クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

10-09 No.26

2010年09月17日 19時51分45秒 | Weblog
※コメントはメーカー案内書より抜粋です。

<ECM>
4763879【スペシャル・エディションBOOK+CD】 \5980
ペルト:タブラ・ラサ
1.フラトレス
2.ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌
3.フラトレス
4.タブラ・ラサ
完全限定盤
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
キース・ジャレット(1:ピアノ)
タチアナ・グリンデンコ(4:ヴァイオリン)
アルフレート・シュニトケ(4:プリペイド・ピアノ)
ベルリン・フィル12人のチェリストたち(3)
シュトゥットガルト国立管弦楽団
指揮:デニス・ラッセル・ディヴィス(2)
リトアニア室内管弦楽団
指揮:サウルス・ゾンデキス(4)
録音:1986年10月 バーゼル(1)、 1984年1月 シュトゥットガルト(2)、
1984年2月 ベルリン(3)、1977年1月 ボン(4)
ECMニュー・シリーズにとって特別な存在であるペルト、75歳を祝って、ペル
トの出版社であるUniversal EditionとECMのコラボレーションにより、4曲の
スコアとCD、そして豪華ブックレットが挿入された「タブラ・ラサ」スペシャ
ル・エディションが誕生しました。170x240x24mm特殊サイズのBOXに約200ペー
ジの豪華ブックレット+CDが封入された豪華装丁。今しか手に入らない完全
限定盤です。
厳粛なまでに美しい簡潔さを追求した作風で知られるペルとの音楽ですが、
ピアノとヴァイオリン、12本のチェロという2通りの演奏で収録された《フラ
トレス》は、アルカイックであると同時に時間を超越した、いかにも彼らし
い傑作といえるでしょう。鬼才クレーメルは、禅宗の公案にも似たこの作品
の本質をみごとに捉えており、プリペイド・ピアノの神秘的な音色とも共鳴
して、繊細かつ霊妙な弱音を巧みに鳴り響かせています。 また、《 ベンジャ
ミン・ブリテンへの追悼》で鳴る組み鐘が、単純な下降短音階によって、激
しい悲しみを表現しているのも聴きどころです。




<ACCORD>
4804109 \2080
ショパン・メタモフォーゼス
1.ショパン(リスト編):6つのポーランドの歌S.480
2. 同(ブゾーニ編):ポロネーズ第6番変イ長調Op.53《英雄》(世界初録音)
3.ブゾーニ:ショパンの前奏曲ハ短調による10の変奏曲(世界初録音)
4.ショパン(タウジヒ編):ピアノ協奏曲ホ短調Op.11(世界初録音)
ジョヴァンニ・ベルッチ(ピアノ) 
モンペリエ国立管弦楽団
指揮:アラン・アルティノグル(4)
録音:2010年4月 モンペリエ
俊英ジョヴァンニ・ベルッチが、ショパン生誕200年に贈る当盤は、3つの世
界初録音を含む、創意と好奇心あふれた編曲集。リスト、ブゾーニ、タウジ
ヒという、ヴィルトゥオーソ・ピアノ黄金時代らしく、精密さと飛躍を備え
た華々しい名編曲でお届けします。

4804046 2枚組 \3180
ルネ・コーリン:歌劇《狩の情景》
世界初録音
デルテ・リセフスキ、アリエル・ガルシア・ヴァルデス(語り)
フィオニュアラ・マッカーシー(メゾ・ソプラノ)
クエンティン・ヘイズ(バリトン)他
モンペリエ国立管弦楽団
指揮:アラン・アルティノグル
録音:2009年4月 モンペリエ
ルネ・コーリン(1940- )は、作曲家や音楽プロデューサーとして活躍する多
彩人で、モンペリエ音楽祭の創設者でもあります。作曲家としては、前衛的
であるというよりも過去の音楽技法や様式を自らの音楽技法の中にうまく取
り入れた作風が特長。創作の範囲も、交響曲から協奏曲、室内楽曲にテクノ
ミュージックと融合した作品まで多岐に渡っています。当盤には、クライス
トの悲劇『ペンテジレア』に触発されて書いたロマンティックなオペラ《狩
の情景》を収録。2人の俳優を起用した劇的な演出、フランス語とドイツ語
を併用した台本など、2008年4月にモンペリエで初演されて好評を博したばか
りの、注目の世界初録音です。

4804045 \1350
オッフェンバック:歌劇《パリの生活》
ルノー=バロー劇団〔シュジー・ドゥレール、ドニーズブノワ、シモーヌ・
ヴァレール、マドレーヌ・ルノー、ピエール・ベルタン、ジャン・ドサイ、
ジャン・パレデス、ジャン=ピエール・グランヴァル、ジャン=ルイ・バロー
(ヴォーカル&語り) 大交響楽団&合唱団指揮:アンドレ・ジラール〕
録音:1958年11月 パレ・ロワイヤル劇場、パリ
パレ・ロワイヤル劇場でルノー=バロー劇団によって上演された当盤は、フ
ランス屈指の名優&演出家にして、当劇団の主宰者であるジャン=ルイ・バ
ロー(1910‐94)の生誕100周年を祝って再プレスされた歴史的名盤です。バロ
ーや、彼の妻マドレーヌ・ルノーら、往年の名優たちの妙技や、アンドレ・
ジラールの饒舌な伴奏指揮など、古きよき時代のパリの魅力が詰まった名演
をお楽しみください。

4804118 9枚組 \7980
ランパルの芸術 Vol.2/室内楽作品集(1950‐59)
CD1
ルクレール:
フルート・ソナタ第1巻-Op.6‐2/同 第2巻-Op.11‐1/同Op.11‐3/
同Op.11‐5
ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(チェンバロ)
CD2
ルクレール:フルートと通奏低音のためのソナタ第4巻-Op.7‐2
マレ、デトゥーシュ、カンプラ、ジャケ・ド・ラ・ゲール:
ソプラノ、フルート、通奏低音のためのオペラ・アリア集
J.C.F.バッハ、C.P.E.バッハ、J.C.バッハ:フルート・ソナタ集
ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(チェンバロ)
エッテル・サスマン(ソプラノ)
ロジャー・アルビン(チェロ)
オワゾリール室内管弦楽団
指揮:ルイ・ド・フロマン
CD3
ライヒャ:木管五重奏曲第2番変ホ長調Op.88‐2/同 第3番ニ長調Op.91‐3
プレイエル:フルート、オーボエ、ホルン、ファゴットのための協奏交響曲
ダンツィ:木管五重奏曲第1番変ロ長調Op.56‐1
フランス管楽五重奏団
パリ器楽アンサンブル
指揮:ルイ・ド・フロマン
CD4
ダンツィ:木管五重奏曲第2番ト短調Op.56‐2
オンスロウ:木管五重奏曲Op.81
クーラウ:序奏とロンドOp.98
オンスロウ:フルート・ソナタOp.79
同:六重奏曲Op.79
アニー・ダルコ、ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(ピアノ)
フランス管楽五重奏団
CD5
ミヨー:木管五重奏組曲《ルネ王の暖炉》
ヒンデミット:木管五重奏のための小室内楽曲
ルーセル:フルートを吹く人たち
イベール:3つの小品
ダマーズ:木管五重奏のための17の変奏曲
トマジ:コルシカの主題による変奏曲
アリュー:木管五重奏曲
ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(ピアノ)
フランス管楽五重奏団
CD6
J.S.バッハ:フルートと通奏低音のための組曲BWV.997
ヴィヴァルディ:協奏曲RV.107
同:フルートと通奏低音のためのソナタRV.49
同:協奏曲《ラ・パストレッラ》RV.95
同RV.100/同:フルートと通奏低音のためのソナタRV.86
パリ・バロック・アンサンブル
CD7
ヴィヴァルディ:協奏曲RV.99
同:フルートと通奏低音のためのソナタRV.48
テレマン:五重奏曲
クヴァンツ:フルート、オーボエ、チェンバロのためのソナタ
J.C.バッハ:五重奏曲Op.22‐1
スカルラッティ:五重奏曲
ボワモルティエ:協奏曲Op.37
クープラン:
フルート、オーボエ、ファゴット、チェンバロのためのソナタ
《スタンケルク》
パリ・バロック・アンサンブル
CD8
コレット:フルートと通奏低音のためのソナタOp.19‐3
クープラン:王宮のコンセール第13番
モンドヴィル:フルート、ヴァイオリン、通奏低音のためのソナタ
クープラン:王宮のコンセール第2番
モーツァルト:フルート四重奏曲第1番ニ長調K.285
エティエンヌ・パスキエ(チェロ)ロランス・ブレー(チェンバロ)
トリオ・パスキエ パリ・バロック・アンサンブル
CD9(ボーナスCD)
クープラン:パルナッス山、またはコレッリ讃
ドラランド:王宮のためのサンフォニー第2番
テレマン:戦争の音楽/W.F.バッハ:2本のフルートのためのソナタF.55
ハイドン:2本のフルートのための二重奏曲第3番
J.C.バッハ:フルートとチェンバロのためのソナタ第6番Op.2‐4
ロベール・ヴェイロン=ラクロア(チェンバロ)
クルト・リーデル(フルート)
オワゾリール室内管弦楽団
指揮:ルイ・ド・フロマン パリ・バロック・アンサンブル
ジャン=ピエール・ランパル(フルート)録音:1950-59年 ステレオ録音
フルートの世界に様々な革新をもたらした不世出の天才ジャン=ピエール・
ランパル。各8枚組、全3巻リリースの第2巻にあたる本作には、1950-59年に
録音された室内楽の中から、名演として名高い録音を多数揃えました。バロ
ック音楽と現代音楽をバランスよく配置した好選曲と、約99%が初CD化とな
る貴重な音源に耳を傾けながら、ランパルの偉業や思い出を回顧できる、
ファン垂涎のアルバムです。また、今回が初出となるプライヴェート音源で
構成されたボーナスCDも必聴です!

