雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

黒い駱駝

2015-05-15 21:00:00 | 

E・D・ビガーズ著"黒い駱駝"を読みました。
ハワイの中国系の警部のチャーリー・チャンが活躍する
シリーズの1冊です。
黒い駱駝というのは家の前に黒い駱駝が座っていたらその家の
人が死ぬという言い伝えがあるということです。
黒い駱駝は死神みたいなものというわけです。


女優のシェーラはハワイに撮影を兼ねてやってきました。
船中でアランにプロポーズされました。
シェーラは相談するために懇意にしている占い師の
ターネヴェロをハワイに呼びました。
ターネヴェロは三年前のデニー・マヨが殺された事件が
起きた時にシェーラがその場所にいたことを聞きます。

シェーラは借りている家でパーティを開くことにしました。
パーティが始まる前にシェーラはラナイ(離れ)で殺されて
しまいました。
チャーリー・チャンが捜査にあたります。
映画の関係者、プロポーズしたアラン、シェーラの若い
女性秘書、ハワイの観光局の者、ハワイ在住の友人のリタと
有力者の夫などが集まっています。
シェーラの元夫のボブもハワイで役者をしており連絡を取って
います。

チャーリーはターネヴェロとホテルで知り合って話しています。
その時に過去のデニー・マヨ殺しの犯人が分かるかもしれないと
話しています。
ターネヴェロがチャーリーの手伝いをするといっていろいろ
意見を言ってきます。
この男が怪しさをぷんぷん匂わせています。
しかしながら完璧なアリバイを持っています。

アーチーという元画家志望だったビーチコマー(ビーチに寝泊りして
いるホームレス)が事件の起こったころにラナイの側にいたことが
わかります。

100年ほど前のハワイです。
現在なら殺人といえば鑑識の人たちがわんさかと集まるイメージが
ありますがこの本には一人か二人しか出てきません。
指紋のことがでてきますがほとんど科学捜査とは縁がありません。
シェーラのまわりの人々の関係が興味深いです。
シェーラが殺されたのにはデニー・マヨ殺しのことが深く
かかわっていることは間違いありません。

最後の犯人の指摘の場面では論理的に推理して指摘されるのかと
思っていましたがあにはからんや…
しかし結構意外な人物でした。
ターネヴェロがどう関わっていたかは結構想像できたんですけどね。
おもしろかったです。

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