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雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

キッチンコロシアム

2018-08-06 21:00:00 | 

田中経一著"キッチンコロシアム"を読みました。
昔、料理の鉄人という番組がありました。
私はまったく興味が湧かなくて一度も見たことは
ありません。
この本は番組の演出をしていた田中さんが書いた
ものだそうです。
フィクションですが、登場する人物は番組に出演
していた人たちとほとんど同じ名前ですから
誰をモデルにしているのかはわかります。

和食の料理人の道場が重要な登場人物です。
鉄人に対して挑戦する料理人が料理対決します。
食材は直前に発表されることになっていましたが
二度も誰かが挑戦者に事前に知らせました。
このことで道場は番組を辞めると決心します。

房之介というホームレスの青年がいます。
拾ってきた食材を使って山さん、博士の仲間に
おいしい料理を作っています。
彼は道場と関係がある人物です。

彼を対戦者とすれば道場も引退試合として出場
するだろうと教えられます。
房之介は道場と金沢の星辺茶寮でいっしょに
働いていた河田真作の息子です。
彼が8歳の時に星辺茶寮は火事で焼け、店主が
亡くなっています。
真作は火事の数日後に姿を消しています。

房之介も道場も真作を探しています。
二人がテレビに出れば見つかるかもという望みを
もって対決は大晦日から元旦にかけて放映
されました。

火事の真実が試合後に明かされますがなんだか
嫌な気分になりました。
これは惨いよね。

墨の香

2018-08-05 21:00:00 | 
著者 : 梶よう子
幻冬舎
発売日 : 2017-09-21

梶よう子著"墨の香"を読みました。
雪江は理由もわからず離縁されて実家へ戻りました。
父は引退して田舎で一人暮らしをしています。
家を継いだ弟の新之丞は奥祐筆をしています。
お洒落で美しい新之丞には女性たちが集まって
きます。
母の吉瀬は近所に住む姉と出歩いています。
雪江の師匠は書家として名の知られた巻菱湖です。
雪江は筆法指南所を始めることにしました。
集まってきたのは十五歳以下ぐらいの十五人ほどの
女性たちです。
態度が大きいのは雪江のすぐ前に席を取っている
卯美です。
卯美の取り巻きが汐江と涼江です。

時代は幕末、外国船が江戸近辺に現れる時です。
庶民は奢侈禁止という改革に苦しんでいます。
新之丞は仕事柄いろいろ嫌なことを見聞きします。
どうにもできない理不尽なことに辛さを感じています。

弟子たちの起こす出来事、菱湖の兄弟弟子たち
との確執、外国船の乗組員の殺害問題等が
描かれています。
いろんなことが描かれているので意識が散乱
します。
江戸時代に女性が何かをしようとするのはたいへん
だったでしょう。
でもお弟子さんは最初から集まりそう苦労したと
いう感じではありません。

兄弟子の雪城に預けた弟子だったおとしの未来は
どうなるのでしょうね。
利益に走ってしまった雪城ですからおとしも何か
魂胆があって世話しているのかなと疑っていたの
ですが特にあるわけではなさそうです。
心から打ち込める書道というものがあって
幸せですね。

房総グランオテル

2018-08-04 21:00:00 | 

越谷オサム著"房総グランオテル"を読みました。
月ヶ浦という外房の海に面したところに建って
いる房総グランオテルという家族経営の民宿が
舞台です。
房総グランオテルの娘の夏海は高校二年生です。
オテルは継ぐつもりですが大学は東京へ出て
一人暮らしをしたいと思っています。
父親が料理を担当しています。
夏海は明るくお客さんと応対します。

ある日のお客はそれぞれ一人の3人です。
菅沼は赤いパンツでギターを持った明るい
男です。
伊勢海老と鮑を注文した豪勢な客です。
佐藤は女性で夏海は海を眺めている彼女を
みています。
ひとり旅の悩みを抱えたような彼女は、自殺する
のではないかと宿の者たちに心配させます。
田中は大きなカメラバックを抱えた男です。
素泊まりという予約でした。
駅で女子高校生を探しています。

