いろんな理由で、人は合い争う。相対的な利害関係の中で、ルールを盾にして、自分の見解を隠し、アドバイスできる立場にあって、誤りが明らかであっても、指摘しない。そして、その誤りの結果によって、生じた、あれこれの対処については、きちんとアドバイスする。
それは、「職務」だからだ。このあとのカバーの方が、たいへん手間で、明らかに、最初の選択誤りを、アドバイスする方が、合理的と思うのだが、それは、自分の職分を超えるとして、周辺のマニュアルを読み上げたりする。しかし、小生の方にも、もちろん問題があった。
考えれば判断できることを、半ば放棄して、相手のアドバイスを受け入れる態勢に傾きすぎていたのである。この選択の判断は、あなたがしなければならない、とせまられて、そのとき正しい選択ができなかった。時間が経つにつれて、相手の慇懃さが腹立たしい。
少し考えれば、何ということなく、小生にも、判断は充分可能であった。頼る姿勢が、こういう判断ミスを起こしたのである。ここさえ、クリヤすれば、そのあとの、関連するすべての仕事は、完成していたのであるが、有り得ない選択をしたばかりに、月曜にならないと、対応できないこととなった。
こういう事態になることは、そのアドバイザーは知悉していたようである。念の為に、直後もう一度、同じセクションに連絡したところ、違うアドバイザーは、二度にわたって、電話を中断し、なんとか修復を計るべく動いてくれたが、コンピュータのやりとりで、「確定」した以上は、修復不可能として、手段がないことを確認したのみであった。だが、明らかに小生への同情の気持ちが伝わってきた。
自分たちの仲間に、ルールオンリーのモンスターがいることに、気付いた様子であった。