<Hyperion>
CDA 67569 \2080
シャルル=ヴァランタン・アルカン(1813-1888):
独奏ピアノのための協奏曲Op.39,Nos.8-10
(短調による12の練習曲集Op.39より)/ 歌曲集第3集Op.65
マルク=アンドレ・アムラン(ピアノ)
ショパンやリストに匹敵するヴィルトゥオーソとして活躍し、歴史上で最も偉
大なコンポーザー=ピアニストの1人として位置づけられているロマン派のフ
ランス人音楽家アルカン。
このアルバムのメインである「独奏ピアノのための協奏曲」は「短調による
12の練習曲集」の8曲目から10曲目までの3曲で構成されており、第1楽章だけ
で約30分。全曲でなんと約50分の演奏時間と超絶技巧を要する規格外のスケー
ルを持った作品として知られている。
アムランはキャリアの初期から現在に至るまで多くの重要な場面でアルカンの
作品を取り上げており、この知られざる巨匠への情熱はとてつもなく深く燃え
上がるほど熱い。
演奏には桁外れの技巧を必要とするため、取り上げられる機会を失い忘れられ
ていたアルカンの作品を表舞台へと引き上げたのは、紛れもなくこの世界最強
の“スーパー・ヴィルトゥオーソ・ピアニスト”マルク=アンドレ・アムラン
なのだ。
ちなみにアムランは過去にこの「独奏ピアノのための協奏曲」をMusic & Arts
へ録音しており、今回のハイペリオンからのリリースは十数年の時を経て実現
した期待度満点の再録音となる。
<Preiser Records>
PRCD 93450 \2080
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ 初期録音集
(1)ロルツィング:「密猟者」朗らかで陽気
(2)ロルツィング:「ロシア皇帝と大工」皇帝の歌
(3)ロルツィング:「オンディーヌ」今や祈りは
(4)ニコライ:「ウィンザーの陽気な女房たち」やぁ、こんにちは!
(5)ワーグナー:「タンホイザー」君は大胆な歌で我々に挑戦し
(6)ワーグナー:「タンホイザー」この貴きまどいを見渡せば
(7)ワーグナー:「タンホイザー」おお、やさしき夕星よ
(8)ヴェルディ:「仮面舞踏会」君の幸せと人生のために
(9)ヴェルディ:「仮面舞踏会」おまえこそ心を汚すもの
(10)ヴェルディ:「シチリア島の夕べの祈り」栄光と華麗さの中で
(11)ヴェルディ:「ファルスタッフ」行儀よく、老ハンス
(12)プッチーニ:「ボエーム」さようなら、甘い日々よ
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
(1)-(4)ヴィルヘルム・シュフター(指)ベルリナー・シンフォニカー
(5)-(7)ヴィルヘルム・シュフター(指)
フィルハーモニカ・オーケストラ・ロンドン
(8)(9)フリッツ・ブッシュ(指)、(10)マリオ・ロッシ(指)
(8)-(10)ケルン放送シンフォニー・オーケストラ
(11)フェレンクツ・フリッチャイ(指)リアス・シンフォニー・オーケストラ
(12)ポール・シュミッツ(指)ベルリン・コミーシェ・オパー・オーケストラ
ドイツのバリトン歌手、フィッシャー=ディースカウの功績については改めて
述べる必要はありませんが、この盤の特筆すべきは、なんといってもデビュー
直後の若々しい歌声を聴く事のできる点でしょう。1925年生まれのフィッシャ
ー=ディースカウが最初の歌曲リサイタルを開いたのが1947年22歳のとき、翌
1948年にはドン・カルロのポーザ公爵でベルリン国立歌劇場にデビューしてい
ます。この盤には1949年から1955年までの録音が収録されており、まさにキャ
リアを始めたばかりのディースカウの歌唱でありますが、その声と技術の成熟
度には驚きを隠すことができません。20代でヴェルディからプッチーニ、ワー
グナーまでこのように歌える歌手に私たちはこれまで出会ったことがあるで
しょうか?
