クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

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10-06 No.4-2

2010年06月04日 14時40分08秒 | Weblog
8.572112
ドヴォルザーク :
交響曲第7番ニ短調 Op.70
交響曲第8番ト短調 Op.88
演奏:ボルティモア交響楽団/マリン・オールソップ(指揮)
マリン・オールソップによるドヴォルザーク(1841-1904)交響曲シリーズの
第2弾です。今回は第7番と第8番の2曲です。
オールソップの演奏は、一音たりともおろそかにしない、恐ろしく緊密なも
の。全ての音がクリアに聞こえてくる様子には驚く他ありません。

8.559385
ホヴァネス:
1-3.交響曲第7番「ナンガ・パルヴァ」 Op.178(1959)
4-6.交響曲第14番「アララト」 Op.194(1960)
7-9.交響曲第23番「アニ」Op.249(1972)
演奏:トリニティ音楽大学ウィンド・オーケストラ
キース・ブライオン(指揮)
アルメニア系の父親と、スコットランド系の母親との間に生まれたホヴァネ
ス(1911-2000)は、その生涯に400以上も曲を書き、その中には67曲もの交響
曲が含まれます。このアルバムは、3つの交響曲を収録。彼の野趣溢れる音楽
がじっくり楽しめます。

8.572155
マルケヴィチ:管弦楽作品全集第5集
1-5.偉大なるロレンツォ(1940)/6-9.詩篇
※MARCO POLO 8.572155より移行盤
演奏:ルーシー・シェルトン(ソプラノ)/カペラ・カロリーナ…6-9
アルンヘム・フィルハーモニー管弦楽団
クリストファー・リンドン=ジー(指揮)
名指揮者マルケヴィチ(1912-1983)の作曲家としての才能は、管弦楽作品だけ
に留まることはありません。ここに収録された2つの作品も壮大かつ難解なも
のとして、永遠に歴史に残ることでしょう。「偉大なるロレンツォ」はイタ
リアのルネサンス期におけるメディチ家最盛時の当主、ロレンツォ・デ・メ
ディチを題材にした作品です。学問や芸術に造詣が深く、彼の庇護の元でル
ネサンス文化が花開いたと言っても間違いではありません。7つの詩篇を使っ
て書かれた「詩篇」はマルケヴィチ 21歳の時の作品です。彼は音楽のたゆま
ぬ進行のためには、聖書の言葉を書きかえることも厭わず、極めて独創的か
つ前衛的な作品を書きあげています。まさに「恐るべき子ども」ここにあり
です。

8.572316
ブリス:
ジョン・ブロウの主題による瞑想曲 (1.序:主は私の羊飼いである -私は悪を
恐れない/2.瞑想I:彼は私を憩いの水辺に導く/3.瞑想 II:あなたの鞭と杖は
私を慰める/4.瞑想III:子羊/5.瞑想IV:主は私の魂をいきかえらせる/6.瞑想V:
主は私を緑の牧場に伏させる/7.間奏:例え私は死の影の谷を歩むとも /8.終
曲:私の住まいは主のもとに)/変容的変奏曲(9.元素/10.バレエ/11.表明/12.
憶測 /13.間投詞/14.スケルツォI/15.熟考/16.ポロネーズ /17.葬列/18.一休
み/19.スケルツォII/20.二重奏/21.C.Dと A.Dに捧ぐ/22.肯定)
演奏:ボーンマス交響楽団/デイヴィッド・ロイド=ジョーンズ(指揮)
「色彩交響曲」で知られるイギリスの作曲家、ブリス(1891-1975)の渾身の大
作です。 1955年にヴァーノン・ハンドリーの指揮するロンドン交響楽団によ
って初演されています。彼の親友ジョージ・ダンナットが描いた3枚の連作絵
画から触発された作品で、凝った管弦楽法も素晴らしく、巨大な力と情熱に
もみくちゃにされる素晴らしい音楽です。各々の曲には聖書からの言葉がタ
イトルとして付けられていますが、本当は極めて個人的な思いに満ちたもの。
第1次世界大戦で失われた若き命への個人的な賛辞(自らの兄弟も含まれます)
が溢れています。

