goo blog サービス終了のお知らせ 

A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

★延期★【灰野敬二ライヴ情報】5月3日(日祝)『不失者』〜灰野敬二生誕公演 2020@高円寺ShowBoat

2020年03月14日 01時33分59秒 | 灰野敬二さんのこと


新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言の発出にともない、下記公演は延期となりました。延期時期は決定次第追って告知いたします。

不失者
〜灰野敬二生誕公演 2020
2020年5月3日(日祝) 東京 高円寺ShowBoat

70年代から現在まで、常に「今」を追求し続けているアーティスト、灰野敬二が68歳を迎える誕生日に、彼の美学の核となるロックバンド「不失者」の特別公演が決定した。6人のゲスト・ミュージシャンを迎えてのコラボレーションは初の試み。1978年の結成以来、たゆまず進化を続け、ハードロックに全く新しい強力で重層的な次元を切り開いてきた「不失者」の新たな進化を目撃せよ。

【公演日】
2020年5月3日(日祝)

【公演名】
「不失者」
〜灰野敬二生誕公演 2020

【会場】
ShowBoat http://www.showboat1993.com/
(東京都杉並区高円寺北 3-17-2 オークヒル高円寺 B1)

【出演】
不失者 -Fushitsusha-
 灰野敬二(vo,g,etc)
 ナスノミツル(b)
 Ryosuke Kiyasu(ds)

ゲスト:
坂田明(sax, cl)
梅津和時(sax, cl)
ドラびでお(LaserModular)
美川俊治(electronics)
森重靖宗(cello)
池田陽子(violin, viola)

【時間】
開場 18:00/開演 19:00

【料金】
前売¥4,500/当日¥4,800(税込・別途ドリンク代¥600)

【チケット】
■ShowBoat 3月19日(木)発売
 店頭販売 初日のみ15:00~
 電話・メール予約&代引注文受付 初日のみ16:00~
(翌日以降は14:00~23:00受付)

■プレイガイド 3月28日(土)10:00~発売
 ローソンチケット[Lコード:  ]
 イープラス 購入ページURL:

【入場順】
1.ShowBoatチケット(No.あり/整理番号順)
2.プレイガイド(No.あり/整理番号順)
3.予約(No.なし/整列順)
4.当日券(No.なし/整列順)
※ShowBoat店頭チケットの整理番号はご購入順になります。
※予約では整理番号がつきませんのでご注意ください。
※代引郵送にてご購入希望の方は、メールにて下記をお送り下さい。
(別途発送手数料¥580)
《公演日・公演名・住所・氏名・電話番号・購入枚数》

【問い合わせ】
ShowBoat
■Tel 03-3337-5745(14:00~23:00)
■Mail info@showboat.co.jp


【プロフィール】
不失者 Fushitsusha


灰野敬二 Keiji Haino (vo, g, etc.)


ナスノミツル Mitsuru Nasuno (b)


Ryosuke Kiyasu (ds)


70年代から現在まで、常に「今」を追求しつづけているアーティスト、灰野敬二。半世紀にわたる活動の中で、彼の美学の核となるバンドが「不失者」である。結成以来、メンバーチェンジを繰り返しながら進化を続け、ハードロックに全く新しい強力で重層的な次元を切り開いてきた。

1978年伝説的ライヴハウス「吉祥寺マイナー」にて白石民夫 Tamio Shiraishi(syn)とのデュオとして結成。まもなく浜野純 Jun Hamano(b)、高島宗平 Shuhei Takashima(ds)とのトリオ編成となり、精力的にライヴ活動を行う。80年代後半に小沢靖 Yasushi Ozawa(b)、三浦真樹 Maki Miura(g)、村山政二郎 Seijiro Murayama(ds)の4人編成となり、PSFレコードから初音源となる2枚組LIVE LP『不失者』をリリース。その後、灰野、小沢、小杉淳 Jun Kosugi(ds)のトリオ編成になり、2枚組LIVE CD『不失者』(1991/PSF)に続き、ジョン・ゾーン John ZornのAvant Recordsより初のスタジオ・アルバム『寓意的な誤解(Allegorical Misunderstanding)』(93)をリリース。海外ツアーを精力的に行い、日本のPSFやメジャー・レーベルの徳間ジャパン、アメリカ/ヨーロッパの様々なレーベルから10作を超えるアルバムをリリース。98年にドラムに高橋幾郎 Ikuro Takahashiが参加するが、2000年に脱退。ドラマーを加えず灰野と小沢の二人編成で活動を続ける。灰野はソロで不失者名義でライヴを行うこともあった。2008年に小沢が急逝。2010年に工藤冬里 Tori Kudo(b)、高橋幾郎(ds)のトリオ編成となる。、2011年、工藤に代わりナスノミツル Mitsuru Nasuno(b)が参加し、2012年にHeartfastより2枚のCD『光となづけよう』『まぶしいいたずらな祈り』をリリース。同年秋に亀川千代 Chiyo Kamekawa(b)、Ryosuke Kiyasu(ds)が参加し、翌2013年『名前をつけないでほしい名前をつけてしまうと全てでなくなってしまうから』『まだ温かいうちのこの今に全ての謎を注ぎ込んでしまおう』(Heartfast)の2作品を同時リリース。2015年秋に森重靖宗 Yasumune Morishige(b)が加入、2017年7月アメリカ・ツアーを成功させる。2017年10月にナスノミツルがベースに復帰、現在のラインナップとなる。
http://www.fushitsusha.com/


坂田明 Akira Sakata(ミュージシャン/東京薬科大学生命科学部客員教授、広島大学大学院生物圏科学研究科客員教授)


1945年、広島県呉市出身、広島大学水産学科卒業。72年~79年山下洋輔トリオに参加、80年より「Wha ha ha」「SAKATA TRIO」結成してヨ-ロッパツア-を皮切りに独立。以後様々なグループの形成解体を繰り返しながら世界中をあちこちぐるぐるしながらあれこれして今日に至る。現在は「ARASHI」「梵人譚」「渡来塵」「COCODA」などで活動を展開中 セッションは分野を問わず多数行う。
近著は「私説ミジンコ大全」CD「海」付(晶文社)。http://www.akira-sakata.com


梅津和時 Kazutoki Umezu アルトサックス奏者


生活向上委員会オーケストラ,ドクトル梅津バンド、シャクシャインなど、数多くのバンドを創立。
忌野清志郎、イアン・デューリーらとの共演、また映画やダンス等との共演などジャンルを超えた活動で知られる。現在の自己のバンドはジャズロック系のKIKI BAND、ジプシー系のこまっちゃクレズマ、ブルースを主としたA・K・I ブルースバンド、さらには2017年からはドイツのエリック・シャイファーのバンド「Kyoto Mon Amour」などで世界をまたにかけ活躍している。


