<Glossa Platinum>
GCD P32102 \2180
ジル・バンショワ(c.1400-1460):
さようなら、とても美しい愛よ/わたしは恋していて楽しいことばかり/喜ん
でいられないだろう/もし恋人が願望を持っていなければ/悪口を言いたい人
をけなすならば/唯一の崇高な悩み/恋人よ、とても甘味な表情/さようなら、
また会うときまで/愛するほどに嫌われて/彼は奴隷になれる/さようなら、
我が愛の喜びよ/J・オケゲム:バンショワの死を悼む挽歌
ビョルン・シュメルツァー(ディレクター)、
アンサンブル・グレインデラヴォア
フランドル楽派の巨匠オケゲムの作品集(GCD P32101)で鮮烈なデビューを果
たした「アンサンブル・グレインデラヴォア」のグロッサ第2弾はオケゲム同
じフランドル楽派の大作曲家ジル・バンショワの世俗作品集。
オケゲムが師と仰いでいたとされるバンショワの世俗作品を次の挑戦に選んで
きたことからも、シュメルツァー&アンサンブル・グレインデラヴォアのフラ
ンドル楽派の音楽へのこだわりと確固たる信念が窺い知れる。
バンショワの美しき旋律の数々は15世紀最高と評されており、数々の旋律の裏
に隠された喜びと哀しみの表現も非常に注目である。
「アンサンブル・グレインデラヴォア」はベルギーの民族音楽学者であり、自
らも演奏に参加しているビョルン・シュメルツァーがディレクターを務めるベ
ルギーのヴォーカル・アンサンブル。
デビュー盤となったオケゲムのミサ・カプト(GCD P32101)での絶妙なハーモ
ニーと研究を重ねた解釈は大きな評価を受け好評を博している。
ちなみにブックレットはシュメルツァー自身の執筆による充実の内容に仕上が
っており、スペインのトップ・デザイナーが手懸け世界最高との評価も受けて
いる斬新なデザインのジャケットは今回も健在!
<Pepperland>
PEP 05029 \2180
G・マーラー:
交響曲第6番イ短調《悲劇的》(ツェムリンスキー編曲によ4手連弾版)
マリアレーナ・フェルナンデス(ピアノ)、
ランコ・マルコヴィチ(ピアノ)
巨大な編成と群を抜く卓越したオーケストレーションによって壮大に繰り広げ
られるマーラーの交響曲第6番「悲劇的」。今回ウィーンを本拠地とするペッ
パーランド・レーベルからリリースされるのは1906年にツェムリンスキーが編
曲を行った「悲劇的」の4手連弾版!2人のピアニストによる連弾版では大編成
の管弦楽による演奏ではなかなか聴き取れない内声部や旋律が鮮明に浮かび上
がってくるなど、次々と新たな発見を実感できるという大きな魅力がある。
インドのボンベイ(現ムンバイ)出身のフェルナンデスとザグレブ出身のマル
コヴィチによるピアノ・デュオはウィーンを拠点として活躍中。このツェムリ
ンスキー編曲による「悲劇的」の4手連弾版を重要なレパートリーとしている
だけに非常にハイレベルな演奏を聴かせてくれている。
「悲劇的」の4手連弾版の録音の存在は数えるほどなだけに、ベーゼンドルファ
ーのコンサート・グランド280を使用して2004年9月に収録された新たな録音は
貴重である。大編成の交響曲に少し食傷気味というマーラー・ファンやピアノ
・ファンなど多くのクラシック・ファンにお聴き頂きたい注目盤の登場!
