<Et'cetera>
KTC 1410 2枚組 \4600
ライデンのクワイアブックからの音楽Vol.1 ――
クレキヨン:思い出したまえ、救い主よ/アッペンツェラーのベネディクトゥ
ス:おお、大いなる神秘/クレキヨン:主よ顧みたまえ/デ・モンテ:御告げの
祈り/クレキヨン:アヴェ・サルトゥス・イアヌア/クリーフ:わが罪を思い
出したまうな/デ・モンテ:キリストはよみがえりたまえり/ホランダー:わ
れは命の糧なり/クレキヨン:あなたはしもべ/リシャフォール:人々は何を
語りたるか/ゴンベール:ミサ曲《主を畏れたるすべての者は幸いなり》(ミ
サ・ベアティ・オムネス)/作曲者不詳:ミサ曲《聖なるマリアよ》(ミサ・
サンクタ・マリア)
16世紀、ライデンの聖ピーター教会での"時課の祈り"のために編集されたと
伝えられるクワイアブック。第1巻は主に2つのパートに分けられており、ク
レキヨン、デ・モンテ、リシャフォールなどの"モテット"と、フランドル楽
派の巨匠ゴンベールや同時代の作曲者不詳の崇高な"ミサ曲"を収録。
歴史に埋もれたままとなっていた16世紀のポリフォニーが、エギディウス・
クヮルテットのハーモニーを通じてクワイアブックから現代へと解き放たれ
る――。
全6巻のリリースが予定されている「ライデンのクワイアブックからの音楽」
で演奏の中核を担うエギディウス・クヮルテットは、トン・コープマンが率
いるアムステルダム・バロック合唱団のメンバー4人によって結成された男声
ヴォーカル・アンサンブル。
知られざるルネサンス時代のレパートリーに取り組む姿勢、4人とは思えない
厚く豊かなハーモニーで、ベネルクス地方を代表するヴォーカル・アンサン
ブルとしての地位を確立している。
2010年1月18日-23日、ラウレンティウス教会(オランダ)での録音
KTC 1403 2枚組(1枚価格) \2300
J・S・バッハ:無伴奏チェロ組曲BWV.1007-1012(全曲)
ロエル・ディールティエンス(チェロ)
ブリュッヘン、ヘレヴェッヘ、デ・レーウ、ポンスたちからの信頼も厚く、
ソリストとしてだけでなくアンサンブル・エクスプロラシオンの創設者&音
楽監督としても活躍するベルギーの名チェリスト、ロエル・ディールティエ
ンスが永遠のバイブル、バッハの「無伴奏チェロ組曲」を取り上げる!
「無伴奏チェロ組曲」の楽譜を1から見つめ直し正攻法のアプローチでありな
がらも、ダイナミクス、フレージング、テンポなど、全ての面にこれまで
経験に基づいた独自の解釈を採り入れたディールティエンスのバッハ。
エトセトラ・レーベルも大プッシュするベルギーの名手の秀演です。
2009年4月7日-9日、アミューズ(アントワープ)での録音。
KTC 1418 \2300
音楽の諧謔と哀歌 ――
ホルボーン:アルマンド、クーラント/ロビンソン:パッサメッツォ・ガリア
ルダ/ヒューム:音楽の諧謔 - エアー集第1部より/シンプソン:ムジカ・ブ
リタニカ/ファン・エイク:ダフネによる変奏曲、ダウランドの《いにしえの
涙》による変奏曲/ダウランド:ウィルビー卿ご帰館/マスクとダンス(4曲)
/シンプソン:トレブル、ヴィオール、バス・ヴィオールと鍵盤楽器のための
ディヴィジョンIII&II/パーセル:シャコンヌ ヘ長調/ブロウ:ソナタ第3番
ト長調/マテイス:ディヴィジョンズ/コルベッタ:ソナタ風変奏的スケル
ツォ、王宮のギター/パーセル:パッサカリア
ラール・デュ・ボワ
ラール・デュ・ボワは、2004年に6人の若き古楽器奏者たちによって結成され
た中世、ルネサンス&バロック音楽を専門とするドイツのピリオド・アンサ
ンブル。
リュート、リコーダー、ヴィオラ・ラ・ダ・ガンバの六重奏という編成に合
わせた選曲とアレンジ、洗練された演奏は、2006年のファン・ヴァッセナー
ル古楽コンクール特別賞、2007年のゲッティンゲン古楽コンクール第1位、
ジェノヴァ国際古楽コンクール第2位、2009年のブルージュ国際古楽コンクー
ル第2位&聴衆賞に輝くなど、ヨーロッパの古楽シーンに新たな風を吹き込む
存在として注目を集めている。
KTC 1407 \2300
オランダ・コネクション ――
スミット:ピアノと木管五重奏のための《六重奏曲》/ペイペル:ピアノと木
管五重奏のための《六重奏曲》/エッシャー:無伴奏フルート・ソナタOp.16
/スヴェーリンク:木管五重奏のための民謡《わが青春はすでに過ぎ去り》に
よる変奏曲/シャティン:ピアノと木管五重奏のための《オケゲム変奏曲》
ヘクサゴン・アンサンブル
オランダの主要オーケストラのメンバーたちによって1991年に結成された"木
管五重奏+ピアノ"の六重奏団、ヘクサゴン・アンサンブルの作品発掘の旅は、
ロシア、ドイツ、フランス、イギリスを巡り母国オランダに帰還!
