マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

にこみとたたみ似てるよな

2012-07-23 14:58:35 | 


私は似てると思うんだな、にこみとたたみ。

いつもたたみ屋の看板を見て、にこみを想像してたから。

よく見りゃ、たたみという文字の中ににこみが入ってる。







以前から佇まいが気にいってた、烏丸、綾小路の角店。

かつて、ここは床屋だったという。





店先を撮ってると、ひょいと女性に先を越される。

お連れさんぢゃないよ。

外側はそのままに、中はカウンターで一杯やれる店になっている。

こういうのがいいんだ、新しいのに建て替えるばかりが能ぢゃない。







つめビを一杯頂いて。  ふ~ん、ポテトサラダがあるんだ。

いただきましょう。







あたしゃ、某雑誌の企画で、自称ポテサラ評論家を名乗ったことさえある、

ポテトサラダlove人間。

腹が張るのだけ気にしなければ、こんないい肴はないと思っている。

ここのはシンプル。芋と玉葱のみ。350円

昔、祖師谷大蔵の駅すぐに、こんな感じのポテサラの名店があった。
(たぶん、もうない)







ミノポン酢 650円

貝柱のような、シャクシャクした食感がまことに軽快。

内臓だなんて、目隠しすればわからない。

一つ一つの所作が丁寧である。

ご主人と親しく話させてもらったが、酒が過ぎて見事に憶えていない。







「にこみ屋鈴や」なんだから、煮込みはいっておかねばならない。

もつ煮込み 600円

和辛子をつけて・・・ああ、こいつはよござんすな。

煮込みにはちがいないが、醤油と味噌でグラグラ炊いて、一味ぶっかけて

鼻摘まんで全力疾走して酔うような、戦後闇市的煮込みにあらず。

やっぱり、京都の煮込みになっているところがいい感じだ。







こっちは、すじ煮込み600円

仕込みもちゃんと手がかかっている。

この仕事のペースが乱れるほど客は来てはいけない。

かつて床屋に集まった連中が、そのまんまここのカウンターで静かに一杯・・・

と、いければいいが、はたして御存命の方がいるかどうか。

女性たちが煮込みで一杯やってる。

それを眺めながら飲むのも、悪い気がしない。






すじ焼きなどもあり、豆腐に煮抜きのおでんなんてのもある。

BGMなんぞないのが気がきいている。

そう、静かにやりたいねぇ。

静けさの中にいると、どこからかかつての顔剃りカミソリを砥ぐ音が

シャッシャッと聴こえてきたりするもんだ。