録音から半世紀が経った今、私たちはディートリヒ・フィッシャー=ディース
カウの偉大さを改めて知ることになるのです。
PRCD 89670 \2080
生き続ける過去 マリア・フォン・イロスヴェイ
(1)モーツァルト:「みてくれのばか娘」なんて大騒ぎ
(2)モーツァルト:「救われたベトゥーリア」同じように不毛です
(3)モーツァルト:「救われたベトゥーリア」私は武器を持たずに行く
(4)モーツァルト:幸せの陰よ・・・おまえを残していく
(5)モーツァルト:「皇帝ティトの慈悲」ああ、この瞬間だけは
(6)ヴェルディ:「イル・トロヴァトーレ」炎は燃えて
(7)ヴェルディ:「ドン・カルロ」呪われし美貌
(8)トマ:「ミニョン」君よ知るや南の国
(9)ビゼー:「カルメン」カルタの歌
(10)サン=サーンス:「サムソンとデリラ」恋よ、弱気われに力を添えよ
(11)サン=サーンス:「サムソンとデリラ」君が声にわが心開く
(12)ワーグナー:「ラインの黄金」消えろ、ヴォータン、消えろ
(13)ワーグナー:「ジークフリート」その歌は強く
(14)ヴェルディ:「レクイエム」書き記されし書物は
マリア・フォン・イロスヴェイ(アルト)1913-1987
(1)-(5)ベルナルド・パウムガルトナー(指)
(6)-(11)ウィルヘルム・ロイブナー(指)
ウィーン・シンフォニカー
(12)(13)クレメンス・クラウス(指)バイロイト祝祭管弦楽団
(14)ポール・ヴァン・ケンペン(指)
サンタチェチーリアアカデミア合唱団・管弦楽団
1913年にブタペストに生まれたアルト歌手マリア・フォン・イロスヴェイは母
国とウィーンで声楽教育を受けました。ウィーン国際音楽コンクールでの優勝
をきっかけにザルツブルクでキャリアをスタートさせたイロスヴェイは当初、
モーツァルトの初期のオペラを中心に歌っていました。アメリカ・ツアーでの
「コジ・ファン・トゥッテ」のドラベッラのセンセーショナルな成功を経て
1940年にハンブルク州立が歌劇場の専属となる、歌手人生の最後までハンブル
クに拠点を置きました。
戦後、ウィーン国立歌劇場、ミュンヘン、シュトゥットガルト、コヴェント・
ガーデン、ミラノ・スカラ座といった主要歌劇場に客演しましたが、1953年か
ら1958年にバイロイト音楽祭に出演したことが彼女の世界的名声を確立しまし
た。当時発売された2枚のイロスヴェイのソロ・レコードは残念なことにレコ
ードの型の変遷のために、時代の運命によってすぐに廃盤になってしまったの
で、まさに貴重な録音に私たちは半世紀を越えてようやく出会えたといえるで
しょう。
PRCD 89671 \2080
生き続ける過去 マリオ・フィリッペスキ
(1)ベッリーニ:「ノルマ」ヴィーナスの祭壇に
(2)ロッシーニ:「ウィリアム・テル」あぁ、マティルデ、愛している
(3)ロッシーニ:「ウィリアム・テル」第2幕3重唱
(4)ロッシーニ:「ウィルアム・テル」もの言わぬ涙の隠れ家よ
(5)マイアベーア:「ユグノー教徒」アルプスの雪のように白く
(6)ヴェルディ:「イル・トロヴァトーレ」いとしの君よ
(7)ヴェルディ:「イル・トロヴァトーレ」見よ、恐ろしい炎を
(8)ヴェルディ:「運命の力」人生は地獄だ
(9)ヴェルディ:「アイーダ」きよきアイーダ
(10)ヴェルディ:「アイーダ」いとしのアイーダよおまえに
(11)ヴェルディ:「アイーダ」すでに祭司を集い
(12)ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」ある日青空を眺めて
(13)ヴェルディ:「オテッロ」清らかな思い出は遠いかなたに
(14)プッチーニ:「西部の娘」やがてくる自由の日
(15)プッチーニ:「トゥーランドット」誰も寝てはならぬ
マリオ・フィリッペスキ(テノール)1907-1979
(1)トゥリオ・セラフィン(指)スカラ座オーケストラ、合唱団
(2)-(4)マリオ・ロッシ(指)RAIオーケストラ・合唱団
(5)-(8) (13)-(15)アルゲオ・クアドリ(指)RAIオーケストラ
(9)(12)アルゲオ・クアドリ(指)