三人の何かがありそうな客たちです。
一泊の予定の菅沼も二泊することになり三人は
二泊します。

いろいろありますが、美しい海で過ごしそれぞれ
吹っ切れたようです。

明るい夏海、房総の海と楽しい本でした。
訪れたくなりましたが、名古屋からわざわざ行く
にはちょっと遠い。

継続捜査ゼミ

2018-08-03 21:00:00 | 

今野敏著"継続捜査ゼミ"を読みました。
小早川は警察学校校長をしていました。
定年後に友人に誘われて女子大の大学の教授に
なりました。
ゼミを初めて持ち、五人の学生を指導しています。
ゼミでは未解決の事件を検討していくことに
なります。
梓は歴史に詳しいいわゆるレキジョです。
蓮は幼い時に体が弱くたくさんの薬を飲んだことから
薬剤に詳しいです。
真弓は世界の謎オタクです。
蘭子は法律にはめっぽう強いです。
楓は幼いころから合気道をやっています。
それぞれ個性的な女性たちです。

安西は現役の警察官です。
早乙女に資料提供を頼まれてゼミに顔を出して以来
ゼミのごとに参加しています。
十五年前に起きた老夫婦が殺害された事件をゼミで
取上げました。
午後三時から四時の間に起こりました。
発見者は当時15歳の被害者の孫です。
警察は居直り強盗と見なしました。
犯人は捕まりませんでした。

学生たちの見方は鋭いです。
実際に現場に出かけ検証します。
近所の人たちにも話を聞きます。

この事件と同時に現在大学で起こった事件も話題に
のぼります。
運動サークルでシャワーを浴びている間に靴を片方
だけ盗まれる事件が起きます。
日本文学の教授の竹芝がゼミの女性学生とホテルから
出てきたと思われる写真を送られて小早川に
相談してきました。
身に覚えがない写真は合成写真だとわかりました。

過去の事件と大学内との事件を解決していきます。
おそらくこんなゼミはないでしょうけど警察とは
違った視点で見ることで、事件は違った様相を
見せてきます。
15年経って思いもかけず捕まったら、事件直後に
捕まっていたより辛いだろうと思ってしまいました。

気楽に読める本です。

ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン

2018-08-02 13:24:39 | 

小路幸也著"ラブ・ミー・テンダー 東京バンド
ワゴン"を読みました。
今回は時代を遡って我南人が二十歳ごろの過去の
話です。
いつもは幽霊として話し手のサチは生きています。
我南人が奥さんとなる秋実と出会った時の話です。

我南人のバンド LOVE TIMER の仲間たちは暴漢に
襲われている秋実を助けました。
我南人は秋実を古書店をやっている実家の東京バンド
ワゴンへ連れて行きました。
秋実は埼玉の養護施設でくらしている高校生です。
冴季キリは人気アイドルとして活躍しています。
前は秋実と同じ施設で暮らしていました。
そのキリから助けを求める電話があったため、
秋実は東京へきました。

キリは別の事務所の人気アイドルの三条みのると
結婚を望んでいます。
しかし二つの事務所はアイドルが結婚することを
望まず、二人とも見張りがつく軟禁状態にあります。
黙って見ていられないのが東京バンドワゴンに
集う人々です。
なんとかしてやろうと知恵をしぼります。
昔の仲間が手を貸してくれます。
食事を一緒にしている近所の学生たち、 LOVE TIMER の
仲間たちといろんな人たちが手助けします。

秋実はこの出会いで我南人と後に結婚することに
なるのです。
賑やかでお節介で優しい人々です。
大勢の人が集まって食事する風景がいつもながら
楽しいです。

安心して読める東京バンドワゴンでした。

桜風堂物語

2018-07-26 21:00:00 | 

村山早紀著"桜風堂物語"を読みました。
月原一整は銀河堂書店の文庫本担当です。
あまり人と打ち解けて話したりする性格では
ありません。
彼が推す本は必ず売れます。
「宝さがしの月原」と呼ばれています。
母を幼い時に亡くし、父と病弱だった姉と
三人で暮らしていました。
姉を病院へ連れていく途中に交通事故を起こ
して父と姉は亡くなりました。

中学生の少年が万引きをしました。
少年は逃げ一整は追いかけました。
事故が起きました。
一整に責任があるというわけではないのですが
ネット上でさんざんに叩かれました。
一整は店に影響が及ぶのを恐れて退職しました。