8.572370
フレイタス・ブランコ :管弦楽作品集第3集
1-4.交響曲第3番(1944)/5.マンフレッドの死(1906)/6-8.アレンテジャーナ
組曲第2番(1927)(前奏曲/間奏曲/終曲)
トラック 5…世界初録音
演奏:アイルランド国立交響楽団
アルヴァロ・カッスート(指揮)
20世紀のポルトガルにおいて、最も重要な作曲家の一人フレイタス・ブラン
コ(1890-1955)。彼はとても若い時期に作曲を始めましたが、高度かつ精巧な
作曲技法を身に付けるためにベルリンで学び、その後パリで過ごしたせいか、
最初の交響曲が完成した時は既に34歳になっていました。この第3番の交響曲
は1930年から1944年に渡って書かれたもので、冒頭の雰囲気はまるでブルッ
クナーを思わせる荘厳で雄大な仕上がりになっています。第2楽章は簡素な形
式の上を極めて滋味深い音楽が流れていきます。対する第3楽章は少し暴力的。
胸をかきむしるかのような弦の響きは唐突に断ち切られ、荒々しい音に飲み
こまれてしまうかのようです。そして快活な終楽章は目が覚めるような鮮や
かさです。初期の作品、「マンフレッドの死」は若干習作の域を出ないよう
ですが、16歳の作品としては上々でしょう。とても親しみやすいアレンテジャ
ーナ組曲第2番が気に入った方は、第1集(8.570765)で第1番をお聴きください。
もちろん第2集(8.572059)もオススメです。

8.572303
ドホナーニ:
1-5.交響的小品 Op.36(1933)(カプリッチョ/ラプソディ/スケルツォ/主題と
変奏/ロンド)/6-19.童謡の主題による変奏曲 Op.25(1914)/20-29.組曲
嬰ヘ短調 Op.19(1908-09)
演奏:エルダー・ネボルシン(ピアノ)…6-19
バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団
ジョアン・ファレッタ(指揮)
エルンスト(エルネ)・フォン・ドホナーニ(1877-1960)は、ハンガリー屈指の
作曲家、指揮者、ピアニスト、そして教師でした。息子たちは、それぞれ指
揮者、法学者として活躍していることでも知られています。彼の作品は、す
でにNAXOSでも協奏曲集(8.570833)、チェロ作品集(8.554468)の2種類がリリ
ースされていますが、今作は組曲形式の3つの作品お聴きいただけます。なか
でも聴きものは「童謡の主題による変奏曲」でしょう。まるでマーラーを思
わせる大掛かりな序奏に導かれて始まるのは、あのおなじみの「きらきら星」
のメロディです。これを聴いて「う-ん、やられた」と思う人が何人いるのか
楽しみです。もちろん変奏曲の部分の面白いこと。どこへ飛ばされるのか一
瞬たりとも気が抜けません。まるでハリウッド映画を見ているかのような爽
快感を味わえます。

8.557667
グアルニエーリ:
1-3.ピアノ協奏曲第4番/4-6.ピアノ協奏曲第5番/7-9.ピアノ協奏曲第6番
7-9…世界初録音
演奏:マックス・バロス(ピアノ )
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団
トーマス・コンリン(指揮)
ヴィラ・ロボスの次の世代における、最も重要なブラジルの作曲家、モーツァ
ルト(何とすごい洗礼名!)・カマルゴ・グアルネルリ(1907-1993)のピアノ協
奏曲です。彼は40年間に6つのピアノ協奏曲を書いていて、これらを聴けば彼
の創作の源泉が全てわかるというスゴイものです。初期の3曲(8.557666)だけ
でも存分に楽しめるのですが、この後期の3作品は更にスゴイです。ブラジル
風な中にアバンギャルドな味付けを施した音楽は、まさに「音の祭典」!
80歳の誕生日直後に完成された第6番も、少しだけ簡素なスタイルに立ち返っ
たとはいえ、存分に煽情的。身も心も熱くなりまくり間違いありません。

