(原題:300)
----『300』ってなにが300ニャの?
「うん。これはね。
侵略を目論むペルシャ帝国軍100万に対して
王レオニダス(ジェラルド・バトラー)のもとに集まったスパルタの屈強な男たちが
壮絶なバトルを挑んだと言う
ヘロドトスの『歴史』にも記されている
テルモビュライの戦いを描いたもの。
そのときの男たちの数がわずか300人。
まあ、こういうわけだね」
----へぇ~っ。
なぜそんなに少ないの?
「開戦するには神々の許しを得なくてはならない。
ところが欲と妄執にとらわれた司祭たちは、
託宣者(オラクル)のお告げであるとして、
スパルタ軍の出兵を禁じたんだね。
そこで王は、彼らは王の親衛隊であって兵隊ではないと言う形で、
300人の精鋭をつれて海岸線の狭い山道であるテルモビュライに
兵を進めたと言うわけだ」
----ふうん。
でもこれって『シン・シティ』の
フランク・ミラーのグラフィック・ノベルが
もとになっていると聞いたけど?
「そうだね。
画像の黒い部分を弱め、
彩度を高めて色のコントラスト比を変えた
斬新な映像が話題になっている。
観た感じは『ウルトラヴァイオレット』が近いかな。
ただ、スケールは圧倒的にこちらが上。
それと画のタッチは違うけど、
『ロード・オブ・ザ・リング』を
思い出す人も多いんじゃないかな。
ペルシア兵によるモブシーンは言うまでもなく、
スパルタを裏切るエフィアルテスの容貌はゴラムを思わせるし、
オリファント並みの巨大象も出てくる。
あっ、不死軍団なんてのもいたな。
それと空一面を真っ暗にしてしまう
投擲された矢の写し方は
ジョン・ウーの『HERO』だね」
----じゃあ、なかなかよかったってわけだ?
「う~ん。ただね。
この選民思想がどうかな?
子供の頃スパルタの話を読み聞きして、
震え上がったことがある。
たとえば体が五体満足でない者はすぐに殺され、
生きることを許された子供たちは7歳で母親と決別し、
教練所で集団生活。
殴られ、打たれて一人前の戦士として育てられる」
----ニャんでそんなことを?
「つまり男は戦士として
国を守ってこそ意味があるというわけだね。
この映画でも僧侶たちは病で顔がただれ、
先ほどの裏切り者は体まで常態ではない。
不憫に持った親が殺すのが忍びなく
こっそり育てたと言う設定。
映画史上、最大ではないかと思われる
切り落とされる首の多さ----。
その残酷な血なまぐささもさることながら
このあたりが最後まで引っかかってしまったね。
もっとも最後まで目をスクリーンに引きつけるだけの力はあったけど…」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「血は見たくニャいニャあ」
※ちょっとやりすぎだ度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はアメリカ・オフィシャルの壁紙です。
----『300』ってなにが300ニャの?
「うん。これはね。
侵略を目論むペルシャ帝国軍100万に対して
王レオニダス(ジェラルド・バトラー)のもとに集まったスパルタの屈強な男たちが
壮絶なバトルを挑んだと言う
ヘロドトスの『歴史』にも記されている
テルモビュライの戦いを描いたもの。
そのときの男たちの数がわずか300人。
まあ、こういうわけだね」
----へぇ~っ。
なぜそんなに少ないの?
「開戦するには神々の許しを得なくてはならない。
ところが欲と妄執にとらわれた司祭たちは、
託宣者(オラクル)のお告げであるとして、
スパルタ軍の出兵を禁じたんだね。
そこで王は、彼らは王の親衛隊であって兵隊ではないと言う形で、
300人の精鋭をつれて海岸線の狭い山道であるテルモビュライに
兵を進めたと言うわけだ」
----ふうん。
でもこれって『シン・シティ』の
フランク・ミラーのグラフィック・ノベルが
もとになっていると聞いたけど?
「そうだね。
画像の黒い部分を弱め、
彩度を高めて色のコントラスト比を変えた
斬新な映像が話題になっている。
観た感じは『ウルトラヴァイオレット』が近いかな。
ただ、スケールは圧倒的にこちらが上。
それと画のタッチは違うけど、
『ロード・オブ・ザ・リング』を
思い出す人も多いんじゃないかな。
ペルシア兵によるモブシーンは言うまでもなく、
スパルタを裏切るエフィアルテスの容貌はゴラムを思わせるし、
オリファント並みの巨大象も出てくる。
あっ、不死軍団なんてのもいたな。
それと空一面を真っ暗にしてしまう
投擲された矢の写し方は
ジョン・ウーの『HERO』だね」
----じゃあ、なかなかよかったってわけだ?
「う~ん。ただね。
この選民思想がどうかな?
子供の頃スパルタの話を読み聞きして、
震え上がったことがある。
たとえば体が五体満足でない者はすぐに殺され、
生きることを許された子供たちは7歳で母親と決別し、
教練所で集団生活。
殴られ、打たれて一人前の戦士として育てられる」
----ニャんでそんなことを?
