラーでベースが花柄ワンピースの女性だったのに感動。ファンの宗教的ともいえる陶酔ぶりにアーバンギャルに通じるものを感じた。



ナオト・インティライミ
世界中を旅して歩くことで知られるサッカー好きのシンガー。自らお祭り男と称するだけあり祝祭的なアゲアゲビートと軽妙なトークの面白さは流石売れっ子。ステージ中を走り回り飛び跳ね客席乱入までするパフォーマンスはまるでSMAP+ドリフという感じ。観客全員による1万人ジャンプは壮観だった。4月に主演ドキュメンタリー映画が公開されるとのこと。



RINGO STARR & HIS ALL STARR BAND
スティーヴ・ルカサー(TOTO)、リチャード・ペイジ(Mr.ミスター)、トッド・ラングレン、マーク・リヴィエラ、グレッグ・ローリー(サンタナ&ジャーニー)、グレッグ・ビゾネットからなるオール・スター・バンドを率いてのリンゴ・スター来日ツアーの最終日。矍鑠(かくしゃく)を絵に描いたようなリンゴは45年前と変わらず悪戯っ子そのままで歌いドラムを叩く。常にピースサインで「Peace & Love」とMC。「イエロー・サブマリン」をはじめとしたビートルズ・ナンバーと各メンバーの持ち歌を披露。演奏力は素晴らしく安心して聴けるし「ウッドストックでサンタナとやった曲だ」というロック史の生き証人の生歌には素直に感動する。華やかなステージはアメリカの人気テレビ番組「デヴィッド・レターマン・ショー」やグラミー賞を観ているような本場感を醸し出していた。



DREAMS COME TRUE
生吉田美和を観る日が来るとは予想だにしなかった。日本歌謡界の大スターらしく堂々としたスタージだが吉田の自然なため口MCと歌の途中に感極まったように漏らす「フゥ」っというため息が面白い。この日のセットリストは裏ドリ・ダイジェストというレア曲中心だったが元々余り知らないので違和感なく楽しめる。アンコールに大ヒット曲「何度でも」を歌い客席を大合唱の渦に巻き込む求心力に本当のエンターテイナーの神髄を観た。



ジャンルもファン層もバラバラのイベントでどうなるかと思ったが音楽=音を楽しむという本質にはジャンルも国境も関係ないことを実感した7時間だった。

何度でも
観てみてみたい
音楽を

短い人生食わず嫌いはもったいない。
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ペンギン・カフェ/相対性理論@ラフォーレミュージアム六本木 2012.10.8 (mon)

2012年10月10日 00時25分55秒 | こんな音楽も聴くんです


ペンギン・カフェ特別公演
出演:ペンギン・カフェ/ゲスト:相対性理論

1980年代今で言うカフェ・ミュージックの元祖として大ヒットしたペンギン・カフェ・オーケストラ(以下PCO)。主宰者である作曲家のサイモン・ジェフスが1997年に亡くなって以来活動停止していたが、2009年に息子のアーサー・ジェフスが遺志を継ぎメンバーも新たにペンギン・カフェとして復活した。日本では2007年にPCOのベスト盤と日本人アーティストによるトリビュート盤がリリースされ再評価が高まっていたので、今回の復活は大きな話題となり来日公演が決定。そのプロモーションでアーサーが6月に単身来日したことは以前に書いた。その成果もあり東京3回の公演は早々にソールド・アウトし、大阪にて追加公演が決まった。相対性理論をゲストにした特別公演は特典として今年3月のオーストラリア・ツアーのDVDが付いていた。そこで観られる演奏はサイモン時代のPCOのミニマリズムとエレガントさを継承しつつより開放的でポップな”環境音楽"だった。

ラフォーレというので前日まで原宿だと思いこんでいたら、チケットに六本木と書いてあるのに気がついた。危ない危ない。滅多に乗らない東京メトロ南北線の六本木一丁目から地図を頼りに開場30分前に辿りつくと既に多くの観客が並んでいる。PCOをリアルタイムで知っている人は40歳以上だと思うが、最近の再評価の影響と相対性理論のファンも多く客層は思いの他若い。場所柄かちょっとオシャレな若者が目立つ。ラフォーレミュージアム六本木はキャパが1300人とあるが、立ち見も出る大盛況。初めてだと思ったが、20数年前にラウンジ・リザーズを観たようなデジャヴがある。ロビーにはトレードマークのペンギンのオブジェが飾ってありギャラリー風な雰囲気。ペンギン・カフェの物販は勿論賑わっていたが、相対性理論の物販にも人だかりが出来ている。運良く通路前の席を確保できたので前列を気にせずゆったり観賞。ステージは広く背景にペンギンがペイントされた豪華なもの。




