「あさイチ」に、元厚労省事務次官の村木さんが登場した。なんでこんな、面白い、楽しい、そして、家族問題や、政治問題や官僚問題や、多くの課題を語れる人を、マスコミがとりあげなかったのか、これは、怠慢である。
新鮮な話が飛び出すのは、当然だが、人間としての村木さん自身、そして、それを支えたご家族、多くの支援した人々。なにより、肩の力のまったくはいっていない、ニコニコ笑っている普通のおばさんにしかみえない、気さくな方だが、話される内容には、いちいち感心する。
ご本人は、人見知りで、テレビにでるのは、気が進まないと思っていたと言われるが、瀬戸内寂聴さんに、出ろ出ろと言われて、出演したという。
まさに、このような人こそ、テレビに出るべきである。多発する公務員の不祥事の問題一つとっても、解決手段が具体的になるだろうし、安倍内閣など、真っ青になるような提案がでた。
行政の中味を、明らかにするという姿勢である。密室だからこそ、真面目な公務員がへんなことをさせられるわけで、そのポイントをずばりついている。
そして、拘留中の読書のことにも、感心した。本から学ばれたこと、気が楽になったこと、そして、自分のおかれている状況を、きちんと、自分のなかで、こたえをみつけだし、全くぶれない堂々とした普通の生活態度に、誰もが学ぶべき、あたりまえの賢さを知った。検察官の証拠改竄事件まであったこのできごとで、普通人の賢さこそ、世の中をかえる力であることを感じさせてくれた。
マスコミが、とりあげなければならない、多くの使命がある。その使命をはたしていくために、村木さんは、得がたい人材であることが明らかである。
NHKは、いい仕事をした。受信料は無駄ではなかった。