フルート奏者のヴァウト・ファン・デン・ベルグによって整備された4000曲
(!)にも及ぶレパートリーの中からは、20世紀のペイペルやエッシャー、北
ドイツ・オルガン楽派の巨星スヴェーリンクなどの音楽が選ばれており、オ
ランダ室内楽の歴史探求をハイレベルの演奏で楽しめる。アンサンブルの新
レパートリー発掘にもきっと役立ちます。
<Musica Ficta>
MF 8009 \2300
晴れても曇っても - リュート歌曲集 ――
ダウランド:時よしばし止まれ、恋人よ話しておくれ、流れよわが涙、甘き恋
よもういちど/カヴェンディッシュ:ワンドリング・イン・ディス・プレイス
/ダウランド:ウィンター夫人のジャンプ、彼女は私の過ちを許してくれるだ
ろうか?/ロセター:ラウラが微笑むとき/ダウランド:悲しみよとどまれ、
ダウランド氏の真夜中、おいでさあかわいい人、わが君の嘆くを見て、つれ
ない人ぼくの心を奪って/ロセター:ノー・グラーヴェ・フォー・ウォー/ホ
ルボーン:クラドル・パヴァン、フェアリー・ラウンド/ダウランド:晴れて
も曇っても/フォード:来たれ、フィリスよ来たれ/キャンピオン:Fain
would I wed、Shall I come sweet love?/ダウランド:前奏曲/ピルキント
ン:おやすみ愛しい妖精たち/ジョンソン:あなたは見たのか
バレリア・ミナコ(ソプラノ)、アルフォンソ・マリン(リュート)
アルゼンチンのソプラノとスペインのリューティストのデュオによるダウラ
ンドをメインとしたリュート歌曲集。
ソプラノのバレリア・ミナコの優しく、そしてどこか物悲しげな歌声と、ア
ルフォンソ・マリンが弾くシンプルなリュートの音色が、ダウランドや様々
な作曲家たちの"リュート歌曲集"を美しく奏でてくれる――。
<Phaedra>
DDD 92061 \2300
In Flanders' Fields Vol.61 -
マリヌス・デ・ヨング:ヴァイオリン・ソナタOp.18/ピアノ・ソナタ第3番
Op.31/春の魔法Op.176/楽しみと瞑想Op.8/夜想曲p.4/ヴァルス・カプリ
スOp.13/即興ワルツOp.13/練習曲《つむじ風》Op.55-1/練習曲《ロッキー
・ビーチ》Op.55-2
ニン・カム(ヴァイオリン)、ヨーゼフ・デ・ベーンハウアー(ピアノ)
歴史に埋もれたフランドル地方の音楽を発掘するイン・フランダース・フィ
ールズ(In Flanders' Fields)の第61集は、アントワープのフランダース王立
音楽院やレメンス音楽院で教鞭を執り、フランドル地方の後継者育成に貢献
したマリヌス・デ・ヨング(1891-1984)のヴァイオリン&ピアノ作品集。
ヴァイオリンのニン・カムは、2001年のエリザベート王妃国際音楽コンクー
ルで2位、フランダース放送聴衆賞に輝いたシンガポール生まれの才女。
<Rondeau>
ROP 6034 \2300
天と地の間に -
トッド:クリスタス・エスト・ステラ/グリュン:マランサ/マントゥヤルヴィ
:主の祈り/グリュン:イザイア9/バディングス:魂の嘆き/デュリュフレ:我
らの父/ポット:いつくしみと愛のあるところ/アヴニ:歌と旋律、主は我が
導師/レーガー:夜の歌Op.138-3/ル・ジューヌ:スザンナはある日/イルガ
ング:Es taget vor dem Walde/グリュン:愛の歌/
サラソラ:Neskatx' ederra
ダールラー・ヴォーカル・コンソート
ダールラー・ヴォーカル・コンソートは、2008年にゲオルグ・グリュンを指
揮者としてザールブリュッケン室内合唱団のメンバーによって8人によって結
成されたヴォーカル・アンサンブル。
凶弾に倒れた元イスラエル首相イツハク・ラビンの追悼のために作曲された
ツヴィ・アヴニ(1927-)の「歌曲とメロディ(Songs and Melodies)」など、
近現代の合唱作品を収録。
<QUERSTAND>
VKJK 0917 \1680
「モーツァルト(1756-1791):チェロ協奏曲集?」
チェロ協奏曲 変ロ長調(ヴァイオリン協奏曲第1番kv.207)
チェロ協奏曲 ト長調(ヴァイオリン協奏曲第3番kv.216)
チェロ協奏曲 ニ長調(ヴァイオリン協奏曲第4番kv.218)
ノルベルト・ヒルガー(Vc)、
アカデミー・ライプツィヒ
録音:2010年3月
ベスト・セラーとなったバッハ:無伴奏“チェロ”ソナタ&パルティータ
(VKJK0722)に続いてヒルガーがヴァイオリン作品をチェロで演奏したもの。
ヒルガーは他にもバッハの鍵盤作品をヴァイオリンとチェロで演奏したアル
バム(VKJK0104&0206)、ピアッティの12の奇想曲(VKJK0124)などユニークな
CDを作り続けてきたが、ここに来てモーツァルトのヴァイオリン協奏曲を
チェロで演奏する試みを行っている。本来ヴァイオリンが担当する軽快で細
かい楽句をチェロでいかに弾き切るかが聴き所だが、ヒルガーの演奏はまる
で最初からチェロのために書かれたかと思えるほど自然な印象である。オー