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10-09 No.25

2010年09月17日 19時29分03秒 | Weblog
※コメントはメーカー案内書より抜粋です。

<RCA Victor>
8869775729-2 \1500
Noel
THE HOLLY AND THE IVY / AWAY IN A MANGER / LITTLE DRUMMER BOY / HARK
THE HERALD ANGELS SING / GOD REST YE MERRY GENTLEMEN / IN THE BLEAK
MIDWINTER / IN DULCI JUBILO / FOR UNTO US A CHILD IS BORN / OH COME
ALL YE FAITHFUL / COVENTRY CAROL / SUSSEX CAROL / HOLY NIGHT / SILENT
NIGHT
THE PRIESTS
2008年、Sony BMGが100万ポンドで契約した話題の現役神父3人によるコーラ
ス・グループ、ザ・プリースツ(THE PRIESTS)昨年11月にリリースされた2nd
アルバム『Harmony』に続く、3rdアルバムは、ホリデイ・アルバム!
「HOLY NIGHT」「SILENT NIGHT」「God Rest Ye Merry Gentlemen」や「Hark
the Herald Angels Sing」などの賛美歌やクリスマス・ソングを中心に収録
されており、これからの時期にぴったりな内容。全てが清々しく新鮮な響き
に満ち溢れており、ホンモノの歌声に心癒される、奇跡の才能!




<deutsche harmonia mundi>
8869778920-2 \1600
Colori d’Amore(愛の色)-ジモーネ・ケルメス、イタリア・バロックを歌う
A・スカルラッティ:
「Il mar de le mie pene」「Ondeggiante agitato」「Cara tomba」
「Canta dolce il rosignolo」「Qui dove... Torbido irato e nero」
G・B・ボノンチーニ:「Frondi tenere... Ombra mai fu」「Dice Tirsi」
A・カルダーラ:
「Ha vinto Amor... Per combatter con lo sdegno」「Se vedrai avvampar
le lucciolette」 「Fiamma ignota」
A・M・ボノンチーニ:
「Piu che freme il nembo irato」
「E'deliquio... Sonno se pur s'e sonno」
N・マテイス:「Balletto」
R・ブロスキ:「Chi non sente」
ジモーネ・ケルメス(Ms)
クラウディオ・オセレ(ディレクター)Le Musiche Nove
【録音】2010年4月21-25日 グスタフ・マーラー・オーディトリウム
(デジタル:セッション)
その昔、シューマンの「楽園とペリ」で純情可憐なペリを歌っていた頃から
のケルメス・ファンとしては、最近の彼女の活躍ぶりは心から嬉しい限りで
す。あの頃よりは若干声に貫禄が増して、今や押しも押されぬ「バロックの
歌姫」としてしばしば私たちの前に現われては新しい感動を与えてくれまし
た。今回の彼女の最新アルバムは、前回の超絶技巧を駆使したものとは違い、
しっとりとした愛の感情を表現していくもので、彼女の別の面を見ることが
できましょう。また、ここに収録されたほとんどのアリアが世界初録音とい
う、注目の素晴らしい1枚です。
Le Musiche Noveは、カッチーニからハイドンの知られざる作品を中心に復
興を手掛けるオリジナル楽器による小弦楽アンサンブルで、リーダーのクラ
ウディオ・オセレは、様々な当時の楽譜の再編を手掛ける研究家でもあり、
ヴィヴァルディのオペラをはじめ、サリエリの楽譜の復興も行っています。
またチェチリア・バルトリのアルバムの楽譜監修も行っていました。



<OEHMS CLASSICS>
OC-675(SACD-Hybrid) \1980
ブラームス:交響曲第1番ハ短調Op.68
シモーネ・ヤング(指揮)
ハンブルク・フィルハーモニー
【録音】 2007年3月11&12日 ハンブルク、ライスハレ(ムジークハレ)での
ライヴ
レコーディング・プロデューサー&マスタリング:イェンス・シューネマン
サウンド・エンジニア:クリスティアン・フェルトゲン
多くの支持と高い評価を得ているシモーネ・ヤングと手兵ハンブルク・フィル
によるブラームス:交響曲チクルスが始動!ウィーン・フィルを初めて振った
女流指揮者シモーネ・ヤングが手兵ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
は、「ブルックナー:交響曲初稿版シリーズ」や、ワーグナーの「指輪」、ヒ
ンデミットの「画家マティス」など、『重厚ということだけでなく、細部ま
でこだわったオーケストラへの要求を完璧にこなした精密な演奏』と、高い
評価を得ています。
今回はロマン派古典的ブラームスの演奏です。彼女が新たにスコアを見直した
結果は、濃厚的なロマンティックの中に秘められた古典的な舞曲や民謡だった
のかもしれません。それを融合することに、独特な新しいブラームス像なので
す。もちろんシモーネ・ヤングはすみずみまで神経が行き届き、更に練り上
げられ、それに応じたハンブルク・フィルの演奏は、別の意味で最も現代的
に感じるに違いありません。

OC-661(SACD-Hybrid) \1980
ベートーヴェン:
『ピアノ・ソナタ第21番ハ長調Op.53「ワルトシュタイン」』
『ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調Op.54』
『ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調Op.57「熱情」』
ミヒャエル・コルスティック(p)
【録音】2003年8月6日 プフォルツハイム・コングレスセンター(第21番)、
2008年6月3&4日 ケルン・ドイチュランド放送スタジオ(22&23番)
ヨーロッパで『ドクター・ベートーヴェン』と呼ばれ、エコー賞を受賞する
など非常に高い評価を得ているコルスティックのベートーヴェン・ピアノ・
ソナタ集、8枚目。今回は超名曲『ワルトシュタイン』『熱情』を含む作品を
3曲収録。彼は今まで録音に使用した楽譜は、ボン・ベートーヴェン・ハウス
のアーカイヴに保存されているベートーヴェンの自筆譜を使用しています。
彼ならでは着眼点は、そこから様々な演奏表現を見出すことに成功し、今ま
でにない爆発的なエネルギーを表現していきます。