「つまり男は戦士として
国を守ってこそ意味があるというわけだね。
この映画でも僧侶たちは病で顔がただれ、
先ほどの裏切り者は体まで常態ではない。
不憫に持った親が殺すのが忍びなく
こっそり育てたと言う設定。
映画史上、最大ではないかと思われる
切り落とされる首の多さ----。
その残酷な血なまぐささもさることながら
このあたりが最後まで引っかかってしまったね。
もっとも最後まで目をスクリーンに引きつけるだけの力はあったけど…」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「血は見たくニャいニャあ」
※ちょっとやりすぎだ度
人気blogランキングもよろしく
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(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はアメリカ・オフィシャルの壁紙です。
こちらこそ貴重なご意見を拝読させていただき、
感謝しております。
この映画、陳腐と言うか
いまどきなぜ?感が強かったのですが、
ペトロニウス@物語三昧さんのレビューを読み、
やっと得心した気がします。
朝、ボ~ッとしてたようで、
ほんとうにご迷惑おかけしました。
『ゾディアック』のときは
お待ちしています。
こちらこそよろしくお願いします。
いつもありがとうございます
TB削除の件、了解しました
「ゾデァック」鑑賞しましたが、まだ
記事の方書けておりません。また載せましたら、
TB宜しくです
お久しぶりです。
「選民」という言葉を安易に使いすぎたかも。
さっきgoo辞書で調べたら
「神から選ばれた民族。イスラエル民族が自らをさしていう語。その理念はキリスト教にも受け継がれた。」
となっていて、
だとしたら、この映画の背景となった時代には
まだ、そういう理念は影も形もなかったことになるわけで…。
ただ、映画の中では子供を谷から突き落としたりとかしてたから
「自然」に淘汰されたわけでもないという気もします。
あたしはこれ、選民じゃなくって、
自然淘汰という解釈です、、、
この映画、自分的には「う~ん」でした。
なんというのか
動くグラフィックにしか見えなかったんですね。
ドラマとして突き動かされるものがなく、
芯がないという感じでした。
確かに『アポカリプト』とはまったく異なるものでした。
えいさん、達也です。
斬新な映像に、ただビックリ。
排他的でグロな部分もありますが、
ここまで徹底してグラフィカルに描かれると、
リアリティよりアートとして受け取ってしまいます。
いろいろ物議を醸している映画ではありますが、
単純にスーパーリアルな劇画として楽しめました。
ただ、同じように多くの血が流れる
『アポカリプト』とは、似て非なるモノ。
アポのラストの恐怖の方が、遥かに恐いですね。
そうなんですよ。
この映画、よく映像の斬新性が語られますが、
それ以前に、その内容が肌に合わず、
後味の悪さが残った映画でした。
でも80分くらいに感じたと言うことは、
とらねこさん的には、
けっこうのめり込んで観ていたってことなのかな?
そして、悪者に当たるのが、エフィアルテス、というところも、私的には疑問を感じましたね。
しかし、117分もあったとは、知りませんでした。
せいぜい、80分くらいかと思いました
血生臭い映像を抑えるために、血が、地に着く前に、全部消えてなくなっちゃってました。
レオニダスのチョコって、
ベルギーじゃないですか。
まったく違うと言いながらも、
肌の色がほどよく焼けて
チョコ色だったりして(笑)。
このビジュアル、評価高いですね。
『ウルトラ・ヴァイオレット』と
そう変わりはないと思うんだけど……。
最近、斬新だと思ったのは
やはり『ベクシル』。
これは寝ないと思いますよ。
そうか、名前の由来はここからなのかな?っと
全然違うこと思いながら観始めてました^^;;;
画的には、面白いんだけど、『ウルトラ・ヴァイオレット』が
やっぱり映像的に近いにならば・・・寝たのも納得モノなのかも、、、汗
こんにちは。
こういう映画を観るたびにぼくも思います。
たとえばウィリアム・ワイラーとかが、
50年遅れて生まれていたらどうだったんだろう?
まったく違う『ベン・ハー』が生まれたのだろうかと…。
セシル・B・デミルだったら、
喜んでCGを取り入れていたかもしれないですね。
こういうスペクタクル映画もついに
CGと実写の融合版化が進んでいくのかって
印象を受けました。
この映画と「ベンハー」なんて比べて観たら
時代の変化をすごく感じそうな気がしてます(笑)
フォーンは血はダメですかぁ
ザック・スナイダーなんでそっちに重きを置いて
作ってる感じがしますよね~^^
レビュー拝見しました。
いつもと少し違う文体のような感じがしました。
ある意味“ノリノリ”で書かれたのでは?
音楽についての言及も詳しく
うなずくことしきりでした。
>男の人のほどよい肉体美……
いや、あれは“ほどよい”ではなく、
“完全”ではないでしょうか(笑)。
結構血なまぐさいと噂では聞いてましたが、映像処理のおかげで劇画タッチ風に変えられていたことが、私にはリアル映像ではない寓話的に思えて、最後まで独創的な映像を堪能しきってきました。
映像と音楽ははっきりいって好みです。
いや、本当はこういうのダメだったのですがね・・・。どうも最近免疫がついてきたらしいです。笑
それに男の人の程よい肉体美には弱いかもです。笑
シン・シティの方がどちらかというとグロさを感じたかもしれません。
そうそう、キン肉マンばかり。
確かに画も素晴らしかったですね。
その彩度を高めた画調から思わず
『ウルトラヴァイオレット』を引用してしまいましたが、
あのキメの構図は
さすがグラフィック・ノベルを
映像化しただけのことはありました。
スパルタ教育の語源ですものね。
私も子供のころ、こんな国には生まれたくね~と震えあがった事があります。
その一方で今見ても驚くほどの先進的な社会制度などを持っていたり、地中海世界の中でもかなり独特な興味深い社会です。
映画の方はとにかく画と筋肉ですね(笑
それだけしかないとも言えますが、スプラッターすら美しいと思わせてしまう絵画性は凄いものがありました。
政治性も含め、突っ込みどころも多いですが、比べるものの無い独創の作品でした。