ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『Tokyo Real(トウキョウ・リアル)』

2007-08-01 22:52:21 | 新作映画

----この映画って、RYUという人の「ケータイ小説」が基になっているんでしょ?
ちょっとヤバそうな内容に見えるけど…。
「そうなんだよね。
クラブでダマされて集団レイプされた女子高生アヤ(秦みずほ)が主人公。
その彼女がナオヤ(米光雄作)という男と知り合い、仲よくなるものの、
自らの傷を埋めるように服用したドラッグが元で
人生の坂を転がり堕ちていくというもの」

----ドラッグの先の地獄というと
『レクイエム・フォー・ドリーム』が有名だよね。
「うん。
ただ、ぼくは
マイケル・サラザン&ジャクリーン・ビセットの
『さらば青春の日』を思い出したね。
こちらも救いのないお話で
『いちご白書』の監督が作ったということが、当時スゴくショックだったな」

----こういうタイプの映画って、
えいは観てもスルーすると思ったんだけど…。
「ところがこれが途中から息を飲んでしまうんだね。
場内も成りゆきを見つめて静まり返っていた。
最初のうちは、それこそ
『これのどこがリアル?』と斜に構えて観ていたんだけどね。
たとえばレイプの翌朝もアヤはきれいに化粧しているとか、
アヤに説教するナオヤの仕事が裏金融だとか、
あるいはナオヤが腕を骨折している設定なのに、
とてもそうは見えないとか、
ツッコミ始めたらきりがない」

----でも、見入っちゃったんだ…。
「そうだね。
監督・脚本は笠木望、湯本美谷子のふたり。
どういう住み分けがなされたのか分からないけど、
演出に熱がこもっている。
そしてアヤを演じる秦みずほがいい。
最初はおどおどしていたのが、
最後は人が変わったようになってしまう。
映画は思わぬ結末を迎えるけど、
そこに至るまでの過程を過不足なく演じている」

----思わぬ結末?
「うん。ここまでやるか!?ってほどのね。
実はこの映画、『NO DRUG!』キャンペーンとして、
世界に向けて薬物禁止、薬物撲滅を訴えている。
ほんとうに、ひりひりする痛みを伴う映画だけど、
それも作者たちが本気ということの証だろうね」


 (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「辛いけど、しっかり目を開けて観るのニャ」ぱっちり

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