ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

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『アイアン・スカイ』

2012-08-09 21:36:26 | 新作映画
(原題:Iron Sky)




----この映画、ネット上でスゴク話題になっているよね。
「そうだね。
第二次世界大戦後、地球を後にしたナチスが月へ逃亡し、
地球へ復讐に向う日を虎視眈々と待っていたというレトロ感覚のSF。
南半球に、あるいは地底に
ナチスの残党が潜伏し、UFOの実験を行っているという
昔からあった都市伝説を
この映画では思い切って月にまで広げたワケだ」

----ある意味、あほらしすぎて映画になりにくかった…?
「時代が時代だったら、
相手にもされなかっただろうね。
ところが、いまは何でもありの時代。
こういうサブカルなネタは嫌われるどころか大歓迎。
しかも、この半世紀、映画のVFXは急発展を遂げたワケで、
かつてなら、ロジャー・コーマンあたりがチープな特撮で撮っていた映画を
SF大作と比べても遜色のない映像で製作できるようになったんだ」

----へぇ~っ。
発想そのものはオモシロいワケだし、
ビジュアル面でよくできていれば、
それは鬼に金棒だね。
「まあ、そうは言っても、
これがどこまで科学的でリアルなのかは疑問。
地球へ向うナチスの先遣隊が乗る円盤ハウニブだって、
どんな原理で飛んでいるのか、
その形状の必然性とあわせてはなはだ疑問だし、
やはりこれは
その奇想天外ぶりを楽しむ映画だと思う。
ぼくは観ていて『フレッシュゴードン』を思い出したもの」

----えっ?『フラッシュゴードン』iじゃなくて?
「そう。
『フレッシュゴードン』というのは、
『フラッシュゴードン』のパロディ、ポルノ版。
あの映画にあったゆるゆるさがここにも流れていて、
観ていて気負わなくていいんだね」

----ふうん。
それって“おバカ映画”ってこと?
「まあ、題材が題材だからね。
でも、作る側の反骨精神というか、
現代社会に対する痛烈な風刺が映画に一本の筋を通している。
この話の発端にしても、、
再選を目指すアメリカ合衆国大統領が
右肩下がりの支持率を回復しようと、
アポロ17号以来となる有人月面着陸プロジェクトを推進したことから。
しかも、その宇宙飛行士というのが
ファッションモデルの黒人男性ジェームズ・ワシントン。
彼が持っていたスマートフォンにショックを受けるナチス。
その演算能力があれば、
地球攻略の最終兵器“神々の黄昏”号を完成させることができると、
円盤ハウニブに乗って地球に向かう…
こういうお話の流れだね」

----へぇ~っ。
地球が主な舞台になるんだ。
「そういうこと。
さて、話が地球に写ってからも
アメリカは監督ティモ・ヴォレンソラによって痛烈な皮肉を浴びせられる。
大統領選挙はショービジネス化し、
国連ではアメリカは横暴三昧な高圧外交を繰り広げる。
このアメリカの大統領が女性、
そして直属の広報官も女性というのもふるっている。
しかし、このアメリカの、
いや世界各国の“掟破り”がなければ
彼らナチスに太刀打ちはできなかったわけで、
このあたりの論旨はなかなか説得があったね」

----どういうこと?
「本来、宇宙の軍事利用は協定違反となる。
だが、アメリカは秘かに建造していた宇宙戦艦を出動させるんだ」

----それはみんな怒っちゃうよね。
「ところが他の国々もみな同じ。
彼らもやはり宇宙艦隊を作っていた。
唯一、フィンランド(監督の母国)以外はね…」

----あらら…。
「さて、
最後になったけど、
この映画、実はスタンリー・キューブリックの
『博士の異常な愛情』にそっくりのシーンが出てくる。
そして、それが伏線となり…
あっ、これはいわないほうがいいだろうな」




                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「女性が活躍する映画でもあるのかニャ」小首ニャ


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4 コメント

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こんにちわ (にゃむばなな)
2012-10-04 16:56:54
国連会議場での北朝鮮とフィンランドの扱い方が最高に笑えました。
特にフィンランドだけいい子ぶっているあのシーン。
たまりませんでしたわ。
■にゃむばななさん (えい)
2012-10-17 12:53:32
北朝鮮はともかく、
なぜフィンランドが…?
と思ったら、あとで納得。
こういうときは、
前情報を知っておいた方がいいですね。
少なくとも監督がどんな人かくらいは…。
こんばんは (とらねこ)
2012-10-18 23:01:10
>博士の異常な愛情
あっ!うわあそうでした。それ言わないとダメですよね~。
あの国連会議の部分、ギャグとしても面白かったですが、諷刺も効いていて好きです。

なるほど、ロジャー・コーマン的チープな世界観。
私、この作品が「大作っぽい」と喜んでいる人が居たんですけど、私的にはそこじゃないよなーって。
自分の気に入った部分がどこだったか、
このえいさんの文を読んで気づきました。
■とらねこさん (えい)
2012-10-23 13:01:08
『博士の異常な愛情』、
あの立ち上がって手を挙げるポーズ。
ニヤリさせておいて、
最後にドカーン。
地球は滅びの道へ…。

昔、
SFといっても本格的なものでなく、
隣の親父がブリキバケツでロケット作って宇宙へ…
みたいな
そんなのもいいよねと、
書かれた文章を読んだことがあるのですが、
そのときのことを思い出しました。

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