ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『極道の妻たち 情炎』

2005-03-12 12:01:36 | 新作映画
------「ごくつま」?土曜の朝から話す映画と思えないにゃあ。
「先週は、予定の本数観られなかったからね。
試写状に<最終>と記されている映画から優先したんだ」

------このシリーズ、99年に一回終わったと思ったけど?
「岩下志麻=五社英雄に始まる10本だね。
その間に十朱幸代と三田佳子が1本ずつで、岩下が8本。
でもすぐに高島礼子=関本郁夫で復活。
製作が東映ビデオに変わったし、
ビデオサイドからの要求が高かったんじゃないかな。
でも今回は4年ぶりの登場。
しばらく作られてなかったんだ。
監督も久しぶりの東映社員監督として注目を集めた
『新仁義なき戦い・謀殺』の橋本一。
クライマックスの<極妻>二人の殴り込みシーンは、これまでになく凄惨。
アクションに添って流れる血しぶきも凄まじい」

-----二人って、今回高島と行動を共にする<極妻>は?
「いま話題の杉本彩だね。銃剣装着の拳銃を手にする。
ダンサーでもある杉本彩がリードを取って高島と踊るシーンが挿れられてたり、
杉本が登場すると、音楽で盛り上げるなど、
演出的にも彼女が目立つようになっていて、少し高島がかわいそうだったな。
さらには杉本と『花と蛇』で共演した未向(みさき)も<極妻>役で出演。
そればかりか、もっともこの手の映画からはほど遠いイメージの前田愛までが、
白刃を手にするんだから驚きだ」

------でも内容的に目新しさはなさそう。
「うん。基本ラインはそんなには変わらない。
ヒロイン・波美子(高島)の夫で菅沼組の初代組長から
二代目に指名された若者頭・西郷龍二が殺されてしまう。
その裏に陰謀の匂いをかぎ取った彼女は
二代目決定を急ぐ組の動きに逆らう。
そんな中、病床にある組長が
跡目に龍二の弟・恭平(山田純大)を指名したことから、
またまた血なまぐさいことになるってわけだ」

------ふうん。杉本彩はどんな役。
「組が二代目に担ごうとしているのが新しい若者頭・河本(保坂尚輝)。
子ども二人を連れ子とする組長の娘(未向)と結婚している。
ところが実は彼は5年前に韓国から海を渡ってきた男。
故国には自分の罪をかぶって刑務所に入った妻がいた。
それが杉本彩演じる白英玉だったというわけさ」

-------韓国から渡って5年で親分にはムリがない?
「そうなんだけどね。この映画は元々<嘘>の上に成り立つ美学だから。
いつもクライマックスで<極妻>は斬りまくるけど、
いつ彼女はあんなに殺陣が上手くなったのか?
あれだけ斬ったら血糊べた~っで次が斬れないとも思うしね。
ま、そんなことも含めて
これは形を変えて生き残った<東映任侠路線>だと思うな」

-------だれかめぼしい役者はいた?
「なぜか異様に痩せている保坂尚輝の複雑なキャラクター作り。
彼は最後思わぬ行動に出て場をさらう。
和製ターミネーター、こと松重豊もあいかわらずの強面で存在感抜群。
あとは前田愛の義父母に扮する六平直政と深浦加奈子の夫婦役。
これって普通は考えつかない顔合わせ。
でもその演技の掛け合いは相乗効果を引き出し、けっこう見応えあったよ」。


      (byえいwithフォーン)

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これ、観たいです。 (あかん隊)
2005-03-12 15:59:16
極道ものは、大好きで、学生のころから「ひとりで」よく観にいきました。だって、女の子(当時)で、そういう映画に一緒にいってくれる人はいなかったし、ボーイフレンドでは、「こんな映画観るの!」とか言われそうでしたから。

菅原文太や田中邦衛なんか大好きでした。

広島弁にはまっていたこともあったな~。

楽しみです。
返信する
TB有り難う御座います (MON)
2005-03-13 09:23:14
迫力有りますよね~。

とても楽しみです!
返信する
>あかん隊さん (えい)
2005-03-13 11:30:19
こんにちは。

菅原文太、田中邦衛、広島弁.....といえば

これは『仁義なき戦い』。

東映のヤクザ映画でも実録路線の方ですね。

かつて社員旅行があった頃、

行き帰りのバスで全5作をビデオで流したことがあり、

みんな釘付けでした。
返信する
>MONさん (えい)
2005-03-13 11:33:01
はじめまして。

コメント&TB ありがとうございます。

近々『花と蛇2・パリ、静子』も書きます。

こちらは見世物映画だった前作と違って、大官能映画です。

特に杉本彩と遠藤憲一との絡みが凄まじいです。
返信する
TBありがとうございます (映画 *日和)
2005-03-29 00:28:29
『極妻』本編前のCMで『花と蛇2・パリ、静子』のダイジェストを見ました。 

ほんとに大官能映画ですね。。。

返信する
ダイジェスト (えい)
2005-03-30 00:20:28
>映画 *日和さん



そのダイジェストは

石井隆監督が自ら作ったヴァージョンだと思います。

けっこう、きてますよね。
返信する

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