(原題:Iron Sky)
----この映画、ネット上でスゴク話題になっているよね。
「そうだね。
第二次世界大戦後、地球を後にしたナチスが月へ逃亡し、
地球へ復讐に向う日を虎視眈々と待っていたというレトロ感覚のSF。
南半球に、あるいは地底に
ナチスの残党が潜伏し、UFOの実験を行っているという
昔からあった都市伝説を
この映画では思い切って月にまで広げたワケだ」
----ある意味、あほらしすぎて映画になりにくかった…?
「時代が時代だったら、
相手にもされなかっただろうね。
ところが、いまは何でもありの時代。
こういうサブカルなネタは嫌われるどころか大歓迎。
しかも、この半世紀、映画のVFXは急発展を遂げたワケで、
かつてなら、ロジャー・コーマンあたりがチープな特撮で撮っていた映画を
SF大作と比べても遜色のない映像で製作できるようになったんだ」
----へぇ~っ。
発想そのものはオモシロいワケだし、
ビジュアル面でよくできていれば、
それは鬼に金棒だね。
「まあ、そうは言っても、
これがどこまで科学的でリアルなのかは疑問。
地球へ向うナチスの先遣隊が乗る円盤ハウニブだって、
どんな原理で飛んでいるのか、
その形状の必然性とあわせてはなはだ疑問だし、
やはりこれは
その奇想天外ぶりを楽しむ映画だと思う。
ぼくは観ていて『フレッシュゴードン』を思い出したもの」
----えっ?『フラッシュゴードン』iじゃなくて?
「そう。
『フレッシュゴードン』というのは、
『フラッシュゴードン』のパロディ、ポルノ版。
あの映画にあったゆるゆるさがここにも流れていて、
観ていて気負わなくていいんだね」
----ふうん。
それって“おバカ映画”ってこと?
「まあ、題材が題材だからね。
でも、作る側の反骨精神というか、
現代社会に対する痛烈な風刺が映画に一本の筋を通している。
この話の発端にしても、、
再選を目指すアメリカ合衆国大統領が
右肩下がりの支持率を回復しようと、
アポロ17号以来となる有人月面着陸プロジェクトを推進したことから。
しかも、その宇宙飛行士というのが
ファッションモデルの黒人男性ジェームズ・ワシントン。
彼が持っていたスマートフォンにショックを受けるナチス。
その演算能力があれば、
地球攻略の最終兵器“神々の黄昏”号を完成させることができると、
円盤ハウニブに乗って地球に向かう…
こういうお話の流れだね」
----へぇ~っ。
地球が主な舞台になるんだ。
「そういうこと。
さて、話が地球に写ってからも
アメリカは監督ティモ・ヴォレンソラによって痛烈な皮肉を浴びせられる。
大統領選挙はショービジネス化し、
国連ではアメリカは横暴三昧な高圧外交を繰り広げる。
このアメリカの大統領が女性、
そして直属の広報官も女性というのもふるっている。
しかし、このアメリカの、
いや世界各国の“掟破り”がなければ
彼らナチスに太刀打ちはできなかったわけで、
このあたりの論旨はなかなか説得があったね」
----どういうこと?
「本来、宇宙の軍事利用は協定違反となる。
だが、アメリカは秘かに建造していた宇宙戦艦を出動させるんだ」
----それはみんな怒っちゃうよね。
「ところが他の国々もみな同じ。
彼らもやはり宇宙艦隊を作っていた。
唯一、フィンランド(監督の母国)以外はね…」
----あらら…。
「さて、
最後になったけど、
この映画、実はスタンリー・キューブリックの
『博士の異常な愛情』にそっくりのシーンが出てくる。
そして、それが伏線となり…
あっ、これはいわないほうがいいだろうな」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「女性が活躍する映画でもあるのかニャ」
※エロ・キュートなナチ・ヒロインを演じるレナーテ・リヒターが見モノだ度
こちらのお花屋さんもよろしく。
こちらは噂のtwitter。
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(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はサントラ・ジャケット。
----この映画、ネット上でスゴク話題になっているよね。
「そうだね。
第二次世界大戦後、地球を後にしたナチスが月へ逃亡し、
地球へ復讐に向う日を虎視眈々と待っていたというレトロ感覚のSF。
南半球に、あるいは地底に
ナチスの残党が潜伏し、UFOの実験を行っているという
昔からあった都市伝説を
この映画では思い切って月にまで広げたワケだ」
----ある意味、あほらしすぎて映画になりにくかった…?