ドラびでお doravideo (LaserModular)


2012年長年プロとして活動してきたドラムを引退。その後tkrworks社と長年開発を進めて来た映像と音楽をリアルタイムにリミックス出来る自作楽器「DORAnome」により活動を再開。既製の楽器ありきの音楽では無く楽器自体から自分自身の音楽専用に一から作り上げるというコンセプトにより圧倒的な個性と唯一無似な世界観を出している。この「ドラびでお」は世界中のロックフェス、ジャズフェス、メディアアートフェス、映画祭、芸術祭でも好評をはくし2020年にも大規模なワールドツアーが企画されている。  
現在はモジュラーシステムによるレーザー、LEDコントロールシステムによるライブ・ワークショップを世界中で展開中である。 他にも映画出演、執筆活動も盛んに行っている。 
2005年にはARS Electronica(オーストリア)にてその年最も優れたDigital Musicsに贈られるHonorary Mention賞を受賞。2007年6月世界芸術界の最高峰ベネチアビエンナーレに招待され2008年8月にはスペイン「サラゴサ万国博覧会」に日本代表として招待され2009年には人気テレビ番組「SMAP×SMAP」にも出演している。
2019年には瀬戸内芸術祭にてGIGANOISE、GIGAMODULAR、DIY MUSICAL INSTRUMENTS MAKERS COLLECTIVE!!の3作品をキュレーションし話題を呼んだ。


美川俊治 Toshiji Mikawa


会社員。ではあるが、非常階段、Incapacitants、mn(沼田順とのデュオ)、MikaTen(tentenkoとのデュオ)、GOMIKAWA(五味浩平 a.k.a. Painjerkとのデュオ)、UNDER-T(Yvko Under とのデュオ)等のメンバーとして、長きに亙りノイズ即興を続け、また近年ではソロやその他の多くのアーティストとの共演という形でのライヴ演奏も活発に行っている。作品多数。


森重靖宗 Yasumune Morishige


音楽家。チェロやその他の楽器による即興演奏を行う。国内外の数多くの音楽家や舞踏家等と共演する。 楽器の可能性を広げて奏でられるその様々な音響は、繊細かつ豊かで独特の雰囲気を醸し出す。
www.mori-shige.com


池田陽子 Yoko Ikeda


東京で活動するバイオリン、ビオラ奏者。
3歳よりクラシックヴァイオリンを始め 20代半ばでロックバンドに加入後、さらなる音楽の可能性を求め即興音楽/実験音楽を始める。
現在は即興演奏を活動の基本としながら、実験音楽の作曲作品を演奏するSuidobashiChamberEnsembleの一員として池田若菜、大蔵雅彦、杉本拓、内藤綾らと共に活動中。またインド音楽グループSREでの演奏、演劇との共演、サウンドインスタレーションや身体パフォーマンスとの共演など多方面にわたって精力的に活動している。

不失者と
ゲストと祝う
生誕祭

▼昨年の生誕ライヴ:不失者@渋谷WWW
Fushitsusha live in Tokyo, Japan - May 3rd, 2019 | Highlight
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【灰野敬二ライヴ情報】ロシアツアー/事 ある 事/GIGANOISEvol.20/バシェ音響彫刻+ミラノ公演:PHOTO REPORT

2020年03月09日 01時28分34秒 | 灰野敬二さんのこと

Photography © Fredrik Nilsen

KEIJI HAINO RUSSIA TOUR 2020


2020年3月26日(木) サンクトペテルブルク Opera Concert Club, St. Petersburg, Russia
Санкт-Петербург, Набережная Обводного канала, дом 181

19:00
Ticket:https://operaconcert.club/26-03-keiji-haino-jp/

2020年3月28日(土) モスクワ Dom Cultural Center, Moscow, Russia
Культурный центр ДОМ Москва Большой Овчинниковский переулок, дом 24, стр. 4

20:00-22:00
Adv 1,500ルーブル / Day 1,800ルーブル


『事 ある 事』
世界的に活動する音楽家・灰野敬二が日本の個性派ミュージシャンとコラボレートする二日間。

灰野敬二が日本の個性派ミュージシャンとコラボする2日間『事 ある 事』開催

2020年4月10(金) 東京 渋谷 公園通りクラシックス
19:30 open / 20:00 start
前売り 3,000円 当日 3,500円 1ドリンク別

灰野敬二 (g,vo,etc)
吉田隆一 (baritone sax)
SOON KIM (alto sax)
予約: 公園通りクラシックス 03-6310-8871

2020年4月16日(木) 東京 荻窪VELVET SUN
19:30 open / 20:00 start
前売り 3,000円 当日 3,500円 1ドリンク別

灰野敬二 (g,vo,etc)
外山明 (drums)
森重靖宗 (cello)
予約:荻窪VELVET SUN


2020年4月29日(水・祝)東京 秋葉原 CLUB GOODMAN
CLUB GOODMAN 24th Anniversarry
<GIGANOISEvol.20 ~Collaboration Breakdown Sessions>

開場 18:30 / 開演 19:00
予約 ¥3,000/当日¥3,500(+1drink)
【メール予約】

<出演>
灰野敬二
セイジ(ギターウルフ)
美川俊治(非常階段、Incapacitants)
HIKO(GAUZE)
doravideo
山川冬樹
GOTZ(ギターウルフ)
若林美保
ASTRO
伊東篤宏
森田潤
アイーダ
沖縄電子少女彩
進入禁止
ファミコン地獄(kaseo+炭酸)
K2
Justin Doub
Masayoshi Sakaguchi
MIYA
荒川淳(レッドテンプル)
Justin Doub
橋本綾香
妖精マリチェル
Plugman
沼田順
Paris death Hilton


5月3日(日・祝) 東京 高円寺ShowBoat
灰野敬二生誕記念公演
*詳細後日


6月7日(日) 神奈川 川崎市 岡本太郎美術館
F・バシェ生誕100年 日本万国博覧会から50年
音と造形のレゾナンス – バシェ音響彫刻と岡本太郎の共振 –


灰野敬二 コンサート
演奏家として様々な楽器の可能性を引き出す灰野敬二がバシェ音響彫刻に挑みます

15:00~16:00
演奏/灰野敬二(音楽家)
場所/企画展示室
料金/無料(要観覧料)