失業した一整はブログを読んで親しくしていた
桜野町の桜風堂書店を見にいくことにしました。
アパートの隣の部屋の住人の老人が一整に託した
オウムを連れて訪れました。
桜風堂の店主は入院していました。
彼は訳があって孫の透を引き取っていました。
一整は店主に店を任せたいと頼まれます。

一整が抜けた銀河堂では残った店員たちが一整が
推していた本の販売を成功させたいと一丸と
なってがんばっています。
「4月の魚」というその本は昔のテレビドラマの
有名な脚本家の団重彦が書いた本です。
病気で一線を退いていた人です。

書店員が主人公にした本屋さんの話です。
最近は多いですね。
登場するオウムと猫がかわいいです。
人と深く関わらなかった一整ですがみんなが
大事に思ってくれていたのですね。
銀河堂と桜風堂と二つの書店、どちらもがんばって
います。
団も書店員さんたちに押されてこれからも書いて
いこうという気持ちになります。

天久鷹央の推理カルテⅤ 神秘のセラピスト

2018-07-25 21:00:00 | 

知念実希人著"天久鷹央の推理カルテⅤ 神秘の
セラピスト"を読みました。
天久鷹央は統括診察部の部長です。
部下は小鳥遊優です。
他の課で診断のつかない患者が鷹央のところへ
まわされてきます。
優秀な医師ではありますが、人とのコミュニケーションが
うまくとれません。

"雑踏の腐敗"
姉を頼って東京に出てきた宮城辰馬は渋谷の交差点の
雑踏に圧倒されました。
その時の体の変化に驚愕して家に引きこもっています。
人混みに出ると体が腐ると言います。
人混みから抜け出ると治ります。
鷹央と小鳥遊は往診に行き人混みに辰馬を連れ出します。
各種の検査で異常はないといわれていましたが実際に
辰馬の体に症状が現れました。

"永遠に美しく"
南原松子は72歳です。
鍼灸院へ通い始めてから驚くほど若返りました。
娘の美奈子が鍼灸師の秋源の治療がいかがわしい
ものではないかと鷹央のところへ相談にきました。
松子は知人に若返り治療を宣伝し、何人もの人が
若返っています。
鷹央は小鳥遊と診療所へ出かけて行き、危険な治療
だということを暴きます。
ところが秋源は最初に見た松子だけには治療はして
いないといいます。

"聖書の刻印"
小児科医の熊川と研修医の鴻ノ池から相談がありました。
佐山香織9歳は白血病です。
化学療法で寛解になりましたが再発しました。
再度寛解しましたがまたしても再発しました。
最後の治療は骨髄移植です。
でも母親の佐智が移植にがんとして反対しています。
キリスト教会で出会った預言者が治療する必要は
ないといい、それを信じて医師の話を聞こうと
しません。
教会の神父も天草炎命という預言者を信じています。
彼は血の涙を流し、手のひらに十字架が浮かび上がります。
鷹央は信じ切っている信者たちの心を完全に切り離す
ための作戦を練ります。

こんな症状が現れることがあるのかとか、知らない病気の
説明があったりと医療ミステリーとしておもしろいです。
最後の話、おりしもオウム真理教の話題が再度賑わって
います。
人は簡単に人を妄信してしまうもんですね。

スイーツレシピで謎解きを

2018-07-23 21:00:00 | 

友井羊著"スイーツレシピで謎解きを 推理が言え
ない少女と保健室の眠り姫"を読みました。

高校生の香奈は人としゃべるのが苦手です。
吃音のため言葉が上手く出てきません。
中学の時は人と関りになるのを避けてきました。
高校生になり考えを改めようとしています。

お菓子を作ることでいろんな出来事に出会います。
不思議な出来事を解いていきます。
そんな中でお菓子作りが得意な男子生徒の真雪と
保健室に籠っている美しい悠姫子と出会います。
彼らは彼女が言いたいことを言い終わるのを
じっと待ってくれます。