「時代が時代だったら、
相手にもされなかっただろうね。
ところが、いまは何でもありの時代。
こういうサブカルなネタは嫌われるどころか大歓迎。
しかも、この半世紀、映画のVFXは急発展を遂げたワケで、
かつてなら、ロジャー・コーマンあたりがチープな特撮で撮っていた映画を
SF大作と比べても遜色のない映像で製作できるようになったんだ」
----へぇ~っ。
発想そのものはオモシロいワケだし、
ビジュアル面でよくできていれば、
それは鬼に金棒だね。
「まあ、そうは言っても、
これがどこまで科学的でリアルなのかは疑問。
地球へ向うナチスの先遣隊が乗る円盤ハウニブだって、
どんな原理で飛んでいるのか、
その形状の必然性とあわせてはなはだ疑問だし、
やはりこれは
その奇想天外ぶりを楽しむ映画だと思う。
ぼくは観ていて『フレッシュゴードン』を思い出したもの」
----えっ?『フラッシュゴードン』iじゃなくて?
「そう。
『フレッシュゴードン』というのは、
『フラッシュゴードン』のパロディ、ポルノ版。
あの映画にあったゆるゆるさがここにも流れていて、
観ていて気負わなくていいんだね」
----ふうん。
それって“おバカ映画”ってこと?
「まあ、題材が題材だからね。
でも、作る側の反骨精神というか、
現代社会に対する痛烈な風刺が映画に一本の筋を通している。
この話の発端にしても、、
再選を目指すアメリカ合衆国大統領が
右肩下がりの支持率を回復しようと、
アポロ17号以来となる有人月面着陸プロジェクトを推進したことから。
しかも、その宇宙飛行士というのが
ファッションモデルの黒人男性ジェームズ・ワシントン。
彼が持っていたスマートフォンにショックを受けるナチス。
その演算能力があれば、
地球攻略の最終兵器“神々の黄昏”号を完成させることができると、
円盤ハウニブに乗って地球に向かう…
こういうお話の流れだね」
----へぇ~っ。
地球が主な舞台になるんだ。
「そういうこと。
さて、話が地球に写ってからも
アメリカは監督ティモ・ヴォレンソラによって痛烈な皮肉を浴びせられる。
大統領選挙はショービジネス化し、
国連ではアメリカは横暴三昧な高圧外交を繰り広げる。
このアメリカの大統領が女性、
そして直属の広報官も女性というのもふるっている。
しかし、このアメリカの、
いや世界各国の“掟破り”がなければ
彼らナチスに太刀打ちはできなかったわけで、
このあたりの論旨はなかなか説得があったね」
----どういうこと?
「本来、宇宙の軍事利用は協定違反となる。
だが、アメリカは秘かに建造していた宇宙戦艦を出動させるんだ」
----それはみんな怒っちゃうよね。
「ところが他の国々もみな同じ。
彼らもやはり宇宙艦隊を作っていた。
唯一、フィンランド(監督の母国)以外はね…」
----あらら…。
「さて、
最後になったけど、
この映画、実はスタンリー・キューブリックの
『博士の異常な愛情』にそっくりのシーンが出てくる。
そして、それが伏線となり…
あっ、これはいわないほうがいいだろうな」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「女性が活躍する映画でもあるのかニャ」
※エロ・キュートなナチ・ヒロインを演じるレナーテ・リヒターが見モノだ度
こちらのお花屋さんもよろしく。
こちらは噂のtwitter。
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※画像はサントラ・ジャケット。
あの立ち上がって手を挙げるポーズ。
ニヤリさせておいて、
最後にドカーン。
地球は滅びの道へ…。
昔、
SFといっても本格的なものでなく、
隣の親父がブリキバケツでロケット作って宇宙へ…
みたいな
そんなのもいいよねと、
書かれた文章を読んだことがあるのですが、
そのときのことを思い出しました。
あっ!うわあそうでした。それ言わないとダメですよね~。
あの国連会議の部分、ギャグとしても面白かったですが、諷刺も効いていて好きです。
なるほど、ロジャー・コーマン的チープな世界観。
私、この作品が「大作っぽい」と喜んでいる人が居たんですけど、私的にはそこじゃないよなーって。
自分の気に入った部分がどこだったか、
このえいさんの文を読んで気づきました。
なぜフィンランドが…?
と思ったら、あとで納得。
こういうときは、
前情報を知っておいた方がいいですね。
少なくとも監督がどんな人かくらいは…。
特にフィンランドだけいい子ぶっているあのシーン。
たまりませんでしたわ。