ある事と
ない事だけが
事じゃない

LIVE PHOTO REPORT
2020年2月9日(日) イタリア・ミラノ Pirelli HangarBicocca (Via Chiese 2, 20126 Milan)
Cerith Wyn Evans - Sound performance “….the Amplifying Gas”
Sound performance with Keiji Haino and Russell Haswell

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不失者 Fushitsusha@高円寺ShowBoat 2019.12.30 mon

2020年01月02日 01時22分13秒 | 灰野敬二さんのこと


灰野敬二 Keiji Haino-2019年最終公演
不失者 -Fushitsusha-


2019年12月30日(月)東京・高円寺ShowBoat
開場 18:00/開演 19:00
前売¥4,300/当日¥4,800(税込・別途ドリンク代¥600)

【出演】不失者 -Fushitsusha-
灰野敬二 : vo, g, hardygurdy, perc, etc.
ナスノミツル : b, perc
Ryosuke Kiyasu : da, perc



2019年不失者のライヴは3回開催された。
5月3日(金・祝) 東京 渋谷WWW
不失者の日
LINE UP
不失者

10月18日(土) 福岡UTERO
GOUACHE fukuoka mens & meld presents 『不失者ライブ』
不失者(灰野敬二、ナスノミツル、RyosukeKiyasu)
ドンマツオ(ズボンズ)
Nyantora(ナカコー)+duenn

また5月3日WWW公演に先立ってドミューンで不失者特集が放送された。

4月17日(水)東京 西麻布DOMMUNE
「20190503 1800 WWW 不失者の日」記念4時間番組!
不失者「在り続けること」
出演:不失者(灰野敬二、ナスノミツル、Ryosuke Kiyasu)


2019.5.3 Shibuya WWW / Photo by 船木和倖

バンドとしての活動回数は多くはないが、ひとつひとつの活動の密度が途轍もなく濃い。4時間超えのライヴは他のアーティストでもあるが、曲の構成や形態が毎回全く異なる演奏は不失者以外に知らない。「即興」を掲げる演奏家は数多いが、不失者の場合はすべて綿密なリハーサルを重ねて披露される。その意味では各パートの演奏をすべて楽譜に書き起こして8ヶ月のリハーサルによりアヴァンギャルドロックの名作『トラウト・マスク・レプリカ』を産み出したというキャプテン・ビーフハートの方法論を受け継いでいるのかもしれない。ここ数年ライヴの度に演奏の難易度が高まっている印象があるが、それが難解・晦渋に陥ることなく、逆に歌詞や曲のイメージを明快に表している事実は、灰野とメンバーが共通の意識で創造活動を共にしている証拠だろう。


2019.5.3 Shibuya WWW / Photo by 船木和倖

2019年の最後を飾る高円寺ShowBoatでの不失者ワンマンライヴは立見スペースも身動きでいないほどの動員の中、例年よりもスムーズに15分押しでスタート。ベースとドラムが重たい打撃音を放射する中、灰野が鋭いギターで切り裂く。深いリバーヴにもかかわらず歌詞がはっきり聴き取れる。水の中を泳ぐようなスローな曲調だが、発する音が観客の耳まで届くスピードは光よりも早く感じされる。灰野が曾て語った「自分の出す音に対する覚悟」が貫かれているからだろう。第一部の最後に演奏された子守唄のように甘いメロディーの静謐なナンバーも、夢みるような酩酊感ではなく、意識を覚醒するメッセージが感じられる。「暗号」「おまえ」「いみくずし」といった定番曲が、歌詞を聴いて初めて曲名がわかるほど解体&再構築された演奏で披露され、聴いたことがあるのか初めてなのか頭が混乱するパラドックスに眩惑される。印象に残ったのは第1部の後半で3人全員パーカッションをランダムに叩いているように見えたパート。そのまま楽器で演奏した曲に繋がった、つまりドラムやべースやギターを使わずパーカッションだけで不失者の曲を演奏したのである。音程やメロディなんてなくても音楽に「魂」があれば聴き手に伝えられるわけである。


2019.5.3 Shibuya WWW / Photo by 船木和倖

曲調や演奏が常に変化するのは目的や手段ではなく、音楽の「魂」を少しも失われることなく表現し伝えようとする行為の結果に他ならない。それこそが40年に亘って貫かれてきた不失者の在るべき姿である。次にどんな形に変化するかはわからない。だからこそ私は不失者(灰野敬二)を18年間追い続けてきた。そのモチベーションは年々深まるばかりである。


2019.5.3 Shibuya WWW / Photo by 船木和倖

2020年
音の形は
どう変わる

▼ヘンリー・ロリンズ氏が来場。不失者を観るためにロサンゼルスから飛んで来たという。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【灰野敬二情報】ブラジル国際交流基金ウェブサイトにて最新インタビュー公開/2019年ライヴ・スケジュール

2019年11月27日 01時15分10秒 | 灰野敬二さんのこと


日本のノイズミュージシャンの元祖、即興音楽の革新者
2018年12月ブラジル・リオデジャネイロの音楽フェスティバルNovas Frequências出演の為、初めて南米の地を踏んだ灰野敬二が、地元メディアのインタビューで活動当初のエピソードや音楽観、人生観そして他アーティストとの共演についてまで、幅広い内容を語った。

「表現という前に世界について考えれば、この45年間、世界は汚染が進んでいるし、住みにくい世界になっているとは思います。そんな中で、自分がどれだけ表現しても世界を良い方向に変えることができない、ということは残念だけどその通りです 。でも、唯一自分が変えられる物があるとすれば、それは「自分」なんだと思います。それだけは努力すればできる。他は関係性だからいくら誰かに「何々をやろうね」といっても結局他者がやろうと思わなければできる物じゃない。だから、自分は自分を良い方向に変え続ける、ということを徹底してやっていきたいと思っています。」

「自分が演奏する際に考えているのは、すべての音はミストーンではない、ということです。ミストーンはありませんが、演奏者は自分が発した音に責任を取る必要があると思っています。練習する、ということを自分のバンドのメンバーには言いません。でもあるタイミングで発するべきではない音があります。だから音をまず探すこと、そしてその音をいつ使うか、そして使わないかを学ぶことが重要だと考えています。」

「重要なことは知らない音楽に触れることです。「こんな凄い音楽知らなかった」と言うことで、一度自分が潰されることになります。それで自分は謙虚になれるし、自分より上があるということを他の人に示すことができます。」

記事全文⇒https://fjsp.org.br/ja/entrevista/keiji-haino-jp/


Keiji Haino Live Schedule
2019年
11月28日(木)・29日(金) シンガポール/Singapore, 72-13 Mohamed Sultan Road


