<Deutsche Grammophon>
734526(DVD-Video) 2枚組 \6450
ドニゼッティ:歌劇『ランメルモールのルチア』
演出:メアリー・ジマーマン
ボーナストラック:
ナタリー・デセイによる出演者インタビュー
アンナ・ネトレプコ(ソプラノ:ルチア)/ピョートル・ベチャワ(テノール:エドガ
ルド)/マリウーシュ・クヴィエチェン(バリトン:エンリコ)/イルダール・アブド
ラザコフ(バス:ライモンド)/
メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団 指揮:マルコ・アルミリアート
収録:2009年2月 ニューヨーク メトロポリタン歌劇場
METライヴ・ヴューイングで既にご覧になった方もいらっしゃるかもしれません
が、ネトレプコが出産後復帰第1弾としてMETの舞台に登場した《ランメルモール
のルチア》が早くもDVDになりました。共演が予定されていたビリャソンが病気
で降板し、代役を務めたのは公演2日前まで同じくMETの《エフゲニ・オネーギ
ン》でレンスキー役を歌っていたピョートル・ベチャワ。ルチアの兄を歌った
クヴィエチェンのドスのきいた悪役ぶりも見逃せません。METならではの豪華な
舞台で繰り広げられる悲劇をお楽しみの後には、ボーナストラックとして、昨年
同劇場でルチアを歌ったナタリーデセイによる出演者たちへのインタビュー映像
が収録されています。ネトレプコによる次回作は、今年バレンボイムの指揮の下
ザルツブルクで歌ったコンサート映像が予定されています。
734531(DVD-Video) \3350
ドゥダメル/ロサンゼルス・フィル就任コンサート
1)ジョン・アダムス:シティ・ノワール(世界初演)
2)マーラー:交響曲第1番 ニ長調 《巨人》
ボーナス・トラック:
約25分間のドキュメンタリー映像(予定)
ロサンゼルス・フィルハーモニック
指揮:グスターボ・ドゥダメル
収録:2009年10月8日 ロサンゼルス
世界の音楽ファンの熱い注目を集める若き指揮者、ドゥダメルが今シーズンから
ロサンゼルス・フィルのシェフを務める、その記念すべき就任コンサートを収録
する映像。米Time誌の2009年度「世界で最も影響力のある100人」に選出された
ドゥダメルは、ベネズエラのユニークなクラッシック音楽教育プログラム〈エル
・システマ〉によってその才能を育まれ、28歳という若さで全米を代表するオー
ケストラの音楽監督に就任しました。クラシック音楽の将来を案じる声が囁かれ
る世界の中で、限りなき才能とカリスマ性によって軽やかに奇跡を実現させ、音
楽の持つ力を再認識させてくれる若きエネルギーに盛大なる拍手を!公演が行わ
れるのは来週の木曜日です。
<BBC LEGENDS>
BBCL4267 \2180
ステレオ
ブリス:ファンファーレ
ユージン・オーマンディ(指)ロンドン交響楽団
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第2番嬰ハ短調Op.129
ダヴィド・オイストラフ(Vn)
ユージン・オーマンディ(指)ロンドン交響楽団
録音:1967年11月19日ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ライヴ・ステレオ)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.35
ダヴィド・オイストラフ(Vn)
マキシム・ショスタコーヴィチ(指)ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1972年11月26日ロイヤル・アルバート・ホール(ライヴ・ステレオ)
とんでもない録音が残されていたものです。作品の献呈者にして初演者である、
オイストラフによるショスタコーヴィチの第2協奏曲は、モスクワ初演から間も
ない1967年11月26日におこなわれた演奏で、西側での初演ドキュメントという
歴史的意味でもはかり知れません。オイストラフにはそのモスクワでの世界初
演ライヴ録音をはじめ、また、すでにBBC LEGENDSには翌1968年8月のスヴェト
ラーノフとのライヴ録音(BBCL4060)などがあり、いずれも緊張感と手ごたえで
圧倒的な存在感をみせつけていますが、このたびのライヴもまた文字通り決定盤
にふさわしい内容といえるでしょう。この年に手兵フィラデルフィア管と初来日
を果たすオーマンディがLSOに客演というのも興味深く、どのような表情をオケ
より引き出しているのかも注目されるところです。ちなみに、当夜はLSOトラス