<Musique En Wallonie>
CYP 3608 \2180
ヨハネス・ティンクトリス(ca.1430-ca.1511):
ミサ・ロム・アルメ/ミサ・シネ・ノミネ第1番
エドワード・ウィッカム(指揮)、クラークス・グループ
15世紀フランドル出身の作曲家であり当時最大の音楽理論家でもあったティン
クトリス。ティンクトリスの著書はルネサンス音楽に関する非常に重要な資料
として知られている。現存している作品は少ないものの、流れるようなポリフォ
ニーと中声部、低声部を重視して書かれた声楽曲はティンクトリスの名声を証
明する見事な作品と言える。オケゲムを筆頭にフランドル楽派の作品のスペシャ
リストであるウィッカム&クラークス・グループの演奏も秀逸。1997年の録音。
CYP 3609 \2180
14世紀のモテットとコンドゥクトゥス ――
Parce virgo/神よ、わたしを救い出し/Benedicta et venerabilis es(モテ
ット第1番)/モテット第2番/サルヴェ・レジナ/モテット第3番/キリエ第11
番(モテット第8番)/キリエ第9番(モテット第10番)/モテット第17番/主
なる神をたたえよ(モテット第18番)/モテット第19番/Ecce jam(モテット
第21番)/モテット第22番/Alleluia ! Letabitur Justus(モテット第27番)
/この日こそ(モテット第29番)
アン・マリー・ドゥシャン(指揮)、
アンサンブル・ヴェナンス・フォルトゥナ
聖ヤコブ教会で演奏されていたとされる未出版、作曲者不明のアルス・アンティ
クワのレパートリーから選ばれた16曲の作品を収録。時代の変遷の狭間に埋も
れてしまった珠玉の作品の数々をアンサンブル・ヴェナンス・フォルトゥナが
神秘的に歌い上げている。1996年の録音。
CYP 3615 \2180
ピエトロ・アントニオ・フィオッコ(1654-1714):
第5旋法によるミサ・コンチェルタータ/サルヴェ・レジナ/レジナ・チェリ/
アルマ・レデンプトリス/アヴェ・レジナ・コエロルム
アントニオ・フローリオ(指揮)、
カペッラ・デ・トゥルキニ、ナミュール室内合唱団
17世紀ヴェネツィアで生まれベルギーのブリュッセルへと活躍の場を移したピ
エトロ・アントニオ・フィオッコは、後にベルギー音楽に多大な貢献を果たす
フィオッコ兄弟の父でもある。イタリア・バロックのスペシャリストであるカ
ペッラ・デ・トゥルキニと、ワロン地方のナミュール室内合唱団のコンビが質
の高い演奏を展開。1999年の録音。
CYP 3610 \2180
ヨゼフ・ヨンゲン(1873-1953):
ピアノ協奏曲Op.127/ハープ協奏曲Op.129/パッサカリアとジーグOp.90
エドゥアルド・デル・プエヨ(ピアノ)、ミレイユ・フロール(ハープ)、
フェルナン・キネ(指揮)、
ベルギー国立管弦楽団、リエージュ管弦楽団
近代ベルギーを代表する作曲家の1人として日本でも再評価の著しいヨンゲン
の協奏曲集。ピアニストにはベルギーを活躍の場に選んだ隠れた達人プエヨ、
オーケストラにはキネがタクトを振るうベルギー国立管とリエージュ管を起用
するなど素晴らしい陣容が整っている。録音は1962年-1964年と少々古めだが、
強力な演奏者陣の演奏による貴重な録音の価値は計り知れない。
CYP 3611 \2180
ダニエル・ダニエリス(1635-1696):ウプサラのモテット(全11曲)
クリストフ・ルセ(オルガン&チェンバロ)、
ステファニー・レヴィダ(ソプラノ)、
フランソワーズ・マセ(ソプラノ)、
ジャン=フランソワ・ノヴェリ(テノール)、
ジェローム・コレアス(バリトン)、他
リエージュ近郊のヴィゼに生まれたダニエル・ダニエリスはリエージュ大聖堂
のオルガニスト、ギュストロの宮廷楽長、そしてヴァンヌ大聖堂の音楽監督な
どを歴任した作曲家兼オルガン奏者である。
<Pavane>
ADW 7510 \2180
