※ネタばれ注:一部、映画の核に触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。
(原題:Duplicity)
-----この映画ってジュリア・ロバーツの復活作ニャんでしょ。
でも、全米であまり成績が芳しくなかったとか?
「うん。それも分からないでもないなあ。
ちょっと凝りすぎなんだ。
いわゆる男と女スパイの諜報合戦なんだけど、
それぞれがだまそうとしている相手が多すぎる上に、
映画そのものが観客までだまそうとしている。
そうとうに頭をフル回転にしなければ付いていけないから、
多くの人の納得を得るには難しかったんだと思うよ」
----ロバーツの相手役はクライヴ・オーウェンだっけ。
彼、最近よく出るよね。
「そうだね。
彼がジェームズ・ボンドをやらなかったのは、
少しでも多くの映画に出たかったからではないか、と思いたくなるほど。
いや、それとも出なかったから暇になったのか、
う~ん、どっちなんだろう
----ところで、具体的にはどういうお話ニャの?
「B&R社のハワード(トム・ウィルキンソン)とエクイクロム社のディック(ポール・ジアマッティ)は、
日頃から双方を敵対視しているライバル会社の社長。
B&R社は最高機密を守るために、
エクイクロム社は“新製品”の情報をつかむために、
ライバル会社に産業スパイを潜入させようと目論む。
ハワードが雇ったのは元CIAのクレア(ジュリア・ロバーツ)、
ディックが雇ったのは元MI6のレイ(クライヴ・オーウェン)。
ところがクレアはエクイクロム社の二重スパイ。
しかも、かつてクレアはレイを色香でだまし、
そのためレイはMI6を去ったという過去がある。
クレアにとって、レイはもっとも会いたくなかったい相手。
一方のレイにとっては、クレアはずっと探し求めていた相手。
さあ、はたしてふたりは
同じエクロイム社のスパイとして、
うまくやっていけるのか?
――――というのは、表向きの物語で、
このふたりが実は裏で組んでいて、
大金を横取りしようとしていたことが
時制を分解した過去のシーンの挿入により
次第に観客に分かってくるという仕組み」
----でも、そんな因縁があるんだったら
ふたりは仕事がやれないんじゃニャいの?
「そういうこと。
映画は、ふたりがほんとうにお互いを信用しているのか、
レイと同じく観客も
『はて、どっちだろう?』と考えてしまう」
----ニャるほど。だから“スパイはスパイに嘘をつく”か。
それじゃあ
観ていて、こんがらがるのも分からないでもないニャあ。
「そういう心理合戦をストレートに描いてくれればいいんだけど、
映画は、まだまだ二重にも三重にも仕掛けが作ってあるから、
観ていて次第に疲れてくるんだ。
『分かった分かった。もういいよ』って感じ。
そのため、あっと驚くはずのどんでん返しも、
『う~ん。ここまでくればそれもありかもね』になっちゃう。
でもこういう映画、好きな人は好きかも。
冒頭近く、
まったく同じセリフのやり取りが
異なる国、異なる時間の中で二回繰り返されて
『いったい何が起こったのだろう?』と思ってしまう。
そこで迷路にハマってしまうか、
『おっ、やるじゃない!』と思うかが、
この映画にノレるか否かの分かれ目かもね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「フォーンは分からなくなったら、すぐ寝ちゃうのニャ」
※目を凝らしてしっかり観るのだ度
お花屋さん母の日には ブーケ、アレンジメントを…
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☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はアメリカ・オフィシャル(壁紙ダウンロードサイト)より。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。
(原題:Duplicity)
-----この映画ってジュリア・ロバーツの復活作ニャんでしょ。
でも、全米であまり成績が芳しくなかったとか?
「うん。それも分からないでもないなあ。
ちょっと凝りすぎなんだ。
いわゆる男と女スパイの諜報合戦なんだけど、
それぞれがだまそうとしている相手が多すぎる上に、
映画そのものが観客までだまそうとしている。
そうとうに頭をフル回転にしなければ付いていけないから、
多くの人の納得を得るには難しかったんだと思うよ」
----ロバーツの相手役はクライヴ・オーウェンだっけ。
彼、最近よく出るよね。
「そうだね。
彼がジェームズ・ボンドをやらなかったのは、
少しでも多くの映画に出たかったからではないか、と思いたくなるほど。
いや、それとも出なかったから暇になったのか、
う~ん、どっちなんだろう
----ところで、具体的にはどういうお話ニャの?
