「京の五条の橋の上、
大のおとこの弁慶は
長い薙刀ふりあげて
牛若めがけて切りかかる」
そう、義経と弁慶が
初めてであったのがこの橋
「五条大橋」です(諸説あります)。
まあ出会った二人を
このモニュメントで描いているわけですねえ。
でもねえ、どうして裸なの?
弁慶なんかホリ出してるし。
さすがに義経はパンツを
はいているようですがね。
外国人が見たら、昔から日本は
こうだったんだと思われませんかねえ。
ちょピットその辺は気になりましたね。
生活排水もほとんど流れ込んでいない
鴨川を渡ります。
空にもたくさん鳥が飛んでいます。
その少し先で
左折して入っていきますと、
住宅街の中に目的の
「六波羅蜜寺」
が現れます。
真言宗智山派の寺院であります。
寺の名前も何となく
聞いたことのあるような名前ですねえ。
そう、四国で何度も唱える
般若心経にも「波羅蜜」なる言葉は
何度も出てきます。
六波羅蜜とは
1.布施
2.持戒
3.忍辱
4.精進
5.禅定
6.知恵
を表すんですね。
ブッダになりうる資質を獲得するために
実践する六つの項目が
お寺の名前になっているんですねえ。
さっそくお参りしましょう。
まずは線香、ろうそくをともします。
そこから本殿に上がって行って
納札ふだを入れ、
お賽銭をあげたら、お参りです。
で、その横にある納経所へ
納札帳を持っていきます。
これで6寺目の納経ですねえ。
男性に丁寧に書いてもらっているときに、
「1300年のスタンプはどうします?」
と聞かれたので、わからんまま
「はい、押してください」
と言っておきました。
するとなんと今年は、
徳道上人が三十三カ所巡りを提唱した
718年からもうすぐ
1300年目を迎えるという
年なんだそうです。
四国お参りや高野山が
1200年前だったので
その空海さんより100年も前に
三十三カ所は始まっているんですねえ。
こちらのが後だと思っていたのに
意外でしたねえ。
このスタンプは言わないと
押してくれないからね
とアドバイスもしてくれました。
これからは必ず言うことにしましょう。
納経後はさあ、
本日の大きな目的である
宝物殿に入っていくことにしました。
本堂の裏手にそこがあります。
お金を払って
靴を脱いで入っていきますと、
宝物殿は大きな部屋が一つだけで、
その中に様々な仏像等が置かれています。
そこの左手の一番奥の真ん中に
「空也」がいました。
彼の活動のひとつとして、
大八車に仏像を積んで、
各地を回ってはやり病を
治していったということがありました。
そのとき彼は鐘を首からぶら下げ、
右手にそれを鳴らすこん棒、
左手に鹿の角のついた杖を持ち、
踊るようにしながら念仏を唱えていたそうです。
その念仏が口から仏像の姿になって
出てくるという圧倒的な描写で
作られていました。
細くて小さな体には、
体脂肪がほとんどなく、
その瞳の圧倒的な力は
もうその時の彼の想いを
静かに述べているようです。
まあ何ともすごい立像でありました。
お金を払ってでもこんなに
この像と近くで向き合える
というのはちょっと
値打ちがあるなあと思いましたね。
ほかにも様々な仏像もあったのですが、
印象に残らないほど
この「空也」像は最高でした。
しばらく放心した後
「はあ~満足したあ」と思いつつ、
お寺を出ました。
まだ近くには清水寺などの
三十三カ所霊場はあるのですが、
今日はここだけにしておきましょう。
三十三カ所と言っても
あっという間ですからね。
一寺ずつじっくりと、
そして楽しく回りたいな
と思っています。
清水寺は今度今年の漢字が
掲載されているときにでも来ようかな。
帰りは来た道を戻りながら、
遅い昼食を食べ、
五条駅からこんどは京阪で
大阪へと帰ったdoironなのでありました。
終わり