OC-771 \1600
ミュンヘン王宮のクリスマス音楽
エヴァリスト・ダッラーバコ:『協奏曲ハ長調Op.5-5』
H・I・F・ビーバー:
『ソナタ第3番ロ短調「キリスト降誕」』(「ロザリオのソナタ」より)
J・S・バッハ:『管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV.1068』
ヨハン・クリストフ・ペーツ:『パストラーレ協奏曲』
G・トレッリ:『クリスマス協奏曲ト短調Op.8-8』
E・ロイスナー:『パッサカリア』他リュート作品3曲
ルディガー・ロッター(Vn&指揮)
ホーフカペレ・ミュンヘン(ピリオド楽器使用)
【録音】2010年7月12-14日 ミュンヘン昇天教会(デジタル:セッション)
ミュンヘンで最も人気と実力を持つバロック・ヴァイオリン奏者ルディガー・
ロッターと、彼率いる「ホーフカペレ・ミュンヘン」との最新録音となりま
す。ロッターは、モダンとバロック両方のヴァイオリン奏法を習得した後、
ムジカ・アンティクァ・ケルン、コンチェルト・ケルンのメンバーを務め、
多くのコンサートや録音に加わっています。さらにドイツ・カンマーフィル
にも在籍、ミュンヘン・フィルのソロ・ゲストにも呼ばれたこともあるそう
です。2004年からは、ホーフカペレ・ミュンヘンのコンサート・マスターを
務めています。
この録音では、当時ミュンヘンの王宮で演奏されたと伝わっている、クリス
マスに関連した作品を収録しました。ラインハルト・ゲーベルゆずりの独特な
音色と演奏法は、今までにない刺激が敷き詰められています。弱冠20歳でバイ
エルン放送交響楽団の首席オーボエ奏者、シュテファン・シーリがゲスト参加
しているのも見逃がせません。また、バイエルン州立歌劇場リュート奏者、ア
クセル・ヴォルフのソロによるロイスナーのリュート作品も収録され、静かに
このアルバムは終わります。

OC-643(SACD-Hybrid) \1980
ペトル・エベン(1929-2007):
オルガン協奏曲第1番「シンフォニア・グレゴリアーナ」
グンター・ロスト(org)
ガブリエル・フェルツ(指揮)バンベルク交響楽団
【録音】2009年4月14-16日 バンベルク・コンサートホール「ヨーゼフ・カイ
ルベルト・ザール」
(デジタル:セッション)
エベンはボヘミアで生まれ、ピアノ、チェロ、オルガンを学びましたが、ナチ
の強制収容所に抑留され苦悩の日を過ごしました。戦後、プラハ音楽アカデミ
ーに入学し、イギリスのマンチェスターで作曲法の教授を務めました。1990年
にプラハの春音楽祭会長を務め、現代チェコ作曲家の第一人者でもあります。
様々なジャンルの作品を作曲し、ウィーン・フィルやザルツブルク大聖堂のた
めの委嘱作品もあります。
この作品は、1954年に作曲した彼にとって初期の作品ではありますが、グレゴ
リオ聖歌のメロディーを主題として書かれた大規模な作品で、現代的で荘厳さ
が魅惑的なものです。この録音では、ドイツの若手オルガニスト、グンター・
ロストが担当しています。ロストは、1974年ヴュルツブルク生れ。生地でギュ
ンター・カウンツィンガーに、パリでマリ=クレール・アランにオルガンを学
んでいます。ライプツィヒ・バッハ・コンクールや、ニュルンベルク、ハンガ
リーなど数多くのコンクールで入賞したロストは、バイエルン芸術賞を受賞
し、グラーツ音楽大学教授も務めています。

OC-758 \1600
ショパン:「バラード第1-4番」「スケルツォ第1-4番」
ベルント・グレムザー(P)
【録音】2009年12月21-23日 ミュンヘン、バイエルン放送第2スタジオ
(デジタル:セッション)
「7歳でピアノを始め、ロシア出身のピアニスト、ヴィターリ・マルグリスに
師事。1981年から数々の国際コンクールに出場し素晴らしい成績を納める。」
これはよくある名ピアニストの略歴ですが、このベルント・グレムザーが最
も注目を浴びたのは、1989年、まだフライブルク高等音楽学校の教育実習生
だった彼が、突如ザールラント音楽学校の教授に任命されたことでした。これ
で彼は「ドイツ最年少の大学教授」として、その実力が広く認められることに
なりました。レパートリーは幅広く、とりわけ超絶技巧系の作品を得意として
おり、今までに30枚以上のCDをリリース。NAXOSへのラフマニノフやプロコ
フィエフを始め、そのどれもが高い評価を受けています。
そんな彼が今回世に問うのは、ショパンのバラードとスケルツォです。この2
つの作品は、ショパンの中期から晩年に書かれた作品群で、演奏難易度や表現
法などが酷似しており、全曲の時間もCD収録にちょうどよいためか、まとめて
録音される機会の多い曲集です。1曲1曲が物語性を持ち、多彩な表現力を要求
されるもので、まさに実力派グレムザーにはうってつけと言えるものです。

OC-644(SACD-Hybrid) \1980
マックス・レーガー
『「3つの幻想曲Op.52」より「”目覚めよと呼ぶ声あり”による幻想曲と
フーガ」』 『「52の易しいコラール前奏曲Op.67」より「いざ来たれ、異教
徒の救い主よ」「こぞりて讃えよ 主のみ民ら」「いまぞ喜べ、愛するキリ
スト者の仲間たち」「高き天よりわれは来れり」』
『「12の小品集Op.59&80」より「キリエ」「グローリア」「ベネディクトゥ
ス」「アヴェ・マリア」「パストラーレ」』 『「7つのオルガンのための小
品Op.145」より「クリスマス」』 『「2つの幻想曲OP.40」より「”暁の星は
いと麗しきかな”による幻想曲とフーガ」』
ハラルド・フェラー(org)
【録音】2009年 オーバープファルツ、ヴァイデン聖ミヒャエル教会
(デジタル:セッション)
レーガーのオルガン作品の録音は数多くありますが、この録音ではレーガー
が育った街、ヴァイデン・イン・デア・オーバープファルツにある聖ミヒャ
エル教会のオルガンを使用しているのが特徴でしょう。このオルガンも幼少
の時期から聴き、そして演奏されたものです。
H・フェラーは、1951年ミュンヘン生まれ。ミュンヘン芸術大学でオルガンを
学び、パリでマリ・クレール・アランの教会音楽を学びました。ドイツで奨学
金を得、1979年にミュンヘン、ベルリン、ニュルンベルクの国際コンクールで
優勝。1980年オランダ・ハールレムでのオルガン即興コンクールで優勝し、
1983年よりミュンヘン芸術大学教授を務めています。彼はもちろん古典的オル
ガン作品も多く演奏していますが(CALIGなどに多数録音)、様々なテレビや映
画音楽の作曲と演奏を行い、絶賛されています。この録音では、オルガンの
録音には定評のあるこのレーベルの、SACDマルチチャンネルの特性をいっぱ
いに引き出した録音です。