ト(信託基金)を目的としたガラ・コンサートということで、ブリス作曲のファン
ファーレで幕を開けています。
カップリングのチャイコフスキーは、大家オイストラフではやはりいくつもの別
演奏を数えるなかでもっとも時期の新しいもの。テクニックはもとより緩徐楽章
でのメランコリックな旋律の歌いまわしなど格別の味わいです。すべて音質良好
なステレオ録音。
BBCL4264 \2180
ステレオ
ヴォーン・ウィリアムズ:トーマス・タリスの主題による幻想曲
録音:1966年2月15日ロンドン、
ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ライヴ・ステレオ)
ブルックナー:
交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」WAB.104(1878/80年ハース版)
録音:1964年3月13日ロンドン、
ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ライヴ・ステレオ)
イシュトヴァン・ケルテス(指)ロンドン交響楽団
名匠ケルテスが1964年3月13日にLSOを振ったブルックナーの「ロマンティック」
のライヴ演奏がようやくカタログに復活します。ケルテスとLSOによる「ロマン
ティック」といえば、この翌年に行われたセッション録音はストレートで歌謡性
に富む美しいブルックナーとして、信頼の厚かったLSO時代最良の成果に挙げら
れる内容ですが、同じ顔合わせによる前年のライヴもまた、かつてBBC RADIO
CLASSICSよりリリースされた際にファンの間で高い評価を得ていました。このた
びはオリジナル・マスターからあらたにマスタリングを施して、音質の大幅な改
善がはかられています。
ケルテスの初レパートリーであるタリス幻想曲は、オケがLSOであることがおお
いにプラスに働いているようで、作品に寄せる共感の深さが演奏からひしと伝
わってきます。
BBCL4268 \2180
ステレオ
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第15番ニ長調Op.28「田園」
録音:1993年1月18日ロンドン、BBCスタジオ(ライヴ・ステレオ)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960
シューベルト:即興曲第3番変ト長調D.899-3
録音:1991年12月9日グラスゴー、BBCスタジオ(ライヴ・ステレオ)
タチアナ・ニコラーエワ(P)
ニコラーエワが最晩年に英国でおこなった、ふたつのリサイタルより編まれた
BBC LEGENDS第2弾はベートーヴェンとシューベルト。ソナタ2曲ともニコラーエ
ワがセッション録音を残していないレパートリーであることに加えて、優秀な
録音状態もポイントで、ニコラーエワの持ち味である透徹したピアニズムに酔
える最高の内容といえるでしょう。なかでも、静けさと寂寥感を湛えたシュー
ベルト最後のソナタは絶品。彼女の得意としたバッハの宇宙にも一脈通じる深
遠なる音楽を聴かせてくれます。
BBCL4265 \2180
モノラル
シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番ハ短調D.958
バルトーク:15のハンガリー農民歌Sz.71
シマノフスキ:「仮面劇」Op.34よりシェエラザード、道化のタントリス
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調Op.83「戦争ソナタ」
スヴィヤトスラフ・リヒテル(P)
録音:1970年12月7日ロンドン、
ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ライヴ・モノラル)
レーベル黎明期よりBBC LEGENDSの大きな看板となっているリヒテルのライヴ演
奏。このたび登場するのは1970年12月7日のロンドンでのリサイタルを収めたも
ので、同時期に同一演目を好んで集中的に取り上げるリヒテルらしく、9日にブ
ライトンで行われたリサイタルと、アンコールを除いて同じプログラム構成と
なっています。
おなじみのシューベルトをはじめ、異色のバルトークや初レパートリーのシマノ
フスキも注目されますが、この日の白眉はなんといってもプロコフィエフ。作曲
者の親友として第6番や第9番のソナタとプロコフィエフ作品の初演の機会を得た
リヒテルですが、3曲ある「戦争ソナタ」随一の傑作との誉れ高い第7番は、作曲