ケストラは17人の小振りな編成で純度の高い室内楽的アンサンブルを聴かせ
てくれる。
VKJK 0915 \1680
「詩篇130 主よ、深い淵から」
ロパルツ:主よ、深い淵から
リリ・ブーランジェ:主よ、深い淵から
マルセル・デュプレ:主よ、深い淵から
アンドレア・ボーグナー(S)、
クリスティアーネ・バセク(A)
A.アマデ・バディンスキ(T)、
ティロ・ダールマン(B)
フランツ=ペーター・フーバー(指揮)
ゲッティンゲン交響楽団,フルダ大聖堂合唱団,
フルダ青年カテドラル合唱団
録音:2009年11月14日(ライヴ)
フランス近代の作曲家、ジョゼフ=ギィ・ロパルツ(1864-1955)、リリ・ブー
ランジェ(1893-1918)、マルセル・デュプレ(1886-1971)の三人が、詩篇130篇
「主よ、深い淵から」につけた音楽を集めている。ロパルツの作品は、バス
のソロと合唱、オーケストラによる7分ほどの作品。明るい穏やかな光を感じ
る曲想。ブーランジェの作品は、独唱、合唱、オルガン、管弦楽による24分
の力作で、病苦に悩まされながら若くして亡くなった彼女自身が反映された
音楽。デュプレの作品は「主よ、深い淵から」で始まる9つの部分からなる
大作。ドイツ中部の宗教都市フルダの大聖堂でのライヴ録音。
VKJK1003 2枚組 \3360
ルードヴィヒ・ボスレト(1860-1951):6つのオルガン・ソナタ集
ソナタ第4番ロ短調Op.15/ソナタ第2番ニ短調Op.6
ソナタ第1番ト短調Op.3/トッカータOp.33
序奏とフーガOp.33/2つのクリスマスの小品Op.38
ソナタ第5番ニ長調Op.30/アリオーソとフガートOp.14
ソナタ第6番ハ短調Op.35/前奏曲ホ短調Op.23
フーガ ニ短調Op.23/ソナタ第3番ホ短調Op.10
ラウダ・シオンによる前奏曲/アンダンテ・レリジョーソ
ヨアヒム・フォンテーヌ(Org)
録音:2003-2006年
ルードヴィヒ・ボスレト(LUDWIG BOSLET)はドイツの作曲家でシュトゥットガ
ルトでラインベルガーに学んだ。生涯の大半をオルガニストとして過ごした
が、生前には既に45のオルガン作品を出版している。マーラーと同じ年の生
まれで第二次大戦後まで生きるという長寿をまっとうしたが激動の20世紀を
生きた割には作風は生涯を通じて変わらず、後期ロマン派の甘美なハーモニ
ーを持った音楽である。セザール・フランク、レーガー、また時にブルック
ナーを思わせる。
VKJK 0916 \1680
ノルベルト・ブルクミュラー(1810-36):
生誕200年記念アルバム
6つの歌曲 Op.3/ラプソディ ロ短調 Op.13
5つのドイツ歌曲 Op.6/セレナード 変ホ長調
5つの歌曲 Op.10/
ヴァイオリンとピアノのための二重奏曲Op.15
5つの歌曲 Op.12/春の歌
ウルリケ・フルデ(S)、
マーニャ・ラシュカ(MS)、
アンドレアス・フィッシャー(T)、
フェリックス・プロック(Br)、
クリスティン・ヘンベルク(Pf)、
アンドレアス・ハルトマン(Vn)、
ロルフ=ディーター・アレンス(Pf)、
アンナ・ヴィーシェブリンク(G)、
マティアス・ザンネミュラー(Va)、
アレクサンダー・ロシュケ(Cl)
録音:2009年11月
ドイツ・リートの愛好家には逃せないCDだ。ノルベルト・ブルクミュラー
(1810-1836)は、ピアノ練習曲で有名なヨハン・ブルグミュラーの弟。若くし
て才能を示し将来を期待されたものの、病気のため僅か26歳で早世してしま
った。残された作品には、早熟な天才にしても若い頃だけ描きうる初々しい
感性が溢れている。近年再評価の機運が高まっているが、歌曲がこれだけま
とまったCDは初めてだろう。瑞々しい詩情を湛えた音楽には、彼がもう少し
長く生きていたらシューマンと並び称されたであろうと思わずにはいられない。
VKJK 0828 \1680
「オルガニステ・モデルネ」
ルフェビュール=ウェリー(1817-1869):オルガン音楽
ルイ・ジャメ・アルフレ・ルフェビュール=ウェリー:
行進曲、ヴァーセット(3曲)、演奏会用ボレロ、ソルティ(2曲)、
アンダンテ、献呈(3曲)、ノエル・ヴァリエ、パストラーレ(2曲)
ウルズラ・ハウザー(Org)
録音:2008年11月
ルイ・ジャメ・アルフレ・ルフェビュール=ウェリーは1817年パリ生まれの
オルガニストで作曲家。ショパンが1849年にパリで客死した際、葬儀でショ
パンの名曲の主題による即興演奏を行ったのがルフェビュール=ウェリーで
あった。1852年にはナポレオン三世の前で演奏。ドラクロワ、ヴィクトル・
ユゴー、ジュール・ヴェルヌ、ケルビーニ、オッフェンバックら様々な同時
代の芸術家と親交があり影響を受けた。彼の音楽は華やかな雰囲気に溢れて
おり、世代的にはワーグナーより少し後の生まれの故かその半音階的で華麗
なハーモニーにワーグナー(特に初期歌劇)の影響が感じられる。
<DREYER-GAIDO>
CD21056 2枚組(1枚価格) \1980