The Observatory presents
Playfreely - The Transparency of Turbulence

Doors open at 7:30pm, Show starts 8:00pm
Tickets: $35/night, $49 for two nights

ARTISTS:
Akilesh (Singapore)
Dino (Taipei)
Fiona Lee (Hong Kong)
Keiji Haino (Tokyo)
Natalie Alexandra Tse (Singapore)
The Observatory (Singapore)
Park Minhee (Seoul)
Vavabond (Beijing)
Wukir Suryadi (Yogyakarta)
Yii Kah Hoe (Kuala Lumpur)

Programme lineup:
28 Nov (Thurs) - Solos & collective ensemble work with all artists
29 Nov (Fri) - Trios & quartets involving all artists


12月6日(金) ポルトガル/Portugal, Madeira, MUDAS - Museu de Arte Contemporânea da Madeira


MADEIRADiG 2019 | 29.11.-07.12.2019

Fri, 29 Nov 2019, 14:33 – Sat, 7 Dec 2019, 23:45 CST
Ticket : €16 – €102.65

Friday, 6th December | 21:30
Maria W Horn
Keiji Haino
+ Aftershow party in Ponta do Sol


12月30日(月)東京・高円寺ShowBoat


灰野敬二 Keiji Haino-2019年最終公演
不失者 -Fushitsusha-


開場 18:00/開演 19:00
前売¥4,300/当日¥4,800(税込・別途ドリンク代¥600)

【出演】不失者 -Fushitsusha-

【チケット】
■ShowBoat 店頭販売 / 電話・メール予約&代引注文受付
■プレイガイド ローソンチケット/イープラス

【入場順】
1.ShowBoatチケット(No.あり/整理番号順)
2.プレイガイド(No.あり/整理番号順)
3.予約(No.なし/整列順)
4.当日券(No.なし/整列順)
※ShowBoat店頭チケットの整理番号はご購入順になります。
※予約では整理番号がつきませんのでご注意ください。
※代引郵送にてご購入希望の方は、メールにて下記をお送り下さい。
(別途発送手数料¥580)
《公演日・公演名・住所・氏名・電話番号・購入枚数》

【問い合わせ】
ShowBoat
■Tel 03-3337-5745(14:00~23:00)
■Mail info@showboat.co.jp

世界中
響くくらいの
パフォーマンス

Keiji Haino (Oct.7, 2019 / Live at Les Ateliers Claus Brussels)
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

灰野敬二+太田惠資@下北沢Lady Jane 2019.9.15 sun

2019年09月18日 00時29分39秒 | 灰野敬二さんのこと


立待の月聴覚の月

start 7:30 pm 2 stages
charge:¥3,300(予約¥2,800)+ Drink Fee

灰野敬二 (g, polygonola)
太田惠資 (vln, voice)

西瓜を眺めていた櫻井博士が生んだポリゴノーラという、音階を持って倍音を奏でる手強い多角形楽器に挑む、悲しみのヴァイオリニストであり妖かしのヴォイスも油断大敵なのだ。



灰野がここ5年くらい特にアコースティック寄りのライヴで好んで使う創作打楽器がポリゴノーラ。広島大学の櫻井直樹教授が、スイカを叩いた時の音をヒントに発明した楽器である。数ヶ月前NHK「ためしてガッテン」の「おいしいスイカの選び方」特集で、突然灰野のライヴ動画がオンエアされてSNSで話題になったが、それがスイカから生まれた楽器ポリゴノーラの紹介のひとつだった。過去ブログを遡ったところ、筆者がこの楽器を初めて観たのは、2014年10月19日渋谷ラストワルツでの灰野敬二と狩俣道夫のデュオライヴだった。そのときはガムランのような民俗音楽用の楽器だと思ったが、同年12月6日下北沢Lady Janeでの灰野と太田惠資のデュオライヴでは、当時「OTO」と呼ばれていたポリゴノーラがメインの楽器として使われた。金属を叩く音にも関わらずメタルの冷たさではなく有機的な円やかさを帯びた音響が厄払いの火打石のように思えた、とある。


朝生愛, 樋口寿人@八丁堀七針/灰野敬二、太田惠資@下北沢Lady Jane 2014.12.6(sat)

それから5年近く経ち、五角形や六角形や吊り下げ型までポリゴノーラの種類が増え、同時に灰野の編み出した演奏法もバラエティが増えた。様々なポリゴノーラから紡ぎ出されるバイオニック・サウンドが、太田のエスノ風味のバイオリンプレイと絶妙にミックス/リエゾンし、どこの国にもない不思議な民俗音楽を産み出す。この日はさらに、中近東テイストのフレーズを奏でるバイオリンに、灰野がチャルメラで絡む展開があり、見事なまでに不可知な邪宗無国籍エスノ空間を産み出し、下北沢をアラビアンナイトの千一夜物語にワープさせるマインド辺境の旅へ誘ってくれた。



変化し続ける街の様相を横目に、40年前と殆ど変わらぬ豊穣な空間を保ち続けるLady Janeに座って、新しくも懐かしいスイカから生まれた不思議な楽器の音色を聴いていると、音楽も政治も人生もすべて人間の営みの自然な滋養の基として味わうべきだと心の底から叫びたくなる。そんな衝動を心の底に秘めて、二人の音楽の達人による極上の音楽体験を味わい尽くした日曜日の夜であった。

西瓜とは
違った音の
ポリゴノーラ

【灰野敬二ライヴ情報】
9月23日(月祭)東京・秋葉原CLUB GOODMAN
RICHARD PINHAS LAST JAPAN TOUR

open18:30 start19:00
adv.¥3300 door¥3800 (+drink order)
出演:RICHARD PINHAS/灰野敬二/吉田達也/武田理沙




10月18日(土) 福岡UTERO
GOUACHE fukuoka mens & meld presents
『不失者ライブ』

OPEN/START 18:00/19:00
ADV/DOOR 4,000/4,500 (ドリンク別)

不失者(灰野敬二、ナスノミツル、RyosukeKiyasu)
ドンマツオ(ズボンズ)
Nyantora(ナカコー)+duenn

TICKET予約:
twitter @meld_fuk
instagram @meld_fuk
のそれぞれのDM
または
gouache.nakamura@gmail.com




10月27日(日) 東京・渋谷 宇田川町空き地
DANCE TRUCK TOKYO : 2019

2019年10月26日(土)・27日(日)
18:00-20:00
入場無料(事前予約不要)
*灰野敬二は10月27日(日)に出演

ACT出演:Abe"M"ARIA、五十嵐結也、川村美紀子、きたまり、しでかすおともだち、白井剛/Dill、灰野敬二、東野祥子、メガネ(座)、森下真樹/森下スタンド、山川冬樹、ロクディム