オーケストラ・シンフォニカ・ディ・ミラノ
(10)(11)ヴィットリオ・グイ式 RAIオーケストラ・ローマ
戦中・戦後に国際的キャリアを築いた多くのイタリア人テノール歌手たちは、
特に録音においてその実力に値する活躍の場を与えられませんでした。そのう
ちの一人がマリオ・フィリッペスキです。1907年にイタリアのピサ近郊に生ま
れたフィリッペスキは地道で忍耐強い7年間の声楽教育の末、1937年に「ルチ
ア」のエドガルドでデビューしました。
同時代にミラノ・スカラ座で活躍したテノールには、ティト・スキーパ、マリ
オ・デル・モナコなどの偉大な名前が並びます。
マリオ・フィリッペスキに最大の持ち味は輝かしい高音でしょう、しかもその
高音の輝きを失うことなく、中音域・低音域の響きも充実させていることが彼
の魅力であり、ロッシーニからヴェルディまで幅広いレパートリーを歌いこな
してしまうゆえんなのです。
1942年には昭和天皇の列席のもと、ローマで蝶々夫人のピンカートンを歌って
います。
<MIRARE>
MIR 046 \2500
ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバル Vol.2
(1)ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 Op.72 より “ドゥムカ”
(2)ムソルグスキー:展覧会の絵 より “古城”
(3)ムソルグスキー:涙
(4)グリーグ:抒情小曲集 Op.47-3 より “メロディ”
(5)グリーグ:抒情小曲集 Op.54-2 より “ノルウェーの農民行進曲”
(6)ルービンシュタイン:2つのメロディより Op.3-1
(7)(8)リャードフ:前奏曲 Op.13-2, Op.10-1
(9)モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調 K457 より第3楽章
(10)ハイドン:ピアノ・ソナタ第39番より第2楽章
(11)ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」より第1楽章
(12)シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番より第4楽章
(13)シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 より第14曲
(14)(15)(18)カール・ツェルニー:指使いの技法(50番練習曲)Op.740より
(16)ショパン:エチュードOp.10-3
(17)ムソルグスキー/コルベイニコフ編:
トレパーク歌曲集「死の歌と踊り」より
(1)クレール・デセール&エマユエル・シュトロッセ(P)
(2)ボリス・ベレゾフスキー(P)
(3)ブリジット・エンゲラー(P) (4)(5)シャニ・ディリュカ(P)
(6)ブリジット・エンゲラー(P) (7)(8)ボリス・ベレゾフスキー(P)
(9)アンヌ・ケフェレック(P) (10)イド・バル=シャイ(P)
(11)ニコラ・アンゲリッシュ(P) (12)エマユエル・シュトロッセ(P)
(13)クレール・デゼール(P)
(14)(15)(18)ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(P)
(16)フィリップ・ジュジアーノ(P) (17)アンドレイ・コロベイニコフ(P)
南仏で毎年開催されるラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバル。
「熱狂の日」でもおなじみのルネ・マルタン氏により創設され、これまでアル
ゲリッチ、ツィマーマンなどの大物ピアニストが出演。また才能豊かな若手演
奏者、作曲者作品など、さまざまな試みを行っている成長を続ける音楽祭の一
つです。Vol.1(MIR021)に続き、このVol.2でもラ・フォルジュルネ&MIRARE
アーティストの面々の演奏が収録されています。また今年の「熱狂の日」の出