セクレトス・デ・ミ・アルマ-スペイン系ユダヤ人の音楽 ――
Alta va/Una pastora yo ami/Gerineldo/Sekretos de mi vida/A la nana
y a la buba/Il bastidor/Ay mancebo/Durme kerido ijiko/Avrish me
galanika/La roza enflorese/La serena/Sekretos de mi alma/Grabar
los suenos de mi alma
ラ・ローザ・エンフローレーゼ
「ラ・ローザ・エンフローゼ」は、スペイン系ユダヤ人「セファルディ」の伝
統音楽の中でも特に名作と言われる「La Roza Enflorese」をグループ名のルー
ツとするベルギーの声楽と古楽器によるアンサンブル。「ラ・ローザ・エンフ
ローゼ」にとって3枚目となるセファルディの伝統音楽集でもこれまで以上に
儚く物悲しい旋律が聴き手の心に響き渡ることだろう。
ADW 7512 \2180
F・ショパン:
ピアノ三重奏曲ト短調Op.8/チェロ・ソナタ ト短調Op.65/夜想曲
トリオ・ポルティチ〔ダミアン・パルドン(ヴァイオリン)、ルク・トーテン
(チェロ)、ステファネ・デ・メイ(ピアノ)〕
トリオ・ポルティチは、ルクセンブルク・フィルのヴァイオリン奏者を務める
パルドン、フランダース放送管のソロ・チェロ奏者トーテン、コルトーの教え
を受け継ぐデ・メイというベルギーの強力トリオ。クラシック界で抜群の勢い
を見せるベネルクス三国の実力を実感させられる見事な演奏である。
ADW 7474 \2180
申し分のない紳士-バロック時代のリコーダー作品集 ――
J・ショア:ショア氏のトランペット・チューン
G・ビンガム:マーチ
H・パーセル:Sybell
M・ロック:組曲第8番
W・バード:アルマンド、ロウランド、ヴォルタ
J・ファン・エイク:道化師
A・パーチャム:ソナタ/他 全14曲
パトリック・デネッカー(リコーダー)、
ギィ・ペンソン(チェンバロ)
ベルギー有数のリコーダー奏者デネッカーがソプラノ、アルト、テナーの計5種
類のリコーダーを駆使してバラエティに富みながらも音楽性の豊かな演奏を披
露。伴奏のペンソンもクリス・マーネによる2台のチェンバロを使い分けるな
ど興味深い。
ADW 7466 \2180
ジャン=ピエール・ウェールブローク(1954-):
7つの歌曲/ピアノのためのワルツ第1番-第8番/リルケの詩による《薔薇》
アンゲリカ・ショルノスキ=グラー(メゾ・ソプラノ)、
クラウディア・ショット(ピアノ)
ブリュッセルに生まれベルギー、フランスとドイツで作曲を学んだ現代ベルギ
ーの作曲家の作品集。ロマン派的な作風を持ったリルケやアイヒェンドルフ、
ゲーテなどの詩を題材とした歌曲が代表作として知られている。
ADW 7469 \2180
インドルジフ・フェルト(1925-):フルートと管弦楽のための作品全集
ファンタジア・コンチェルタンテ/コンチェルティーノ/フルート協奏曲
カルロ・ヤンス(フルート)、ダニエル・ブルメンタール(ピアノ)、
ウラディミール・ヴァーレク(指揮)、プラハ放送交響楽団
現在はルクセンブルク音楽院で教授を務めているフルート奏者カルロ・ヤンス。
20世紀チェコの作曲家フェルトのフルート作品がこれだけ集まったアルバムと
しても貴重な1枚。ヴァーレク&プラハ放送響のサポートも頼もしい。ちなみ
に指揮活動も行っているヤンスは指揮者としてカツァリスとの共演も果たして
いる。
ADW 7462 \2180
サントロペのオルガン ――
J・S・バッハ:前奏曲とフーガ ニ長調BWV.532、21のコラール前奏曲より
J・G・ヴァルター:協奏曲
J・パッヘルベル:シャコンヌ へ長調
N・ルベーグ:組曲
ジャン=ピエール・レコウディ(オルガン)
パヴァーヌ・レーベルに多くのオルガン作品の録音を行っているレコウディ。
殉教者聖トロペにちなんで名付けられたフランス南部のサントロペにあるオル