者より初演を任された1943年以来四半世紀以上の歴史を刻んだきわめつけのプロ
グラムということもあるのでしょう。アレグロでのメカニカルで力感みなぎる
タッチや、鎮魂の鐘をおもわせるアンダンテのリリシズム。そして熾烈きわまる
フィナーレは離れ技の嵐が吹き荒れてまさに圧巻。当時いかにリヒテルがセンセ
ーショナルな存在であったかを知る上でこれに勝るものはありません。
<ORFEO>
ORFEOR 793093 3枚組 \6000
STEREO
オッフェンバック:「ホフマン物語」(エーザー版)
プラシド・ドミンゴ(T ホフマン)
キャスリン・マルフィターノ(S ステッラ,オランピア,アントニア、
ジュリエッタ)
アン・マレー(Ms ニクラウス,ミューズ)
ジョゼ・ヴァン・ダム(Br リンドルフ,コッペリウス,ミラクル,
ダペルトゥット)
他
ジェイムズ・レヴァイン(指)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団,ウィーン国立歌劇場合唱団
録音:1981年8月6日
1980年代、カラヤン色が一層濃厚になったザルツブルク音楽祭は豪華さを増して
いましたが、その中にあっても特に評判が高かったのが1980年新演出の「ホフマ
ン物語」でした。ドミンゴのタイトルロールとレヴァインの指揮、ウィーン・
フィル、そして名演出家ジャン=ピエール・ポンネルの舞台と豪華なアーティス
トを起用、さらに1978年に出版されたばかりのフリッツ・エーザーの新校訂譜を
使用、あらゆる点で完璧を求めた上演は大成功を収めました。このプロダクショ
ンは1981、82年と再演され、このCDに収録されているのは1981年の再演の初日で
す。この年には、ヒロイン四役に当時33歳のマルフィターノ、ニクラウスには
32歳を目前にしたマレーと、若い二人の女声歌手が新たに抜擢され目覚しい結果
を出し、「ホフマン物語」に新しい時代が到来したことを告げています。もちろ
ん、若々しい声のドミンゴの熱唱にはただ圧倒されるしかありません。伝説の歴
史的公演を、優れたステレオ録音でお楽しみください!
<CSO・RESOUND>
=シカゴ交響楽団ライヴ=
CSOR901916(SACD-Hybrid) \3250
CSOR901914 \2700
マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」
ミア・パーション(S)
クリスティアーネ・ストーティン(Ms)
シカゴ交響合唱団
デュアイン・ウルフ(合唱指揮)
シカゴ交響楽団
ベルナルド・ハイティンク(指)
録音:2008年11月20、21、22 &25日シカゴ、シンフォニーセンター、オーケストラ
・ホール(ライヴ)
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
エンジニア:クリストファー・ウィリス
巨匠ハイティンクが最強の手兵CSOとともに手がけるマーラー・シリーズの最新
作に、第2交響曲「復活」が登場します。当コンビによるシリーズはこれまでに
3作を数え、2006年10月のハイティンク首席指揮者就任記念コンサートにおける
第3番、ちょうど一年後2007年10月の第6番「悲劇的」、そして本作より半年前
2008年5月の第1番「巨人」と、順調なペースで進んできていることから全集完成
への呼び声も高く、CSO RESOUNDの目玉となりつつあります。
ハイティンクはマーラーの「復活」を、1968年にRCOと交響曲全集企画としてセ
ッション録音、1984年にはRCOとライヴ録音しており、さらに1993年1月にベルリ
ン・フィルとセッション録音、また、ベルリン・フィルとはほぼ同時期に映像作
品もライヴ収録しています。いっぽうのCSOは「復活」を1976年2月にアバドとセ
ッション録音、1980年5月にはショルティの指揮で全集シリーズとしてセッショ
ン録音しています。
21世紀に入り、ハイティンクにとって15年ぶり、CSOにとってはじつに28年ぶり
となる「復活」は、これまでの流れからもともに盤石の備えで臨んだレコーディ
ングといえますが、ここであらたに華を添えているのが魅力的なソリストたち。
古楽でおなじみの清澄な感性をそのままに持ち込んだソプラノ、パーションとと
もに起用されたのは、ハイティンクのお気に入りでオランダ出身の新進メッツォ、
ストーティン。このアルバムに先立って、「復活」の第4楽章に転用された「原
光」を含むマーラーの歌曲集を発表しているストーティンは、マーラーにすぐれ
た適性を示していただけに、同様にここでの歌唱も聴き逃せないところです。