8.559671
コリリアーノ:
1.ファンタズマゴーリア「ヴェルサイユの幽霊」からの組曲
ヴァイオリン協奏曲「レッド・ヴァイオリン」(2003)(2.シャコンヌ/3.ピア
ニッシモ・スケルツォ /4.アンダンテ・フラウタンド /5.アッチェルランド・
フィナーレ)
演奏:ミヒャエル・ルートヴィヒ(ヴァイオリン)…2-5
バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団
ジョアン・ファレッタ(指揮)
最近活躍中の女性指揮者、ファレッタによるコリリアーノ(1938-)の作品集で
す。1曲目の「ベルサイユの幽霊」で描かれているのは、かの王妃マリー・ア
ントワネット。幽玄な弦の響きに誘われて、ロッシーニ、ワーグナー、モー
ツァルトのオペラの一部が幻想的に顔を覗かせます。もう1曲は、おなじみ
「レッド・ヴァイオリン」による協奏曲です。映画から派生した音楽で、組
曲よりも抽象的な世界を描いています。3世紀に渡って様々な人間関係を見て
きた「赤きヴァイオリン」。その悪魔的とも言える存在そのものを描きだし
た夢幻的な物語を音にしたこの作品は、限りなくロマンティックで情熱的で
す。ルートヴィヒのすすり泣くような音色は、この悩ましい音楽を存分に表
現し尽くしています。

8.570974
ヴュータン:
1.ファンタジア・アパッショナータ Op.35/2.バラードとポロネーズ Op.38
/3.ファンタジー・カプリース Op.11/4.アメリカへの挨拶 Op.56全てヴァ
イオリンと管弦楽編
演奏:ミッシャ・ケイリン(ヴァイオリン)
スロヴァキア放送交響楽団
アンドリュー・モグレリア(指揮)
音楽を愛する職人の家系に生まれたヴュータン(1820-1881)は、地元の音楽家
からヴァイオリンの手ほどきを受け、6歳で公開デビューを果たし、ブリュッ
セルではシャルル・ド・ベリオに師事するようになり、一層その腕に磨きを
かけました。ローデ、ベリオからヴィエニアフスキー、クライスラーへと、
その名人芸の橋渡しをした偉大なるヴィルトゥオーゾであり、その技巧の冴
えから「小さなパガニーニ」と異名を取るまでの人気者になりました。華麗
な技が炸裂する彼の作品は今でも広く愛されています。ここではその中から
4曲をお聴きいただきましょう。ロシア滞在中に書かれた「ファンタジア・ア
パッショナータ」、緊張感溢れる「ポロネーズ」や「カプリース」、そして
おなじみのメロディが印象的な「アメリカへの挨拶」と、多様な音色を聴く
ことができます。

8.570943
ベートーヴェン :ピアノ三重奏曲集第4集
1-6.ピアノとクラリネット、チェロのための三重奏曲 Op.38(七重奏曲 Op.20
の作曲者による編曲 )
7-9.ピアノ三重奏曲第4番「街の歌」(クラリネット版)
演奏:イブ・ハウスマン(クラリネット)/マリア・クリーゲル(チェロ)
ニーナ・ティクマン(ピアノ)
ベートーヴェン(1770-1827)のピアノ三重奏曲第4集は、クラリネットを含む
2つの作品です。七重奏曲から編曲された三重奏曲は、1799年に初演され、
1800年には慈善コンサートで演奏されました、この時はモーツァルトやハイ
ドンの作品と共にこの曲を演奏、すぐさま大きな反響を呼んだそうです。あ
まりの人気で色んなアレンジが施されたため、ベートーヴェン自身が「著作
権侵害」(当時はまだこんな言葉はない)を心配して、出版者に早く出版する
ように持ちかけたそうです。とはいえ、彼自身もこのように編曲していたの
ですが・・・)。もう一つの曲は「街の歌」として知られる有名な作品です。
簡潔な形式の中に充実の音楽が詰まった名作で、クラリネットの艶やかな音
色で演奏されると、また違った味わいが感じられます。第1集(8.557723)、
第2集(8.557724)、第3集(8.570255)も好評発売中です!

