時は、常に前へ進み、後戻りすることはないが、日常生活は、毎日が判で押したように同じに感じられることがある。そのなかでも、昨日とは違う今日であり、今日は新しい今日である。
健康問題は、とりわけ家族のなかでは、大きなくらしの変化をもたらす。昨日まで、あたりまえだった、ペースは二度と戻らないものとなり、なまの記憶は鮮明ながら、もはや決してもどることのない過去となる。
今日からは、前提がかわり、条件がかわり、その中での、暮らしとなる。変わらぬやるべきことと、新たに、加わったやるべきこと、もうやれなくなったこと、やらないでもすむこと、これらが、交錯しながら、新しい展開の生活が始まる。
周囲の人間関係も変わるだろう。今まで、疎遠だったものとの関係、近づかざるを得ない関係へと変化する。利己主義的な動きを示していたものの、これが、新しい条件のなかで、どう変化していくのか。
どうリードして、このなかで、お互いの成長の糧としていくか。よく考えながら、新しい展開を推進していくのみだ。