「かつてないほどスコアに忠実でありながら、ハイティンクによる個々のテンポ
設定、リズム、音量、凝集と色彩の選択はほとんど衝撃的とおもわせるものでし
た。」(シカゴ・サン・タイムズ)と伝えられるように、このたびの模様もまたお
おいに期待をつなぐ内容といえるでしょう。
<haenssler>
98200 9枚組 \7150
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集
ゲルハルト・オピッツ(P)
録音:2004-2006年
ベートーヴェンといえばオピッツ、オピッツといえばベートーヴェン。1994年
NHKの『ピアノ・レッスン』、2005年から日本で進められている全32曲連続演奏
会、そしてH?nsslerの録音など、ベートーヴェン演奏の確固たる地位を確立して
いるオピッツ。順調にリリースされているオピッツのベートーヴェン・シリーズ
ですが、遂に全集となって日本先行発売を致します。ベートーヴェン:ピアノ・
ソナタ全集の名盤とされている師ケンプとバックハウスをまさに引き継ぐ、近年
のスタンダード的アルバムです。
完璧なタッチ、確かな表現力、穏やかで真摯な演奏は、ストレートにベートー
ヴェンの音楽が聴き手に浸透します。このあとはシューベルトの録音が予定され
ており、ますます円熟の極みにあるピアニズムを聴かせてくれることでしょう。
以前ご案内致しました国内仕様盤(KDC8001)は在庫がなくなり次第終了となりま
す。
<Profil>
=ギュンター・ヴァント・エディション=
正規初出音源を多数収録!ボックス大幅先行リリース!
ヴァント&ベルリン・ドイツ交響楽団、ライヴ集成ボックス
PH09068 8枚組 \12000
ステレオ
「ギュンター・ヴァント / ベルリン・ドイツ交響楽団ライヴ集成」
[Vol.1]
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調
録音:1991年10月6日ベルリン・コンツェルトハウス
[Vol.2](2CD)
シューベルト:交響曲第8番ロ短調D.759「未完成」
ブルックナー:交響曲第9番ニ短調(原典版)
録音:1993年4月20日ベルリン・コンツェルトハウス
[Vol.3](2CD)
シューマン:交響曲第4番ニ短調Op.120
録音:1995年2月19日ベルリン・コンツェルトハウス
ブラームス:交響曲第1番ハ短調Op.68
録音:1994年2月15日ベルリン・フィルハーモニー
ブラームス:交響曲第4番ホ短調Op.98
録音:1994年11月20日ベルリン・フィルハーモニー
[Vol.4]
シューベルト:交響曲第9番ハ長調D.944「ザ・グレイト」
録音:1993年6月14日ベルリン・フィルハーモニー
[Vol.5](2CD)
ベートーヴェン:交響曲第1番ハ長調Op.21
録音:1994年2月15日ベルリン・フィルハーモニー
ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調Op.60
録音:1996年4月9日ベルリン・フィルハーモニー
ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
録音:1994年2月15日ベルリン・フィルハーモニー
ベートーヴェン:序曲「コリオラン」Op.62
ベートーヴェン:「エグモント」序曲Op.84
録音:1994年11月28日ベルリン・フィルハーモニー
(以上全てライヴ・ステレオ)
ギュンター・ヴァント(指)ベルリン・ドイツ交響楽団
アニタ未亡人の全面協力を得て、Profilのギュンター・ヘンスラー氏が推し進め
るギュンター・ヴァント・エディション。ミュンヘン・フィルとならんで、巨匠
ヴァントが客演を重ねたもうひとつの手兵ベルリン・ドイツ響との最晩年のライ
ヴ演奏の数々がセットで登場します。
ベルリン・ブランデンブルク放送rbb(当時の自由ベルリン放送SFB)収録の正規マ
スターよりよみがえる巨匠ヴァント不滅のドキュメントは、正規初出音源も多数
含まれる貴重なものであるばかりでなく、かつて非売品CDとしてベルリン・ドイ
ツ響友の会で限定頒布された「ザ・グレイト」をはじめ、ブルックナー、ベート
ーヴェン、ブラームスにシューマンと崇高にして超弩級の演奏内容ばかり。一説
によれば首席指揮者を務めた北ドイツ放送響以上の結びつきとも謳われ、ヴァン
トの芸風の真髄、厳しく引き締まった造形美に打ち抜かれたこれらの演奏からは、
本物の手ごたえをあらためて実感されるにちがいありません。録音もきわめて優