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハイパー能『睡蓮』桜井真樹子/灰野敬二/加藤ひろえ@成城学園 アトリエ第Q藝術 2019.8.23 fri

2019年08月26日 00時56分20秒 | 灰野敬二さんのこと


ハイパー能『睡蓮』

開場:19:00
開演:19:30 (21:00 終演予定)
入場料:前売り¥3,500 当日¥4,000 

アーティスト
シテ:桜井真樹子(妖精、ジャンヌ・ダルク、龍笛)
ワキ:灰野敬二(クロード・モネ、ポリゴノーラ)
後見:加藤ひろえ(蓮、生け花)



ハイパー能「睡蓮」は桜井真樹子の書下しによるストーリーを持った舞台藝術である。入場時に配布された資料には、植物学者である兄の櫻井直樹氏が考案した楽器ポリゴノーラと灰野敬二の関係⇒別の場で出会った生け花パフォーマー加藤ひろえからの共演の誘い。そこから、花⇒蓮⇒クロード・モネ⇒ルーアン大聖堂⇒ジャンル・ダルクの処刑⇒セーヌ川⇒睡蓮の庭⇒写真技術の登場と連想が繋がり、最後に辿り着いたのが「モネが出会ったジャンヌの物語」だったと綴られている。筆者が「えいたそモダニズム」をはじめとするブログ記事で時折展開する妄想論によく似た手法と言えないだろうか。しかし筆者の妄想がアトランダムな奇想の羅列に過ぎないのに対して、桜井は個々の連想を深く吟味してひとつの幻想譚に纏め上げているのが表現者たる所以である。



天井から睡蓮の葉が吊り下げられている。右手のテーブル奥に灰野が立ち、銅鑼のように垂直に吊るされたポリゴノーラを演奏する。水平に置かれる場合と異なり、叩く面の裏と表に関係なく音が解放されるので、文字通り通りのいい伸びやかな音が広がる。左手後ろから謡いながら桜井が登場、ステージ中を舞いながら呪文/祝詞を謡う。モネ役の灰野が朗々とした声で台詞を歌う。謡と歌、祝詞と台詞、その違いはパフォーマーとしての出自と経験の違いを反映している。桜井が龍笛を吹き、灰野がシンバルを手に激しい舞踏。桜井が手にぶら下げたポリゴノーラを叩く。二人が舞う中で加藤が天井に吊るした睡蓮の花をひとつひとつ地面へ下ろす。桜井が丸い和紙の葉を撒きながら祈りを捧げると、天から光が沼の中に降り注ぐ。加藤が藤の蔦を花瓶に差して龍の舞のような生け花を作り上げ、灰野がいろんな形のポリゴノーラから時に銅鑼のような、時に鈴のような、時に弦楽器のような多彩な音色を紡ぎ出し、桜井が凛とした声で謡いながら舞う。3人の意志の力で聴き手の全身が目になり耳になり、集中力が研ぎ澄まされっぱなしの90分の濃厚な時間は、崇光な美と豊潤な表現性に満ちあふれていた。



能に似たシリアスな舞台ではあるが、邦楽の範疇には収まらない汎音楽の試み。スーパー(超)でもウルトラ(極)でもなくハイパー(超越)と名付けた意図が理解できた。ジャンルやスタイルを超越するパフォーマンスの真髄に触れた1日だった。



睡蓮の
形に似てる
ポリゴノーラ

<灰野敬二ライヴ情報>
9月15日 (日) 東京 下北沢 Lady Jane
立待の月聴覚の月

start 7:30 pm 2 stages
charge:¥3,300(予約¥2,800)+ Drink Fee

灰野敬二 (g, polygonola)
太田惠資 (vln, voice)
西瓜を眺めていた櫻井博士が生んだポリゴノーラという、音階を持って倍音を奏でる手強い多角形楽器に挑む、悲しみのヴァイオリニストであり妖かしのヴォイスも油断大敵なのだ。




9月23日(月祭)東京・秋葉原CLUB GOODMAN
RICHARD PINHAS LAST JAPAN TOUR

open18:30 start19:00
adv.¥3300 door¥3800 (+drink order)

出演:RICHARD PINHAS/灰野敬二/吉田達也/武田理沙




10月18日(土) 福岡UTERO
GOUACHE fukuoka mens & meld presents
『不失者ライブ』

OPEN/START 18:00/19:00
ADV/DOOR 4,000/4,500 (ドリンク別)

不失者(灰野敬二、ナスノミツル、RyosukeKiyasu)
ドンマツオ(ズボンズ)
Nyantora(ナカコー)+duenn

TICKET予約:
twitter @meld_fuk
instagram @meld_fuk
のそれぞれのDM
または
gouache.nakamura@gmail.com




10月27日(日) 東京・渋谷 宇田川町空き地
DANCE TRUCK TOKYO : 2019

2019年10月26日(土)・27日(日)
18:00-20:00
入場無料(事前予約不要)
*灰野敬二は10月27日(日)に出演

出演:Abe"M"ARIA、五十嵐結也、川村美紀子、きたまり、しでかすおともだち、白井剛/Dill、灰野敬二、東野祥子、メガネ(座)、森下真樹/森下スタンド、山川冬樹、ロクディム

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

灰野敬二+HIKO+T.美川+ドラびでお/LINEKRAFT+D.Maekawa/Numb+M.Sakaguchi/ASTRO+進入禁止@秋葉原Club Goodman 2019.8.17(sat)

2019年08月21日 00時40分33秒 | 灰野敬二さんのこと


<GIGA NOISE SPECIAL! レジェンド オブ ノイズ 2nd>
開場 18:30 / 開演 19:00
予約 ¥3,000/当日 ¥3,500(+1drink)

灰野敬二+HIKO+T.美川+ドラびでお
LINEKRAFT+Daisuke Maekawa(GRIM)
Numb+Masayoshi Sakaguchi+VJ M.U.//Mikudarihan Uppercut
ASTRO+進入禁止



2016年5月にスタートしたノイズ塗れの長時間イベント「GIGA NOISE」の特別編。大御所から若手まで4組のスペシャルユニットによるノイズ伝説の現在進行形を詳らかにするイベントである。そしてこの日は"King of Noise"非常階段のメンバーにしてJapanoiseの中核Incapacitantsの美川俊治の59歳の誕生日。まさにBirthday of Legend of Noise(ノイズ伝説生誕祭)でありClecbration Day(祭典の日)に相応しい奇跡のライヴとなった。