演がキャンセルになったブリジット・エンゲラーの代役で来日した弱冠21歳の
ロシアの天才ピアニスト、アンドレイ・コロベイニコフの演奏も収録。豪華絢
爛のフェスティヴァルの一端を垣間見れるアルバムです。
CDA 67569 \2080
シャルル=ヴァランタン・アルカン(1813-1888):
独奏ピアノのための協奏曲Op.39,Nos.8-10
(短調による12の練習曲集Op.39より)/ 歌曲集第3集Op.65
マルク=アンドレ・アムラン(ピアノ)
ショパンやリストに匹敵するヴィルトゥオーソとして活躍し、歴史上で最も偉
大なコンポーザー=ピアニストの1人として位置づけられているロマン派のフ
ランス人音楽家アルカン。
このアルバムのメインである「独奏ピアノのための協奏曲」は「短調による
12の練習曲集」の8曲目から10曲目までの3曲で構成されており、第1楽章だけ
で約30分。全曲でなんと約50分の演奏時間と超絶技巧を要する規格外のスケー
ルを持った作品として知られている。
アムランはキャリアの初期から現在に至るまで多くの重要な場面でアルカンの
作品を取り上げており、この知られざる巨匠への情熱はとてつもなく深く燃え
上がるほど熱い。
演奏には桁外れの技巧を必要とするため、取り上げられる機会を失い忘れられ
ていたアルカンの作品を表舞台へと引き上げたのは、紛れもなくこの世界最強
の“スーパー・ヴィルトゥオーソ・ピアニスト”マルク=アンドレ・アムラン
なのだ。
ちなみにアムランは過去にこの「独奏ピアノのための協奏曲」をMusic & Arts
へ録音しており、今回のハイペリオンからのリリースは十数年の時を経て実現
した期待度満点の再録音となる。
<Preiser Records>
PRCD 93450 \2080
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ 初期録音集
(1)ロルツィング:「密猟者」朗らかで陽気
(2)ロルツィング:「ロシア皇帝と大工」皇帝の歌
(3)ロルツィング:「オンディーヌ」今や祈りは
(4)ニコライ:「ウィンザーの陽気な女房たち」やぁ、こんにちは!
(5)ワーグナー:「タンホイザー」君は大胆な歌で我々に挑戦し
(6)ワーグナー:「タンホイザー」この貴きまどいを見渡せば
(7)ワーグナー:「タンホイザー」おお、やさしき夕星よ
(8)ヴェルディ:「仮面舞踏会」君の幸せと人生のために
(9)ヴェルディ:「仮面舞踏会」おまえこそ心を汚すもの
(10)ヴェルディ:「シチリア島の夕べの祈り」栄光と華麗さの中で
(11)ヴェルディ:「ファルスタッフ」行儀よく、老ハンス
(12)プッチーニ:「ボエーム」さようなら、甘い日々よ
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
(1)-(4)ヴィルヘルム・シュフター(指)ベルリナー・シンフォニカー
(5)-(7)ヴィルヘルム・シュフター(指)
フィルハーモニカ・オーケストラ・ロンドン
(8)(9)フリッツ・ブッシュ(指)、(10)マリオ・ロッシ(指)
(8)-(10)ケルン放送シンフォニー・オーケストラ
(11)フェレンクツ・フリッチャイ(指)リアス・シンフォニー・オーケストラ
(12)ポール・シュミッツ(指)ベルリン・コミーシェ・オパー・オーケストラ
ドイツのバリトン歌手、フィッシャー=ディースカウの功績については改めて
述べる必要はありませんが、この盤の特筆すべきは、なんといってもデビュー
直後の若々しい歌声を聴く事のできる点でしょう。1925年生まれのフィッシャ
ー=ディースカウが最初の歌曲リサイタルを開いたのが1947年22歳のとき、翌
1948年にはドン・カルロのポーザ公爵でベルリン国立歌劇場にデビューしてい
ます。この盤には1949年から1955年までの録音が収録されており、まさにキャ
リアを始めたばかりのディースカウの歌唱でありますが、その声と技術の成熟
度には驚きを隠すことができません。20代でヴェルディからプッチーニ、ワー
グナーまでこのように歌える歌手に私たちはこれまで出会ったことがあるで
しょうか?