秀。なお、分売の予定は未定となっております。
734526(DVD-Video) 2枚組 \6450
ドニゼッティ:歌劇『ランメルモールのルチア』
演出:メアリー・ジマーマン
ボーナストラック:
ナタリー・デセイによる出演者インタビュー
アンナ・ネトレプコ(ソプラノ:ルチア)/ピョートル・ベチャワ(テノール:エドガ
ルド)/マリウーシュ・クヴィエチェン(バリトン:エンリコ)/イルダール・アブド
ラザコフ(バス:ライモンド)/
メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団 指揮:マルコ・アルミリアート
収録:2009年2月 ニューヨーク メトロポリタン歌劇場
METライヴ・ヴューイングで既にご覧になった方もいらっしゃるかもしれません
が、ネトレプコが出産後復帰第1弾としてMETの舞台に登場した《ランメルモール
のルチア》が早くもDVDになりました。共演が予定されていたビリャソンが病気
で降板し、代役を務めたのは公演2日前まで同じくMETの《エフゲニ・オネーギ
ン》でレンスキー役を歌っていたピョートル・ベチャワ。ルチアの兄を歌った
クヴィエチェンのドスのきいた悪役ぶりも見逃せません。METならではの豪華な
舞台で繰り広げられる悲劇をお楽しみの後には、ボーナストラックとして、昨年
同劇場でルチアを歌ったナタリーデセイによる出演者たちへのインタビュー映像
が収録されています。ネトレプコによる次回作は、今年バレンボイムの指揮の下
ザルツブルクで歌ったコンサート映像が予定されています。
734531(DVD-Video) \3350
ドゥダメル/ロサンゼルス・フィル就任コンサート
1)ジョン・アダムス:シティ・ノワール(世界初演)
2)マーラー:交響曲第1番 ニ長調 《巨人》
ボーナス・トラック:
約25分間のドキュメンタリー映像(予定)
ロサンゼルス・フィルハーモニック
指揮:グスターボ・ドゥダメル
収録:2009年10月8日 ロサンゼルス
世界の音楽ファンの熱い注目を集める若き指揮者、ドゥダメルが今シーズンから
ロサンゼルス・フィルのシェフを務める、その記念すべき就任コンサートを収録
する映像。米Time誌の2009年度「世界で最も影響力のある100人」に選出された
ドゥダメルは、ベネズエラのユニークなクラッシック音楽教育プログラム〈エル
・システマ〉によってその才能を育まれ、28歳という若さで全米を代表するオー
ケストラの音楽監督に就任しました。クラシック音楽の将来を案じる声が囁かれ
る世界の中で、限りなき才能とカリスマ性によって軽やかに奇跡を実現させ、音
楽の持つ力を再認識させてくれる若きエネルギーに盛大なる拍手を!公演が行わ
れるのは来週の木曜日です。
<BBC LEGENDS>
BBCL4267 \2180
ステレオ
ブリス:ファンファーレ
ユージン・オーマンディ(指)ロンドン交響楽団
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第2番嬰ハ短調Op.129
ダヴィド・オイストラフ(Vn)
ユージン・オーマンディ(指)ロンドン交響楽団
録音:1967年11月19日ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ライヴ・ステレオ)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.35
ダヴィド・オイストラフ(Vn)
マキシム・ショスタコーヴィチ(指)ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1972年11月26日ロイヤル・アルバート・ホール(ライヴ・ステレオ)
とんでもない録音が残されていたものです。作品の献呈者にして初演者である、
オイストラフによるショスタコーヴィチの第2協奏曲は、モスクワ初演から間も
ない1967年11月26日におこなわれた演奏で、西側での初演ドキュメントという
歴史的意味でもはかり知れません。オイストラフにはそのモスクワでの世界初
演ライヴ録音をはじめ、また、すでにBBC LEGENDSには翌1968年8月のスヴェト
ラーノフとのライヴ録音(BBCL4060)などがあり、いずれも緊張感と手ごたえで
圧倒的な存在感をみせつけていますが、このたびのライヴもまた文字通り決定盤
にふさわしい内容といえるでしょう。この年に手兵フィラデルフィア管と初来日
を果たすオーマンディがLSOに客演というのも興味深く、どのような表情をオケ
より引き出しているのかも注目されるところです。ちなみに、当夜はLSOトラス
