(原題:Disconnect)
----『ディス・コネクト』?
ニャんだか香港のカ―アクション映画あたりにありそうなタイトルだニャ。
「そうだね。
ぼくも観るまでこれはウェルメイドなアクション映画かと…。
ところが思っていたのとは全く違う。
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の『21グラム』、
あるいはポール・ハギス監督の『クラッシュ』のように、
多層的に物語が展開していく社会派系のドラマ。
しかも今の時代ならではの問題意識を抱えた映画なんだ」
----社会派?
「うん。
ここで展開するドラマは、
いずれもソーシャルネットワーク上で起きた事件が引き金となっている。
(1)自殺未遂を起こしたひとりの少年ベン(ジョナ・ボボ)。
(2)個人情報を盗まれた若い夫婦デレック(アレキサンダー・スカルスガルド)とシンディ(ポーラ・パットン)。
(3)違法ポルノサイトの取材に成功した女性レポーター、ニーナ(アンドレア・ライズブロー)。
この3つの物語の登場人物が
それぞれ別の物語の中にも顔を覗かせてくる。
たとえば(1)の少年ベンの父親リッチ・ボイド(ジェイソン・ベイトマン)は弁護士として(3)の事件に関わってくる。
また、(2)の捜査を行なうネット専門の探偵マイク・ディクソン(フランク・グリロ)。
その息子ジェイソン(コリン・フォード)の悪ふざけがベンの自殺未遂の原因となっている」
----ニャるほど。
これは、構成の妙ってヤツだニャ。
「そういうこと。
ただ、ぼくが感心したのは、
単にそれらが絡み合うというだけではなく、
それぞれの中に
バックグラウンドとしての物語を入れていること。
デレックとシンディは、
やっと授かった赤ん坊を亡くし、
それ以来、心が離れてしまっている。
その寂しさを埋めるため、
シンディはチャットルームで同じような痛みを経験する人と交流していた」
----ニャるほど。
個人情報はそこから漏れたんだニャ。
でも、妻がそんなところを利用していたと知った夫は
たまらないニャあ。
「だよね。
この映画の<核>は、
それぞれの事件の渦中に入る人物たちが、
その困難な局面を通して、
新たな関係性が生まれてくるところにある。
それまで自分がまったく知らなかった、
いや、人によっては日々の生活にかまけて
見ようともしなかった家族の<真実>と向き合う」
----逆境をバネにするということかニャ。
「分りやすく言うと、
そうなるかな。
しかも、それぞれの事件は
ジャンル・ムービーとしての形を取りながら進行していく」
----えっ、どういうこと?
「誤解を恐れずに、あえて言えばサスペンス&ミステリー。
そしてその果てには3つのバイオレンスが待ちうける。
なのに、このシーンの<美しさ>はそれこそ完璧」
----えっ、暴力シーンなのに?
「うん。
ここでは、
ある映画的な手法を用いて、
時間を引き延ばし、空間を超越して
その<暴力>見せていくんだ。
映画とは、倫理を超えたところに
それとは別次元の感動を生みだすもの。
そのことを改めて感じさせてくれた映画だったね」
「
フォーンの一言「時間を引き延ばし、空間を超越? おいおいこれってSFかニャ」
※このシーンと出会えただけでも、この映画を観てよかった。そう思う度
こちらのお花屋さんもよろしく。
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----『ディス・コネクト』?
ニャんだか香港のカ―アクション映画あたりにありそうなタイトルだニャ。
「そうだね。
ぼくも観るまでこれはウェルメイドなアクション映画かと…。
ところが思っていたのとは全く違う。
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の『21グラム』、
あるいはポール・ハギス監督の『クラッシュ』のように、
多層的に物語が展開していく社会派系のドラマ。
しかも今の時代ならではの問題意識を抱えた映画なんだ」
----社会派?
「うん。
ここで展開するドラマは、
いずれもソーシャルネットワーク上で起きた事件が引き金となっている。
(1)自殺未遂を起こしたひとりの少年ベン(ジョナ・ボボ)。
(2)個人情報を盗まれた若い夫婦デレック(アレキサンダー・スカルスガルド)とシンディ(ポーラ・パットン)。
(3)違法ポルノサイトの取材に成功した女性レポーター、ニーナ(アンドレア・ライズブロー)。
この3つの物語の登場人物が
それぞれ別の物語の中にも顔を覗かせてくる。
たとえば(1)の少年ベンの父親リッチ・ボイド(ジェイソン・ベイトマン)は弁護士として(3)の事件に関わってくる。
また、(2)の捜査を行なうネット専門の探偵マイク・ディクソン(フランク・グリロ)。
その息子ジェイソン(コリン・フォード)の悪ふざけがベンの自殺未遂の原因となっている」
----ニャるほど。
これは、構成の妙ってヤツだニャ。
「そういうこと。
ただ、ぼくが感心したのは、
単にそれらが絡み合うというだけではなく、
それぞれの中に
バックグラウンドとしての物語を入れていること。
デレックとシンディは、
やっと授かった赤ん坊を亡くし、
それ以来、心が離れてしまっている。
その寂しさを埋めるため、
シンディはチャットルームで同じような痛みを経験する人と交流していた」
----ニャるほど。
個人情報はそこから漏れたんだニャ。
でも、妻がそんなところを利用していたと知った夫は
たまらないニャあ。
「だよね。
この映画の<核>は、
それぞれの事件の渦中に入る人物たちが、
その困難な局面を通して、
新たな関係性が生まれてくるところにある。
それまで自分がまったく知らなかった、
いや、人によっては日々の生活にかまけて
見ようともしなかった家族の<真実>と向き合う」
----逆境をバネにするということかニャ。
「分りやすく言うと、
そうなるかな。
しかも、それぞれの事件は
ジャンル・ムービーとしての形を取りながら進行していく」
----えっ、どういうこと?
「誤解を恐れずに、あえて言えばサスペンス&ミステリー。
そしてその果てには3つのバイオレンスが待ちうける。
なのに、このシーンの<美しさ>はそれこそ完璧」
----えっ、暴力シーンなのに?
「うん。
ここでは、
ある映画的な手法を用いて、
時間を引き延ばし、空間を超越して
その<暴力>見せていくんだ。
映画とは、倫理を超えたところに
それとは別次元の感動を生みだすもの。
そのことを改めて感じさせてくれた映画だったね」
「
フォーンの一言「時間を引き延ばし、空間を超越? おいおいこれってSFかニャ」
※このシーンと出会えただけでも、この映画を観てよかった。そう思う度
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