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雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

ビブリア古書堂の事件手帖 栞子さんと 果てない舞台

2018-07-11 16:39:32 | 

三上延著"ビブリア古書堂の事件手帖 栞子さんと
果てない舞台"を読みました。
シリーズ7冊目でこの本が最終だそうです。
古書店が舞台ですから古い本の話が中心です。
今回は太宰治の"晩年"を巡る話も出てきますが、
シェークスピアのファースト・フォリオを巡る話が
中心です。
ファースト・フォリオとはシェイクスピアの戯曲を
まとめて出版した最初の作品集だそうです。
1600年代に出版されたもので現在残っているのは
二百数十冊にすぎません。
1冊の値段が億単位のものになります。

栞子の母方の祖母の水城英子が登場します。
彼女は久我山尚大との間に栞子の母の篠川智恵子を
産みました。
尚大とは疎遠でしたが、尚大は死期が近くなった時に
智恵子に古書店を継がせたく思いファースト・フォリオで
彼女を試すような真似をしました。
しかし彼女はその企てを一蹴しました。
一生懸命お膳立てした計画を台無しにされた尚大は
怒り狂い、古書を大事にする者には信じられないような
ことを実行しました。
このことが栞子の母の智恵子が夫や娘二人を置いて家を
出て行った原因となりました。

今回は吉原喜一という尚大の弟子だったという男が登場
して栞子と母智恵子を翻弄します。
吉原は二人を完璧に操ったと喜びの絶頂にありましたが、
さて結果はどうなったでしょう。

智恵子の生き方はどうも受け入れられないものがあります。
でも考えてみるともしこれが男性であったならまわりの
ものは却ってがんばっているなとほめるかもしれません。
女性はこういうことはしてはいけないんだという常識に
私もとらわれているのでしょうね。

本というのは中身のデータに価値があるのであって本という
物質には意味がないという気持ちでいました。
古書というものは中身もさることながら物質としての
本というものにも大きな価値があるのですね。
でも私には古書として価値あるものを持ちたいという
気持ちはまったく起きないです。

湖畔荘 上

2018-07-04 21:00:00 | 

ケイト・モートン著"湖畔荘 上"を読みました。
下はまだ読んでいません。
途中まで読んだだけですが書いておきます。

刑事のセイディは関わった幼児の置き去り事件で
問題を起こし休暇を取らされています。
両親を青春のころに亡くし、祖父母の家に引き取られました。
祖母は亡くなり、田舎に引っ越した祖父の家で
過ごすことになりました。
散歩の途中で打ち捨てられた屋敷に出会います。
かつては多くの人々が集う美しい場所だっただろうに
寂れたままにしてあります。
彼女は70年前にこの場所で起こった事件を知ります。

それはパーティーが開かれた翌日に屋敷のエダヴィン家の
1才にならない息子のセオが行方不明になった事件です。
何の接触もなかったので誘拐されたのかどうかも
わかりません。
ローアンネスとよばれるこの家からこの事件のあと家族は
引き払いました。

エダヴィン家の次女のアリスはミステリー作家として
成功し、現在も活躍しています。
ローアンネスの持ち主はアリスです。
姉のデボラも健在です。

セイディは何度もアリスに事件を調べたいと手紙を出しますが
何の返事もありません。
彼女らは事件を掘り起こされるのを恐れています。

セイディの話し、事件が起こった当時のアリスたちの話し、
もっと遡って両親が出会った当時の話しと、場所、時間が
入り乱れて登場してきます。
こういうタイプの書き方は苦手です。
実に読み難いです。
最初の方は話しが頭に入ってきませんでした。
後半になってだんだんと状況がわかってきました。
ミステリーというよりは家族の物語といった感じです。
さて後半はどうなるのでしょうね。

毒草師 七夕の雨闇

2018-07-03 21:00:00 | 

続けて高田崇史著の"毒草師 七夕の雨闇"をよみました。
今回の本は七夕についての薀蓄話です。
そういえばもうじき七夕ですね。
ちょうどぴったりの時期に読んだものですね。

七夕といえば各地で七夕祭りが開かれますが深く七夕とは
何かと考えたことがありません。
おりひめとひこぼしが出会ったら悪いことが起きると
雨が降ることを願うということもあるとか面白いですね。