ガンを使用した録音。
ADW 7484 \2180
La vida eu un pasahe-スペイン系ユダヤ人の音楽 ――
A la una yo nasi/Morenika sos/Prelude-La vida es un pasahe I/El
regateo de las kosuegras/Ah, el novio no kere dinero/他 全14曲
ラ・ローザ・エンフローレーゼ
新作「セクレトス・デ・ミ・アルマ」(ADW 7510)を発表したベルギーの声楽
と古楽器によるアンサンブル「ラ・ローザ・エンフローレーゼ」の2枚目となっ
たアルバム。2003年の録音。
<Phaedra>
DDD 92022 2枚組 \4360
フランドルの作曲家による児童と女声合唱のための音楽 ――
ヤン・ヴァンデルロースト:魔法の国のアニーと共に
ヤン・クック:ファゴットの物語
ペーテル・ピーテルス:魔法
クルト・ビッケムベルヒス:青い目のお姫さま
マルティン・ヴァルケ:赤ひげの宝物
ヴィック・ネース:メモリア・ユスティ
パトリツィア・ハート(指揮)、
ロンデルツェールス少年合唱団、
ヨハン・ファン・ボーウェレン(指揮)、
アンサンブル・オクサリス、他
ベルギーのフランドル地方、しかも児童合唱と女声合唱のための作品のみとい
うコンセプトで収録されたユニークな合唱アルバム。吹奏楽作品の大ヒットで
その地位を築いたベルギーの世界的作曲家、ヤン・ヴァンデルローストの合唱
作品も聴き逃せないポイント。(解説書に日本語曲目表記付き)
DDD 292 014 \2180
F・シューベルト:
歌曲集《白鳥の歌》D.957/さすらい人の夜の歌D.768/さすらい人D.489
ドナウの上でD.553/魔王D.328
イシュトヴァン・コヴァチ(バス)、レヴェンテ・ケンデ(ピアノ)
ハンガリー出身のイシュトヴァン・コヴァチは1999年モーツァルト国際コンク
ールで3位入賞を果たし、現在はヨーロッパを中心に世界中で活躍中。同じく
ハンガリー生まれのピアニストであるケンデのサポートがコヴァチの歌声を引
き立たせている。
DDD 292 010 \2180
J・ブラームス:6つの小品Op.118
F・ショパン:ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調Op.35
F・シューベルト:幻想曲ハ長調D.760《さすらい人》
アレキサンダー・レーマン(ピアノ)
アレクサンダー・レーマンはベルギーのコルトレイク出身のピアニスト。1994
年に収録された3作品は新鮮な雰囲気に満ちている。
DDD 392 002 \2180
ポートレート・オヴ・ヘリーズ・ビック・バンド ――
A・コープランド・市民のためのファンファーレ
H・マンシーニ:マンシーニのヴィジョン、ムーン・リヴァー
N・ゴメス:ハイ・ソサイエティ
J・チャタウェイ:サンビータ
E・ガーナー:ミスティ/他 全16曲
ヘリー・リーケンス(指揮)、へリーズ・ビック・バンド
フランダース放送響のホルン奏者リーケンスがリーダーを務める「へリーズ・
ビック・バンド」の結成20年を記念して1993年にリリースされたディスク。
<Etcetera>
KTC 1063 \2180
イギリスの歌曲集 ――
F・ディーリアス:
秘めたる愛、鳥の物語、夜うぐいす、The Homeward Way、ヴェネヴィル、
夕べの声
アイヴァー・ガーニー(1890-1937):
広々とした野原、セバーン川の牧草地、春の願い、歌手たち、墓碑、慰められ
る愚行、パンとさくらんぼ、すべての月夜、サリー・ガーデンを下って、雪、
天国の布、Brown is my Love
イアン・パートリッジ(テノール)、
ジェニファー・パートリッジ(ピアノ)
入手困難状態が続いていたパートリッジによる1980年録音のディーリアス&ガ
ーニー作品集が復活の再発売!イギリスの重鎮が歌う数々の歌曲は現在も全く