時間通りに相対性理論が登場。ベース、パーカッション、ドラム、ギター、ヴォーカルの順番で音を重ねていく。やくしまるえつこ嬢はゆったりした白いシャツに黒いスカート姿。不失者のサポートで観た時と同じようにライトセーバー状のdimtaktというコントローラーでパソコンを操作しながら歌う。バンドとして観るのは3年ぶりだが、メンバーチェンジでリズム・セクションが変わったそうだ。パーカッションは先日4D mode-1のライヴにもゲスト参加したイトケン氏。彼らのアルバムは1stしか聴いていないがそこから2曲やったし、やくしまる嬢の最新ソロ・シングル「ヤミヤミ」も披露。相変わらず無表情に唄う彼女だが、バックの演奏は躍動感が増している。正直言って以前観た時はピンとこなかったのだが、今回はなかなか楽しめるライヴだった。ゲスト扱いだったが40分のサポートアクトとしては十分のステージ。しかしあとでツイッターを見るとやくしまる嬢ファンには良かったがバンドとしては普段と違うイマイチ物足りないセットリストだったようだ。



<Set List>
1 元素紀行
2 地獄先生
3 COSMOS vs ALIEN
MC1 「現金より、ペンギン」
4 新曲
5 (1+1)
6 新曲
MC2 「青山、ぼちぼち。六本木、やみやみ」
7 ヤミヤミ
8 さわやか会社員
MC3 「吸引力?必要ないね」
9 ほうき星
MC4 「またね」

20分のセットチェンジのあとペンギン・カフェが登場。アーサーをはじめ思い思いの格好の人の良さそうなメンバーだ。PCO時代の聴き覚えのあるミニマルなピアノでスタート。元々ブライアン・イーノの環境音楽レーベルから出てきただけにエリック・サティの家具の音楽やスティーヴ・ライヒやフィリップ・グラスを想わせる現代音楽的な曲想だ。現代音楽というと眉間にシワ寄せて深刻そうなイメージがあるが、それをいとも簡単に楽しそうに演奏するメンバーが軽々と飛び越える。それが顕著だったのは3曲目のフィドルとチャランゴ(?)を中心としたケルト音楽風のジグ/リール・ナンバー。招聘元がチーフタンズやタラフ・ドゥ・ハイドゥークスなどワールドミュージック系を得意とするプランクトンだからという訳ではないだろうが、ペンギン・カフェがヨーロピアン・トラッドの影響を受けていることを改めて実感した。どの曲も難解にならずワクワクする喜びに溢れていて楽しい演奏が続く。後半には客席から手拍子も沸き起こり、ウィーンのワルツ演奏会で観客が踊りだす光景を思い出した。80分近い本編のあとアンコールで相対性理論と共演。クールな理論と気さくなペンギン、一見水と油のような両者の共演は意外な新感覚室内楽を産み出した。やくしまる嬢がポエトリーリーディングとハミングを重ねたのも効果的だった。最後はアーサーのピアノ・ソロでしんみりと終了。たまにはこんな上品でシャレた演奏会もいいものだ。



<Set List>
1 Perpetuum Mobile
2 Coriolis
3 Swing The Cat
4 Aurora
5 That, Not That
6 Landau
7 Air à Danser
8 White Mischief
9 Dirt
10 In The Back Of A Taxi
11 Paul's Dance
12 From a Blue Temple
13 Music For A Found Harmonium
14 Telephone And Rubber Band
15 Giles Farnaby's Dream
16 Salt Bean Fumble
17Beanfields
-アンコール-
18 Perpetuum Mobile(with相対性理論)
19 Harry Piers

終演後サイン会が行われ長蛇の列。ひとりひとり笑顔で応対するアーサーはホントに性格の良さそうな青年だった。

ペンギンは
光の速度
気にしない

来日を記念して白金のレストラン・バーで「A Tribute To Penguin Cafe/ペンギン・カフェ・トリビュート」という展覧会をやっているのでデートついでにご覧になっては如何?