能楽師の幸庵が最後の舞いとして筒井筒の稽古をして
いて毒に倒れました。
毒の種類は特定されません。

編集者の西野は萬願寺という新人女性編集者と毒草の
専門家の御名形史紋と共に事件の起こった京都へ
向かいます。

幸庵が舞う予定だったのは機姫神社の舞台です。
幸庵と機姫神社の星祭家とは親戚にあたります。
星祭家は七人の兄弟姉妹がいます。
彼らの秘密が事件を引き起こしました。

こんなことも起こり得るかもと思いますが、なんとも
言えない話です。
毒もあり得ないと思いました。
しかし検索してみるとあるらしいです。

毒草師 白蛇の洗礼

2018-07-02 09:21:05 | 

最近は本を読み続けることができなくなりました。
なんだかすぐに嫌になってしまって投げ出してしまいます。
なんとか読み終わった本がありますので書いておきます。

高田崇史著"毒草師 白蛇の洗礼"です。
医薬品業界向け雑誌の編集者の西田を中心として書かれています。
西田の隣の部屋に住んでいるのが御名形史紋という毒草師を
名乗る男です。
裏千家教授の大澤家でで開かれた茶会で次男の祐二が
廻して飲む茶を飲んだ直後に亡くなりました。
毒殺と見られましたがなんの毒かはわかりません。

ミステリーなんですが大半の部分をを千利休の謎の話しが
占めています。
商人であった利休が秀吉に使え、重んじられましたが最後は
切腹を命じられました。
なぜ疎まれるようになったのか、武士でない利休が何故切腹を
命じられたのか疑問が残っています。

本の中では利休はキリシタンだったのだという方向へ
持って行っています。
強引ではありますがこの本だけを読んでいればそうなんだと
思わされてしまいます。
義経は生き延びて東北へ行ったのだという話もありましたね。
それと同じような歴史の謎の解明話に大部分が割かれています。

"解毒斎"や"毒の乙女"という人物が出てきます。
現実味はない話ですがおもしろかったです。
御名形という毒草に精通していて、自己中心的ではありますが
彼の知識で事件は解明されてゆきます。
御名形、現実に側にいたら近寄りたくない人物ですが本の
中では興味深い人物です。

牧師館の殺人

2018-04-10 14:07:48 | 

アガサ・クリスティー著"牧師館の殺人"を読みました。
老嬢ミス・マープルが登場する最初の本だそうです。
語り手は牧師館の牧師のレナード・クレメントです。
村での出来事はあっという間に人々の噂話として
広まります。
牧師館の書斎でブロズロウ大佐が拳銃で殺されました。
大佐は後妻のアンと娘のレディスと暮らしています。
彼は誰にも好かれていません。
牧師館にいたメイドも隣の家のマープルも誰も
銃声を聞いていません。
家を出入りした人はすぐ家を出てきました。
画家のレディングが牧師館の離れを借りています。

レディングが自分が殺したと自首しました。
続いてアンが自分が殺したと自首しました。
レディングとアンが付き合っていることがわかります。
二人が犯人ではないということがわかりました。

牧師さんがあちこちに出かけて調べます。
マープルはほとんど登場してきません。
彼女は噂話と窓から見える様子から推理します。
最後に牧師さんや警察の人を相手に真相を語ります。
彼らには思いもかけぬ推理ですが、そうに違いないと
納得させてしまいます。

マープルの登場する話、好きです。

死と砂時計

2018-04-05 21:00:00 | 

鳥飼否宇著"死と砂時計"を読みました。
ジャーリーミスタン国の刑務所は世界各国で死刑を
求刑された者たちが送られてくるところです。
囚人らは何の基準もなく死刑執行が確定し、その後
4日間を独房で過ごします。
青年のアランは両親を殺したとしてここに送られてきました。
老囚シュルツの助手としていろんな出来事に出会います。

死刑になる前に15分間聴衆の前で話ができます。
シャヴォはイスラム国家の紛争に参加し、足を怪我をしました。
その後魔術師として生きてきました。
ナンジョウは傭兵として生きてきました。
ただ人を殺すことに快感を覚えていました。
向かい合った独房内で二人が死んでいました。