録音から半世紀が経った今、私たちはディートリヒ・フィッシャー=ディース
カウの偉大さを改めて知ることになるのです。
PRCD 89670 \2080
生き続ける過去 マリア・フォン・イロスヴェイ
(1)モーツァルト:「みてくれのばか娘」なんて大騒ぎ
(2)モーツァルト:「救われたベトゥーリア」同じように不毛です
(3)モーツァルト:「救われたベトゥーリア」私は武器を持たずに行く
(4)モーツァルト:幸せの陰よ・・・おまえを残していく
(5)モーツァルト:「皇帝ティトの慈悲」ああ、この瞬間だけは
(6)ヴェルディ:「イル・トロヴァトーレ」炎は燃えて
(7)ヴェルディ:「ドン・カルロ」呪われし美貌
(8)トマ:「ミニョン」君よ知るや南の国
(9)ビゼー:「カルメン」カルタの歌
(10)サン=サーンス:「サムソンとデリラ」恋よ、弱気われに力を添えよ
(11)サン=サーンス:「サムソンとデリラ」君が声にわが心開く
(12)ワーグナー:「ラインの黄金」消えろ、ヴォータン、消えろ
(13)ワーグナー:「ジークフリート」その歌は強く
(14)ヴェルディ:「レクイエム」書き記されし書物は
マリア・フォン・イロスヴェイ(アルト)1913-1987
(1)-(5)ベルナルド・パウムガルトナー(指)
(6)-(11)ウィルヘルム・ロイブナー(指)
ウィーン・シンフォニカー
(12)(13)クレメンス・クラウス(指)バイロイト祝祭管弦楽団
(14)ポール・ヴァン・ケンペン(指)
サンタチェチーリアアカデミア合唱団・管弦楽団
1913年にブタペストに生まれたアルト歌手マリア・フォン・イロスヴェイは母
国とウィーンで声楽教育を受けました。ウィーン国際音楽コンクールでの優勝
をきっかけにザルツブルクでキャリアをスタートさせたイロスヴェイは当初、
モーツァルトの初期のオペラを中心に歌っていました。アメリカ・ツアーでの
「コジ・ファン・トゥッテ」のドラベッラのセンセーショナルな成功を経て
1940年にハンブルク州立が歌劇場の専属となる、歌手人生の最後までハンブル
クに拠点を置きました。
戦後、ウィーン国立歌劇場、ミュンヘン、シュトゥットガルト、コヴェント・
ガーデン、ミラノ・スカラ座といった主要歌劇場に客演しましたが、1953年か
ら1958年にバイロイト音楽祭に出演したことが彼女の世界的名声を確立しまし
た。当時発売された2枚のイロスヴェイのソロ・レコードは残念なことにレコ
ードの型の変遷のために、時代の運命によってすぐに廃盤になってしまったの
で、まさに貴重な録音に私たちは半世紀を越えてようやく出会えたといえるで
しょう。
PRCD 89671 \2080
生き続ける過去 マリオ・フィリッペスキ
(1)ベッリーニ:「ノルマ」ヴィーナスの祭壇に
(2)ロッシーニ:「ウィリアム・テル」あぁ、マティルデ、愛している
(3)ロッシーニ:「ウィリアム・テル」第2幕3重唱
(4)ロッシーニ:「ウィルアム・テル」もの言わぬ涙の隠れ家よ
(5)マイアベーア:「ユグノー教徒」アルプスの雪のように白く
(6)ヴェルディ:「イル・トロヴァトーレ」いとしの君よ
(7)ヴェルディ:「イル・トロヴァトーレ」見よ、恐ろしい炎を
(8)ヴェルディ:「運命の力」人生は地獄だ
(9)ヴェルディ:「アイーダ」きよきアイーダ
(10)ヴェルディ:「アイーダ」いとしのアイーダよおまえに
(11)ヴェルディ:「アイーダ」すでに祭司を集い
(12)ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」ある日青空を眺めて
(13)ヴェルディ:「オテッロ」清らかな思い出は遠いかなたに
(14)プッチーニ:「西部の娘」やがてくる自由の日
(15)プッチーニ:「トゥーランドット」誰も寝てはならぬ
マリオ・フィリッペスキ(テノール)1907-1979
(1)トゥリオ・セラフィン(指)スカラ座オーケストラ、合唱団
(2)-(4)マリオ・ロッシ(指)RAIオーケストラ・合唱団
(5)-(8) (13)-(15)アルゲオ・クアドリ(指)RAIオーケストラ
(9)(12)アルゲオ・クアドリ(指)
オーケストラ・シンフォニカ・ディ・ミラノ
(10)(11)ヴィットリオ・グイ式 RAIオーケストラ・ローマ