●ASTRO+進入禁止


Incapacitantsと並ぶJapanoiseの代表格C.C.C.C.で活躍した長谷川洋とフィメール・ノイジシャンRohcoによるデュオユニットASTROと、敬愛する非常階段と同じ四文字熟語のユニット名の進入禁止とのコラボレーション。空間性を活かしたスペーシーなASTROの電子音とストロングスタイルの進入禁止のハーシュノイズが二基のレーザー光線と交差する音響空間は伝説の夜の幕開けを重圧で飾った。

ASTRO+進入禁止 noise drone industrial 2019/08/17



●Numb+Masayoshi Sakaguchi+VJ M.U.//Mikudarihan Uppercut


90年代から活動するNumbとモジュラーヴィジュアルユニットBariumのMasayoshi Sakaguchi & VJ M.U.によるコラボレーション。二台のモジュラーシンセの変幻自在なインダストリアルビートとアブストラクトなヴィジュアル効果により怪奇骨董音楽箱の如き見世物小屋に変貌したライブハウスの音と光のジェットコースターに眩惑された。

●LINEKRAFT+Daisuke Maekawa(GRIM)


"自ら孤立する者のための産業社会音楽"を標榜するLINEKRAFTと伝説的インダストリアルユニットGRIMのギタリストDaisuke Maekawaのコラボ。ドラム缶メタルパーカッションとエレクトロニクスを暴力的に演奏するLINEKRAFTの肉体性と、ジャズマスターを掻きむしり轟音を発するMaekawaのロック美学がバイオニックノイズの祝祭の儀式を繰り広げ、LINEKRAFTのタトゥー塗れの裸体がステージに崩れ落ちるカタストロフを迎えた。

GRIM @ Will To Power: Electronics II, 2016.06.17(LINEKRAFTも参加したドイツのライヴ)



●灰野敬二+HIKO+T.美川+ドラびでお


ノイズやインダストリアルというジャンルが生まれる前から活動する地下ロックの重鎮・灰野敬二、日本ハードコアパンクの先駆者GAUZEのHIKO、ジャパノイズの祖・T.美川、オリジナル楽器で唯一無二の世界感をクリエイトするドラびでお。GIGA NOISE SPECIALのトリにこれほど相応しいコラボレーションはない。マシンガンのようなドラムの連打とギター×ノイズ×エレクトロニクスのサウンドの弾幕が会場全体を覆い尽くす。圧巻という他ない30分の狂騒のエンディングは「Happy Birthday, Mr. Mikawa」という灰野の祝福の言葉だった。

halno+hiko+mikawa+doravideo


アイドルの生誕イベントのように客席から届けられたバースデーケーキのロウソクを吹き消す美川の笑顔がみんなの心に幸せの火を灯した。



生誕祭
ノイズの嵐と
ケーキの甘さ

<灰野敬二 次回のライヴ>
8月23日(金)東京 成城アトリエ第Q藝術
ハイパー能「睡蓮」


白拍子パフォーマーとして知られる桜井真樹子企画のイベントに灰野敬二が出演。スイカをヒントに作られた楽器ポリゴノーラの演奏と生け花を取り入れ、「ハイパー能」としてジャンヌ・ダルクの亡霊を巡るストーリーを持つユニークなパフォーマンスを楽しめる貴重な機会。

開場:19:00
開演:19:30 (21:00 終演予定)
入場料:前売り¥3,500 当日¥4,000 

アーティスト
シテ:桜井真樹子(妖精、ジャンヌ・ダルク、龍笛)
ワキ:灰野敬二(クロード・モネ、ポリゴノーラ)
後見:加藤ひろえ(蓮、生け花)
協力:アトリエ第Q藝術、(有)生物振動研究所

ご予約・お問い合わせ
090-6034-7716, makiko_puti@mac.com(桜井)
03-6874-7739(13時-19時) q.art.seijo@gmail.com (アトリエ第Q藝術)
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【生誕祭】沖縄電子少女彩/灰野敬二/美川俊治/ドラびでお/ASTRO/galcid/マキノユキ@小岩オルフェウス 2019.8.11(sun)

2019年08月14日 01時59分17秒 | 灰野敬二さんのこと


沖縄電子少女彩:生誕祭
夜の部:アヴァンギャルドステージ

18:00 open 18:30start
前売:3,500円 当日:4,000円(+1d)

出演:沖縄電子少女彩/ドラびでお/灰野敬二/ASTRO/美川俊治/galcid/マキノユキ



2016年6月に15歳で沖縄アイドルグループTincyのメンバーとしてデビュー。2017年3月からソロ活動を開始した沖縄電子少女彩。ノイズ演奏を始めたキッカケは、元オルタナノイズ系ミュージシャンだったプロデューサーが聴かせたSPKを面白いと言ったことだったという噂。アイドル活動と並行して、というより「融合して」エレクトロノイズ演奏や路上ノイズライヴを行い、現在はアヴァンギャルドアイドル&ノイズミュージシャンとして活躍中。8月7日に19歳の誕生日を迎えた彩の生誕イベントは、昼の部は「アイドルステージ」としてキスエクやめろん畑、リリカオなどが出演し、アイドルらしい華やかなイベントになった。夜の部は打って変わって「アヴァンギャルドステージ」として、日本の地下音楽の重鎮中心に、ドラびでお主催の「GIGANOISE」の番外編のようなコア中のコアなラインナップ。昼と夜/白と黒/陽と陰/光と闇/表と裏/生と死・・・真逆のイメージが列挙できるが、現実世界では二つの世界はメビウスの輪のように繋がっている。どちらがどちらに転じるかも分からない呉越同舟は、まさに筆者の頭の中ではないか。夜に生きる者たちが集う「アヴァンギャルドステージ」はまるで闇の表現者の百鬼夜行であった。

●マキノユキ


高校時代に学研『大人の科学』のシンセサイザーを買ったことがキッカケでモジュラーシンセにハマったという女子ノイジシャン。腰に響く重いビートのテクノイズで前衛生誕祭の幕開けをダークに飾った。

●ASTRO


80年代に日本のノイズバンドの草分けC.C.C.Cを結成すると共にASTRO名義でソロ活動を始めた長谷川洋に2013年女性ノイジシャンRohcoが加わりデュオとして活動中。スペーシーなエレクトロノイズとデュオならではの音の厚みが会場を暗黒のブラックホールに導いた。

●galcid


GIGANOISEではお馴染みのはっちゃけたテクノイズ女子Lenaによるワンマンユニット。高速テクノビートにモジュラーシンセのパラノイアノイズが炸裂するダンス天国で、バースデー・イベントに相応しい祝祭を産み出した。