7話+1の話が出てきます。
お菓子が関係している話がすべてです。
香奈が真相を見出します。

悠姫子は教室には行けなくて保健室登校して
いるわけですが、真雪や香奈にはしっかりと、
むしろきつい調子で話をします。
なんでこういうことになっているのだろうとは
感じました。
話の中で原因は明かされます。

吃音を持つ人の苦しみをしっかりと知ったのは
初めてかもしれません。
吃音を持つ人の中でも症状は千差万別です。
治るものかどうかもはっきりしていません。
香奈は家族との間の会話では出ないといいます。
ですから両親には苦しみをわかってもらえません。
まの段の言葉だけ言えないという後輩も入学
してきて香奈たちと出会います。

吃音を持つ人は学生時代にいたような気がします。
大人になってからは出会っていません。
今後出会うことがあればしっかり最後まで聞く
ように努めたいと思います。

秘密 上下

2018-07-22 17:39:50 | 

ケイト・モートン著"秘密 上下"を読みました。
モートンの"湖畔荘"を読んで別のものも読んで
みたくなりました。

やはり時代が入れ替わったり、視点が変わったりします。
ローレルは60半ばの有名な女優です。
母親のドロシーは死の床についています。
ローレルは1961年の16歳の時に母が訪ねてきた
男性を殺したのをツリーハウスから見ました。
強盗犯を正当防衛で殺したとされました。
しかしローレルは男が母に「久しぶりだね。ドロシー」
と言ったのを聞きました。

ローレルは結婚前の母がどんな人だったのか知りたいと
いう思いに駆られ調べ始めました。
父と母は幸せな結婚生活を続け、子供たちも幸せに
過ごしました。
子供たちに想像力豊かな話を聞かせ、善良ないい
妻であり母でした。

ドロシーとヴィヴィアンという女性が写っている
写真を手がかりに調査を開始します。

話はローレルの視点で描かれたり、ドロシーの視点、
ヴィヴィアンの視点、あるいはドロシーの恋人で
後にヴィヴィアンとも付き合いがあるビリーの
視点で描かれています。
ですから読者は知っているけどローレルは知らないと
いうことがあります。

1941年当時にボーンマスでヴィヴィアンは
ヘンリー・ジェンキンスと結婚していました。
ヘンリーは作家で年齢の離れた夫婦でした。
1961年に母が殺したのはこのヘンリーです。
ヴィヴィアンは41年に空襲で亡くなっています。

ドロシーの生い立ち、ヴィヴィアンの生い立ちが
描かれています。
ヴィヴィアンは8歳の時に家族全員を交通事故で
亡くし、オーストラリアからイギリスの叔父の元に
送られました。
ドロシーは専制的な父親の元で育ちました。
戦争で家族全員を亡くしています。

ドロシーのことを調べていくと想像力がある人物ですが
悪いこともする人物です。
ビリーは悲惨な戦争を写真に撮る仕事をしています。
常識ある人ですがドロシーに引きずられています。
ビリーはドロシーの計略でヴィヴィアンに近づきます。
ドロシーが非難するようなヴィヴィアンではないことに
ビリーは気づきます。

ローレルには3人の妹と1人の弟がいます。
弟のジェラルドは事件の時2歳でした。
母の側におりおぼろげに何かが起こったことを
覚えています。
妹たちには事件のことは何も知らされてはいません。
ローレルはジェラルドに61年に起こったことを話し、
調査の手助けを頼みます。

調べるにつれドロシーの悪い面を見ることになります。
自己愛が強く空想世界に落ち込む人物だという人もいます。
結婚前と後とではドロシーがまるで違う人物になって
います。

人ってこんなにも変わるものなのかなという疑問を
いだきながら読み進みました。

最後に真実がわかってああこういうことだったのかと
思います。
悲惨な若い時代を生きてきました。
でも結婚後は幸せな人生でした。
ヘンリーさえ現れなければもっといい人生だった
でしょうに。

テーラー伊三郎

2018-07-21 21:00:00 | 

川瀬七緒著"テーラー伊三郎"を読みました。
読んだというより読み飛ばしました。
こんな古臭い封建的な自分の価値観を押し付けて
くるガチガチの人間が多く住む場所ってあるのか
なぁというのが一番の感想です。
きっとこんなところあるのでしょうね。
やる気のある若者は逃げ出してしまいますよ。