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小曽根真トリオ@青山ブルーノート東京 2012.9.17 (tue)

2012年09月19日 00時35分11秒 | こんな音楽も聴くんです


小曽根真トリオ featuring クリスチャン・マクブライド&ジェフ“テイン”ワッツ

私がジャズに入ったきっかけはオーネット・コールマンとアルバート・アイラーと阿部薫なので何といってもサックスが好きだが、自分の楽器を持ち運べないという宿命に縛られてたピアニストにはまた違った魅力がある。基本的にその会場に備えてある楽器を演奏するしか無い。調律師がいても完全に自分好みにチューニングすることは難しい。上原ひろみちゃんが言っていたが、ピアノにはそれぞれ個性があって、幸せなピアノ、愉快なピアノ、寂しいピアノ、病んだピアノなど弾いてみると判るそうだ。そんな楽器に優しく、時には懸命に語りかけて短いサウンドチェックの間に何とか自分の音を出せるように導いてやる。それがたいへんだがピアノ奏者の喜びだと言う。

好きなピアニストはサン・ラ、セシル・テイラー、バートン・グリーン、ミシャ・メンゲルベルク、山下洋輔、佐藤允彦、比較的若手だと藤井郷子、スガダイローなどのフリー・ジャズ系と突然変異ハイパー系(?)の上原ひろみちゃんだが、よりオーソドックスな小曽根真氏の演奏も機会があればよく聴く。22歳で全米デビューした小曽根氏はバークレー音楽院出身。ひろみちゃんの先輩である。フリーでもロックでもプログレでもない彼の魅力は論理的/知性的な演奏とジャズを幅広い人たち伝えようというエンターテイナー精神である。

デビュー当時にゲイリー・バートンと一緒に全米ツアーをする幸運に恵まれ世界的天才ピアニストとして注目を浴びたが、名声に溺れて慢心することなく自己鍛錬に務め常に音楽の深淵に果敢に挑戦、40歳を過ぎてからクラシックを学ぶために渡米するなど常に自己の内面を磨き続けてきた。ゲイリー・バートンとの共演盤がグラミー賞にノミネートされたり、厳格なクラシック演奏会にソリストとして招かれたり、日本の若手ミュージシャンを集めてビッグ・バンドを結成したり、正統派ジャズメンながら八面六臂の活躍ぶりは51歳にして日本のジャズ界を背負って立つ存在である。

昨年、東日本大震災の復興を支援するために日米実力派ミュージシャンに呼びかけてチャリティ・アルバムをリリース。そこで結成したのがクリスチャン・マクブライド(b)、ジェフ・”テイン”・ワッツ(ds)とのトリオである。いずれも百戦錬磨の実力派とのトリオはテクニック抜群、エンターテインメント性も満点。その素晴らしさはこのトリオでの最新アルバム「マイ・ウィッチズ・ブルー」に克明に刻まれている。この新生トリオの来日ツアーをライヴハウスで観られるのだから最高だ。

休日で早めの時間のスタートだったが、ブルーノートは満席。ラジオ番組「OZ MEETS JAZZ」でパーソナリティを務めた小曽根氏の人気の高さはジャズのコア・ファンに留まらない。ステージに登場した小曽根氏のMCはウィットに富んだ口調のアメリカン・スタイル。客席を話で十分温める。彼の紹介でステージに上がるマクブライドとワッツは冗談を言い合って楽しそうだ。リラックスしたムードが演奏が始まると緊張感とスリルに満ちた雰囲気に切り替わる。3人とも楽々と超絶演奏を展開する。だいたい小曽根氏のオリジナル曲だが、クラシック風のフレーズが徐々にスイングしていき白熱のアドリブに突入するプレイには背筋が正される思いがする。特にワッツのドラムが凄まじい。ニコニコしながら驚異的なスティックさばきを見せる姿はさすがにマルサリス兄弟やマイケル・ブレッカーに起用されただけある。フリー・ジャズの破壊的演奏とは異なり、正統派ジャズ理論に忠実な演奏だが、下手な”過激即興”よりもよっぽどエキサイティングなステージを堪能した。生きているのが楽しくてしょうがない少年のようにキラキラした3人の瞳が印象的だった。

▼新生トリオの動画はないので、2006年代のジェイムス・ジナス(b)、クラレンス・ペン(ds)とのトリオ演奏を。



小曽根さん
OZONEのダンス
踊ってよ

10月には小曽根氏が主宰するビッグ・バンド「No Name Horses」のツアーも予定されている。
No Name Horses “Road” ツアー
2012年10月4日(木)19:00@東京/文京シビックホール
2012年10月6日(土)16:00@三重県/三重県総合文化センター―
2012年10月7日(日)16:00@兵庫/神戸文化ホール
2012年10月8日(月)16:00@山形/酒田市民会館「希望ホール」
2012年10月9日(火)19:00@山形/川西町フレンドリープラザ
2012年10月12日(金)19:00@静岡/富士市文化会館ロゼシアター
2012年10月13日(土)18:30@神奈川/グリーンホール相模大野 大ホール

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エレガントで曖昧な家具の音楽~新生ペンギン・カフェ来日に思う

2012年06月28日 00時34分51秒 | こんな音楽も聴くんです


新生ペンギン・カフェの来日が静かな話題になっている。
1973年にロキシー・ミュージックを脱退し、2作のロック・アルバムをリリースしたブライアン・イーノは、70年代半ばから前衛的な現代音楽、ニューエイジ的な作風を展開するようになり、自らの知名度を活かしてそれまで光の当たらなかった音楽を世に紹介する活動を始めた。その第1弾がOBSCUREレーベルだった。1976年に設立されたこのレーベルは現代音楽、実験音楽界の知られざる作品を集めた個性的なコンセプトのレーベルで、全部で10作のアルバムがある。イーノ自身はもちろん、ギャヴィン・ブライヤーズ、ジョン・ケージ、デヴィッド・トゥープ、ジョン・アダムス、マイケル・ナイマン、ハロルド・バッドといった現代音楽家の作品が、黒地の街の俯瞰写真に一部小窓が開いている統一されたイメージのジャケットに包まれ発表された。一枚買うと他のLPも買いたくなるアナログ時代ならではのジャケット・コンセプトが秀逸だった。その中にサイモン・ジェフズという作曲家を中心としたペンギン・カフェ・オーケストラによる「ペンギン・カフェへようこそ(Music From The Penguin Cafe)」というLPがあった。当初はレーベル・コンセプト通りの黒地のジャケットで何故かこれだけは小窓がなくシリーズの中で最も地味なアートワークだった。イーノ肝入りのシリーズということでサブカル系のリスナーがこぞって買い込んだ10枚の中で最もオシャレでとっつきやすいサウンドを提示していたのが彼らだった。坂本龍一氏と細野晴臣氏が影響を受けイエロー・マジック・オーケストラ結成のヒントになったとも言われている。日本では順番が前後するが2ndアルバムの大ヒットに続いて1982年にペンギン・キャラクターのイラストのジャケットに変更され国内盤がリリースされた。

OBSCUREレーベルはその10作品で任務を終えたが、キング・クリムゾン、ロキシー・ミュージック、ELPなどのマネージメント会社EGマネージメントのレコード部門のEditions EGの第1弾として1981年にペンギン・カフェ・オーケストラの2ndアルバム「ペンギン・カフェ・オーケストラ」がリリースされた。ペンギン頭のユニークなキャラクターのポップ性も幸いして、アンビエント、ミニマル、テクノなどの音楽が注目を浴びた80年代に、お洒落な環境音楽/サブカルチャーの旗手として一世を風靡し、多くの先鋭的アーティストから支持され、フォロワーを生んだ。何度か来日し数々の映画や舞台、CMで楽曲が使用された。その影響で吉祥寺や国立、その他日本各地に「Penguin Cafe」という喫茶店がオープンした。また当時日本のアングラ・ミュージシャンが集まり”ペンギン・カメ・オーケストラ”と名乗ってゲリラ活動をしていた覚えがある。誰に尋ねても正体は判らないが確かにいたことは間違いない。アングラ系の駄洒落ネタにされるほどポピュラーな存在だった証である。



1997年にサイモン・ジェフズが脳腫瘍で死去して以来、実質的な活動を中止していたが、イギリスで2007年にジェフズ没後10周年コンサートが行われた。日本では同年に坂本龍一氏のレーベル commmonsより、伊藤ゴロー氏プロデュースのベスト盤と坂本龍一、高橋幸宏、嶺川貴子、Steve Jansen、高野寛など豪華ミュージシャンによるトリビュート盤「PENGUIN CAFE ORCHESTRA-tribute-」がリリースされ再評価が高まった。2009年、サイモンの実子であるアーサー・ジェフズを中心に、メンバーも一新して新生「ペンギン・カフェ」として活動を再開。2011年には18年ぶりとなる新作「ア・マター・オブ・ライフ...」をリリースし、今年10月に来日公演が決定した次第である。