色褪せない。
KTC 1330 2枚組 \4360
F・シューベルト:フォルテピアノのための作品集Vol.1
ソナタ第19番ハ短調D.958/2つのスケルツォD.593/ソナタ第15番ハ長調D.840
《レリーク》/同第20番イ長調D.959/同第4番イ短調D.537
ヤン・フェルミューレン(フォルテピアノ)
ソリストとしてだけでなくヴィーラント・クイケンら巨匠たちとアンサンブル
活動を行うなど、現代ベルギーの鍵盤楽器奏者を代表するアーティストである
フェルミューレンによるシリーズがスタート。録音に用いているフォルテピア
ノは、19世紀初頭にウィーンで最も高い評価を受けたナネッテ・シュトライ
ヒャーが1826年に製作した銘器である。
GCD P32102 \2180
ジル・バンショワ(c.1400-1460):
さようなら、とても美しい愛よ/わたしは恋していて楽しいことばかり/喜ん
でいられないだろう/もし恋人が願望を持っていなければ/悪口を言いたい人
をけなすならば/唯一の崇高な悩み/恋人よ、とても甘味な表情/さようなら、
また会うときまで/愛するほどに嫌われて/彼は奴隷になれる/さようなら、
我が愛の喜びよ/J・オケゲム:バンショワの死を悼む挽歌
ビョルン・シュメルツァー(ディレクター)、
アンサンブル・グレインデラヴォア
フランドル楽派の巨匠オケゲムの作品集(GCD P32101)で鮮烈なデビューを果
たした「アンサンブル・グレインデラヴォア」のグロッサ第2弾はオケゲム同
じフランドル楽派の大作曲家ジル・バンショワの世俗作品集。
オケゲムが師と仰いでいたとされるバンショワの世俗作品を次の挑戦に選んで
きたことからも、シュメルツァー&アンサンブル・グレインデラヴォアのフラ
ンドル楽派の音楽へのこだわりと確固たる信念が窺い知れる。
バンショワの美しき旋律の数々は15世紀最高と評されており、数々の旋律の裏
に隠された喜びと哀しみの表現も非常に注目である。
「アンサンブル・グレインデラヴォア」はベルギーの民族音楽学者であり、自
らも演奏に参加しているビョルン・シュメルツァーがディレクターを務めるベ
ルギーのヴォーカル・アンサンブル。
デビュー盤となったオケゲムのミサ・カプト(GCD P32101)での絶妙なハーモ
ニーと研究を重ねた解釈は大きな評価を受け好評を博している。
ちなみにブックレットはシュメルツァー自身の執筆による充実の内容に仕上が
っており、スペインのトップ・デザイナーが手懸け世界最高との評価も受けて
いる斬新なデザインのジャケットは今回も健在!
<Pepperland>
PEP 05029 \2180
G・マーラー:
交響曲第6番イ短調《悲劇的》(ツェムリンスキー編曲によ4手連弾版)
マリアレーナ・フェルナンデス(ピアノ)、
ランコ・マルコヴィチ(ピアノ)
巨大な編成と群を抜く卓越したオーケストレーションによって壮大に繰り広げ
られるマーラーの交響曲第6番「悲劇的」。今回ウィーンを本拠地とするペッ
パーランド・レーベルからリリースされるのは1906年にツェムリンスキーが編
曲を行った「悲劇的」の4手連弾版!2人のピアニストによる連弾版では大編成
の管弦楽による演奏ではなかなか聴き取れない内声部や旋律が鮮明に浮かび上
がってくるなど、次々と新たな発見を実感できるという大きな魅力がある。
インドのボンベイ(現ムンバイ)出身のフェルナンデスとザグレブ出身のマル
コヴィチによるピアノ・デュオはウィーンを拠点として活躍中。このツェムリ
ンスキー編曲による「悲劇的」の4手連弾版を重要なレパートリーとしている
だけに非常にハイレベルな演奏を聴かせてくれている。
「悲劇的」の4手連弾版の録音の存在は数えるほどなだけに、ベーゼンドルファ
ーのコンサート・グランド280を使用して2004年9月に収録された新たな録音は
貴重である。大編成の交響曲に少し食傷気味というマーラー・ファンやピアノ
・ファンなど多くのクラシック・ファンにお聴き頂きたい注目盤の登場!