チェン・ウェインは医師でした。
囚人たちは刑務所の医師にかかるよりチェンに相談しました。
チェンが脱走は無理だと言われている刑務所から脱走
しました。

カーレッド監察官が視察にやってきました。
彼はこれを最後に退官します。
囚人たちがきちんとした扱いをうけているか調査を
しています。
監察官が殺されました。

毎日死刑が実行されるため墓を掘る仕事があります。
言葉を覚えようとせず誰とも話しをしないラクパ・ギャルポ
という男がその仕事を黙々とこなしています。
彼が埋めた墓を掘り返し死体を損傷していると告発されました。

男性の囚人と女性の囚人はきっちりとわけられています。
女性側に男性刑務官はいません。
それなのに女囚の一人が妊娠し子供を産みました。

助手のアランに死刑執行命令が下りました。
アランは過去を師匠のシュルツ老に語りました。
アランの実父は誰なのか母に聞いても教えてくれませんでした。
母は細菌の研究者で、生物兵器を作れる環境にいました。

最後の話しでジャーリーミスタン刑務所の秘密が暴かれます。
それとアラン自身が知らなかったことも明らかになります。

待っているのは死という状態で暮らすことはどんなに
恐ろしい精神状態に追い込まれるのだろうと思います。
最後の刑務所の秘密はほんとにぞっとします。
人間はこうまで異常なことができるものなのですね。
正常な精神の持ち主だけどできるのか、異常な精神だから
できるのでしょうか。

東京すみっこごはん 親子丼に 愛を込めて

2018-04-04 21:00:00 | 

成瀬名璃子著"東京すみっこごはん 親子丼に
愛を込めて"を読みました。
人が集まってくじで当番を決めて料理をしてみんなで
ご飯を食べるという場所がすみっこごはんです。

"念のための酢豚"
友菜はたまたますみっこごはんに出会いました。
同年代の奈央に親しくされました。
友菜は結婚しようという気持ちを持っていません。
牧原が上司になりました。
友菜は心が圧迫されるような感じがするようになりました。

"マイ・ファースト鱚"
すみっこごはんにやってくる純也は高校生です。
やはりすみっこごはんにやってくる楓とは同じ高校です。
純也は楓の祖父に家具作りを学んでいます。
純也、毅はサッカー部でいっしょです。
楓は誰かに嫌がらせをうけています。
毅は人を思う気持ちで苦しい毎日を過ごしています。

"明日のためのおにぎり"
すみっこごはんはNPO法人になっています。
責任者は柿本がやっています。
その前は楓が幼いころ楓の母の由佳が食堂を開いていました、
柿本はボクシングをやっていましたが怪我で出来なくなり
精神的にまいっていた時に由佳の食堂を知りました。
柿本が由佳と知り合ったころの思い出です。

"親子丼に愛を込めて"
蘭子は蓮花という高校生の娘を持つ洋次と結婚しました。
蘭子は3人で家族になりたいと思っています。
しかし蓮花は表面上は調子を合わせて幸せそうに
装っていますが、実際には蘭子を拒否しています。
洋次は蓮花の心の内を知らずうまくいっているんだと
思っています。

ご飯をいっしょに食べる人々の繋がりが心地いいです。

慈雨

2018-04-03 09:09:15 | 
著者 : 柚月裕子
集英社
発売日 : 2016-10-26

柚月裕子著"慈雨"を読みました。
神場智則は元刑事です。
定年になり妻の香代子と共に四国の八十八ヶ所の
霊場を歩いて巡礼をしています。
東京で岡田愛里菜という小学1年生が行方不明に
なり、山中で遺体となって発見されました。
神場は16年前の事件との相似に愕然としました。
警察官という仕事に対する認識を変えてしまう出来事
で、未だに引きづっています。
それがあるから巡礼をすることを望みました。

16年前の事件は犯人は捕まったのですが、その後に
犯人のアリバイがあったことを聞き込んできた
人がいました。
しかし上層部は握りつぶしました。
もしかしたら犯人でなかったかもしれません。

話しの中心は神場ですが、彼は四国を巡礼中で実際の
捜査はしません。
捜査の中心は神場の娘の幸知の恋人の刑事の緒方です。
神場は捜査の状況を緒方から電話で教えられます。

神場の若いころの山村での夫婦での駐在所勤務の
思い出、四国で出会った人々との交流が捜査と
同時に描かれています。

過去の間違いは神場の責任とはいえません。
彼が責任を取ることではないように思います。
警察全体に沁み込んでいる体質を改善するべき問題です。
だいたい国民が警察の失敗を許さないのだという
思い込みはどこからきているのだろうと感じます。

