5月14日土曜日。阪急京都線のダイヤ改正で快速特急が1日4往復梅田~河原町間にデビューした。京とれいん使用の快速特急だ。これまで京とれいんは梅田~嵐山間で運転されてきたが、改正後は土休日に梅田~河原町間で定期的に運転される。気になるのは今後梅田~嵐山間に京とれいんが乗り入れないのかということだ。6354F1編成だけでは梅田~河原町間と梅田~嵐山間を掛け持つことはできない。今後、京とれいんは梅田~河原町間に専念して、嵐山方面へは直通特急や快速特急がそれを補うことになるのだろう。6351Fが休車状態なので、これが復帰するか、あるいはこれを京とれいんの2編成目に改造すれば、梅田~嵐山間でも京とれいんの運転が可能になる。京とれいんの運転は現在よりも拡大することもないだろうし、その必要性も小さいので、梅田~河原町間の運転は現状維持でよい。ただ、現在の車両要員を考えると行楽シーズンの目玉列車の設定が必要だ。それには京とれいんは打ってつけの存在である。梅田~嵐山間にも京とれいんを運転するために6351Fも京とれいんに改造するのが得策と言える。ファン心理だけで言うと6351Fは6300系の原型を残した唯一の編成なので、これはこのまま残して臨時列車に運用してほしいという気持ちもある。
5月1日日曜日。新八代でSL人吉とボーナスにEF81-301貨物を撮影して、新八代から在来線で熊本まで移動。817系2連で新八代発車時点ではまだ空いていたが、熊本に近づくにつれて混雑していった。高校生の姿が多いが、都市圏だけに買い物客風の乗客も多い。熊本駅に到着と同時に大雨が降ってきた。新八代あたりまでは小康状態という言葉が当てはまるような天候だったが、ここへ来て空も堪え切れず雨が降り出したという感じだ。ここから先の行程は、主に新幹線の各駅を在来線を中心に利用して探訪するので、雨が降ってもそれほど大勢には影響はない。もっとも新玉名、新大牟田近辺では歩いてみる計
画を立てていたので、大雨は勘弁してほしいところだ。熊本駅で一旦降りて、早い昼食を駅ナカの吉野家で取り、入場券を買って新幹線ホームへと向かう。新幹線改札は立派だが、在来線との乗り換え改札は小さくてわかりにくい。しかもメインの東口からはかなり離れており少し不便だ。この辺りは在来線の高架化が予定されているので、その竣工を待たなければ不便は解消されそうにない。
在来線乗り換え口から新幹線改札内に入るとコンコースに厳つい風神雷神像が出迎 えてくれる。厳つい守り神に見守られ、熊本駅は鹿児島中央と並んで九州新幹線の根幹をなす駅となる。熊本駅のみならず九州新幹線の守り神となって欲しいものだ。広いコンコースを抜けてエスカレータでホームへと上がる。結構長いエスカレータだ。ホームに上がると特徴ある屋根とさらに特徴的な照明が出迎えてくれる。吹き抜け風のドーム屋根に、照明はこれまでの駅の照明の概念を覆すような照明が付けられている。昼間ながらも悪天候のため外は暗めだが、ホームは外からの光もうまく取り込んでいるが、意外に明るい。この照明で夜がどうなるのか見てみたい気はするが、残念ながら今回は夜の熊本駅は見られない。ホームは見物客も多いが、上りホームは博多や大阪方面に戻る人で賑わっていた。ホームにあるベンチは柱に円形に配置されており、特徴的だ。若干狭さも感じるホームだが、利用者
数を考えればこんなものなのだろうか。おそらく利用者が集中する上りホームは混雑時には列が一杯になるに違いない。新幹線とは言え、最近はコストダウンが優先されがちで、かつてのような贅沢な造りにはできないだろうが、主要駅だけでももう少し余裕のある造りにした方が良いような気がする。
それにしても列車はひっきりなしに出入りしている。さすが熊本までは毎時4本運転されているだけのことはある。エル特急どころか京阪神の新快速並みの運転頻度だ。同じ新規開業の新幹線でもこれだけの本数を運転しているのは九州新幹線だけだ。東北新幹線などは毎時1~2本が限界のようで、北陸新幹線なども毎時2本程度の運転となるだろう。それだけ九州新幹線の沿線人口が多く、利用者も多いということなのだろう。これまでJR九州の顔として張ってきた博多~鹿児島中央間だけにJRの意気込みというのも他とは違うとも言えるのではないかと思う。