<Musique En Wallonie>
CYP 3608 \2180
ヨハネス・ティンクトリス(ca.1430-ca.1511):
ミサ・ロム・アルメ/ミサ・シネ・ノミネ第1番
エドワード・ウィッカム(指揮)、クラークス・グループ
15世紀フランドル出身の作曲家であり当時最大の音楽理論家でもあったティン
クトリス。ティンクトリスの著書はルネサンス音楽に関する非常に重要な資料
として知られている。現存している作品は少ないものの、流れるようなポリフォ
ニーと中声部、低声部を重視して書かれた声楽曲はティンクトリスの名声を証
明する見事な作品と言える。オケゲムを筆頭にフランドル楽派の作品のスペシャ
リストであるウィッカム&クラークス・グループの演奏も秀逸。1997年の録音。
CYP 3609 \2180
14世紀のモテットとコンドゥクトゥス ――
Parce virgo/神よ、わたしを救い出し/Benedicta et venerabilis es(モテ
ット第1番)/モテット第2番/サルヴェ・レジナ/モテット第3番/キリエ第11
番(モテット第8番)/キリエ第9番(モテット第10番)/モテット第17番/主
なる神をたたえよ(モテット第18番)/モテット第19番/Ecce jam(モテット
第21番)/モテット第22番/Alleluia ! Letabitur Justus(モテット第27番)
/この日こそ(モテット第29番)
アン・マリー・ドゥシャン(指揮)、
アンサンブル・ヴェナンス・フォルトゥナ
聖ヤコブ教会で演奏されていたとされる未出版、作曲者不明のアルス・アンティ
クワのレパートリーから選ばれた16曲の作品を収録。時代の変遷の狭間に埋も
れてしまった珠玉の作品の数々をアンサンブル・ヴェナンス・フォルトゥナが
神秘的に歌い上げている。1996年の録音。
CYP 3615 \2180
ピエトロ・アントニオ・フィオッコ(1654-1714):
第5旋法によるミサ・コンチェルタータ/サルヴェ・レジナ/レジナ・チェリ/
アルマ・レデンプトリス/アヴェ・レジナ・コエロルム
アントニオ・フローリオ(指揮)、
カペッラ・デ・トゥルキニ、ナミュール室内合唱団
17世紀ヴェネツィアで生まれベルギーのブリュッセルへと活躍の場を移したピ
エトロ・アントニオ・フィオッコは、後にベルギー音楽に多大な貢献を果たす
フィオッコ兄弟の父でもある。イタリア・バロックのスペシャリストであるカ
ペッラ・デ・トゥルキニと、ワロン地方のナミュール室内合唱団のコンビが質
の高い演奏を展開。1999年の録音。
CYP 3610 \2180
ヨゼフ・ヨンゲン(1873-1953):
ピアノ協奏曲Op.127/ハープ協奏曲Op.129/パッサカリアとジーグOp.90
エドゥアルド・デル・プエヨ(ピアノ)、ミレイユ・フロール(ハープ)、
フェルナン・キネ(指揮)、
ベルギー国立管弦楽団、リエージュ管弦楽団
近代ベルギーを代表する作曲家の1人として日本でも再評価の著しいヨンゲン
の協奏曲集。ピアニストにはベルギーを活躍の場に選んだ隠れた達人プエヨ、
オーケストラにはキネがタクトを振るうベルギー国立管とリエージュ管を起用
するなど素晴らしい陣容が整っている。録音は1962年-1964年と少々古めだが、
強力な演奏者陣の演奏による貴重な録音の価値は計り知れない。
CYP 3611 \2180
ダニエル・ダニエリス(1635-1696):ウプサラのモテット(全11曲)
クリストフ・ルセ(オルガン&チェンバロ)、
ステファニー・レヴィダ(ソプラノ)、
フランソワーズ・マセ(ソプラノ)、
ジャン=フランソワ・ノヴェリ(テノール)、
ジェローム・コレアス(バリトン)、他
リエージュ近郊のヴィゼに生まれたダニエル・ダニエリスはリエージュ大聖堂
のオルガニスト、ギュストロの宮廷楽長、そしてヴァンヌ大聖堂の音楽監督な
どを歴任した作曲家兼オルガン奏者である。
<Pavane>
ADW 7510 \2180
セクレトス・デ・ミ・アルマ-スペイン系ユダヤ人の音楽 ――
Alta va/Una pastora yo ami/Gerineldo/Sekretos de mi vida/A la nana
