クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

09-05 No.8

2009年05月11日 11時33分11秒 | Weblog
★ダイレクト・トランスファー CD-R DSD録音 再発売シリーズ★
2006年秋に発売を開始した当シリーズもおかげさまで約190タイトルを発売
する事ができましたが、2月よりマスター制作にDSD録音を採用する事にいた
しました。これまでより更に生々しい音質をお届けする事が出来るようにな
りましたのでご期待下さい。

今月は既発売分78CDR-1020から1029の10タイトルをDSD録音で再発売いたしま
す。商品番号は78CDR-3000番となり、下3桁は共通で使用いたします。従来の
78CDR-1000番台の商品は、当面は販売を継続いたします。
DSD録音による有料サンプラー(\300)も販売開始いたしましたので、ご注文
をお待ちしております。

■製作者からのメッセージ
DSD録音になったグッディーズ・ダイレクト・トランスファーCDR!
従来のCDを高音質化するさまざまな試みが盛んな中で、「グッディーズ・オ
リジナル企画」のダイレクト・トランスファーCDRは、2009年2月発売新譜か
らDSD録音を採用することになりました。DSD録音によって、これまでのSP
復刻からさらに飛躍し、SPレコードの直接再生と区別がつかないところに
到達したと自負しています。DSD録音は従来の方式に較べて中音から低音にか
けての音の形が明瞭になり、高音は一皮剥けた感じです。LPとは比較にな
らない強大な音響勢力を持つSPレコードをカスタムメイドの直熱真空管
フォノイコライザーを使用し、またノイズ除去と共に失われる音楽情報に最
も気を配り一切のノイズリダクションを使用していないのは従来通りです。
(新 忠篤)

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★ダイレクト・トランスファー CD-R DSD録音 再発売シリーズ★
2009年5月新譜 10タイトル
発売予定:2009年5月下旬 価格:各1枚 \1500(税込)
※セット販売ではありません。1枚づつお申し込みいただけます。

78CDR-3020
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61
(カデンツァ:H.レオナール)
アンリ・メルケル(ヴァイオリン)
ウジェーヌ・ビゴー指揮
コンセール・ラムルー管弦楽団
仏 DISQUE GRAMOPHONE W1508/12
(1941年11月10-11日、パリ、アルベール・スタジオ録音)
アンリ・メルケル(1897-1969)はスペイン交響曲やサン=サーンス:ヴァイオ
リン協奏曲第3番のSPレコード録音で知られているフランスのヴァイオリ
ニスト。1929年からパリ音楽院管弦楽団のコンサートマスターを勤めた後ソ
リストに転向した。このベートーヴェンはフランスがドイツの占領下だった
1941年11月の録音である。フランスの名ヴァイオリニストだったレオナール
(1819-1890)のカデンツァが聴ける唯一のレコードであろう。レオナールは
ティボー(1880-1953)、フレッシュ(1873-1944)、エネスコ(1881-1955)を弟
子に持った名教師マルシック(1848-1924)の師にあたる。

78CDR-3021
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調 K.216
(カデンツァ:フーベルマン)
ブロニスワフ・フーベルマン(ヴァイオリン)
イッサイ・ドブローウェン指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
英 COLUMBIA LX494/6
(1934年6月14日ウィーン録音)
ブロニスワフ・フーベルマン(1882-1947)はポーランドの大ヴァイオリニス
ト。6歳よりヴァイオリンを学び、1892年10歳の時ベルリンに出てドイツの
大ヴァイオリニスト、ヨアヒム(1831-1907)の下で8ヵ月学び、師のヨアヒム
の指揮でデビューした。その後ヨーロッパ各地で演奏し天才少年として名を
高めた。名ソプラノ、アデリナ・パッティ(1843-1919)が彼の演奏を聴いて
感心し、ウィーンで1895年に開かれた「パッティ告別演奏会」に招かれ演奏
した。また同年ブラームスのヴァイオリン協奏曲を作曲家の前で弾いて驚か
せたという逸話もある。フーベルマンは活動拠点をウィーンに置き演奏会を
開きながら子弟の育成をした。1935年にフルトヴェングラーからベルリン・
フィルの独奏者として招かれたとき、書簡でナチ専制国では演奏する意思の
ないことを表明した。1935年にはパレスチナを訪問しドイツを追われたユダ
ヤ系の音楽家のためにオーケストラを組織した。それが現在のイスラエル・
フィルである。このSPレコードの生々しい演奏を聴くとフーベルマンが当
時のヨーロッパの聴衆に受け入れられたのがよく理解できると思う。