OC-919 2枚組 \3400
ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」(1805年初演版全曲)
カミラ・ニュールンド(Sp)クルト・シュトライト(T)
ピーター・ローズ(Bs)ゲルト・グロホウスキ(Bs-Br)
ブリギッテ・ゲラー(Sp)ディートマール・ケルシュバウム(T)
ラルフ・ルーカス(Bs-Br)
トーマス・エーベンシュタイン(Bs)マルクス・ラープ(Bs)
ベルトラン・ド・ビリー(指揮)
ウィーン放送交響楽団
アルノルト・シェーンベルク合唱団
【録音】2005年8月 アン・デア・ウィーン劇場でのライブ
1805年に、アン・デア・ウィーン劇場で初演が行われた「フィデリオ」。そ
の場所で初演200年を記念して行われたライブ録音です。1805年の初演時には、
フランス軍がウィーンを占領下に置いたため、ウィーンの貴族たちは疎開し
ており客層はフランス軍人ばかりだったため、ドイツ語で書かれたこの作品
は全く理解されず、失敗に終わったのでした。 今回、このアン・デア・ウィ
ーン劇場の専属オーケストラ&合唱団。絶好調のベルトラン・ド・ビリーが
この記念公演を担当し、濃厚なロマン性とウィーンの演奏伝統を踏まえなが
ら、引き締まったアンサンブル、磨き上げたディテールと音の透明性で、こ
の作品を見事に表現し物語を進めていきます。ウィーンの音楽シーンに新風
を吹き込んでいるド・ビリーと若手歌手たちを中心とした、フレッシュで感
動に満ちた名演に仕上がっています。なお初演時の序曲は「レオノーレ序曲
第2番」が演奏され、この上演でもこの曲から始まります。




<独UNIVERSAL>
ARCHIV 4804221 \680
バッハ:カンタータ集
クリスマス・オラトリオ BWV.248-3曲
教会カンタータ「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」BWV.61
教会カンタータ「見よ、いかなる愛を父はわれらに示された
るか」BWV.64
教会カンタータ「われらキリストをたたえまつらん」BWV.121
ジョン・エリオット・ガーディナー指揮
イギリス・バロック・ソロイスツ
モンテヴェルディ合唱団

ARCHIV 4804218 \680
Weihnacht in Rom
ジョスカン・デ・プレ:Motetti de la Corona 
Anonymous:Introitus
フレスコバルディ:Messa degli Apostoli
パレストリーナ:Missa "Hodie Christus natus est"
Anonymous:Collect
フレスコバルディ:Canzona detta la Bianchina
ヴィクトリア:Quem vidistis, pastores
Anonymous:Per omnia saecula saeculorum - Sursum corda
フレスコバルディ:Messa della Madonna
フレスコバルディ:Liber secundus diversarum modulationum ...
Anonymous:Post Communion
パスクィーニ:Toccata
パレストリーナ:Mottetorum liber tertius
マッツォッキ:Maphaei S.R.E. card. Barberine nunc Urbani Papae VIII
ポール・マクリーシュ指揮
ガブリエリ・コンソート&プレイヤーズ

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10-09 No.24

2010年09月17日 13時42分56秒 | Weblog
※コメントはメーカー案内書より抜粋です。

<ARCHIPEL>
ARCHIPELレーベルが10月より価格改定・値下げになります。
現在取り扱い中の旧譜カタログを当店HPにアップいたしましたので、ご利用
下さい。
http://hwm3.gyao.ne.jp/goodies/arch.html

ARPCD0506 \880
(1)プロコフィエフ:交響曲第5番 変ロ長調 Op.100
RAIローマ交響楽団
1959年1月17日ローマでのライヴ録音
(2)ムソルグスキー:「展覧会の絵」
RAIトリノ交響楽団
1959年1月30日トリノでのライヴ録音
セルジュ・チェリビダッケ指揮 Sergiu Celibidache
共に良い音質です。
ARCHIPELレーベルから次々発売されるチェリビダッケの最新アルバムです。

ARPCD0508 \880
マーラー:交響曲第8番「千人の交響曲」 変ホ長調
フランシス・イーンド(ソプラノ) Frances Yeend
ウタ・グラーフ(ソプラノ) Uta Graf
カミラ・ウイリアムズ(ソプラノ) Camilla Williams
マーサ・リプトン(メゾ・ソプラノ) Martha Lipton
ユージン・コンリー(テノール) Eugene Conley
カーロス・アレグザンダー(バス) Carlos Alexander
ジョージ・ロンドン(バス) George London
レオポルド・ストコフスキー指揮 Leopold Stokowsky
ニューヨーク・フィル
ウェストミンスター合唱団 他
1950年4月6日 ニューヨーク・カーネギーホールでのライヴ録音
1910年ミュンヘンで行われたマーラー指揮の初演時にワルターやクレンペラ
ー等と共に立ち会い、1917年アメリカでの初演を行ったストコフスキーによ
る丁寧で崇高な演奏です。
すこし、こもった音質が残念です。

ARPCD0509 \880
ベートーヴェン:オラトリオ「オリーブ山のキリスト」 Op.85
エルナ・スポーレンベルク(天使セラフ:ソプラノ) Erna Spoorenberg
フリッツ・ヴンダーリヒ(イエス:テノール) Fritz wunderlich
ヘルマン・シャイ(ペテロ:バス) Hermann Schey
ヘンク・スプルイト指揮 Henk Spruit
放送フィルハーモニー(オランダ) Radio Filharmonisch Orkest
大欧州合唱団 Groot Omroepkoor
1957年3月8日 オランダ、ヒルバーシュム Hilversum スタジオ録音
以前 VELLA VOCEレーベルから発売あり。
とても良い音質です。
ベートーヴェン唯一のオラトリオ作品。現役盤は少なく、名歌手ヴンダーリ
ヒによる学術的にも貴重なアルバムの発売です。




<ANDROMEDA>
ANDRCD9072 2枚組 \1750
ヘンデル:オラトリオ「メサイア」
ティラ・ブリーム(ソプラノ) Tilla Briem
マルガレーテ・ベンス(アルト) Margarete Bence
フリッツ・ヴンダーリヒ(テノール) Fritz Wunderlich
オットー・フォン・ロール(バス) Otto von Rohr
ハインツ・メンデ指揮 Heinz Mende
シュトゥットガルト・ジュートフンク交響楽団 Sudfunk-Sinfonieorchester
シュトゥツトガルトフィルハーモニカ合唱団
1959年3月20日 シュトゥットガルト
とても良い音質です。

ANDRCD9073 2枚組 \1750
ベルリオーズ:「ロメオとジュリエット」 op.17
(合唱、独唱および合唱のレチタティーヴォのプロローグを伴う劇的交響曲)
アンドレエ・オウベリー・ルチーニ(ソプラノ) Andree Aubery-Luchini
カミーユ・モラーヌ(テノール) Camille Maurane
ハインツ・レーフス(バス) Heinz Rehfuss
ロリン・マゼール指揮 Lorin Maazel
RAIローマ交響楽団、合唱団 1958年2月1日 ローマでのライヴ
とても良い音質です。
1930年生まれのマゼールによる溌剌としたベルリオーズ。
この名演奏を支える歌手陣の素晴らしさにも驚愕です。

ANDRCD9074 3枚組 \2150
チャイコフスキー:歌劇「オルレアンの少女(ジャンヌ・ダルク)」
ソフィア・プレオブランジェンスカヤ(ジャンヌ・ダルク)
Sofia Preobrazhenskaya
ヴィターリ・キルチェルスキー(シャルル七世) Vitali Kilchevsky
ニコライ・コンスタンティノフ(枢機卿) Nicolai Konstantinov
オディーラ・カシェワロワ(アグネス) Odilia Kashevarova
ボリス・ハイキン指揮 Boris Khaikin
キーロフ・オペラ歌劇場管弦楽団、合唱団
1946年 レニングラード
1946年録音とは思えないほど音質は向上しております。
グランド・オペラ。色彩感あるオーケストレーションや大規模な合唱の多用
など、チャイコフスキー独特の美しさや重厚さが表現された作品です。

ANDRCD9075 2枚組 \1750
ヘンデル:歌劇「ロデリンダ」
ジョン・サザーランド(ロデリンダ) Joan Sutherland
マルグレータ・エルキンズ(ベルタリード) Margreta Elkins
アルフレッド・ハレット(グリモアルド公爵) Alfred Hallett
チャールズ・ファーンコーム指揮 Charles Farncombe
フィルハーモニア管弦楽団、合唱団
1959年1月24日 ロンドンでのライヴ
ロデリンダを得意とする若きサザーランドによる名唱。
多少の音の揺れが聴かれますが、全体的には良い音質です。