「B&R社のハワード(トム・ウィルキンソン)とエクイクロム社のディック(ポール・ジアマッティ)は、
日頃から双方を敵対視しているライバル会社の社長。
B&R社は最高機密を守るために、
エクイクロム社は“新製品”の情報をつかむために、
ライバル会社に産業スパイを潜入させようと目論む。
ハワードが雇ったのは元CIAのクレア(ジュリア・ロバーツ)、
ディックが雇ったのは元MI6のレイ(クライヴ・オーウェン)。
ところがクレアはエクイクロム社の二重スパイ。
しかも、かつてクレアはレイを色香でだまし、
そのためレイはMI6を去ったという過去がある。
クレアにとって、レイはもっとも会いたくなかったい相手。
一方のレイにとっては、クレアはずっと探し求めていた相手。
さあ、はたしてふたりは
同じエクロイム社のスパイとして、
うまくやっていけるのか?
――――というのは、表向きの物語で、
このふたりが実は裏で組んでいて、
大金を横取りしようとしていたことが
時制を分解した過去のシーンの挿入により
次第に観客に分かってくるという仕組み」
----でも、そんな因縁があるんだったら
ふたりは仕事がやれないんじゃニャいの?
「そういうこと。
映画は、ふたりがほんとうにお互いを信用しているのか、
レイと同じく観客も
『はて、どっちだろう?』と考えてしまう」
----ニャるほど。だから“スパイはスパイに嘘をつく”か。
それじゃあ
観ていて、こんがらがるのも分からないでもないニャあ。
「そういう心理合戦をストレートに描いてくれればいいんだけど、
映画は、まだまだ二重にも三重にも仕掛けが作ってあるから、
観ていて次第に疲れてくるんだ。
『分かった分かった。もういいよ』って感じ。
そのため、あっと驚くはずのどんでん返しも、
『う~ん。ここまでくればそれもありかもね』になっちゃう。
でもこういう映画、好きな人は好きかも。
冒頭近く、
まったく同じセリフのやり取りが
異なる国、異なる時間の中で二回繰り返されて
『いったい何が起こったのだろう?』と思ってしまう。
そこで迷路にハマってしまうか、
『おっ、やるじゃない!』と思うかが、
この映画にノレるか否かの分かれ目かもね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「フォーンは分からなくなったら、すぐ寝ちゃうのニャ」
※目を凝らしてしっかり観るのだ度
お花屋さん母の日には ブーケ、アレンジメントを…
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※画像はアメリカ・オフィシャル(壁紙ダウンロードサイト)より。
細かいところに気づくのは亜蘭真さんならでは。
トニー・ギルロイについては、
思うこと多々です。
『消されたヘッドライン』のときに、
また書いてみたく思っています。
ちょと脚本が技巧に走ってしまった感じがありますね。
ついていくのがたいへんでした。
せめて視点だけでも一定だったら、まだ良かったのかもしれませんが。
技におぼれたというところでしょうか。
自分でも「そういうこと」って
なんだっけ?
と読み返してみたじゃないですか。(笑)
実はギルロイ共同脚本の『消されたヘッドライン』も凝りすぎ。
最後、もったいなかったです。
でも、批評家に受けたのもそうゆうことだったんでしょうね。
まぁヒネりが効いていて、やっぱりギルロイ監督の脚本は
面白いなぁ~とあたしはなかなか楽しめました。
ぼくもまったく同じ。
最初の人を食ったやりとりと、
それからしばらく続く「繰り返し」によるだまし。
後は、まあそれほどでもなかったかな。
でも、ラストのふたりの表情と
その構図はよくできていましたね。
しかしクライヴ・オーウェンって
ほんとによく出ますね。
オープニングの社長のくだらない喧嘩が一番面白かったです、あとは最後のシーンかな★
クライヴオーウェンはボンドの話もあったみたいですけど、なんだか合わない気がします。
クライヴがなってたらわたしは「007」観てなかったと思います(笑)