ト(信託基金)を目的としたガラ・コンサートということで、ブリス作曲のファン
ファーレで幕を開けています。
カップリングのチャイコフスキーは、大家オイストラフではやはりいくつもの別
演奏を数えるなかでもっとも時期の新しいもの。テクニックはもとより緩徐楽章
でのメランコリックな旋律の歌いまわしなど格別の味わいです。すべて音質良好
なステレオ録音。
BBCL4264 \2180
ステレオ
ヴォーン・ウィリアムズ:トーマス・タリスの主題による幻想曲
録音:1966年2月15日ロンドン、
ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ライヴ・ステレオ)
ブルックナー:
交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」WAB.104(1878/80年ハース版)
録音:1964年3月13日ロンドン、
ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ライヴ・ステレオ)
イシュトヴァン・ケルテス(指)ロンドン交響楽団
名匠ケルテスが1964年3月13日にLSOを振ったブルックナーの「ロマンティック」
のライヴ演奏がようやくカタログに復活します。ケルテスとLSOによる「ロマン
ティック」といえば、この翌年に行われたセッション録音はストレートで歌謡性
に富む美しいブルックナーとして、信頼の厚かったLSO時代最良の成果に挙げら
れる内容ですが、同じ顔合わせによる前年のライヴもまた、かつてBBC RADIO
CLASSICSよりリリースされた際にファンの間で高い評価を得ていました。このた
びはオリジナル・マスターからあらたにマスタリングを施して、音質の大幅な改
善がはかられています。
ケルテスの初レパートリーであるタリス幻想曲は、オケがLSOであることがおお
いにプラスに働いているようで、作品に寄せる共感の深さが演奏からひしと伝
わってきます。
BBCL4268 \2180
ステレオ
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第15番ニ長調Op.28「田園」
録音:1993年1月18日ロンドン、BBCスタジオ(ライヴ・ステレオ)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960
シューベルト:即興曲第3番変ト長調D.899-3
録音:1991年12月9日グラスゴー、BBCスタジオ(ライヴ・ステレオ)
タチアナ・ニコラーエワ(P)
ニコラーエワが最晩年に英国でおこなった、ふたつのリサイタルより編まれた
BBC LEGENDS第2弾はベートーヴェンとシューベルト。ソナタ2曲ともニコラーエ
ワがセッション録音を残していないレパートリーであることに加えて、優秀な
録音状態もポイントで、ニコラーエワの持ち味である透徹したピアニズムに酔
える最高の内容といえるでしょう。なかでも、静けさと寂寥感を湛えたシュー
ベルト最後のソナタは絶品。彼女の得意としたバッハの宇宙にも一脈通じる深
遠なる音楽を聴かせてくれます。
BBCL4265 \2180
モノラル
シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番ハ短調D.958
バルトーク:15のハンガリー農民歌Sz.71
シマノフスキ:「仮面劇」Op.34よりシェエラザード、道化のタントリス
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調Op.83「戦争ソナタ」
スヴィヤトスラフ・リヒテル(P)
録音:1970年12月7日ロンドン、
ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ライヴ・モノラル)
レーベル黎明期よりBBC LEGENDSの大きな看板となっているリヒテルのライヴ演
奏。このたび登場するのは1970年12月7日のロンドンでのリサイタルを収めたも
ので、同時期に同一演目を好んで集中的に取り上げるリヒテルらしく、9日にブ
ライトンで行われたリサイタルと、アンコールを除いて同じプログラム構成と
なっています。
おなじみのシューベルトをはじめ、異色のバルトークや初レパートリーのシマノ
フスキも注目されますが、この日の白眉はなんといってもプロコフィエフ。作曲
者の親友として第6番や第9番のソナタとプロコフィエフ作品の初演の機会を得た
リヒテルですが、3曲ある「戦争ソナタ」随一の傑作との誉れ高い第7番は、作曲