●美川俊治


最近海外で過去の作品のリイシューが盛んなインキャパシタンツの美川俊治のソロパフォーマンス。一見玩具かガラクタに見えるオリジナル機材を駆使して産み出すサウンドは、単なるハーシュノイズとも雑多なミュージックコンクレートとも異なるノイズ美学の結晶体。音が1ヵ所に留まらず、常に動き回るので飽きることがない。ただし耳が殺られる。

●灰野敬二


エレクトロニクス中心の出演者の中で、アンプ4台を総動員してギターの爆音を響かせる灰野敬二はロック美学の体現者である。エフェクターを踏む度にヴォリュームが増し聴覚を圧迫する。「義務より礼儀正しく」と歌い、音を左右に分断するエフェクターとエアシンセの電子音がノイズの壁の中で飛び回る。再びギターを手にして「誕生日おめでとう」のMCのあとを爆音で締めくくった。

●ドラびでお


レーザー光線が描く幾何学模様が、銃声のようなエレクトロニクスと同期し聴覚と視覚を刺激する。機材のライトとレーザー光線の明かりに浮かぶ顔が鬼のように見えた。ドラびでおのレーザーショーはTDLやTDSやUSJの平和ボケした生半可な“アトラクション”を焼き尽くし、喜怒哀楽/創造と破壊/希望と絶望すべてを含む真の“エンターテインメント(スルー・ペイン)”を構築するのにピッタリだと思う。

●沖縄電子少女彩


ヴォーカル無しのエレクトロニクス一本勝負。レーザー光線の描く模様が、ドラびでおのときより優しくなった気がする。空気の重さを忘れさせるピンクノイズの無重力感は、19歳の彩ならではのフットワークの軽さと思考力の自由さの証である。俯くと機材の半分を覆い隠すブロンドの髪の美しさに魅了された。

●沖縄電子少女彩&ドラびでお+ASTRO+T.MIKAWA 『アルバム黒の天使セッション』


総勢5人全員エレクトロニクスのセッションは、誰がどの音か分からなくなり混乱することもなく電子音アンサンブルとして聴き手に心地よい時間をプレゼントした。個々のミュージシャンが誕生日を祝うスペシャルムードに包まれていたことが演奏に反映され、夢と愛に任せた信頼関係の中結ばれた友情の徴である。

沖縄電子少女彩&ドラびでお&ASTRO&T.Mikawaセッション20180811
Okinawa Electric Girl Saya & doravideo & Astro & T.Mikawa



最後に彩の実の母親から花束贈呈のサプライズ。アイドル女子に囲まれ華やかだった昼の部とは趣向が異なるが、彩の19歳の誕生日を祝う気持ちは同じ。爆音の連続で毛布をかけられたように熱を帯びた聴覚を、慈愛が優しく醒ましてくれた。

昼の部に
ビッグサプライズ
発表された

▼昼の部:アイドルステージのフィナーレ。




*初出時に不十分な表現があり関係各位にご迷惑をおかけしたことをお詫びします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【灰野敬二新作CDレビュー】『灰野敬二+SUMAC/ほんの少しだけでいいから 「償い」をチャージし続けてくれ〜』『サンヘドリン/密度を変えろ 義務の海から 這い上がるように』

2019年08月11日 01時21分58秒 | 灰野敬二さんのこと


7月31日NHKのTV番組『ガッテン!』のスイカ特集に突然灰野敬二が登場したことが話題になった。植物学者の広島大学・櫻井直樹教授が、スイカを叩いた音の良さにヒントを得て開発した楽器「ポリゴノーラ」の紹介だった。また、8月3日に瀬戸内国際芸術祭のDommune Setouchiに出演し<義務よりも礼儀正しく>という金言を残した。8月9日発売の雑誌『ユリイカ』遠藤ミチロウ特集号にPANTA、BUCK-TICK今井寿、七尾旅人等と並んでインタビューで登場。さらに明日8月11日にはアヴァンギャルドアイドル沖縄電子少女彩の生誕祭夜の部にドラびでお、美川俊治、ASTRO等と共に出演する。



妥協のない演奏スタイルや一貫した音楽思想が変化した訳ではないが、謎に満ちた灰野敬二の世界がこれまでとは異なる文脈で紹介されたりリンクしたりする機会が増えている。時代が追いついたなどと陳腐な常套句を言うつもりはない。正しく生きていれば白と黒/表と裏/陰と陽が交差する瞬間は何度も訪れることは紛れもない真理である。そんな出会いをキッカケに灰野敬二の真髄である『音楽』に触れてみてはいかがだろうか。最近リリースされたばかりの新作CD2作を紹介したい。

●KEIJI HAINO + SUMAC『ほんの少しだけでいいから 「償い」をチャージし続けてくれ 少しは良くしよう を接続して』
CD: Trost Records ‎– TR183 / Austria


2017年初夏に来日したアメリカのヘヴィロックバンドSUMACは灰野敬二とスタジオとライヴで共演した。2017年6月末のスタジオ録音の方は2018年2月にThrill Jockeyより『アメリカドル紙幣よ  そのまま横を向いたままでいてくれ 正面からは見られたもんじゃないから』としてリリースされた。そして今年7月にTrost Recordsからリリースされた本作は、2017年7月3日新代田Feverでの共演ライヴ音源である。1週間前のスタジオレコーディングによりお互いを理解し合っていた為、ライヴ当日も初顔合わせとは思えない一体化したグルーヴを持っていたと記憶する。その印象はこうしてライヴアルバムとして聴くことでより深くなる。トリオ編成でありながら重層的なヘヴィロックをクリエイトするSUMACに、ヴォーカル/ギター/チャルメラ/フルートで加わる灰野敬二。どちらがどちらに合わせるといった迎合性は全くない。KEIJI HAINO+SUMACというひとつのバンドの音である。ステファン・オマーリーとオーレン・アンバーチとのトリオNAZORANAIや、約10年前に裸のラリーズのメンバーとやっていた灰野敬二+どろんこ+サミーに近いヘヴィロックと言えるが、アメリカ土着のスケールの大きいサウンドと、4人の有機的なアンサンブルはバンドをやる意義を再認識させてくれる。今年5月23日にバンクーバーで3度目のコラボを果たしたこのユニット、機会があればまた日本で共演してほしい。
SUMAC/灰野敬二/ENDON@新代田Fever 2017.7.3 (mon)
【Disc Review】灰野敬二+SUMAC『アメリカドル紙幣よ  そのまま横を向いたままでいてくれ 正面からは見られたもんじゃないから』