先日DOMMUNEにアーサー・ジェフズが出演、トーク+パフォーマンスがUstream中継された。仕事の合間に観ていただけだが、落ち着きのある芸術家然としたアーサーの父への愛情の籠った語り口や舞台芸術・映画音楽への思い入れ等サイモンの遺伝子が継承されていることを実感した。後半のパフォーマンスではアーサーのミニマルなピアノと伊藤ゴロー氏のアコギとのエレガントな演奏に10月の来日公演への期待が膨らんだ。



3日間の公演では日替わりで個性派ミュージシャンがサポートするが、何といっても最終日の相対性理論との対バンは売り切れ必至。プロモーターのオフィシャル・サイトで予約できるので興味のある方は今すぐアクセスすることをお勧めする。

エレガント
昔モーリア
今ペンギン

この機会にペンギン・カメ再結成なんて如何か?

▼サイモン・ジェフズが音楽を担当し、ディヴィッド・ビントレーが振付をしたRoyal Ballet Covent Garden公演の映像。


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追悼。米国音楽の良心、レヴォン・ヘルム様

2012年04月21日 00時53分35秒 | こんな音楽も聴くんです


ザ・バンドのドラマー兼ヴォーカリストのレヴォン・ヘルム氏(最近は”リヴォン”という表記が一般的なようだが私が聴き始めた頃は”レヴォン”だったので敢てそう表記する)が4月19日(木)ニューヨークのメモリアル・スローン・ケタリング癌センターで亡くなった。享年71歳。1996年に咽頭癌と診断され唄うことは難しくなったが、ドラムス、マンドリン、ハーモニカなどを演奏し続け、奇跡的な回復を見せ2007年にソロ・アルバムを発表、2008年と2010年にはグラミー賞を受賞している。

そんなレヴォン氏の病状が悪化し癌の最終段階にあるとの家族からの発表がオフィシャルHPに掲載されたのが3日くらい前。アメリカのメディアを始め多くの心あるファンが応援のメッセージを表明する中、19日午後家族やバンド仲間に見守られて安らかに天国へ旅立ったことがHPで発表された。

私が洋楽を聴き始めた1970年代半ば「Music Life」「音楽専科」「GUTS」「ヤングギター」といった音楽雑誌やラジオの音楽番組から情報を得ていたのだが、ロック名盤紹介の記事では必ずザ・バンドのアルバムが掲載されていて、”Theバンド”って例えば”The歌手”とか”The音楽家”とか”The人物”とかいうのと同じで変なバンド名だな~と思い印象に残った。彼らの曲を初めてラジオで聴いたのは「ザ・ウェイト」。曲名も”The重さ”かよ、と可笑しかったが、ゆったりしたリズムと美しいコーラスの中に、当時好きだったジョン・デンヴァーやビーチ・ボーイズとは異質な土臭さと大人の渋さを感じ、これはひと味違った本格派だ、と思った覚えがある。彼らの名ライヴ盤「ロック・オブ・エイジス」が雑誌で紹介されており、中学のロック仲間に英治君という友達がいて、これは君のためのレコードだから買えよ、と迫って無理矢理買わせた(笑 

1978年の映画「ラスト・ワルツ」はかなり大きな話題になったが、その頃にはパンクやプログレに走っていたのでリアル・タイムでは観ていない。観たのは数年後、当時まだ各地にあった名画座で「トミー」か「ウッドストック」との二本立だったと思う。ボブ・ディラン、エリック・クラプトン、ニール・ヤング、リンゴ・スターなど蒼々たるゲストを迎えての解散コンサートのドキュメンタリーで、ザ・バンドの偉大さをしみじみ思い知った。

その後ロビー・ロバートソン抜きの再結成があったりや、レヴォン・ヘルム・オールスターズの来日公演を観に行ったり(真偽不明。この辺の記憶かなり曖昧)したが、尊敬はしていたがそれほどのめり込むことは無かった。レヴォン氏の死去の報にレコード/CD棚を探してみたのだが、発見したのは「ロック・オブ・エイジス」の英治君から借りてダビングしたカセットと「Live at Watkins Glen」という発掘ライヴCDのみ。仕方なくライヴCDで追悼しているのだが、アメリカン・ルーツ・ミュージックを消化した奥の深い演奏とレヴォン氏を中心とするヴォーカル・ハーモニーの素晴らしさに改めて感動している。