者より初演を任された1943年以来四半世紀以上の歴史を刻んだきわめつけのプロ
グラムということもあるのでしょう。アレグロでのメカニカルで力感みなぎる
タッチや、鎮魂の鐘をおもわせるアンダンテのリリシズム。そして熾烈きわまる
フィナーレは離れ技の嵐が吹き荒れてまさに圧巻。当時いかにリヒテルがセンセ
ーショナルな存在であったかを知る上でこれに勝るものはありません。
<ORFEO>
ORFEOR 793093 3枚組 \6000
STEREO
オッフェンバック:「ホフマン物語」(エーザー版)
プラシド・ドミンゴ(T ホフマン)
キャスリン・マルフィターノ(S ステッラ,オランピア,アントニア、
ジュリエッタ)
アン・マレー(Ms ニクラウス,ミューズ)
ジョゼ・ヴァン・ダム(Br リンドルフ,コッペリウス,ミラクル,
ダペルトゥット)
他
ジェイムズ・レヴァイン(指)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団,ウィーン国立歌劇場合唱団
録音:1981年8月6日
1980年代、カラヤン色が一層濃厚になったザルツブルク音楽祭は豪華さを増して
いましたが、その中にあっても特に評判が高かったのが1980年新演出の「ホフマ
ン物語」でした。ドミンゴのタイトルロールとレヴァインの指揮、ウィーン・
フィル、そして名演出家ジャン=ピエール・ポンネルの舞台と豪華なアーティス
トを起用、さらに1978年に出版されたばかりのフリッツ・エーザーの新校訂譜を
使用、あらゆる点で完璧を求めた上演は大成功を収めました。このプロダクショ
ンは1981、82年と再演され、このCDに収録されているのは1981年の再演の初日で
す。この年には、ヒロイン四役に当時33歳のマルフィターノ、ニクラウスには
32歳を目前にしたマレーと、若い二人の女声歌手が新たに抜擢され目覚しい結果
を出し、「ホフマン物語」に新しい時代が到来したことを告げています。もちろ
ん、若々しい声のドミンゴの熱唱にはただ圧倒されるしかありません。伝説の歴
史的公演を、優れたステレオ録音でお楽しみください!
<CSO・RESOUND>
=シカゴ交響楽団ライヴ=
CSOR901916(SACD-Hybrid) \3250
CSOR901914 \2700
マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」
ミア・パーション(S)
クリスティアーネ・ストーティン(Ms)
シカゴ交響合唱団
デュアイン・ウルフ(合唱指揮)
シカゴ交響楽団
ベルナルド・ハイティンク(指)
録音:2008年11月20、21、22 &25日シカゴ、シンフォニーセンター、オーケストラ
・ホール(ライヴ)
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
エンジニア:クリストファー・ウィリス
巨匠ハイティンクが最強の手兵CSOとともに手がけるマーラー・シリーズの最新
作に、第2交響曲「復活」が登場します。当コンビによるシリーズはこれまでに
3作を数え、2006年10月のハイティンク首席指揮者就任記念コンサートにおける
第3番、ちょうど一年後2007年10月の第6番「悲劇的」、そして本作より半年前
2008年5月の第1番「巨人」と、順調なペースで進んできていることから全集完成
への呼び声も高く、CSO RESOUNDの目玉となりつつあります。
ハイティンクはマーラーの「復活」を、1968年にRCOと交響曲全集企画としてセ
ッション録音、1984年にはRCOとライヴ録音しており、さらに1993年1月にベルリ
ン・フィルとセッション録音、また、ベルリン・フィルとはほぼ同時期に映像作
品もライヴ収録しています。いっぽうのCSOは「復活」を1976年2月にアバドとセ
ッション録音、1980年5月にはショルティの指揮で全集シリーズとしてセッショ
ン録音しています。
21世紀に入り、ハイティンクにとって15年ぶり、CSOにとってはじつに28年ぶり
となる「復活」は、これまでの流れからもともに盤石の備えで臨んだレコーディ
ングといえますが、ここであらたに華を添えているのが魅力的なソリストたち。
古楽でおなじみの清澄な感性をそのままに持ち込んだソプラノ、パーションとと
もに起用されたのは、ハイティンクのお気に入りでオランダ出身の新進メッツォ、
ストーティン。このアルバムに先立って、「復活」の第4楽章に転用された「原
光」を含むマーラーの歌曲集を発表しているストーティンは、マーラーにすぐれ
た適性を示していただけに、同様にここでの歌唱も聴き逃せないところです。
