雑記帳

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あの歌がきこえる

2010-07-06 20:53:14 | 

重松清著"あの歌がきこえる"を読みました。
1975年に中学1年の男の子、シュウ、ヤスオ、
コウジの中学、高校時代を描いたものです。
場所はどこだと書かれていなかったはずですが
たぶん本州の九州よりです。
中学から高校時代の男の子の様子が書かれています。
それぞれの話に当時はやっていた歌が関連づけられています。
ほとんどの曲は知っています。なつかしいです。
たとえば"戦争を知らない子供達"、"旅人よ"、"いなせな
ロコモーション"などです。
シュウが語り手です。地方都市の息苦しさにへきえきと
しています。ちょっと何かしただけでうわさは広まります。
たとえばサングラスをしただけで因縁をつけられます。
彼らの高校、瀬戸内高校を卒業するということが
ステータスでいい就職をする絶対条件です。
それで人生が決まるというほどの意味を持ちます。
この土地から抜け出すために東京の大学へ行く選択を
します。
コウジは広島で自立して働きながら専門学校をめざし
ヤスオは絶対東京へいくのだといってみたり地方の
大学でいいんだとかいったりふらふらしています。
それぞれに旅立っていきます。
シュウはもう故郷へは帰ってこないつもりでいます。

地方の若者の暮らしや行動がわかります。
私の育った所はもっと農村地帯だからこの物語に
出てくるところとはまた違っています。

すぐ前に読んだ"DOWN TOWN" と年代がダブリます。
登場するのも高校生で音楽が重要な要素だという所も
似ています。
向かうところは東京なんですね。

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