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調Op.68
ブラームス:交響曲第2番 ニ長調Op.73
マーカス・ポシュナー指揮
ブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:2009年2月ライヴ・レコーディング
指揮者マーカス・ポシュナーは1971年ミュンヘン生まれ。2004年にドイツ音
楽協会、ドイツオーケストラ連盟よりドイツ指揮者賞を授与されました。コ
リン・デイヴィス、ロジャー・ノリントン、ファビオ・ルイジのアシスタン
トとして研鑽を積み、2007年9月からはブレーメン歌劇場の音楽総監督を務
め、客演指揮者としてミュンヘン・フィル、バンベルク響、ケルンWDR交響楽
団、リンツ・ブルックナー管弦楽団、シュトゥットガルト放送響と共演。
2010年4月には東京都交響楽団、2009年には広島交響楽団の指揮台にも立って
います。そして2010年秋からはドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の首
席客演指揮者に就任します。この録音はクナッパーツブッシュ、クレメンス
・クラウスと縁の深いブレーメン・フィルとのライヴ。ブラームスの交響曲
第1番は冒頭から尋常ならざるハイテンションで始まり、金管はバリバリと、
弦は弓いっぱいに弾かせてオケを存分に鳴らしまくります。第2番は一転して
繊細で室内楽的なアプローチ。ブレーメン・フィルの精妙なアンサンブルに
はうっとりとさせられます。グローバル化の昨今、オーケストラも均質化の
方向に向かっていますが、久々にドイツのオーケストラらしい音を聴いた、
という気持ちにさせられます。
CD21057 \1980
フリートヘルム・デール・エディションVol.14
フリートヘルム・デール(b.1936):オルガン・ミサ
(キリエ、グローリア、オフェルトリウム、アニュス・デイ、
イテ・ミッサ・エスト)
シグモンド・サトマリー(Org)
録音:2009年10月ケルン
フリートヘルム・デールは1936年ドイツ・ゲッティンゲン生まれでフライブ
ルク音楽大学で学んだ。作品の様式は倍音の美しい響きが広がるリゲティば
りのクラスター音楽の中にさらにジャーマン・プログレを思わせる激しい運
動が聴かれる。オルガンの様々な機能を駆使しながらシンセサイザー、オル
ガンによるコンピュータ音楽を目指しているかのような変化に富んだ音響音楽。
CD21058 \1980
「マヌシャン/幻想の彼方」
今、幻想の彼方、失われた島、我々は蝶と共に飛ぶ、もし雨が降るなら、私
は知らない、願い
アイダ・ノスラ(Vn,Vocal)、
ババク・アミールモバシャール(G)、
ハビブ・メフターブシェーリ(Perc)
録音:2007-2009年
アラブ系のワールド・ミュージックでヴァイオリンとギター、打楽器にヴォ
ーカルが入る。スペインのファドと似た雰囲気を持っている。
CD21059 \1980
「古代シリアの声」-イブラヒム・ケイヴォ
イブラヒム・ケイヴォ(Vo,バグラマ,ブゾック,ウード,サズ,アル・ジュンボ
シュ,アル・ジャゼウェラ)、
録音:2009年ライヴ
アラブ系のワールド・ミュージック。
<CEDILLE>
CDR90000 118 \1980
ベートーヴェン:
(1)ピアノ三重奏曲 変ホ長調Hess47(世界初録音)
(2)ピアノ三重奏曲 ニ長調《キンスキー》Halm Anhang3(世界初録音)
(3)ピアノ三重奏曲 変ホ長調 Op.63
ベートーヴェン・プロジェクト三重奏団:
【ジョージ・ルポウ(Pf)、サンミー・リー(Vn)、ウェンディ・ワーナー(Vc)】
録音:2009年8月31-9月4日,ニューヨーク
ピアノ三重奏曲 変ホ長調Hess47(世界初録音)はもともとは1794年に書かれた
弦楽三重奏曲Op.3の編曲でベートーヴェン自身の手で編曲された。本来は6楽
章からなる作品だが、実際に編曲されたのはここに収められた第1楽章のみ
だった。ピアノ三重奏曲 ニ長調《キンスキー》Halm Anhang3(世界初録音)は
もともとオリジナルのピアノ三重奏曲として構想されたが現在、第1楽章アレ
グロと第2楽章のロンド(ドイツ舞曲の様式で書かれている)の楽譜しか残され
ていない。これらの楽譜はロンドンのブリティッシュ・ライブラリーに写本
が残されており、当CDはその楽譜による演奏である。
CDR90000 117 \1980
「ザ・バルカン・プロジェクト」
濡れ羽色のダンス(セルビアの歌)
Kad ja podjoh na Bembasu(ボスニアの歌)
エレーノ・ケルコ・エレーノ(マケドニアの歌)
セビ・グリービ(ブルガリアの歌)
ミロスラフ・タジッチ(b.1958):4つのマケドニアの小品
ほか全16曲
カヴァティーナ・デュオ:
【エウジェニア・モリナー(Fl)、デニス・アザバギック(G)】
録音:2008-2009年
バルカン地方の民謡、大衆歌をフルートとギターにアレンジしたオムニバス。
バルトーク、コダーイの民謡を素材にした器楽曲と似た雰囲気を持つ。カヴァ
ティーナ・デュオは当CEDILLEにはほかに「アクロバット-デーヴィッド・ラ
イスナー(1953-)作品集」(CDR90000 096)がある。
KTC 1410 2枚組 \4600
ライデンのクワイアブックからの音楽Vol.1 ――
クレキヨン:思い出したまえ、救い主よ/アッペンツェラーのベネディクトゥ
ス:おお、大いなる神秘/クレキヨン:主よ顧みたまえ/デ・モンテ:御告げの
祈り/クレキヨン:アヴェ・サルトゥス・イアヌア/クリーフ:わが罪を思い
出したまうな/デ・モンテ:キリストはよみがえりたまえり/ホランダー:わ
れは命の糧なり/クレキヨン:あなたはしもべ/リシャフォール:人々は何を
語りたるか/ゴンベール:ミサ曲《主を畏れたるすべての者は幸いなり》(ミ
サ・ベアティ・オムネス)/作曲者不詳:ミサ曲《聖なるマリアよ》(ミサ・
サンクタ・マリア)
16世紀、ライデンの聖ピーター教会での"時課の祈り"のために編集されたと
伝えられるクワイアブック。第1巻は主に2つのパートに分けられており、ク
レキヨン、デ・モンテ、リシャフォールなどの"モテット"と、フランドル楽
派の巨匠ゴンベールや同時代の作曲者不詳の崇高な"ミサ曲"を収録。
歴史に埋もれたままとなっていた16世紀のポリフォニーが、エギディウス・
クヮルテットのハーモニーを通じてクワイアブックから現代へと解き放たれ
る――。
全6巻のリリースが予定されている「ライデンのクワイアブックからの音楽」
で演奏の中核を担うエギディウス・クヮルテットは、トン・コープマンが率
いるアムステルダム・バロック合唱団のメンバー4人によって結成された男声
ヴォーカル・アンサンブル。
知られざるルネサンス時代のレパートリーに取り組む姿勢、4人とは思えない
厚く豊かなハーモニーで、ベネルクス地方を代表するヴォーカル・アンサン
ブルとしての地位を確立している。
2010年1月18日-23日、ラウレンティウス教会(オランダ)での録音
KTC 1403 2枚組(1枚価格) \2300
J・S・バッハ:無伴奏チェロ組曲BWV.1007-1012(全曲)
ロエル・ディールティエンス(チェロ)
ブリュッヘン、ヘレヴェッヘ、デ・レーウ、ポンスたちからの信頼も厚く、
ソリストとしてだけでなくアンサンブル・エクスプロラシオンの創設者&音
楽監督としても活躍するベルギーの名チェリスト、ロエル・ディールティエ
ンスが永遠のバイブル、バッハの「無伴奏チェロ組曲」を取り上げる!
「無伴奏チェロ組曲」の楽譜を1から見つめ直し正攻法のアプローチでありな
がらも、ダイナミクス、フレージング、テンポなど、全ての面にこれまで
経験に基づいた独自の解釈を採り入れたディールティエンスのバッハ。
エトセトラ・レーベルも大プッシュするベルギーの名手の秀演です。
2009年4月7日-9日、アミューズ(アントワープ)での録音。
KTC 1418 \2300
音楽の諧謔と哀歌 ――
ホルボーン:アルマンド、クーラント/ロビンソン:パッサメッツォ・ガリア
ルダ/ヒューム:音楽の諧謔 - エアー集第1部より/シンプソン:ムジカ・ブ
リタニカ/ファン・エイク:ダフネによる変奏曲、ダウランドの《いにしえの
涙》による変奏曲/ダウランド:ウィルビー卿ご帰館/マスクとダンス(4曲)
/シンプソン:トレブル、ヴィオール、バス・ヴィオールと鍵盤楽器のための
ディヴィジョンIII&II/パーセル:シャコンヌ ヘ長調/ブロウ:ソナタ第3番
ト長調/マテイス:ディヴィジョンズ/コルベッタ:ソナタ風変奏的スケル
ツォ、王宮のギター/パーセル:パッサカリア
ラール・デュ・ボワ
ラール・デュ・ボワは、2004年に6人の若き古楽器奏者たちによって結成され
た中世、ルネサンス&バロック音楽を専門とするドイツのピリオド・アンサ
ンブル。
リュート、リコーダー、ヴィオラ・ラ・ダ・ガンバの六重奏という編成に合
わせた選曲とアレンジ、洗練された演奏は、2006年のファン・ヴァッセナー
ル古楽コンクール特別賞、2007年のゲッティンゲン古楽コンクール第1位、
ジェノヴァ国際古楽コンクール第2位、2009年のブルージュ国際古楽コンクー
ル第2位&聴衆賞に輝くなど、ヨーロッパの古楽シーンに新たな風を吹き込む
存在として注目を集めている。
KTC 1407 \2300
オランダ・コネクション ――
スミット:ピアノと木管五重奏のための《六重奏曲》/ペイペル:ピアノと木
管五重奏のための《六重奏曲》/エッシャー:無伴奏フルート・ソナタOp.16
/スヴェーリンク:木管五重奏のための民謡《わが青春はすでに過ぎ去り》に
よる変奏曲/シャティン:ピアノと木管五重奏のための《オケゲム変奏曲》
ヘクサゴン・アンサンブル
オランダの主要オーケストラのメンバーたちによって1991年に結成された"木
管五重奏+ピアノ"の六重奏団、ヘクサゴン・アンサンブルの作品発掘の旅は、
ロシア、ドイツ、フランス、イギリスを巡り母国オランダに帰還!
フルート奏者のヴァウト・ファン・デン・ベルグによって整備された4000曲
(!)にも及ぶレパートリーの中からは、20世紀のペイペルやエッシャー、北
ドイツ・オルガン楽派の巨星スヴェーリンクなどの音楽が選ばれており、オ
ランダ室内楽の歴史探求をハイレベルの演奏で楽しめる。アンサンブルの新
レパートリー発掘にもきっと役立ちます。
<Musica Ficta>
MF 8009 \2300
晴れても曇っても - リュート歌曲集 ――
ダウランド:時よしばし止まれ、恋人よ話しておくれ、流れよわが涙、甘き恋
よもういちど/カヴェンディッシュ:ワンドリング・イン・ディス・プレイス
/ダウランド:ウィンター夫人のジャンプ、彼女は私の過ちを許してくれるだ
ろうか?/ロセター:ラウラが微笑むとき/ダウランド:悲しみよとどまれ、
ダウランド氏の真夜中、おいでさあかわいい人、わが君の嘆くを見て、つれ
ない人ぼくの心を奪って/ロセター:ノー・グラーヴェ・フォー・ウォー/ホ
ルボーン:クラドル・パヴァン、フェアリー・ラウンド/ダウランド:晴れて
も曇っても/フォード:来たれ、フィリスよ来たれ/キャンピオン:Fain
would I wed、Shall I come sweet love?/ダウランド:前奏曲/ピルキント
ン:おやすみ愛しい妖精たち/ジョンソン:あなたは見たのか
バレリア・ミナコ(ソプラノ)、アルフォンソ・マリン(リュート)
アルゼンチンのソプラノとスペインのリューティストのデュオによるダウラ
ンドをメインとしたリュート歌曲集。
ソプラノのバレリア・ミナコの優しく、そしてどこか物悲しげな歌声と、ア
ルフォンソ・マリンが弾くシンプルなリュートの音色が、ダウランドや様々
な作曲家たちの"リュート歌曲集"を美しく奏でてくれる――。
<Phaedra>
DDD 92061 \2300
In Flanders' Fields Vol.61 -
マリヌス・デ・ヨング:ヴァイオリン・ソナタOp.18/ピアノ・ソナタ第3番
Op.31/春の魔法Op.176/楽しみと瞑想Op.8/夜想曲p.4/ヴァルス・カプリ
スOp.13/即興ワルツOp.13/練習曲《つむじ風》Op.55-1/練習曲《ロッキー
・ビーチ》Op.55-2
ニン・カム(ヴァイオリン)、ヨーゼフ・デ・ベーンハウアー(ピアノ)
歴史に埋もれたフランドル地方の音楽を発掘するイン・フランダース・フィ
ールズ(In Flanders' Fields)の第61集は、アントワープのフランダース王立
音楽院やレメンス音楽院で教鞭を執り、フランドル地方の後継者育成に貢献
したマリヌス・デ・ヨング(1891-1984)のヴァイオリン&ピアノ作品集。
ヴァイオリンのニン・カムは、2001年のエリザベート王妃国際音楽コンクー
ルで2位、フランダース放送聴衆賞に輝いたシンガポール生まれの才女。
<Rondeau>
ROP 6034 \2300
天と地の間に -
トッド:クリスタス・エスト・ステラ/グリュン:マランサ/マントゥヤルヴィ
:主の祈り/グリュン:イザイア9/バディングス:魂の嘆き/デュリュフレ:我
らの父/ポット:いつくしみと愛のあるところ/アヴニ:歌と旋律、主は我が
導師/レーガー:夜の歌Op.138-3/ル・ジューヌ:スザンナはある日/イルガ
ング:Es taget vor dem Walde/グリュン:愛の歌/
サラソラ:Neskatx' ederra
ダールラー・ヴォーカル・コンソート
ダールラー・ヴォーカル・コンソートは、2008年にゲオルグ・グリュンを指
揮者としてザールブリュッケン室内合唱団のメンバーによって8人によって結
成されたヴォーカル・アンサンブル。
凶弾に倒れた元イスラエル首相イツハク・ラビンの追悼のために作曲された
ツヴィ・アヴニ(1927-)の「歌曲とメロディ(Songs and Melodies)」など、
近現代の合唱作品を収録。
<QUERSTAND>
VKJK 0917 \1680
「モーツァルト(1756-1791):チェロ協奏曲集?」
チェロ協奏曲 変ロ長調(ヴァイオリン協奏曲第1番kv.207)
チェロ協奏曲 ト長調(ヴァイオリン協奏曲第3番kv.216)
チェロ協奏曲 ニ長調(ヴァイオリン協奏曲第4番kv.218)
ノルベルト・ヒルガー(Vc)、
アカデミー・ライプツィヒ
録音:2010年3月
ベスト・セラーとなったバッハ:無伴奏“チェロ”ソナタ&パルティータ
(VKJK0722)に続いてヒルガーがヴァイオリン作品をチェロで演奏したもの。
ヒルガーは他にもバッハの鍵盤作品をヴァイオリンとチェロで演奏したアル
バム(VKJK0104&0206)、ピアッティの12の奇想曲(VKJK0124)などユニークな
CDを作り続けてきたが、ここに来てモーツァルトのヴァイオリン協奏曲を
チェロで演奏する試みを行っている。本来ヴァイオリンが担当する軽快で細
かい楽句をチェロでいかに弾き切るかが聴き所だが、ヒルガーの演奏はまる
で最初からチェロのために書かれたかと思えるほど自然な印象である。オー
ケストラは17人の小振りな編成で純度の高い室内楽的アンサンブルを聴かせ
てくれる。