高校三年生の津田海色(アクアマリン)はやる気の
ない毎日を送っています。
母はポルノ漫画を描いて息子との生活を支えて
います。
アクアはいつも切羽詰まっている母親の仕事を
手伝っています。
西洋の古い時代の背景を描いています。

学校へ行く途中のテーラー伊三郎のショーウ
ウィンドウに十八世紀のロココのコール・バレネ
と呼ばれるコルセットが飾られているのを
見ました。
その美しさに虜になり製作者の伊三郎と知り
合いになりました。
店に毎日訪れ、伊三郎のコルセットで店を
再開させたいという目標を手伝うことに
なりました。
マリンが店の改装の図面を描きます。
近所の女子高生の明日香もデザインについて
提案します。

しかし商工会議所からコルセットなど止めろと
強烈な横やりが入ります。
アクアに対しては母親が虐待をしているとの
通報があり、親子は引き離される羽目に
なります。

多くの邪魔が入りながらも伊三郎の店は開店します。

これが東京だとか名古屋、大阪なんかだったら
何の問題もない話でしょう。
店で何をやるかに強力に口出しできる地域性に
驚いてしまいます。
元教頭の女性の真鍋女史の自分の思想を周りに
押し付けて、少しもその行動が人を傷つけると
思っていない傲岸不遜な態度に怒りがわきます。

それでもやりたいと心から思うものがある人は
屈することなくやり続けることでしょう。
いつかは古い人々を、結果でもって納得させて
しまうことでしょう。

いろんな技術を持った老人たちが出てきます。
彼らは高い技術を持っているのにかかわらず
現代の社会では顧みられず技術は忘れられて
いきます。
そんな中で伊三郎が新しいものに自分の技術で
チャレンジする姿は気持ちいいです。

でも、コルセット、いくら美しくても買いたい
とは思わないです。

からくり亭の推し理

2018-07-20 21:00:00 | 

倉阪鬼一郎著"からくり亭の推し理(おしことわり)
を読みました。
からくり亭は料理屋ですがそこに店があるという
ことに気がつきません。
常連が集う店です。
おかみはおまりで、集まるのはからくり人形師の
儀作、絵師の三ツ木探怪、戯作者の蔵臼錦之助などです。
隠密廻り同心の古知屋大五郎が持ち込む事件を
あれこれと推理します。
当時には食べられていなかっただろう実験的な
料理が出てきます。
登場人物たちが珍しい料理をおいしそうに食べる
場面がいいです。

"龍を探せ"
材木問屋の上総屋の主の平吉が弁天堂前で死体で
見つかりました。
手に龍の字が書かれた紙を握りしめていました。
まわりには龍がつく人物がたくさんいます。
平吉はひらがな以外、読み書きできません。
人には嫌われていました。

"謎の二人組"
質屋と骨董屋をやっていた器屋が押し込みに会い、
主人家族、雇い人も殺されました。
器やの蔵の裏は空き地で賊は裏から穴を掘って
侵入しました。
目撃者がいて二人組だとわかっています。
裏には長屋があって二人で暮らしている者が何組か
います。
元相撲取りも何もせず長屋で暮らしています。

"大むささびの影"
浅草の奥山で見世物になっていた大むささびが
見世物師の栄太郎を噛んで逃げました。
大むささびはほんとうにいたのかどうかを
疑います。
質屋の恵屋の主人が大むささびに襲われ、多くの
人がその姿を見ました。

"馬はいずこ"
深川の木場にある酒屋の武州屋の主の伊之助と
女房と番頭が殺されました。
門が閉まっていました。
雪が積もっていて門を飛び越えたというように
その前まで馬の足跡が残っていました。
前の主が人に慕われるいい人だったのに対し、
殺された伊之助は人の恨みを多く買っている
人でした。

登場人物がそれぞれ面白い人たちです。

湖畔荘 下

2018-07-15 16:43:31 | 

ケイト・モートン著"湖畔荘 下"を読みました。
のことは前に書きました。
上は読むのに時間がかかりました
下のほうは話の流れがスピーディーですらすらと
読めました。
作家のアリスは70年前の弟の失踪の犯人はある人物だと
思い込んでいて他の人に事件を蒸し返されたくないと
思っています。
しかし姉のデボラに家族の秘密を知らされて驚き
考えを変えます。
事件の真相を調べたい刑事のセイディに連絡を取り
情報交換をします。
二人は弟のセオはあの日に殺されているのだと
意見が一致しました。
セイディに、ずっと行くことがなかったローアンネスの
館に入り母と父の日記や手紙を調べて真実を追求することを
許します。

