猫の耳に、できものができて、治らない。動物病院で薬をもらって、耳にいれる。これしか方法がないので、そうしている。症状が、薬をさせば、若干効果があって、少しましになる。ただ、完治は難しいといわれていて、事態の推移はそのとおりである。
かなりの抵抗を受けるので、薬をさすときは、夫婦で共同作戦をとる。そうすると、猫は、こちらの様子をみていて、いよいよくるか、という具合の目の色となって、気取られると、簡単に逃げられてしまう。
従って、油断しているときに、サッとつかまえて、事に及ぶこととなる。最近は捕まってしまえば、覚悟して、あまり暴れたりはしないが、二人で話して、「薬をさそうか」てなことになったとき、二人が、薬の箱などに注意をむける様子を察知するときの様子は、まことに迷惑そうで、言葉がわかるのか、と思うほどである。
多分は、当方の態度で気づくのだろうが、このやりとりのとき、同じ生き物としての共通感を感じる。不思議なものである。