78CDR-3022
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調 K.219
(カデツァ:ヨアヒム)
ヨーゼフ・ヴォルフスタール(ヴァイオリン)
フリーダー・ヴァイスマン指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団
英 PARLOPHONE E109121/4 (原録音:独 ODEON O-7635/8)
(1928年9月15日&19日ベルリン録音)
ヨーゼフ・ヴォルフスタール(1899-1931)はウクライナのレンブルク(現リ
ヴォフ)に生まれた。1912年13歳の時ベルリンの名教師カール・フレッシュ
(1873-1944)につき厳格な指導を受け、3年後にデビュー。フレッシュは彼を
オーケストラに入れ最初はゲオルグ・クーレンカンプ(1898-1943)の後任と
してブレーメン・フィルのコンサートマスターになった。1921年にはスウェ
ーデンのオーケストランのコンサートマスターを務めた後、1922年からフェ
レッシュのアシスタントとしてベルリンで後進の指導にあたった。1928年
指揮者オットー・クレンペラー(1885-1973)の要請でベルリンのクロル・オ
ペラのコンサートマスターに就任。1930年11月にインフルエンザに感染、
それをこじらせて翌1931年2月、32歳で他界した。レコード録音は機械式録
音の後期と電気式録音初期にある。このモーツァルトはベルリン・クロル・
オペラのコンサートマスター就任の頃のもので、この曲の世界初録音だった。
透明で銀色に光るヴァイオリンはSPレコード・ダイレクト・トランスファ
ーだけで聴くことができる。

78CDR-3023
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488
(カデンツァ:ピエルネ)
マルグリット・ロン(ピアノ)
フィリップ・ゴーベール指揮パリ交響楽団
米 COLUMBIA 68566D/68D(原録音:仏 COLUMBIA LFX408/10)
(1935年12月13日パリ録音)
マルグリット・ロン(1874-1966)はフランスのニームに生まれた。17歳でパ
リ音楽院の一等賞を得た後、1893年19歳でコンサート・デビュー。1906年32
歳でパリ音楽院の教授に就任した。弟子にはサンソン・フランソワ(1924-
1970)、イヴォンヌ・ルフェビュール(1898-1986)、リュセット・デカーヴ
(1906-)、ジャン・ドワイヤン(1907-1982)、ジャック・フェブリエ(1900-
1979)、ニコール・アンリオ=シュワイツァー(1925-)等初期LPの時代に
活躍した人がいる。1943年ヴァイオリニストのジャック・ティボー(1880-
1953)と共に若い優秀な音楽家を発掘する国際音楽コンクールをパリに創設
した。ロンは高名な割に録音が少ない。2006年のモーツァルト生誕250年に
SP録音のモーツァルトを復刻した。SP原盤に小傷が多いのをご容赦願
いたい。

78CDR-3024
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64
フリッツ・クライスラー(ヴァイオリン)
サー・ランドン・ロナルド指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
英 HIS MASTER'S VOICE DB2460/62
(1935年4月8日ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ録音)
フリッツ・クライスラー(1875-1962)はウィーン生まれの20世紀前半に活躍
した大ヴァイオリニスト。メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は電気録
音初期の1926年に録音していたが、これはクライスラーが60歳の時の2回目
の録音。指揮者のサー・ランドン・ロナルド(1873-1938)はロンドン生まれ。
ベルリナーの平円盤レコードの黎明期からロンドンのコヴェントガーデン・
オペラに出演した大歌手たちにレコード録音を薦めた功労者でもある。1909
年にロイヤル・アルバート・ホール管弦楽団の指揮者となり、機械式録音の
時代にも多くの録音を残している。電気録音になってからは協奏曲の指揮を
とり、コルトー(1877-1962)とシューマンのピアノ協奏曲を1927年と1934年
の2回録音している。

