ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『孤島の王』

2012-02-11 19:02:29 | 新作映画
(原題:Kongen av Bastoy)



----映画って“孤島”を舞台にした作品多いよね。
「うん。
閉ざされた空間だから、
それだけでドラマにしやすい。
登場人物も限られていて、
人間関係の縮図の比喩として描くのにもいい。
最近では『ビー・デビル』なんていう韓国映画の秀作もあったけど、
こちらは、島民ではなく囚人たちのお話」

----ということは監獄?
「厳密に言うと、
非行少年を強制するための収容施設。
観るまでは、“王”というのは
その中の一人かと思っていたんだけど、
そうじゃなかったね。
“王”は、そこに厳しい戒律を敷き、
厳格な指導をしている院長のこと。
少年たちは、過酷な自然環境の下、
青い作業服を身にまとい労働の従事している。
リーダーのオーラヴは、卒院を間近に控え、
揉めごとを起こしたくないという優等生だし…。
主人公は、そこに新しく送られてきたエーリング。
彼は島にやってきた時から
脱出を考えている。
ここに『アルカトズからの脱出』『パピヨン』といった
監獄島からの脱出の物語が入りこんでくる」

----『シャッターアイランド』などとも違うようだね。
アクションの要素も多いの?
「いや、それは少ないかな。
ちょっとネタバレとなるけど、
最後に反乱が起こるくらい。
この映画、批評にも書いてあるから言ってもいいのだと思うけど、
ミロシュ・フォアマン監督『カッコーの巣の上で』を想起させる。
途中、ぼくはリンゼイ・アンダーソン監督『ifもしも…』を思い出しもしたけどね。
で、クライマックスの兵士の登場は
森崎東監督『高校さすらい派』

----へぇ~っ。アメリカ、イギリス、そして日本か…。
この映画はどこの国のニャの?
「なんと、北欧のノルウェー。
なんでも、これは1915年に実際に起こったことらしいんだ。
さて、その“王”となる院長に扮しているのがスウェーデン生まれの名優で
『メランコリア』などラース・フォン・トリアー監督作品にも出演しているステラン・スカルスガルド
両庁を演じているクリストッフェル・ヨーネル
よくぞ見つけてきたと思うほど
権力を背景に薄汚い欲望をまき散らす寮長を好演。
監督のマリウス・ホルストと共に覚えておいて損はないと思うね」


                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ラストが衝撃的らしいのニャ」悲しい
※まだ『カッコーの巣の上で』を観たことがない人は、そちらはまだ観ないで観た方がいい度

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