ローアンネスに行くつもりはなかったアリスですが、秘書の
ポールに誘われて二人で後を追っていきました。
セイディとずっと事件を気にかけてきた元刑事のクライブ、
アリスにポールとで残されている手紙や日記を調べます。
彼らは近所に住むセイディの祖父のバーディとこの時
知り合います。

母親の心情、父親の心情がわかってきます。
彼らがどういう状況にいたのか、なにが起こっていたのか
わかってきます。

そして真実が明らかになります。
70年、ずいぶん長い間隠れていた真実です。

最後の結果、たぶんこうなるのじゃないかなと上を読んで
いた時から感じていました。
あたりましたね。
嫌な結果ではないですよ。

家族ってこんなにもわかってない部分が多いものなんですね。
決して仲がわるい家族ではないのにアリスは初めて知ることが
多いです。
家族ってそれで成り立っていくものなんですね。
子供を隠した理由というのがなんとも悲しいです。

第一次世界大戦中と、終わった後に起こった出来事です。
兵士のPTSDって最近は注意してなくてもテレビから
漏れ聞こえてきます。
日本だって戦後多くの人が発症しているでしょうに聞いた
ことがありません。
認識されていなくて対応は各家庭にまかされていたので
しょうね。
辛い思いをした人たちがいたことでしょう。

おもしろかったです。

隠密味見方同心 ふふふの麩

2018-07-14 21:00:00 | 

風野真知雄著"隠密味見方同心 ふふふの麩"を読みました。
殺された同心の兄の月浦波之進の跡を継いで同心と
なった魚之進が主人公です。
波之進の殺された事件をずっと探っている魚之進ですが
まだ解決していません。
波之進は死ぬ前にこの世のものとは思えぬものを食べた、
家族に食べさせたいと言っていました。
それがケイク、ケーキだといういうことまではわかりました。
月浦家の人々はやっと波之進の言っていたものを食べる
ことができました。

"化け物そば"
将棋の駒を作る駒三郎が殺されました。
駒三郎は化け物にやられたと言い残しました。
駒三郎の家の前では化け物そばと言われるそばを売る
屋台が出ていました。
家が揺れたり皿が割れたりしたと駒三郎は言っていました。
駒三郎の家は新興宗教の道場があります。

"ふふふの麩"
ふふふの麩を売っている古奈屋の主人が殺されました。
最初に見つけた人に古奈屋はふふふと笑って死んだと言います。
小麦粉から麩を作る行程でくず餅の材料が出来ます。
古奈屋では麩を売るだけでくず餅は作っていません。
川向うに店がある蔦屋に材料を売って、蔦屋はくず餅を
売っています。
芸者の藤乃とその母親だというおつたの存在が絡んでいます。

"似たもの鍋"
大食い合戦が開かれます。
去年も開かれました。
優勝者には百両の賞金が出ました。
去年、その賞金が偽物に置き換わっていました。
勝ち残った数人のうちの誰かの犯行ではないかと思われています。
勝負の間にもトイレには行けました。
席を立った時に何かあったのではないかと考えます。

"忍者寿司"
ある藩が板長を雇うため三人の候補者に料理を作らせ
試そうと考えました。
魚之進は何事もないよう監督をするよう命令されました。
どんな材料を使って料理するかは当日に知らされます。
事前に材料を知っていたなら優位に立てます。
材料は前日に決められます。
その材料を寿司を使って外部に知らせようとした者がいます。

魚之進は手裏剣で襲われました。
あやうくかわしましたが、その手裏剣は兄波之進の命を
奪ったものと同じものです。
段々と事件に近づいていっています。

不協和音 京都、刑事と検事の 事件手帳

2018-07-13 21:00:00 | 

大門剛明著"不協和音 京都、刑事と検事の
事件手帳"を読みました。
川上祐介は京都府警捜査一課の刑事です。
事件を担当する検事として出会ったのは幼い時に
別れたままになった弟の唐沢真佐人です。
父は違法捜査を疑われて失職し、その後病気に
なって亡くなりました。
兄は祖父母に引き取られ、弟は父の親友だった
検事の唐沢に引き取られました。