ANDRCD9076 2枚組 \1750
バッハ:作品集
(1)ピアノ協奏曲第1番 二短調 BWV.1052
ディミトリ・ミトロプーロス指揮
コンセルトヘボウ管弦楽団 1958年8月10日 ザルツブルグ
(2)イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971
1952年10月21日 トロント
(3)フーガの技法 BWV.1080 から第1、4、2番
(4)ゴールドベルグ変奏曲 BWV988から第3、18、9、24、10、30番
1957年5月12日 モスクワ
(5)ゴールドベルグ変奏曲 BWV.988
1959年8月25日 ザルツブルグ
(6)ピアノ協奏曲第1番 二短調 BWV.1052
アーネスト・マクミラン指揮
トロント交響楽団 1955年3月29日 トロント
(7)パルティータ第5番 ト長調 BWV.829
1954年10月4日 CBCスタジオ トロント
以上、ピアノは全てグレン・グールド Glen Gould
グールドによる、いわずと知れたバッハの名演奏集。お買い得盤です。

ANDRCD9078 5枚組 \2780
ベートーヴェン:交響曲全集 1951-1954年
(1)交響曲第1番 ハ長調 op.21 1954年6月
(2)交響曲第2番 ニ長調 op.36 1954年9月
(3)交響曲第3番 変ホ長調「英雄」 op.55 1951年1月
(4)交響曲第4番 変ロ長調 op.60 1954年9月
(5)交響曲第5番 ハ短調「運命」 op.67 1954年9月
(6)交響曲第6番 ヘ長調「田園」 op.68 1951年7月
(7)交響曲第7番 イ長調 op.92 1951年7月
(8)交響曲第8番 ヘ長調 op.93 1954年9月
(9)交響曲第9番 二短調「合唱」 op.125 1953年9月
マグダ・ラースロ(ソプラノ) Magda Laszlo
ヒルデ・レッスル=マイダン(アルト) Hilde Rossel-Majdan
ペトレ・ムンデアヌ(テノール) Petre Munteanu
リヒャルト・シュタンデン(バス) Richard Standen
ウィーン・アカデミー合唱団
ウィーン国立歌劇場管弦楽団 (第1、3、6、7、9番)
ロイヤル・フィル (第2、4、5、8番)
以上、指揮は全て ヘルマン・シェルヘン Hermann Scherchen
ウエストミンスターに残されたシェルヘンの伝統的なベートーヴェン演奏。



<WALHALL<>
WLCD0322 2枚組 \1750
ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」
ジャン・ピアース(リッカルド) Jan Peerce
ロバート・メリル(レナート) Robert Merrill
アントニエッタ・ステッラ(アメリア) Antonietta Stella
ジーン・マデイラ(ウルリカ) Jean Madeira
ローレル・ハーリー(オスカル) Laurel Hurley
トーマス・シッパーズ指揮 Thomas Schippers
メトロポリタン歌劇場管弦楽団、合唱団
1959年2月28日 メトロポリタンでのライヴ録音
とても良い音質です。
初出かと思われます。




<MYTO HISTRICAL>
MYTO 253 2枚組 \1780
ヨハン・シュトラウス:喜歌劇「こうもり」
チャールズ・カルマン(アイゼンシュタイン) Charles Kullman
レジーナ・レズニク(ロザリンデ) Regina Resnik
クリフォード・ハーヴォー(フランク) Clifford Harvuot
ブランシュ・シーボム(オルロフスキー) Blanche Thebom
ジョン・ブラウンリー(ファルケ) John Brownlee
ユージン・オーマンディ指揮 Eugene Ormandy
メトロポリタン歌劇場管弦楽団、合唱団
1951年12月22日メトロポリタンでのライヴ録音
臨場感溢れるとても良い音質です。
初出かと思われます。

MYTO 256 3枚組 \2780
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」
エマニュエル・リスト(ヘルマン) Emanuel List
ラウリツ・メルヒオール(タンホイザー) Lauritz Melchior
ハーバート・ジャンセン(ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ)
Herbert Janssen
キルステン・フラグスタート(エリザベート) Kristen Flagstad
エーリッヒ・ラインスドルフ指揮 Erich Leinsdorf
メトロポリタン歌劇場管弦楽団、合唱団
1941年1月4日メトロポリタンでの録音
既に複数のレーベルから発売あり。
録音年月日の古さを感じさせない、良い音質です。
スケールの大きな堂々たる演奏です。




<UNIVERSAL BOX>
DECCA 4804003 12枚組 \4580
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集
アルフレート・ブレンデル(P)
ジェイムズ・レヴァイン指揮 シカゴ交響楽団





<MUSICAL CONCEPTS>
MC105 \850
マイケル・ハーシュ(1971- ):花の骸
ミランダ・カックソン(Vn)
ブレア・マクミラン(P)
アメリカ人作曲家マイケル・ハーシュの「The Wreckage of Flower」(「花の
骸」)はポーランド生まれのノーベル賞作家チェスワフ・ミウォシュの同名の
作品をテキストとした作品。21の小品からなる。
演奏者Miranda Cuckson(ミランダ・カックソン)はジュリアード音楽院で学び、
08年にチェコ国立交響楽団に入団した若きヴァイオリニスト。
カックソンはハーシュの作品を次のように語っている。
ハーシュの作品が一種独特な世界を形作っていることは広く知られているこ
とだが、その様式に実際に関わることは非常に難しい。彼は情緒的効果を高
めるため予備の(スペアの)マテリアルを用意し、ごくシンプルなマテリアル
で最大の表現を図っている。大音量の激しいパッセージでは高い精度ととも
に、大きく解き放たれたエネルギー、さらに広大なセクションへ、あるいは
短い抑制へと向かう速度、またはクライマックスへ向けての弓のコントロー
ル力が求められる。激しい演奏から突然、穏やかで繊細な演奏へと切り替わ
る。演奏者のスキルとスタミナを試すかのように、時折異常に大きなストレ
ッチ(弓を長く弾くこと?)やリープが不意打ちを食わせる。
これらの課題はハーシュの作品にはごく当たり前なことで、そうしたパラド
クスを演奏者だけでなく聴衆にも与えている。多面性とパワフルなジェスチャ
ー、そして微妙なディティールとニュアンスを正確に表現することが求めら
れる。

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10-09 no.23-1

2010年09月17日 13時42分29秒 | Weblog
<BIS>
BIS 1875 \2380
フェリー・テールズ
(1)ボーズヴィーク:大丈夫/ブルーリボン踊り/タンゴ
(2)エルレン・スコムスヴォル:
イーゴリ公(ボロディンの主題による幻想曲)/シンプルなメロディ/賛歌/
無言/歌
(3)ハロルド・アーレン(スコムスヴォル編):虹の彼方に
(4)ビャーネ・アムダール(スコムスヴォル編):挽臼ワルツ
(5)ケティル・ビョルンスタド(スコムスヴォル編):フィヨルドの夏の宵
(6)クヌーズ・トムセン(スコムスヴォル編):芝生摘み
(7)ボーズヴィーク(スコムスヴォル編):大丈夫II
オイスタイン・ボーズヴィーク(チューバ)、エルレン・スコムスヴォル(Pf)、
トロンドヘイム・ソロイスツ
「チューバの怪人」として人気急上昇中のオイスタイン・ボーズヴィーク。
技巧、音楽性の高さはもちろんながら、エンターテナー性と圧倒的な存在感を
誇る大器です。今回はノルウェーのジャズ・ピアニスト、作曲家、編曲家とし
て有名なエルレン・スコムスヴォルと組んで破天荒なプレイを聴かせてくれま
す。以前、ふたりがジョイント・ツアーを行った際、フィヨルドをめぐるフェ
リーの旅でアルバム・コンセプトをひらめいたというもの。ボロディンの「だ
ったん人」やオズの魔法使いの「虹の彼方に」が予想もしないアレンジで、
チューバが哀しくも甘い美音でフェロモンを撒き散らします。