y a la buba/Il bastidor/Ay mancebo/Durme kerido ijiko/Avrish me
galanika/La roza enflorese/La serena/Sekretos de mi alma/Grabar
los suenos de mi alma
ラ・ローザ・エンフローレーゼ
「ラ・ローザ・エンフローゼ」は、スペイン系ユダヤ人「セファルディ」の伝
統音楽の中でも特に名作と言われる「La Roza Enflorese」をグループ名のルー
ツとするベルギーの声楽と古楽器によるアンサンブル。「ラ・ローザ・エンフ
ローゼ」にとって3枚目となるセファルディの伝統音楽集でもこれまで以上に
儚く物悲しい旋律が聴き手の心に響き渡ることだろう。
ADW 7512 \2180
F・ショパン:
ピアノ三重奏曲ト短調Op.8/チェロ・ソナタ ト短調Op.65/夜想曲
トリオ・ポルティチ〔ダミアン・パルドン(ヴァイオリン)、ルク・トーテン
(チェロ)、ステファネ・デ・メイ(ピアノ)〕
トリオ・ポルティチは、ルクセンブルク・フィルのヴァイオリン奏者を務める
パルドン、フランダース放送管のソロ・チェロ奏者トーテン、コルトーの教え
を受け継ぐデ・メイというベルギーの強力トリオ。クラシック界で抜群の勢い
を見せるベネルクス三国の実力を実感させられる見事な演奏である。
ADW 7474 \2180
申し分のない紳士-バロック時代のリコーダー作品集 ――
J・ショア:ショア氏のトランペット・チューン
G・ビンガム:マーチ
H・パーセル:Sybell
M・ロック:組曲第8番
W・バード:アルマンド、ロウランド、ヴォルタ
J・ファン・エイク:道化師
A・パーチャム:ソナタ/他 全14曲
パトリック・デネッカー(リコーダー)、
ギィ・ペンソン(チェンバロ)
ベルギー有数のリコーダー奏者デネッカーがソプラノ、アルト、テナーの計5種
類のリコーダーを駆使してバラエティに富みながらも音楽性の豊かな演奏を披
露。伴奏のペンソンもクリス・マーネによる2台のチェンバロを使い分けるな
ど興味深い。
ADW 7466 \2180
ジャン=ピエール・ウェールブローク(1954-):
7つの歌曲/ピアノのためのワルツ第1番-第8番/リルケの詩による《薔薇》
アンゲリカ・ショルノスキ=グラー(メゾ・ソプラノ)、
クラウディア・ショット(ピアノ)
ブリュッセルに生まれベルギー、フランスとドイツで作曲を学んだ現代ベルギ
ーの作曲家の作品集。ロマン派的な作風を持ったリルケやアイヒェンドルフ、
ゲーテなどの詩を題材とした歌曲が代表作として知られている。
ADW 7469 \2180
インドルジフ・フェルト(1925-):フルートと管弦楽のための作品全集
ファンタジア・コンチェルタンテ/コンチェルティーノ/フルート協奏曲
カルロ・ヤンス(フルート)、ダニエル・ブルメンタール(ピアノ)、
ウラディミール・ヴァーレク(指揮)、プラハ放送交響楽団
現在はルクセンブルク音楽院で教授を務めているフルート奏者カルロ・ヤンス。
20世紀チェコの作曲家フェルトのフルート作品がこれだけ集まったアルバムと
しても貴重な1枚。ヴァーレク&プラハ放送響のサポートも頼もしい。ちなみ
に指揮活動も行っているヤンスは指揮者としてカツァリスとの共演も果たして
いる。
ADW 7462 \2180
サントロペのオルガン ――
J・S・バッハ:前奏曲とフーガ ニ長調BWV.532、21のコラール前奏曲より
J・G・ヴァルター:協奏曲
J・パッヘルベル:シャコンヌ へ長調
N・ルベーグ:組曲
ジャン=ピエール・レコウディ(オルガン)
パヴァーヌ・レーベルに多くのオルガン作品の録音を行っているレコウディ。
殉教者聖トロペにちなんで名付けられたフランス南部のサントロペにあるオル
ガンを使用した録音。
ADW 7484 \2180
La vida eu un pasahe-スペイン系ユダヤ人の音楽 ――
A la una yo nasi/Morenika sos/Prelude-La vida es un pasahe I/El
regateo de las kosuegras/Ah, el novio no kere dinero/他 全14曲
ラ・ローザ・エンフローレーゼ
