鹿児島駅前にて顔を並べる7000形ユートラム2
4月30日土曜日。JR日豊線で鹿児島に到着。留置線にあった485系レッドエクスプレスを障害物の合間から撮影して改札を出た。ここからJRとはしばし別れて鹿児島市電の旅を楽しむ。九州満喫きっぷは鹿児島市電にも乗れるのでJRだけでなく私鉄の乗り潰しをする人には非常に有効な切符である。鹿児島市電も以前に乗り潰しているが、夕方にとりあえず乗っただけだったので、今回は乗り直しである。とりあえず停まっていたユートラム2の郡元行きに乗車する。鹿児島中央駅を経由しない電車と思って乗ったが、鹿児島中央を経由したので少々驚いた。少し計画が狂ったが、終始電車は空き加減のまま終点の郡元に着いた。鹿児島の中心地は言わずと知れた天文館だが、鹿児島駅前からはともかく鹿児島中央からは逆方向になるのでそれほど電車は混雑しなかったものと思われる。鹿児島駅前からは電車が2系統あり頻発しているので、混雑は少なかったのだろう。
低床車のユートラムとMADE IN JR九州の2120形
郡元にてしばし撮影。同停留所で折り返す電車も多く、3方向から電車が集まってくるので見ていて面白い。路面電車に乗ると古い電車が多い路線が多いが、鹿児島市電は比較的新しい車両が集まっている感がある。ユートラムと呼ばれる低床車も徐々に数を増やしてきているようでよく目にした。郡元からは路面を離れて俗に言う鉄道線を走り谷山を目指す。谷山行きも都会から郊外へ向かう電車にしては結構乗っていた。終点の谷山まで乗り通す人も多く、JRに対して運行本数、運賃で市電が優位に立っていることがよくわかる。最もそれ以上に道路交通が幅を利かしていることは言うまでもない。
谷山は以前来た時は陽が落ちた後で、JR谷山まで結構歩いた記憶があるが、陽のある中で見ると鹿児島駅前同様ドーム型の停留所で、その横をJR指宿枕崎線が走るシチュエーションになっていることに気づく。以前はJRの線路とは反対の道路を歩いてJR谷山に向かったので遠く感じたのかもしれない。また、近くてもJRの運転本数が少ないので、次の列車を逃してはえらいことになると思いながら歩いたからかもしれない。
谷山からは次の電車で折り返す。今度は郡元から交通局前を経由する系統を選んで乗ったので誤乗はない。谷山から結構な乗りで、途中利用者をどんどん増やしていき、郡元に着く頃には立ち客がたくさん出ていた。郡 元での乗り換えは意外に少なく、逆に利用者を増やして出発する。やはり遠方からの人にはメジャーであっても地元民には鹿児島中央駅はまだまだ中心地とは言えないところなのだろう。高見馬場で先ほど乗ってきた路線と合流する。ここで下車する。ほとんどの人がこの先の天文館まで向かうため降りるのに苦労する。高見馬場からは歩いて鹿児島中央駅を目指す。12時57分のさくらまで十分時間があるので、市電撮影をしながら鹿児島中央へ向かうことにしたのである。途中大久保利通の銅像があったので、敬意を払い撮影。市電撮影をしながらのつもりだったが、なかなか電車が来ずに高見馬場付近で撮った以外は2~3枚程度しかない。エアポケットにはまったようだ。鹿児島中央駅前でお決まりの観覧車バックの画を1枚撮って、鹿児島市電のミニトリップを終了した。列車まで時間があるのに急いで鹿児島中央駅へ向かった。田舎者なので、長距離移動の際は余裕がなければ気が済まない質なのである。しかし、それが仇になって一つ重大なことを忘れてしまった。鹿児島の土産物を買って、意気揚々の新幹線ホームに上がり、シコタマ新幹線の画を撮りまくっていたが、前日に撮り損ねた指宿のたまて箱の撮影をすっかり忘れていたのである。この日のホテルに入ってから気づいたのだから余計に質が悪い。逆に思いださなければよかったとさえ思うほど悔んでいる。こうなれば西大山再訪とくま川鉄道乗り直しとセットで鹿児島を再訪するしかない…と都合のよい決意を表明して鹿児島の旅を締めくくる。~以降熊本編に続く~