BIS 1824 \2380
ベルリン・リサイタル-シュテファン・シュルツ
(1)ブラームス:4つの厳粛な歌 Op.121
(2)シュレック:ソナタ「ガブリエリの声」
(3)レベデフ:バス・トロンボーン協奏曲第1番
(4)ダニエル・シュナイダー:バス・トロンボーン協奏曲「零下」
(5)ヤン・サンドストレム:ロッタに捧ぐ歌
シュテファン・シュルツ(バス・トロンボーン)、沢野智子(Pf)、
アレクサンダル・イヴィチ(Vn)、
マリア・シュナイダー (マリンバ)、ユリアン・ズルツベルガー(Perc)
[ライヴ録音]
2002年以来ベルリン・フィルのバス・トロンボーン奏者を務めるシュルツ。現
在世界最高のバストロ奏者と称される彼初のソロ・アルバム。2008年にベルリ
ン・フィル室内音楽ホールで行われたコンサートのライヴで、興奮と熱気が伝
わってきます。ロマンティックな旋律を歌うレベデフとシュレックからブラー
ムスの歌曲までシュルツの歌ごころ満点。ジャズ風なシュナイダーの協奏曲も
個性的。いずれも舌を巻く巧さです。

BIS SA 1720(SACD-Hybrid) \2500
レスピーギ:
(1)ローマの噴水
(2)ローマの松
(3)ローマの祭
ジョン・ネシュリング(指)
サンパウロ交響楽団
シェーンベルクとボダンツキーの血をひくブラジルの指揮者ネシュリングの
「ローマ三部作」。もともとエネルギッシュで血の気の多い作品ですが、南米
のオーケストラならではのボルテージの高さで、ローマというよりリオのカー
ニバルばり、理想的な名演となっています。

BIS SA 1754(SACD-Hybrid) \2500
モーツァルト:
(1)ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
(2)同第5番イ長調K.219
(3)協奏交響曲変ホ長調K.364
リチャード・トニェッティ(Vn)、クリストファー・ムーア(Va)、
オーストラリア室内管
オーストラリア室内管弦楽団のリーダーにしてヴァイオリニストのトニェッ
ティによるモーツァルト・ヴァイオリン協奏曲全集の第1弾。「ビタミン・ド
リンクをがぶ飲みするよう」と称されるトニェッティの爽快なソロをご堪能
下さい。

BIS 1713 \2380
ソラブジ:100の超絶技巧練習曲より第44-62番
フレドリク・ウレーン(Pf)
7身の毛のよだつ難曲で、全部通すと7時間かかる超大作ソラブジの「100の超
絶技巧練習曲」。この前人未到の難事業に挑戦中のウレーン。3枚目は第44曲
から62曲を収めています。いずれ狂気じみた音楽ながら、ピアノならではの妖
しい美しさに満ちています。これだけ弾けるのはウレーンしかいないと申せま
しょう。

BIS 1715 \2380
女王の音楽-17世紀イギリスの二重唱と三重唱
カリッシミ:船上のふたり
チェスティ:私はすでに死んでいる
ルイージ・ロッシの作品
フレスコバルディ:
トッカータ第2番/同第8番/同第9番/カンツォーナ第7番「スペルバ」
エマ・カークビー、スサンネ・リュデーン(Sop)、ピーター・ハーヴェイ(Br)、
ミメ・ヤマヒロ・ブリンクマン(Vc)、
ラーシュ・ウルリク・モルテンセン(Cem)
スウェーデン17世紀のクリスティーナ女王はスウェーデンの文化水準を高めた
偉人。当時バルストロード・ホワイトロックに贈られた写本には女王がかかわ
った曲も含まれており、その収録曲で構成したのが当アルバム。フレスコバル
ディ作品は器楽曲ですが、他は声楽曲で、カークビーの魔術のような至芸で陶
酔できます。




<haenssler>
98 609 \2080
「もうすぐクリスマス / ベルリン・ヴォイシズ」
・もろびとこぞりて
・いと高き処に我らは聞きたり、御使いたちが(荒野の果てに)
・きよしこの夜
・世界中がクリスマス
・静かに小舟きたる
・来たり聞けよ、御告(みつ)げを(インストゥルメンタル)
・メドレー:牧人 羊を(まきびとひつじを)/ア・チャイルド・イズ・ボーン
(詞:アレック・ワイルダー / 曲:サド・ジョーンズ)
・マリアの子守歌
・馬槽(まぶね)のかたえに 我は立ちて(イェルク・アヒム・ケラー編)
・何故ゆえにイエスは
・コヴェントリー・キャロル
・もみの木(インストゥルメンタル)
・ユー・メイク・イット・フィール・ライク・クリスマス
(詞曲:ニール・ダイアモンド)
[ボーナストラック]
・馬槽(まぶね)のかたえに 我は立ちて(マティアス・ベッカー編)
ベルリン・ヴォイシズ[エステル・カイザー、サラ・カイザー、マルク・
セカラ、クリストファー・ベン]
ヘンドリク・ゾル(P、フェンダー・ローデス、Org、Synth)
ブルーノ・ミュラー(G)
クリスティアン・フォン・カプヘングスト(Cb & フェンダー・ジャズ・ベース)
マルティン・ヴィンク(ドラムス)
ほかゲスト・ミュージシャン
録音:ベルリン、グレーヴェ・シュトゥーディオ(セッション)
女性、男性ふたりずつ、ドイツで注目のジャズ・ヴォーカル・グループによる
「クリスマス・アルバム」。クリスマス定番のナンバーから、サド・ジョーン
ズやニール・ダイアモンドまで、ジャズのテイストで聴く数々は、歌もアレン
ジもとてもおしゃれ。いつもとすこし変わったクリスマスを演出するのにおす
すめです。

98 622 3枚組 \4980
J.S.バッハ:クリスマス・オラトリオBWV.248(全曲)
クリスティナ・ラキ(S) ギゼラ・ポール(A) カール・マルクス(T) 
ベルトルド・ポッスマイヤー(Bs)
シュトゥットガルト聖歌児童合唱団
ゲルハルト・ヴィルヘルム(指)アンサンブル’76・シュトゥットガルト
録音:1982年12月27-30日、1983年1月2-7日
ルートヴィヒスブルク、カールシェーエ教会(セッション・ステレオ)
シュトゥットガルト聖歌児童合唱団(シュトゥットガルト・ヒムヌス少年聖歌
隊とも)は、ライプツィヒやドレスデンといった名門少年合唱団に触発され、
1900年、当時シュヴァーベン地方有数の興行主のなかでも特に傑出したひとり
であったパウル・フォン・レフラー(1849-1925)が率先して設立に尽力したこ
とにその歴史を遡ります。大戦間期に一時活動が中断されたものの、少年時代
にみずからもメンバーであったゲルハルト・ヴィルヘルムによって1946年に再
興され、彼のもと世界的な名声を獲得するようにまでなります。
J.S.バッハの「クリスマス・オラトリオ」で、コーラスに児童合唱を起用した
レコーディングとしては、ヨッフムやアーノンクールの試みも知られています
が、ここでは引退するまでの40年以上に亘り、ヴィルヘルムが薫陶を授けた内
容のゆたかさがそのまま伺え、ソフトで自然な佇まいが印象的。
なお、付属のブックレットはトラック表のほか、ドイツ語歌詞に英訳が付いた
仕様となっています。旧品番94.031よりの移行再発リリース。