兄弟は30代前半の感じですが別れて以後、全然
連絡を取っていません。
父を尊敬していた仲のいい兄弟でした。
しかし久しぶりに会った弟は感情を表さない冷たい感じの
人間として現れました。

祐介の関わる事件の担当検事となることが多い真佐人です。
はっきりこうだと口にしませんが、ヒントとなる言葉を
兄に伝えます。
それに沿って調べると、弟の示したことが正しかったと
いうことがわかります。

5編の連作短編集ですからそれぞれの話のことは書きません。
祐介は父の犯したとされる間違った捜査が間違いでは
なかったと信じていて今も犯人だとされ、その後釈放された
男を見張っています。
真実を知りたいと思っています。
真佐人はそんな兄を冷めた目でみています。
でも本心は別なのかも。

弟の推理力が抜群に冴えています。
刑事と検事は協力して事件に立ち向かっていくものだと思うのに
この本では全然協力関係が見えてきません。
はっきりこうなんだと話し会えばいいものを対立関係にある
みたいにみえます。

この本を読んだ前後にテレビドラマや他の本で幼いころに別れて
その後連絡を取らなかった兄弟や姉妹の話を目にしました。
よくある現象です。
どの話しでも感じるのですがなぜ連絡を取ろうとしなかった
のでしょう。
保護者の手前住所を聞くのもはばかられるというものでしょうか。
大人になれば相手の居場所を知ることはそれほど難しい
ものではないでしょうに。

櫻子さんの足下には死体が埋まっている はじまりの音

2018-07-12 21:00:00 | 

太田紫織著"櫻子さんの足下には死体が埋まっている
はじまりの音"を読みました。
今回のは楽に読めます。

"ウラトオモテ"
正太郎は高校二年生になりました。
クラス替えで親友の今居、女性の鴻上といっしょに
なりました。
阿世知蘭香という派手な格好の女子学生が転校してきました。
蘭香は学校だけで鴻上と親友を装って欲しいと申し入れて
きて4人でグループで過ごすことが多くなりました。
彼女が取った行動は鴻上のことを思ってのものでも
ありました。

"雛を呼ぶ声"
櫻子さんの家の庭の木にヒヨドリが巣を作り、雛の
姿が見られます。
婆やは雛に夢中です。
櫻子さんの家の近所に若い夫婦が引っ越してきました。
家で仕事をする人らしく家に閉じこもっています。
彼らの家に回覧板が回らないなど嫌がらせを受けています。
櫻子さんの家では雛の首を折られて殺されました。
若い新参者に対するいやがらせと、雛殺しの出来事の
真相を櫻子さんは追及します。

"脱皮"
札幌に櫻子さんの叔父に会いに行った時に出会った青葉に
出会いました。
数日後青葉に誘われて蛇を飼っているブリーダーに蛇を
見せてもらいに美瑛に出かけました。
帰りに寄った青い湖で頭部のない女性の死体を発見しました。
その数日後に花を手向けに行った櫻子と正太郎は首を吊って
いる男性を見つけました。
女性を殺したのは自分で自殺するという遺書が残されていました。
家族はペンションを営み、彼は離れで暮らし蛇を飼っていました。

"エピローグ"
正太郎には三人の祖父がいます。
兄は前妻の子で祖父の一人は兄の母の父で血は繋がっていません。
櫻子さんの家の近くで柔道家をしています。
元シェフの祖父は母方です。
猟師をしていて山を熟知しているのは父方の祖父です。
三人の祖父と山菜取りに出かけた後、櫻子さんと連絡が
取れないと婆やが探していると知りました。
三人の祖父の知識や知恵で居場所を探り出し、遭難寸前の
櫻子さんを救います。
犬のヘクターも活躍します。

最初の話、女性のグループはこうだよねって、なんだか
嫌な気分になってくる話です。
最後の話は三人のおじいさんたちがいい感じです。