78CDR-3025
ベートーヴェン:
ヴァイオリン・ソナタ第6番イ長調作品30-1
ヴァイオリン・ソナタ第10番ト長調作品96
フリッツ・クライスラー(ヴァイオリン)
フランツ・ルップ(ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB3296/3301
(1936年2月4日=第6番,6月19日=第10番ロンドン,アビー・ロード第3スタジ
オ録音)
フリッツ・クライスラー(1875-1962)は1935年と1936年にベートーヴェンの
ヴァイオリン・ソナタ全10曲を録音した。これらはSPレコード27枚で "ベ
ートーヴェン・ヴァイオリン・ソナタ・ソサイエティ" として4巻のアルバ
ムで発売された。この第6番と第10番は第4巻にあたる。楽譜に書かれた一つ
一つの音に生命の息吹が込められているのは60歳の演奏家の芸術と言える。

78CDR-3026
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第42番イ長調 K.526
ユーディ・メニューイン(ヴァイオリン)
ヘフツィバー・メニューイン(ピアノ)
仏 DISQUE GRAMOPHONE DB2057/8
(1933年9月29日パリ、アルベール・スタジオ録音)
ユーディ・メニューイン(1916-1999)はニューヨーク生まれ、サンフランシ
スコに移り3歳からヴァイオリンを習いシグムンド・アンカー、ルイ・パー
シンガー(1887-1966)に師事した。1924年6歳の時アルフレッド・ヘルツ
(1872-1942)指揮サンフランシスコ交響楽団と一緒にラロのスペイン交響曲
を弾いてデビュー、神童として評判になった。その後パリでジョルジュ・エ
ネスコ(1881-1955)、ドイツでアドルフ・ブッシュ(1891-1952)の手ほどきを
うけた。1928年には12歳で初レコード録音を行い、同年ベルリンでブルーノ
・ワルター(1876-1962)指揮ベルリン・フィルでバッハ、ベートーヴェン、
ブラームスの "3大B" のヴァイオリン協奏曲を弾いた。このモーツァルトは
17歳の録音。ピアノは妹のヘフツィバー・メニューイン(1920-1981)で当時
彼女は13歳だった。この屈託のない生き生きとした演奏を聴いているとモー
ツァルトの生き写しのように思えるから不思議だ。

78CDR-3027
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第40番変ロ長調 K.454
ドゥニーズ・ソリアーノ(ヴァイオリン)
マグダ・タリアフェロ(ピアノ)
仏 PATHE PAT84/5
(1937年4月22日&5月11日パリ録音)
マグダ・タリアフェロ(1893-1986)はブラジル生まれのピアニスト。サンパ
ウロ音楽院を経て1906年13歳でパリ音楽院に入り、 9カ月後に一等賞を得た。
その後コルトー(1873-1962)に師事した。ソリストとしての活動だけでなく
ジャック・ティボー(1880-1953)、ジュール・ブーシュリ(1878-1962)、パブ
ロ・カザルス(1876-1973)などの弦楽器奏者、エドゥアール・リスレル(1873
-1929)、ガブリエル・フォーレ(1845-1924)らとピアノ・デュオを組んだこ
ともある。ヴァイオリンのドゥニーズ・ソリアーノ(1916-)はエジプトのカ
イロ生まれ。パリ音楽院でジュール・ブーシュリ(1878-1962)に師事した。
ブーシュリのクラスは美人のヴァイオリニストを多く輩出している。ソリア
ーノは音楽院でブーシュリ教授の助手を務め、1958年に結婚しブーシュリ夫
人となった。タリアフェロとは1934年に録音したフォーレのヴァイオリン・
ソナタ第1番があり、1934年の第1回ディスク大賞をとった。78CDR-1027は英
コロンビア盤だったが、今回はオリジナルの仏パテ盤を使用した。