VKJK 0915 \1680
「詩篇130 主よ、深い淵から」
ロパルツ:主よ、深い淵から
リリ・ブーランジェ:主よ、深い淵から
マルセル・デュプレ:主よ、深い淵から
アンドレア・ボーグナー(S)、
クリスティアーネ・バセク(A)
A.アマデ・バディンスキ(T)、
ティロ・ダールマン(B)
フランツ=ペーター・フーバー(指揮)
ゲッティンゲン交響楽団,フルダ大聖堂合唱団,
フルダ青年カテドラル合唱団
録音:2009年11月14日(ライヴ)
フランス近代の作曲家、ジョゼフ=ギィ・ロパルツ(1864-1955)、リリ・ブー
ランジェ(1893-1918)、マルセル・デュプレ(1886-1971)の三人が、詩篇130篇
「主よ、深い淵から」につけた音楽を集めている。ロパルツの作品は、バス
のソロと合唱、オーケストラによる7分ほどの作品。明るい穏やかな光を感じ
る曲想。ブーランジェの作品は、独唱、合唱、オルガン、管弦楽による24分
の力作で、病苦に悩まされながら若くして亡くなった彼女自身が反映された
音楽。デュプレの作品は「主よ、深い淵から」で始まる9つの部分からなる
大作。ドイツ中部の宗教都市フルダの大聖堂でのライヴ録音。
VKJK1003 2枚組 \3360
ルードヴィヒ・ボスレト(1860-1951):6つのオルガン・ソナタ集
ソナタ第4番ロ短調Op.15/ソナタ第2番ニ短調Op.6
ソナタ第1番ト短調Op.3/トッカータOp.33
序奏とフーガOp.33/2つのクリスマスの小品Op.38
ソナタ第5番ニ長調Op.30/アリオーソとフガートOp.14
ソナタ第6番ハ短調Op.35/前奏曲ホ短調Op.23
フーガ ニ短調Op.23/ソナタ第3番ホ短調Op.10
ラウダ・シオンによる前奏曲/アンダンテ・レリジョーソ
ヨアヒム・フォンテーヌ(Org)
録音:2003-2006年
ルードヴィヒ・ボスレト(LUDWIG BOSLET)はドイツの作曲家でシュトゥットガ
ルトでラインベルガーに学んだ。生涯の大半をオルガニストとして過ごした
が、生前には既に45のオルガン作品を出版している。マーラーと同じ年の生
まれで第二次大戦後まで生きるという長寿をまっとうしたが激動の20世紀を
生きた割には作風は生涯を通じて変わらず、後期ロマン派の甘美なハーモニ
ーを持った音楽である。セザール・フランク、レーガー、また時にブルック
ナーを思わせる。
VKJK 0916 \1680
ノルベルト・ブルクミュラー(1810-36):
生誕200年記念アルバム
6つの歌曲 Op.3/ラプソディ ロ短調 Op.13
5つのドイツ歌曲 Op.6/セレナード 変ホ長調
5つの歌曲 Op.10/
ヴァイオリンとピアノのための二重奏曲Op.15
5つの歌曲 Op.12/春の歌
ウルリケ・フルデ(S)、
マーニャ・ラシュカ(MS)、
アンドレアス・フィッシャー(T)、
フェリックス・プロック(Br)、
クリスティン・ヘンベルク(Pf)、
アンドレアス・ハルトマン(Vn)、
ロルフ=ディーター・アレンス(Pf)、
アンナ・ヴィーシェブリンク(G)、
マティアス・ザンネミュラー(Va)、
アレクサンダー・ロシュケ(Cl)
録音:2009年11月
ドイツ・リートの愛好家には逃せないCDだ。ノルベルト・ブルクミュラー
(1810-1836)は、ピアノ練習曲で有名なヨハン・ブルグミュラーの弟。若くし
て才能を示し将来を期待されたものの、病気のため僅か26歳で早世してしま
った。残された作品には、早熟な天才にしても若い頃だけ描きうる初々しい
感性が溢れている。近年再評価の機運が高まっているが、歌曲がこれだけま
とまったCDは初めてだろう。瑞々しい詩情を湛えた音楽には、彼がもう少し
長く生きていたらシューマンと並び称されたであろうと思わずにはいられない。
VKJK 0828 \1680
「オルガニステ・モデルネ」
ルフェビュール=ウェリー(1817-1869):オルガン音楽
ルイ・ジャメ・アルフレ・ルフェビュール=ウェリー:
行進曲、ヴァーセット(3曲)、演奏会用ボレロ、ソルティ(2曲)、
アンダンテ、献呈(3曲)、ノエル・ヴァリエ、パストラーレ(2曲)
ウルズラ・ハウザー(Org)
録音:2008年11月
ルイ・ジャメ・アルフレ・ルフェビュール=ウェリーは1817年パリ生まれの
オルガニストで作曲家。ショパンが1849年にパリで客死した際、葬儀でショ
パンの名曲の主題による即興演奏を行ったのがルフェビュール=ウェリーで
あった。1852年にはナポレオン三世の前で演奏。ドラクロワ、ヴィクトル・
ユゴー、ジュール・ヴェルヌ、ケルビーニ、オッフェンバックら様々な同時
代の芸術家と親交があり影響を受けた。彼の音楽は華やかな雰囲気に溢れて
おり、世代的にはワーグナーより少し後の生まれの故かその半音階的で華麗
なハーモニーにワーグナー(特に初期歌劇)の影響が感じられる。
<DREYER-GAIDO>
CD21056 2枚組(1枚価格) \1980
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調Op.68
ブラームス:交響曲第2番 ニ長調Op.73