戦中・戦後に国際的キャリアを築いた多くのイタリア人テノール歌手たちは、
特に録音においてその実力に値する活躍の場を与えられませんでした。そのう
ちの一人がマリオ・フィリッペスキです。1907年にイタリアのピサ近郊に生ま
れたフィリッペスキは地道で忍耐強い7年間の声楽教育の末、1937年に「ルチ
ア」のエドガルドでデビューしました。
同時代にミラノ・スカラ座で活躍したテノールには、ティト・スキーパ、マリ
オ・デル・モナコなどの偉大な名前が並びます。
マリオ・フィリッペスキに最大の持ち味は輝かしい高音でしょう、しかもその
高音の輝きを失うことなく、中音域・低音域の響きも充実させていることが彼
の魅力であり、ロッシーニからヴェルディまで幅広いレパートリーを歌いこな
してしまうゆえんなのです。
1942年には昭和天皇の列席のもと、ローマで蝶々夫人のピンカートンを歌って
います。
<MIRARE>
MIR 046 \2500
ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバル Vol.2
(1)ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 Op.72 より “ドゥムカ”
(2)ムソルグスキー:展覧会の絵 より “古城”
(3)ムソルグスキー:涙
(4)グリーグ:抒情小曲集 Op.47-3 より “メロディ”
(5)グリーグ:抒情小曲集 Op.54-2 より “ノルウェーの農民行進曲”
(6)ルービンシュタイン:2つのメロディより Op.3-1
(7)(8)リャードフ:前奏曲 Op.13-2, Op.10-1
(9)モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調 K457 より第3楽章
(10)ハイドン:ピアノ・ソナタ第39番より第2楽章
(11)ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」より第1楽章
(12)シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番より第4楽章
(13)シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 より第14曲
(14)(15)(18)カール・ツェルニー:指使いの技法(50番練習曲)Op.740より
(16)ショパン:エチュードOp.10-3
(17)ムソルグスキー/コルベイニコフ編:
トレパーク歌曲集「死の歌と踊り」より
(1)クレール・デセール&エマユエル・シュトロッセ(P)
(2)ボリス・ベレゾフスキー(P)
(3)ブリジット・エンゲラー(P) (4)(5)シャニ・ディリュカ(P)
(6)ブリジット・エンゲラー(P) (7)(8)ボリス・ベレゾフスキー(P)
(9)アンヌ・ケフェレック(P) (10)イド・バル=シャイ(P)
(11)ニコラ・アンゲリッシュ(P) (12)エマユエル・シュトロッセ(P)
(13)クレール・デゼール(P)
(14)(15)(18)ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(P)
(16)フィリップ・ジュジアーノ(P) (17)アンドレイ・コロベイニコフ(P)
南仏で毎年開催されるラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバル。
「熱狂の日」でもおなじみのルネ・マルタン氏により創設され、これまでアル
ゲリッチ、ツィマーマンなどの大物ピアニストが出演。また才能豊かな若手演
奏者、作曲者作品など、さまざまな試みを行っている成長を続ける音楽祭の一
つです。Vol.1(MIR021)に続き、このVol.2でもラ・フォルジュルネ&MIRARE
アーティストの面々の演奏が収録されています。また今年の「熱狂の日」の出
演がキャンセルになったブリジット・エンゲラーの代役で来日した弱冠21歳の
ロシアの天才ピアニスト、アンドレイ・コロベイニコフの演奏も収録。豪華絢
爛のフェスティヴァルの一端を垣間見れるアルバムです。