78CDR-3028
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調作品24「春」
J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第3番ホ長調 BWV1016より
第3楽章アダージョ・マ・ノン・トロッポ
ジョアン・マッシア(ヴァイオリン)
ブランシュ・セルヴァ(ピアノ)
仏 COLUMBIA LFX105/8
(1929年3月13日&1930年6月2日=ベートーヴェン、1929年1月2日=バッハ、
マドリッド録音)
ピアノのブランシュ・セルヴァ(1884-1942)はパリ音楽院で学び、1895年に
11歳で一等賞を得た。13歳でコンサート・デビューした後スコラ・カントル
ム音楽院でヴァンサン・ダンディ(1851-1931)のクラスで作曲を学んだ。
1902年から同校で教鞭をとるようになり、彼女の死の1942年までつづいた。
ジョアン・マッシアはカタロニア出身のヴァイオリニスト。1923年からセル
ヴァとデュオを組み演奏活動を始めた。セルヴァは1930年11月のコンサート
中に卒中に襲われステージ活動を離れた。78CDR-1012のフランク:ヴァイオ
リン・ソナタイ長調と共に希少SPレコードの復刻である。

78CDR-3029
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ第4番ニ長調作品1-13
ミシェール・ブーシノー(ヴァイオリン)
モーリス・フォール(ピアノ)
仏 PATHE PDT 246/7
(1951年6月16日パリ、アルベール・スタジオ録音)
ミシェル・ブシノ(1929-)はパリ音楽院で名教授ジュール・ブーシュリ(1878
-1962)に師事し、1953年のロン=ティボー国際コンクールのヴァイオリン部
門で入賞した。この年のコンクールの創設者のジャック・ティボー(1880-
1953)が審査員を務めた最後の年になった。同年の9月に日本に向かう飛行機
の事故でティボーは73歳の命を落としたからだ。コンクールの審査員の一人
だったダヴィッド・オイストラフ(1908-1974)はブーシノーをソ連政府を説
得し助手にした。この録音はコンクールの2年前のものでSPレコード末期
の貴重なもの。ブーシノーのSPはこのヘンデルだけでLP時代の録音もご
く僅かしかない。ジョルジュ・プレートル指揮のサン=サーンス:死の舞踏
(EMI)の中でソロを聴くことができる。

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★音楽書籍取り扱いのお知らせ★
下記の書籍を当店で取り扱っております。
在庫がございますので、ご注文をお待ちしております。

●「ヴァイオリンは語る」
西条卓夫、石川登志夫訳
フランス音楽文化愛好会発刊 創栄出版発行 B6判218ページ \2835
本書は、昭和28年(1953年)9月に、新潮社から初版が発行され、当時、3年間に
15,500部売れて、ベスト・セラーになったという本です。
その後、粟津則雄氏の白水社版が、長年、市場を独占していましたので、出版
の 機会が無かったのですが、2003年に著者ジャン・ピエール・ドリアン氏の
死後50年を経過し、フランスでの原著の著作権が消滅しましたので、今回私
が、翻訳者、西条氏および石川氏のご遺族の許可を得て、再版を刊行しました。
翻訳文が非常にすぐれているというので、当時、清水書院から出た高等学校の
国語の教科書にも一部が引用されたということです。本文は、常用漢字でなく、
全て旧漢字が使用されていますので、今回の再版でも全てそのまま生かし、
読みにくい漢字には、全てふりがなを振ってあります。なお、文体は、初版も
完全な現代文ですが、仮名遣いだけは、全て現代仮名遣になおしましたので、
若い方にも読みやすくなっています。(村上和男)

●「フランスのヴァイオリニスト、ジャック・ティボー」
クリスティアン・クボー(著)、村上和男(訳)
創栄出版発刊 A5判297ページ 写真16ページ 上製本、上製箱入り \5250
クボー氏によりティボーの生涯がこれまでになく詳細に記述されています。
ジェラール・ドゥリューによるディスコグラフィーも、レコード1枚ごとに
調査を行なった詳しいものです。また、主要な演奏活動の日時・演奏曲・演奏
批評なども盛り込まれ、大変貴重な文献となっています。

●「ジャック・ティボーの世界」
殿木敏達(著)
自費出版 A5判315ページ 写真16ページ \2940
日本の、ティボーのレコード収集家として有名な殿木氏による「ジャック・
ティボー」のデータ本。年譜、来日時の事情、録音順ディスコグラフィー
(未発表音源も掲載)など。

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