新作「セクレトス・デ・ミ・アルマ」(ADW 7510)を発表したベルギーの声楽
と古楽器によるアンサンブル「ラ・ローザ・エンフローレーゼ」の2枚目となっ
たアルバム。2003年の録音。
<Phaedra>
DDD 92022 2枚組 \4360
フランドルの作曲家による児童と女声合唱のための音楽 ――
ヤン・ヴァンデルロースト:魔法の国のアニーと共に
ヤン・クック:ファゴットの物語
ペーテル・ピーテルス:魔法
クルト・ビッケムベルヒス:青い目のお姫さま
マルティン・ヴァルケ:赤ひげの宝物
ヴィック・ネース:メモリア・ユスティ
パトリツィア・ハート(指揮)、
ロンデルツェールス少年合唱団、
ヨハン・ファン・ボーウェレン(指揮)、
アンサンブル・オクサリス、他
ベルギーのフランドル地方、しかも児童合唱と女声合唱のための作品のみとい
うコンセプトで収録されたユニークな合唱アルバム。吹奏楽作品の大ヒットで
その地位を築いたベルギーの世界的作曲家、ヤン・ヴァンデルローストの合唱
作品も聴き逃せないポイント。(解説書に日本語曲目表記付き)
DDD 292 014 \2180
F・シューベルト:
歌曲集《白鳥の歌》D.957/さすらい人の夜の歌D.768/さすらい人D.489
ドナウの上でD.553/魔王D.328
イシュトヴァン・コヴァチ(バス)、レヴェンテ・ケンデ(ピアノ)
ハンガリー出身のイシュトヴァン・コヴァチは1999年モーツァルト国際コンク
ールで3位入賞を果たし、現在はヨーロッパを中心に世界中で活躍中。同じく
ハンガリー生まれのピアニストであるケンデのサポートがコヴァチの歌声を引
き立たせている。
DDD 292 010 \2180
J・ブラームス:6つの小品Op.118
F・ショパン:ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調Op.35
F・シューベルト:幻想曲ハ長調D.760《さすらい人》
アレキサンダー・レーマン(ピアノ)
アレクサンダー・レーマンはベルギーのコルトレイク出身のピアニスト。1994
年に収録された3作品は新鮮な雰囲気に満ちている。
DDD 392 002 \2180
ポートレート・オヴ・ヘリーズ・ビック・バンド ――
A・コープランド・市民のためのファンファーレ
H・マンシーニ:マンシーニのヴィジョン、ムーン・リヴァー
N・ゴメス:ハイ・ソサイエティ
J・チャタウェイ:サンビータ
E・ガーナー:ミスティ/他 全16曲
ヘリー・リーケンス(指揮)、へリーズ・ビック・バンド
フランダース放送響のホルン奏者リーケンスがリーダーを務める「へリーズ・
ビック・バンド」の結成20年を記念して1993年にリリースされたディスク。
<Etcetera>
KTC 1063 \2180
イギリスの歌曲集 ――
F・ディーリアス:
秘めたる愛、鳥の物語、夜うぐいす、The Homeward Way、ヴェネヴィル、
夕べの声
アイヴァー・ガーニー(1890-1937):
広々とした野原、セバーン川の牧草地、春の願い、歌手たち、墓碑、慰められ
る愚行、パンとさくらんぼ、すべての月夜、サリー・ガーデンを下って、雪、
天国の布、Brown is my Love
イアン・パートリッジ(テノール)、
ジェニファー・パートリッジ(ピアノ)
入手困難状態が続いていたパートリッジによる1980年録音のディーリアス&ガ
ーニー作品集が復活の再発売!イギリスの重鎮が歌う数々の歌曲は現在も全く
色褪せない。
KTC 1330 2枚組 \4360
F・シューベルト:フォルテピアノのための作品集Vol.1
ソナタ第19番ハ短調D.958/2つのスケルツォD.593/ソナタ第15番ハ長調D.840
《レリーク》/同第20番イ長調D.959/同第4番イ短調D.537
ヤン・フェルミューレン(フォルテピアノ)
ソリストとしてだけでなくヴィーラント・クイケンら巨匠たちとアンサンブル
活動を行うなど、現代ベルギーの鍵盤楽器奏者を代表するアーティストである
フェルミューレンによるシリーズがスタート。録音に用いているフォルテピア
ノは、19世紀初頭にウィーンで最も高い評価を受けたナネッテ・シュトライ
ヒャーが1826年に製作した銘器である。