8.559380
シェーンフィールド:
6つのイギリス民謡集(1985)(1.ジャック・ター /2.籠の中の卵/3.ジプシー・
ラディ /4.別れのキス /5.不機嫌な仕立て屋/6.ナポレオンの夢)/小さな罪
(1997)(7.アルマンド/8.フゲッタ/9.ラグ/10.ワルツ/11.シャッフル/12.ブギ)
/リフレクションズ(2006)(1.トッカータ/2.マーチ/3.インテルメッツォ/4.
タランテッラ)
演奏:ジェームズ・トッコ(ピアノ)…3.5.7-16
ユフダ・ハナーニ(チェロ)…1-6.13-16
アレクサンダー・フィッターシュタイン(クラリネット)…13-16
ポール・シェーンフィールド(ピアノ)1.2.4.6
シェーンフィールド(1947-)の音楽はどこかで聞いたメロディが歪曲され、聴
き手をあざ笑うかのように響き渡り、一瞬の内に耳を通り抜けていきます。
これを聴いていると、妙な感覚に襲われるのは一体どういう訳なのでしょう
か?ここに収録された3つの作品も、どれも親しみ易さの仮面の下に深い闇を
抱えているかのようです。名チェリスト、デュ・プレへの賛辞として書かれ
た「6つの民謡」、“大きなチョコレート・サンデーをぱくつく時に感じる罪
悪感(作曲家の弁)”を音で表す「小さな罪」、そして、モーツァルトの「フィ
ガロ」をモティーフにした「リフレクション」。普段聴いている音楽にちょ
っと飽きてしまった人にオススメです。

8.570003
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲集第3集
1-4.弦楽四重奏曲第3番ニ長調 Op.44-1/5.主題と変奏 Op.81-1/6.スケル
ツォ Op.81-2/7-10.弦楽四重奏曲変ホ長調
演奏:ニュージーランド弦楽四重奏団
(メンバー)ヘレン・ポール(第1ヴァイオリン)/ダグラス・ベイルマン(第2ヴァ
イオリン )/ギリアン・アンセル(ヴィオラ)/ロルフ・ジェルステン(チェロ)
ニュージーランド弦楽四重奏団によるメンデルスゾーン(1809-1847)の弦楽四
重奏曲、完結編です。第1集(8.570001)、第2集 (8.570002)ともに高く評価さ
れているこの曲集、今回はメインに第3番という円熟の作品を持ってくること
で、またファンを増やすことでしょう。第3番のアンダンテ楽章の美しさは誰
もが認めるところですが、ここでの彼らの演奏はまさに美音が滴り落ちるか
の如く、耳に直接訴えかけてくるかのような説得力を有しています。14歳の
時に書かれた番号なしの弦楽四重奏曲にも注目。終楽章の堂々たるフーガは、
当時バッハたち先人の作品を研究し尽くした若き天才の面目躍如。まさに双
葉より芳しの言葉が当てはまるのではないでしょうか。

8.572284
ボッテジーニ:
1-3.ロッシーニの主題による幻想曲/4-6.パッション・アモローザ/ 7-9.
大ニ重奏曲第2番/10-12.2台のコントラバスのための協奏曲(ピアノ伴奏編)
演奏:トーマス・マーティン(コントラバス)/ティム・コップ(コントラバス)
/クリストファー・オールドファーザー(ピアノ)
「コントラバスのパガニーニ」と呼ばれるボッテジーニ(1821-1889)は1821年
にイタリア北部、クレマで生まれました。彼は5歳から音楽を学び、教会の聖
歌隊で歌い、そして地方のオーケストラでティンパニを演奏していました。
ここに収録された2つのコントラバスのための作品は、彼が学生時代に書いた
もので、どれも楽器の特性を存分に生かしたすばらしいものとなっています。
「ロッシーニの主題による幻想曲」は激しいタランテラで始まり、感傷的な
中間部を経て、また嵐のようなフィナーレで曲を閉じます。華麗なパッショ
ン・アモローザと、ピアノ伴奏とは言え、とてもかっこよい協奏曲。そして
大二重奏曲は2台のコントラバスのみのオリジナル版にて演奏。どの曲も低音
楽器ならではの深い音色にしびれてしまうことでしょう。

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