マーカス・ポシュナー指揮
ブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:2009年2月ライヴ・レコーディング
指揮者マーカス・ポシュナーは1971年ミュンヘン生まれ。2004年にドイツ音
楽協会、ドイツオーケストラ連盟よりドイツ指揮者賞を授与されました。コ
リン・デイヴィス、ロジャー・ノリントン、ファビオ・ルイジのアシスタン
トとして研鑽を積み、2007年9月からはブレーメン歌劇場の音楽総監督を務
め、客演指揮者としてミュンヘン・フィル、バンベルク響、ケルンWDR交響楽
団、リンツ・ブルックナー管弦楽団、シュトゥットガルト放送響と共演。
2010年4月には東京都交響楽団、2009年には広島交響楽団の指揮台にも立って
います。そして2010年秋からはドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の首
席客演指揮者に就任します。この録音はクナッパーツブッシュ、クレメンス
・クラウスと縁の深いブレーメン・フィルとのライヴ。ブラームスの交響曲
第1番は冒頭から尋常ならざるハイテンションで始まり、金管はバリバリと、
弦は弓いっぱいに弾かせてオケを存分に鳴らしまくります。第2番は一転して
繊細で室内楽的なアプローチ。ブレーメン・フィルの精妙なアンサンブルに
はうっとりとさせられます。グローバル化の昨今、オーケストラも均質化の
方向に向かっていますが、久々にドイツのオーケストラらしい音を聴いた、
という気持ちにさせられます。
CD21057 \1980
フリートヘルム・デール・エディションVol.14
フリートヘルム・デール(b.1936):オルガン・ミサ
(キリエ、グローリア、オフェルトリウム、アニュス・デイ、
イテ・ミッサ・エスト)
シグモンド・サトマリー(Org)
録音:2009年10月ケルン
フリートヘルム・デールは1936年ドイツ・ゲッティンゲン生まれでフライブ
ルク音楽大学で学んだ。作品の様式は倍音の美しい響きが広がるリゲティば
りのクラスター音楽の中にさらにジャーマン・プログレを思わせる激しい運
動が聴かれる。オルガンの様々な機能を駆使しながらシンセサイザー、オル
ガンによるコンピュータ音楽を目指しているかのような変化に富んだ音響音楽。
CD21058 \1980
「マヌシャン/幻想の彼方」
今、幻想の彼方、失われた島、我々は蝶と共に飛ぶ、もし雨が降るなら、私
は知らない、願い
アイダ・ノスラ(Vn,Vocal)、
ババク・アミールモバシャール(G)、
ハビブ・メフターブシェーリ(Perc)
録音:2007-2009年
アラブ系のワールド・ミュージックでヴァイオリンとギター、打楽器にヴォ
ーカルが入る。スペインのファドと似た雰囲気を持っている。
CD21059 \1980
「古代シリアの声」-イブラヒム・ケイヴォ
イブラヒム・ケイヴォ(Vo,バグラマ,ブゾック,ウード,サズ,アル・ジュンボ
シュ,アル・ジャゼウェラ)、
録音:2009年ライヴ
アラブ系のワールド・ミュージック。
<CEDILLE>
CDR90000 118 \1980
ベートーヴェン:
(1)ピアノ三重奏曲 変ホ長調Hess47(世界初録音)
(2)ピアノ三重奏曲 ニ長調《キンスキー》Halm Anhang3(世界初録音)
(3)ピアノ三重奏曲 変ホ長調 Op.63
ベートーヴェン・プロジェクト三重奏団:
【ジョージ・ルポウ(Pf)、サンミー・リー(Vn)、ウェンディ・ワーナー(Vc)】
録音:2009年8月31-9月4日,ニューヨーク
ピアノ三重奏曲 変ホ長調Hess47(世界初録音)はもともとは1794年に書かれた
弦楽三重奏曲Op.3の編曲でベートーヴェン自身の手で編曲された。本来は6楽
章からなる作品だが、実際に編曲されたのはここに収められた第1楽章のみ
だった。ピアノ三重奏曲 ニ長調《キンスキー》Halm Anhang3(世界初録音)は
もともとオリジナルのピアノ三重奏曲として構想されたが現在、第1楽章アレ
グロと第2楽章のロンド(ドイツ舞曲の様式で書かれている)の楽譜しか残され
ていない。これらの楽譜はロンドンのブリティッシュ・ライブラリーに写本
が残されており、当CDはその楽譜による演奏である。
CDR90000 117 \1980
「ザ・バルカン・プロジェクト」
濡れ羽色のダンス(セルビアの歌)
Kad ja podjoh na Bembasu(ボスニアの歌)
エレーノ・ケルコ・エレーノ(マケドニアの歌)
セビ・グリービ(ブルガリアの歌)
ミロスラフ・タジッチ(b.1958):4つのマケドニアの小品
ほか全16曲
カヴァティーナ・デュオ:
【エウジェニア・モリナー(Fl)、デニス・アザバギック(G)】
録音:2008-2009年
バルカン地方の民謡、大衆歌をフルートとギターにアレンジしたオムニバス。
バルトーク、コダーイの民謡を素材にした器楽曲と似た雰囲気を持つ。カヴァ
ティーナ・デュオは当CEDILLEにはほかに「アクロバット-デーヴィッド・ラ
イスナー(1953-)作品集」(CDR90000 096)がある。