98 621 2枚組(1枚価格) \2080
「クリスマス・シーズン-フェイヴァリット・クリスマス・ソングス」
[CD 1]
1. Lobt Gott, ihr Christen alle gleich
2. Jauchzet, ihr Himmel, frohlocket, ihr Engel
3. Magnificat anima mea
4. Brich an, du schones Morgenlicht
5. Zu Bethlehem geboren(Puer natus in Bethlehem)
6. Sollen wir uns heut nicht freuen
7. Zion, hort die Wachter singen
8. Freuet euch, ihr Christen alle
9. Nun komm der Heiden Heiland
10. Wie soll ich dich empfangen
11. Sieh nicht an, was du selber bist
12. Ehre sei Gott in der Hohe
13. Furchtet euch nicht
14. Seid froh, dieweil
15. Es ist ein Ros entsprungen
16. Vom Himmel hoch
17. Ehre sei Gott in der Hohe
18. Jauchzet frohlocket
19. Frohlich soll mein Herze springen
20. Nun zeiget der Himmel die schonsten Gebarden
21. Wohl mir, dass ich Jesus habe
22. Wie schon leuchtet der Morgenstern
23. Nun singet und seid froh
24. Wir singen dir in deinem Heer
25. Uns ist ein Kindlein heut geborn
26. Auf, Christen lasst uns unsern Gott
[CD 2]
1. Ehre sei Gott in der Hohe
2. Gelobet seist du, Jesu Christ
3. O du frohliche
4. Nun seid ihr wohlgerochen
5. Dies ist die Nacht, da mir erschienen
6. Ach, mein herzliebes Jesulein
7. Gottes Sohn ist kommen
8. Dein Glanz alle Finsternis
9. Kommt, und lasst uns Christus ehren
10. Gloria in excelsis Deo
11. Du Kind, zu dieser heilgen Zeit
12. Jesus, richte mein Beginnen
13. Ehre sei Gott in der Hohe
14. Als der gutige Gott
15. Lasst uns nun gehen gen Bethlehem
16. Ehre sei Gott in der Hohe
17. Zwar ist solche Herzensstube
18. Nun komm, der Heiden Heiland
19. Lobt Gott, ihr Christen alle gleich
20. Nach seinem gnadenvollen Rat
21. Dies ist der Tag, den Gott gemacht
22. Ich will dich mit Fleis bewahren
23. Ich steh an deiner Krippe hier
24. Nun singet und seid froh
25. Stille Nacht
リリング、シュテッツェルほか
リリング指揮によるJ.S.バッハの「クリスマス・オラトリオ」(92.076)、「コ
ラール集-待降節とクリスマス」(92.078)、そしてシュテッツェル指揮による
リンクの宗教作品集(98.262)のナンバーを中心に、ほかにオルガン曲など、こ
ちらはいかにもクリスマスらしい楽曲と演奏ばかり、たっぷりCD2枚分に収め
たお得盤。

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10-09 No.23-2

2010年09月17日 13時32分25秒 | Weblog
<PREISER>
PRCD 20062 2枚組 \2700
モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」
パウル・シェフラー(Br ドン・ジョヴァンニ)
エーリヒ・クンツ(Br レポレッロ)
シュザンヌ・ダンコ(S ドンナ・エルヴィーラ)
カルラ・マルティニス(S ドンナ・アンナ)
アントン・デルモータ(T ドン・オッターヴィオ)
ローレ・ホフマン(S ゼルリーナ)
グスタフ・ナイトリンガー(Bs マゼット)
ルートヴィヒ・ホフマン(Bs 騎士長)
レオポルト・ルートヴィヒ(指)
ハンブルク北西ドイツ放送管弦楽団,合唱団
録音:1951年
これはかなり強力な「ドン・ジョヴァンニ」です。ドン・ジョヴァンにパウル
・シェフラー、レポレッロにエーリヒ・クンツ、ドン・オッターヴィオにアン
トン・デルモータと、ウィーンで活躍していた名歌手が三人参加。さらにベル
ギーの名ソプラノで、エクサン・プロヴァンスでの「ドン・ジョヴァンニ」で
ドンナ・エルヴィーラが絶賛されたシュザンヌ・ダンコがここでも素晴らしい
エルヴィーラ。またこの翌年からバイロイト音楽祭でアルベリヒ役として大活
躍するグスタフ・ナイトリンガーが弱腰マゼットを歌うなど、非常に豪華。レ
オポルト・ルートヴィヒは、1951年から1970年までハンブルク国立歌劇場の音
楽監督を務めた名匠。放送用のスタジオ収録、オリジナルのイタリア語歌唱で
す。1980年頃にイタリアからLPで出た後、あまり芳しくないCDが出ただけでし
たので、PREISERからの発売は歓迎されるでしょう。

PRCD 20058 2枚組 \2700
ヴェルディ:「アロルド」
ヴァスコ・カンパニャーノ(T アロルド)
マリア・ヴィターレ(S ミーナ)
ローランド・パネライ(Br エグベルト)
ジャンフェリーチェ・デ・マヌエッリ(Bs ブリアーノ)
トゥルッカート・パーチェ(Ms エレナ)
アルド・ベルトッチ(T ゴドヴィーノ)
トンマーゾ・ソレイ(T エンリーコ)
アルトゥーロ・バジーレ(指)RAIトリノ管弦楽団,合唱団
録音:1951年10月24日
おそらくヴェルディのオペラの中でも最も録音が少ないのが「アロルド」。
1850年に初演された「スティッフェーリオ」が不評に終わったため、設定を大
幅に変更して改作、1857年に初演したもの。どちらも主人公が不在の間にその
妻が不貞を働いたことが話の中心ですが、「スティッフェーリオ」では主人公
が牧師だったことが問題視されました。「アロルド」では主人公は十字軍に参
加した騎士と違いはありますが、大筋は同じ。1960年代になって「スティッ
フェーリオ」が復活すると、「アロルド」の上演は下火になってしまいまし
た。ライヴ録音以外の録音は僅かで、これはその一つ、1951年、トリノでの
放送用録音です。歌手は若き日のローランド・パネライ以外は日本ではなじみ
の薄い人たちですが、スカラ座で「トゥーランドット」のカラフを歌ったこと
もあるヴァスコ・カンパニャーノや、ヴェルディのヒロインで活躍したマリア
・ヴィターレ(1924-1984)など、実力ある人たちばかりです。

PRCD 20061 2枚組 \2700
サン=サーンス:「サムソンとデリラ」
ジョゼ・ルッショーニ(T サムソン)
エレヌ・ブヴィエ(Ms ダリラ)
ポール・カバネル(Br ダゴンの大祭司)
シャルル・カンボン(Bs アビメレク)
アンリ・メデュス(Bs ヘブライの老人)
ほか
ルイ・フレスティエ(指)
オペラ座国立管弦楽団,パリ・オペラ座合唱団
録音:1946年9月17-27日,シャンゼリゼ劇場
仏Path(=EMI)録音。「サムソンとデリラ」の古典的名盤です。ジョゼ・ルッシ
ョーニ(1903-1978)はコルシカ出身のテノールで、1930,40年代にフランスを
中心に大活躍。「カルメン」のジョゼはオペラコミーク劇場で500回も歌った
といわれます。この「サムソン」は彼の代表的録音。エレヌ・ブヴィエ
(1905-1978)は、1930年代から1960年代まで長く活躍したフランスのメッゾソ
プラノ。フランスとアルゼンチンで活躍しました。ポール・カバネル(1891-
1958)はこの時代のフランスを代表するバスバリトンで、デゾルミエールが指
揮したドビュッシー「ペレアスとメリザンド」でアルケルを歌っています。
ルイ・フレスティエ(1892-1976))は、オペラコミーク、オペラ座、メトロポリ
タン歌劇場で活躍した優れた指揮者でしたが、戦後は早々にパリ音楽院の教授
に収まって第一線から退いてしまったため、国際的な知名度が広がりませんで
した。この録音ではフーレスティの実力がしっかり捉えられています。

