青空に 渋柿たわわ 哀しけれ
風もなく、日差しも暖かだったので、久しぶりに愛犬のパールを黒目川遊歩道に連れ出した。
ほぼ1カ月ぶり、懐かしかったのか、立ち止まってはあちこち匂を嗅ぎまわっている。
その帰り道。
とある空き地にたわわに実を付けた柿の木が。
今どき、こんなに実をつけたままなのは、きっと渋柿なのだろう。
折からの朝日を浴びて柿の実は、まぶしく黄金色に輝いている。
バックの青空とたわわに色づいた柿の実のコントラストが実に絶妙で、しばし見とれる。
同時に、一生懸命輝いているのだが、渋柿故に誰からも見向きもされず、後は鳥のエサになってしまうのを待つばかりの渋柿の運命(さだめ)に柄にもなく、哀れさを覚えた次第である。