雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

迎え猫 古道具屋皆塵堂

2015-05-14 21:00:00 | 

輪渡颯介著"迎え猫 古道具屋皆塵堂"を読みました。
古道具屋皆塵堂シリーズ4冊目です。
今回は猫がどんどん増えていきます。
猫好きな魚屋の巳之助に、猫大嫌いなのに猫が寄ってくる
太一郎です。
江戸時代にこんなに猫を飼っていたら一年後にはいったい
猫の数はどれぐらいになるんだろうと余計なこと考えて
しまいました。

"次に死ぬのは"
経師屋に奉公していた宇吉は仕事仲間にいじめられ怪我をして
田舎に帰り、自殺しました。
そのときいじめた男たちが次々と死んでいきます。
皆塵堂には雉虎の雷鼓と野分の二匹の子猫が増えました。

"肝試しの後に"
蕎麦屋の竹次郎は子どものころからの友達の豊藏と春吉と
今は空家になっている蝋燭屋の隠居の家に肝試しに
行きました。
残っていた将棋の駒を持ち出し、川に捨ててしまいました。
夜な夜なお爺さんの幽霊が現れるようになりました。
茶色と白の猫の茶四朗が増えました。

"観音像に呪われた男"
益治郎の店の大黒屋で働いている茂蔵は子供のころに
猫を助けたことがあります。
飼い主の爺さんには茂蔵もいっしょにいじめていたと思われて
いました。
爺さんが引っ越していく時に茂蔵は爺さんが作った木彫りの
観音様をもらいました。
観音様が夢に現れるようになりました。
黒猫の黒兵衛が増えました。

"煙草の味"
益次郎は料理屋で厠に行って部屋に帰るのに迷子になり
欄間のある部屋で幽霊を見ました。
伊平次は皆塵堂から持って行った煙管で主が煙草を吸うと
味が辛くなるといってきました。
欄間を作った彫物大工は甲斐の和七といいます。
煙管といっしょにあった根付も和七の作です。
前話の観音様も和七の作ではないかと思われます。
和七に何かがあったのではないかと考えます。
四匹の白黒猫の春疾風、夏木立、秋時雨、冬日和が増えました。

"三途の川で釣り三昧"
巳之助は猫を引き取って長屋で飼いたいと、根回しをしています。
庄三郎は昔の知り合いの喜八に頼まれて荷物の片づけをしています。
喜八は幽霊で庄三郎に首をくくるよう勧めます。
三毛猫の玉が増えました。

玉は庄三郎の元へ、あと数匹は茂蔵などへ押し付けることとして
ほとんどの子猫を巳之助は飼えることとなりました。
猫がいっぱい出てきて幽霊話とはいえ楽しいものでした。

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