●サンヘドリン『密度を変えろ 義務の海から 這い上がるように』
CD: Trailights Record - TRLT-0016 / Japan

 
灰野敬二(不失者)、ナスノミツル(Ground Zero, Altered States)、吉田達也(Ruins, 是巨人)という地下音楽界の名手により2004年に結成されたサンヘドリンの秋葉原Club Goodmanでのライヴ録音。日付クレジットはないが、恐らく2014年3月7日のワンマンライヴではなかろうか。ゼロ(2000)年代のサンヘドリンでは灰野はヴォーカルはもちろん、様々な楽器を弾き分けていたが、テン年代のサンヘドリンは灰野がギターに専念するユニットへと変貌した。灰野の旗艦グループ不失者が、各メンバーの個人技ではなくバンド構成員の細心の注力を必要とする機能体へと進化する一方で、灰野のギターだけを思い切り堪能できる場が少なくなった。その希求を昇華させることがサンヘドリンに託されたのではなかろうか。この日のトリオは冒頭から気迫溢れるプレイで聴き手に畏怖の想いを抱かせた。全4曲75分を超える長尺CDに灰野のギターマジックがたっぷり注入されている。ナスノと吉田の卓越したクロスプレイはもはやリズムセクションと呼ぶことを許されない凌ぎ合いとなり、三つの魂の切磋琢磨がリスナーの聴覚を解放する。7月半ばの西日本ツアーで各地の音楽ファンに大きな衝撃を与えたサンヘドリンの東京公演が望まれる。
サンヘドリン(灰野敬二+ナスノミツル+吉田達也)@秋葉原Club Goodman 2014.3.7(fri)

雪崩堕ちる
ヘヴィネスと
ギタリズム

<灰野敬二2018年8月のライヴスケジュール>
8月11日 (日)東京 小岩オルフェウス
沖縄電子少女彩:生誕祭:夜の部


18:00 open 18:30start
前売:3,500円 当日:4,000円(+1d)

出演:
沖縄電子少女彩
ドラびでお
灰野敬二
ASTRO
美川俊治
galcid
マキノユキ


8月17日(土)東京 秋葉原CLUB GOODMAN
GIGA NOISE SPECIAL !! レジェンド オブ ノイズ 2nd


18:30開場 19:00開演
前売り3000円 / 当日 3500円 (1ドリンク代別)
【出演】
灰野敬二+HIKO+T.美川+ドラびでお
LINEKRAFT+Daisuke Maekawa(GRIM)
Numb+Masayoshi Sakaguchi+VJ M.U.//Mikudarihan Uppercut
ASTRO+進入禁止


8月23日(金)東京 成城アトリエ第Q藝術
ハイパー能「睡蓮」


開場:19:00
開演:19:30 (21:00 終演予定)
入場料:前売り\3,500 当日¥4,000 

アーティスト
シテ:桜井真樹子(妖精、ジャンヌ・ダルク、龍笛)
ワキ:灰野敬二(クロード・モネ、ポリゴノーラ)
後見:加藤ひろえ(蓮、生け花)
協力:アトリエ第Q藝術、(有)生物振動研究所

ご予約・お問い合わせ
090-6034-7716, makiko_puti@mac.com(桜井)
03-6874-7739(13時-19時) q.art.seijo@gmail.com (アトリエ第Q藝術)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【観逃し厳禁】サンヘドリン(灰野敬二、ナスノミツル、吉田達也)西日本ツアー開催中。進化するアヴァンロックの現在(いま)を目撃せよ。

2019年07月20日 01時16分13秒 | 灰野敬二さんのこと


SANHEDRIN Tour July 2019

サンヘドリン:
灰野敬二 Keiji Haino : g, vo, etc.
ナスノミツル Mitsuru Nasuno : b
吉田達也 Tatsuya Toshida : ds

全世界の先鋭的音楽シーンに名を轟かせる3人のミュージシャン、灰野敬二、ナスノミツル、吉田達也により2004年に結成されたサンヘドリン。ヘブライ語で「満場一致は無効」を意味するバンド名通り、音楽性もテクニカル面も三人が対等の立ち位置で思う存分激しいプレイを繰り広げる"三位一体"のユニットである。2004年1月の初ステージから2010年11月までの6年10ヶ月で20回以上のライヴを行い、2枚のCDをリリース。その後一旦活動を停止するが、2013年12月に3rdアルバム『「好」の5W1H』を引っさげて復活。以前は多様な楽器を演奏した灰野がほぼギターに専念し、ストイック且つエクストリームな爆音トリオとして精力的に活動する。伝説と呼ぶにはまだ早い、進化し続けるアヴァンロックの現在(いま)を目撃せよ。

スケジュール:
7/19(金)大阪コンパス 終了
open19:00 start19:30
advance ¥3500 door ¥4000(+drink order)
https://www.conpass.jp

7/20(土)福山グランド・ソウル・カフェ・ガンズ
open18:30 start19:00
advance ¥3500 door ¥4000(+drink order)
students ¥1000(+drink order)
主催・予約:ジャズ大衆舎
070-5304-6588 jazztaishusha@gmail.com

7/22(月)京都磔磔
open18:00 start19:00
advance ¥3500 door ¥4000(+drink order)
ゲスト:山本精一
http://www.geisya.or.jp/~takutaku/

7/23(火)名古屋TOKUZO
open18:30 start19:30
advance ¥3500 door ¥4000(+drink order)
http://www.tokuzo.com

ニューアルバム会場先行発売決定!
『Sanhedrin / 密度を変えろ 義務の海から這い上がるように』


Track List
1. 角度を変えろ 主人公の顔が見える 21:42
2. 速度を変えろ 宇宙の定義が揺らぐ 21:36
3. 温度を変えろ 呼吸が少ししやすくなる 21:26
4. 密度を変えろ 義務の海から這い上がるように 10:19
(total 77min)

灰野敬二、吉田達也、ナスノミツル。アヴァンギャルドなミュージックシーンにおいて世界にその名を轟かす三人によるスーパートリオ、サンヘドリン。6年ぶりとなる、ニューアルバムのリリース決定。
灰野敬二がギターのみに専念し、3人によるインストゥルメンタルなインプロヴィゼイションにこだわり続けるサンヘドリン。時には爆音、時には静寂を感じさせる変幻自在の即興演奏は、固定された思考をシェイクし、秘められた叫びを呼び戻す。抑圧から逃走する脚力は、いつも即興とともにあることを思い起こさせる音体験を、ぜひ。

●サンヘドリン(灰野敬二+ナスノミツル+吉田達也) - LIVE @ SCUM BIRTHDAY2016〜EARTHDOM 10th Anniversary〜


多数決
満場一致は
無効です


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする