ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

博物館へ涼みに 特別展

2014年08月27日 21時05分19秒 | ウォーキング

普段の平日はガラガラのこの博物館ではあるが
現在、学校が夏休みなので、
ちょうど課題の勉強なんだろうか、
高校生らしき者たちを何人か見かけた。

みんな熱心にメモをしている様子だった。

廊下を抜けて、特別展の展示室に行くと
今度はちょうど、学芸員が結構な数の団体さんに
展示の説明をしているところだったので、
それとなく後ろについて一緒に聴くことにした。
これは観光地でもよくやる手ね。

それにしてもこの日は
これまでで一番たくさんの人をみた
訪問となった。

聞いていると
この時の学芸員はなかなかやり手であった。
さぞかし回数をこなしたんだろう
と思われる流ちょうな説明に、
時折ハハハと笑える冗談も混じっている。

若い人(といっても40歳くらいか)の
こういう仕事ぶりはそれだけで気持ちいいものである。

「遥かなるメソポタミア」と題した特別展は



撮影禁止なので
ここで画像を並べながら紹介することはできないのが残念であるが、
説明の中身とあわせて
興味深い展示がいくつかあったので
言葉で紹介しよう。

発掘現場の様子を写した数々の写真。
その中には発掘現場を訪れた
アガサクリスティの姿があった。
推理小説を一篇書くために
メソポタミアのこんなところにまで取材にきているんですね。

時によっては電話とネットだけで
取材を済ませてしまう自分に比べて
なんと手厚いことか。反省です。

土器や石器などの出土品、
分銅も用いていた商取引の慣例など、
メソポタミアの様子を紹介する展示も並んでおり、
どれも興味深く拝見した。

中でもくさび型文字を翻訳するコーナーが出色もので、
石板だったか粘土板だったか忘れたけど
そこに書かれてあることを
解説している展示がわかりやすく面白かった。

その内容がまるで、
古代版ツイッタ―なのである。

例えば「結婚はある意味あきらめ」
であるとか「楽しみはビール。いやなのは戦い」
みたいな意味のことも書かれてあるという。

まるで現代でも通用するつぶやきじゃ、あ~りませんか。

このほか日本の出土品とかと比較もしてあって、
特別展の副題が
「時空を超えたヒトの営み」であるように、
遠く離れたメソポタミアと
日本の弥生風土でよく似た形のものが
出土することがあったり、
文化の交流もない時代なのに
人間だからこその同じような考え方が
石板や粘土板などに書かれて
残されていることに着目する展示となっていた。

人間本来の「心」は時空を隔たっていても、
生物学的に同じ志向を持って
よく似たところへ向かっていくんだ
ということを言おうとしているんですね。

ひいては考古学とは、
かつて人は何をしていたか、
だけではなくて、
何をどう考え日常をどう生きていたか
を考えることによって今を知り、
どこに向かっていくんだ
ということを学ぶ学問なんだ
ということも言いたいのでしょう。

昔の人が何を考え、
どう生きてきたかを学ぶ
街道歩きにも少し通じるところがあるのかな
と思った特別展。

パワーアップしていた常設展とあわせて、
涼しい博物館でいいものを見させてもらいました。
8月中に、水筒にアイスコーヒーを入れて
もう一度いってみようと思っているdoironなのでした。


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