「かつてないほどスコアに忠実でありながら、ハイティンクによる個々のテンポ
設定、リズム、音量、凝集と色彩の選択はほとんど衝撃的とおもわせるものでし
た。」(シカゴ・サン・タイムズ)と伝えられるように、このたびの模様もまたお
おいに期待をつなぐ内容といえるでしょう。
<haenssler>
98200 9枚組 \7150
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集
ゲルハルト・オピッツ(P)
録音:2004-2006年
ベートーヴェンといえばオピッツ、オピッツといえばベートーヴェン。1994年
NHKの『ピアノ・レッスン』、2005年から日本で進められている全32曲連続演奏
会、そしてH?nsslerの録音など、ベートーヴェン演奏の確固たる地位を確立して
いるオピッツ。順調にリリースされているオピッツのベートーヴェン・シリーズ
ですが、遂に全集となって日本先行発売を致します。ベートーヴェン:ピアノ・
ソナタ全集の名盤とされている師ケンプとバックハウスをまさに引き継ぐ、近年
のスタンダード的アルバムです。
完璧なタッチ、確かな表現力、穏やかで真摯な演奏は、ストレートにベートー
ヴェンの音楽が聴き手に浸透します。このあとはシューベルトの録音が予定され
ており、ますます円熟の極みにあるピアニズムを聴かせてくれることでしょう。
以前ご案内致しました国内仕様盤(KDC8001)は在庫がなくなり次第終了となりま
す。
<Profil>
=ギュンター・ヴァント・エディション=
正規初出音源を多数収録!ボックス大幅先行リリース!
ヴァント&ベルリン・ドイツ交響楽団、ライヴ集成ボックス
PH09068 8枚組 \12000
ステレオ
「ギュンター・ヴァント / ベルリン・ドイツ交響楽団ライヴ集成」
[Vol.1]
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調
録音:1991年10月6日ベルリン・コンツェルトハウス
[Vol.2](2CD)
シューベルト:交響曲第8番ロ短調D.759「未完成」
ブルックナー:交響曲第9番ニ短調(原典版)
録音:1993年4月20日ベルリン・コンツェルトハウス
[Vol.3](2CD)
シューマン:交響曲第4番ニ短調Op.120
録音:1995年2月19日ベルリン・コンツェルトハウス
ブラームス:交響曲第1番ハ短調Op.68
録音:1994年2月15日ベルリン・フィルハーモニー
ブラームス:交響曲第4番ホ短調Op.98
録音:1994年11月20日ベルリン・フィルハーモニー
[Vol.4]
シューベルト:交響曲第9番ハ長調D.944「ザ・グレイト」
録音:1993年6月14日ベルリン・フィルハーモニー
[Vol.5](2CD)
ベートーヴェン:交響曲第1番ハ長調Op.21
録音:1994年2月15日ベルリン・フィルハーモニー
ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調Op.60
録音:1996年4月9日ベルリン・フィルハーモニー
ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
録音:1994年2月15日ベルリン・フィルハーモニー
ベートーヴェン:序曲「コリオラン」Op.62
ベートーヴェン:「エグモント」序曲Op.84
録音:1994年11月28日ベルリン・フィルハーモニー
(以上全てライヴ・ステレオ)
ギュンター・ヴァント(指)ベルリン・ドイツ交響楽団
アニタ未亡人の全面協力を得て、Profilのギュンター・ヘンスラー氏が推し進め
るギュンター・ヴァント・エディション。ミュンヘン・フィルとならんで、巨匠
ヴァントが客演を重ねたもうひとつの手兵ベルリン・ドイツ響との最晩年のライ
ヴ演奏の数々がセットで登場します。
ベルリン・ブランデンブルク放送rbb(当時の自由ベルリン放送SFB)収録の正規マ
スターよりよみがえる巨匠ヴァント不滅のドキュメントは、正規初出音源も多数
含まれる貴重なものであるばかりでなく、かつて非売品CDとしてベルリン・ドイ
ツ響友の会で限定頒布された「ザ・グレイト」をはじめ、ブルックナー、ベート
ーヴェン、ブラームスにシューマンと崇高にして超弩級の演奏内容ばかり。一説
によれば首席指揮者を務めた北ドイツ放送響以上の結びつきとも謳われ、ヴァン
トの芸風の真髄、厳しく引き締まった造形美に打ち抜かれたこれらの演奏からは、
本物の手ごたえをあらためて実感されるにちがいありません。録音もきわめて優
秀。なお、分売の予定は未定となっております。