雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

図書館内乱

2012-02-13 20:05:02 | 
有川 浩
メディアワークス
発売日:2006-09-11

有川浩著"図書館内乱"を読みました。
"図書館戦争"の続編です。
図書館防衛隊員の堂上、小牧、手塚、郁と、郁の寮で
同室の柴崎が主要登場人物です。
最初のエピソードは郁の両親が郁の職場である図書館の
見学に来るところです。
戦闘職についていることを両親に隠している郁は
ばれないよう仕事のメンバーや柴崎に頼みます。
両親が来ている間メンバーごと図書館の通常業務に
ついてやり過ごします。

小牧には家族で付き合ってきたご近所があります。
その家の10歳ほど年下の女性の鞠江は現在高校生です。
鞠江は小学生の時から小牧を慕っていました。
中学生の時突発性難聴になり方耳が辛うじて聞こえる
状態になりました。
小牧はずっと鞠江を支えてきました。
図書館へ出入りする鞠江に本を紹介してやってます。
紹介した本の"レインツリーの国"が難聴者を描いた
ものであったためメディア良化委員会に難癖をつけられ
小牧が連れ去られる事件がおきました。
何日も精神的な拷問が続きました。

ここで手塚の兄慧が登場してきます。
図書館未来企画という組織の会長です。
検閲には反対の立場ですが一旦検閲に賛成しておいて
図書館を現在の地方の組織下から国の組織下にして
徐々に検閲を廃止に持っていこうという考えの組織です。
第3の組織の登場です。
良化委員会と図書館と両方と繋がりを持っています。

慧の助けで小牧は奪回されます。
慧は弟の光を仲間に引き込みたくてしょうがありません。
この後慧のせいでさまざまなことが起こります。

図書館のホームページから辿っていけるページに
一個人の意見と断り書きがついているとはいえ
出版物に対する批判、攻撃の意見が書かれる様に
なりました。
図書館から良化委員会について書かれた本が誰かの
手で破棄されました。
郁はその犯人とされ図書館内の派閥の行政派の査問会で
厳しく追求されることとなります。

今回の話は題名の通り図書館内の内乱です。
メディア良化委員会と図書館の戦いというのは現実味が
ないのですが今回の陰謀をめぐらし人を操り追い込んで
いく方法は現実実があってこわいです。
こんなに図書館を必死で守っているのに一般の人たちは
どう考えているのかまったく出てきません。
しょうがないとあきらめればそれに慣れてしまいます。
そんなこともあって図書館防衛隊は浮いているなと
感じてしまいます。
柴崎が活躍してます。実験構想中の情報部候補生です。

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