ザ・バンドのオリジナル・メンバーは5人中3人が鬼籍に入ってしまった訳だ。
ロック/ポップスの名手が次々に天に召される中、我々に残された使命は彼らの偉業を後世にきちんとした形で残し、その魂を継承して行くことだと思う。その意味では配信でいつでも誰の音源でも聴けるというのは悪いことではない。入手手段は整っている。あとはそれを如何に活用するかにかかっている。

レヴォンさん
南十字の
星になる

しばし合掌。

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ロイ・ハーグローヴ・クインテット@ブルーノート東京 2012.3.26 (mon)

2012年03月28日 01時09分26秒 | こんな音楽も聴くんです


先週日曜日以来プログレ~フリージャズ~ノイズとハードコアなライヴが続きさすがに疲れてきたなぁと思っていたところにブルーノート東京からメルマガが届いた。現在アメリカのトランペッター、ロイ・ハーグローヴが自己のクインテットで公演中との由。ロイといえば1990年にウィントン・マルサリスに見いだされてモダン・ジャズの王道を歩んできた血統書付きのサラブレッド。2002年にはハービー・ハンコックとマイケル・ブレッカーという超大物と共にマイルス&コルトレーンのトリビュート・バンドで活動するほどの実力派ミュージシャンである。その後エリカ・バドゥやディアンジェロをフィーチャーしたクラブ・ジャズ・ユニット、RHファクターを結成し、貪欲にヒップホップ/R&Bサウンドを取り入れる柔軟性も見せた。

私はアルバート・アイラーと阿部薫からジャズの世界に入った邪道なジャズ・リスナーである。チャーリー・パーカーやビル・エヴァンスはおろかマイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーン(後期は除く)もまともに聴いたことはない。学生時代ジャズ研に入部したが小難しい理論と体育会的体質に嫌気がさして早々に辞めた。以来オーソドックスなジャズを自ら望んで聴くことはなかった。しかし近年、それなりの年齢になったのに加え、YouTubeで古き良きジャズ・レジェンドの映像を気軽に楽しめる世の中になって、正統派ジャズも悪くはないな、と思うようになってきた。特にブルーノートのような雰囲気のあるクラブでちょっとお洒落をしてモダン・ジャズの演奏を聴くのは、汚いライヴハウスで過激なロックを聴くのとは違った次元で楽しめる体験として憧れるようになった。数年前ロンドンで入ったジャズ・クラブ。前衛派のミュージシャンの演奏ではあったが、着飾った観客とクラブの持つアダルトな雰囲気がとても居心地が良く日常を忘れさせる素晴らしい経験だった。以来時々正統派のジャズ・クラブにも足を運ぶようになった。

現在43歳のロイ・ハーグローヴはジャズ・ミュージシャンとして脂の乗った年代である。以前はドレッド・ヘアーだった髪の毛を端正になでつけスタイリッシュなスーツに身を包んだ彼はとてもカッコいい。クインテットのメンバーはロイ・ハーグローヴ(トランペット、フリューゲルホーン)、ジャスティン・ロビンソン(サックス、フルート)、サリヴァン・フォートナー(ピアノ)、アミーン・サリーム(ベース)、クインシー・フィリップス(ドラムス)。みんな30代後半~40代前半らしき風貌である。2ホーンでテーマを吹いてあとはソロ回しという古色蒼然としたジャズの様式美だが、各自の実力が圧倒的に素晴らしいので飽きることがない。特にサックスのジャスティンのプレイはとても味があって陶酔してしまった。ソロの度に起こるお約束の拍手も昔は嫌だったが今なら素直に参加できる。10曲ほど90分の演奏でメンバー紹介以外MCは一切なしのストイックなステージだった。最後の2曲ではヒップホップ風のビートを取り入れ伝統と革新を見事に融合させたサウンドを聴かせてくれた。彼らのジャズを古典的、懐古的と非難するのは容易いことだが、私はこのように夢の時間を産み出すことも音楽の魔術だと認めたい。久々に心地よい酔いに身を任せた夜だった。



伝統を
捨てては何も
成り立たぬ

来月はブルーノート東京に83歳のセシル・テイラーが出演する。この空間でフリージャズの闘士の演奏がどのように響くのか期待が高まる。
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