PRCD 20059 2枚組 \2700
ヴェルディ:「トロヴァトーレ」
フランチェスコ・メルリ(T マンリーコ)
ビアンカ・スカッチャーティ(S レオノーラ)
エンリコ・モリナーリ(Br ルーナ伯爵)
ジュゼッピーナ・ジネッティ(Ms アズチェーナ)
コッラード・ザンベッリ(Bs フェランド)
イーダ・マンナリーニ(Ms イネス)
エミーリオ・ヴェントゥリーニ(T ルイス)
ほか
ロレンツォ・モラヨーリ(指)
ミラノ・スカラ座管弦楽団,合唱団
録音:1930年11月
これはなんと言っても名ドラマティック・テノール、フランチェスコ・メルリ
(1887-1976)のマンリーコを楽しむ録音でしょう。メルリは1920,30年代を代
表するドラマティックテノールで、スカラ座を中心にオテッロ、カニオ、そし
てカラフなどで人気を博しました。この「トロヴァトーレ」はメリル全盛期の
代表的録音。輝かしく朗々と響き渡る力強い声に酔えます。

PRCD 20060 \1350
レオンカヴァッロ:「道化師」
フランチェスコ・メルリ(T カニオ)
ロゼッタ・パンパニーニ(S ネッダ)
カルロ・ガレッフィ(Br トニオ)
ジーノ・ヴァネッリ(Br シルヴィオ)
ジュゼッペ・ネッシ(T ペッペ)
ロレンツォ・モラヨーリ(指)
ミラノ・スカラ座管弦楽団,合唱団
録音:1930年3,4月
COLUMBIA(=EMI)録音。PRCD 20007(廃盤)で出ていたものと同一内容。この録
音は、当時のスカラ座のスター歌手、フランチェスコ・メルリ、ロゼッタ・
パンパニーニ(1896-1973)、カルロ・ガレッフィ(1882-1961)という三人が集め
られたことに価値があります。ことにパンパニーニは、トスカニーニのお気に
入りのソプラノと知られ、初演以来21年ぶりとなるスカラ座での「蝶々夫人」
をトスカニーニの指揮で歌って大成功を収めた名ソプラノ。




<Grand Slam>
-平成の盤鬼 平林直哉のレーベル-
GS 2054 \2250
ステレオ
限定盤
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調 作品47
レナード・バーンスタイン指揮、
ニューヨーク・フィルハーモニック
録音:1959年10月20日、ボストン、シンフォニー・ホール
使用音源:コロンビア(U.S.A.) 
MQ375(オープンリール・テープ、19センチ、4トラック)
■制作者より
1959年8月、バーンスタインとニューヨーク・フィルは約8週間に渡るヨーロッ
パ・ツアーに出かけました。その途次である9月11日、モスクワで演奏されショ
スタコーヴィチの交響曲第5番は作曲者自身から大絶賛され、このニュースは
たちまち全米を駆けめぐりました。10月に帰国した指揮者とオーケストラは、
その熱狂と興奮をそのままに、わずか1日でこのディスクの演奏をセッション
収録しました。演奏そのものは、とてもセッションとは思えないほど燃え燃え
たものですが、このディスクではその雰囲気が驚くほど生々しく再現されてい
ます。また、このディスクとほぼ同時に、上記のツアー途中で行われた8月16日
のザルツブルク公演がオルフェオより発売されますが、それとの比較も興味が
尽きないでしょう。
■解説書の内容
大のバーンスタイン・ファンで知られるスポーツ・ライター、小説家の玉木正
之さんに、バーンスタインとこの演奏に対する思いをたっぷりと書いていただ
きました。(以上、平林直哉)




<KII>
KKC 5104(SACD-Hybrid) \3000
[audite] AU 92577
輸入盤・日本語解説書付
シューマン:幻想曲ハ長調 Op.17/クライスレリアーナ Op.16/
アラベスク Op.18
原田英代(ピアノ)
東京藝術大学を卒業後モスクワ音楽院で学び、ジュネーヴ国際コンクール最高
位、シューベルト国際コンクール第1位に輝くピアニスト原田英代。驚くべき
力強さとしなやかさを持つ実力派の彼女が満を持してシューマンに挑戦。過度
の感傷性を避け、シューマンの情念を見事に表した演奏、彼女の底知れぬパワ
ーを感じさせます。

KKC 5105/6(2CD+ボーナスDVD) \5000
[HMF] HMC 902019/20
輸入盤・日本語解説書付
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ Op.87
+DVD(クリスティアン・ルブレ制作によるメルニコフとシュタイアーのインタ
ビュー)
アレクサンドル・メルニコフ(Pf)
ショスタコーヴィチ壮年期の「24の前奏曲とフーガ」はその巨大さ、深さ、技
術的難度ゆえ、ピアニストにとって最高峰のひとつとなっています。ゆえに全
曲の録音も多くはなく、いまだに初演者ニコラーエワ盤が超えるものなき決定
の地位を保っています。しかし、今回ロシアの俊英メルニコフがまさに命をか
けてチャレンジした録音は驚くべき完成度で、この世のものとは思えぬ域に達
しています。この音楽的深み、さらに時折見せる暗黒の情念など30代とは思え
ぬ成熟度、さらに21世紀的な新しさなど、どこをとっても非の打ちどころな
し。特典にクリスティアン・ルブレ制作のDVD付。第24番の実演に加え、個人
的にも親しい間柄のアンドレアス・シュタイアーをインタビュアーに、作品に
ついて真摯に語る姿が約23分収められていますが、両者ともわかりやすい英語
(日本語字幕なし)で、非常に興味深い内容となっています。

KKC 5107(SACD-Hybrid) \3000
[BIS] BIS SA 1841
輸入盤・日本語解説書・訳詞付
J.S.バッハ:モテット全集
御霊は我らの弱さを支え助け給う BWV 226/おおイエス・キリスト、わが命
の光よ BWV 118/恐れるな、私はあなたと共にいる BWV 228/イエス、わが
喜びよ BWV 227/私はあなたを離しません、私を祝福してくださらなければ
 BWV Anh.159/主を讃えよ、すべての異邦人よ BWV 230/来たれ、イエスよ、
来たれ BWV 229/歌え、主に向かい新しい歌を BWV 225
野々下由香里、松井亜希 (ソプラノ)、ダミアン・ギヨン(アルト)、
水越啓 (テノール)、
ドミニク・ヴェルナー (バス)、
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン
意外にもBCJ初のバッハ・モテット集。これまで発売を切望されていましたが、
満を持してのリリースとなります。大半が葬儀用に作曲されたものですが、極
めて高度な技巧の要求される合唱の壮麗な響きが魅力。人間の声の素晴しさ
を再認識させられ、まさにBCJ円熟の魔術に酔わされます。

KKC 5108 \3000
[HMF] HMC 902067
輸入盤・日本語解説書付
(1)ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調
(2)デュティユー:夜はかくの如し
(3)ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調
アルカントSQ【アンティエ・ヴァイトハース、ダニエル・セペック(ヴァイオ
リン)、タベア・ツィンマーマン(ヴィオラ)、ジャン=ギアン・ケラス
(チェロ)】
昨年のレコード・アカデミー賞室内楽部門を受賞し、人気急上昇中のアルカン
ト・カルテットの最新盤。今回は近・現代フランス作品で、贅肉のないモダン
な解釈がオシャレの極み。それだけでなく、ドビュッシーとラヴェルの典雅な
世界から驚くべき深みと闇を垣間見せてもくれます。

KKC 5109(SACD-Hybrid) 2枚組 \4500
[LSO] LSO 0666
輸入盤・日本語解説書・訳詞付
マーラー:
(1)交響曲第2番ハ短調「復活」
(2)交響曲第10番嬰ヘ長調-アダージョ
エレーナ・モシュク(Sop)、ズラータ・ブルィチェワ(A)、
ワレリー・ゲルギエフ(指)
ロンドン交響楽団、同合唱団
マーラーの交響曲中でもとりわけドラマティックな第2番をゲルギエフが挑戦。
この作品の先入観をことごとくかわした斬新な解釈に驚かされます。語り口の
巧さも驚異的で、長い作品を息もつかせずに聴かせてしまいます。急進的傾向
の強い第10番はまるでショスタコーヴィチのシリアスな交響曲を聴いているよ
うな痛切さに満ちています。凄い演奏の登場です。

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