ジェリーフィッシュは凍らない

2018-04-02 11:04:27 | 

市川憂人著"ジェリーフィッシュは凍らない"を
読みました。
ジェリーフィッシュに海月という漢字が当てられて
いましたから、ジェリーには海、フィッシュには月と
いう意味があるのだと思い込みました。
ジェリーフィッシュとはクラゲのことで海月はクラゲと
読むのだとしばらくして気がつきました。
ばかですよね。

ジェリーフィッシュという名で飛行船が作られて
流通しています。
新機種のテスト飛行に開発チームのメンバーが乗って
出発しました。
彼らは元は大学の研究室のメンバーでした。
企業へ部屋ごと移動しました。
飛行船のメンバーが次々と殺されていきます。
乗っていた6人全員が雪山に着陸していたジェリー
フィッシュ内で死体となって発見されました。
事件を担当したのはマリア警部と、部下の蓮です。
頭は切れるけど、傍若無人なマリアとクールな蓮です。

やがて十数年前レベッカという化学を専攻していた
女子大学生が実験室で自殺とされた出来事があった
ことがわかります。
彼女はジェリーフィッシュを開発した航空科学科に
出入りしていました。
ジェリーフィッシュは航空科学というより材料となる
物質を作る化学の知識が必要なものでした。

犯人はすぐにこの人以外にはいないだろうと検討が
つきます。
そしてそれは当たりました。
この話は1983年のことだとなっています。
なんとも違和感がしてしょうがありません。
飛行船が求められる時代ではないでしょう。
遊びでマニアが利用するなら現代でもいいでしょうが、
どうも実用的なものとして開発されたもののようです。
もっとうんと前の時代にもっていったらそれはそれで
コンピュータ制御ができない時代となってしまいます。

レベッカは自殺ではなく殺されたのですがその理由と
いうのがなんとも嫌な理由です。
あまりにも女性を物扱いして侮辱しています。
彼女の業績を盗むためという理由にどうしてもって
いかなかったのだろうと疑問に思います。

まわりの全員が擁護する側になんの疑問も持たず
わまったことにもなんとも人間の質の低さに
嫌気がさします。
それはともかくおもしろく読みました。

合理的にあり得ない

2018-03-24 21:00:00 | 

柚月裕子著"合理的にあり得ない"を読みました。
罠に嵌って弁護士資格を剥奪された上水流涼子と
その部下の貴山が依頼されたことを実行していきます。

"確率的にあり得ない
藤請建設の二代目社長の本堂仁志は一代目に
負けないよう経営しようとがんばっています。
仁志が頼ったのはクラブで知り合った高円寺という
予知能力のあるという男です。
重要な案件を彼の予知に頼るようになりました。
危機を感じた母親は上水流涼子に依頼してきました。

"合理的にあり得ない
恭一郎はバブル期にあくどいことをして財産を築き
バブルが崩壊する前に手を引きました。
妻を顧みず、息子は引きこもっていますが無視しています。
自分だけ快楽にふけっています。
妻の朱美が霊能者に入れ揚げ二千万円もの皿や壺を
購入していることを知りました。

"戦術的にあり得ない
関東幸甚会というやくざの親分の日野から依頼がありました。
日野は横山一家の財前と数年前から賭け将棋をするように
なりました。
場所は神の湯ホテルの竜昇の間と決まっています。
日野がずっと負けています。
何かの不正が行われていると疑っています。
その方法の解明をして勝つようにすることが依頼内容です。

"心情的にあり得ない
弁護士ができなくなった原因を作った男の諌間から依頼の
電話がありました。
許すことができない男です。
孫娘の久美が男を追って家を出たのを連れ戻して欲しいと
いう依頼です。
薬をやっているらしいのですが、警察に知られないように
家に連れ戻して欲しいということです。

"心理的にあり得ない
野球賭博にはまって自殺に追い込まれた人がいます。
家族から賭博に誘い込んだ胴元をしている予土屋を破滅
させて欲しいとの依頼がありました。

悪人を彼らが使用したような方法で追い詰めていきます。
おもしろかったです。
涼子もかっこいいけど、貴山も頭が切れてかっこいいです。

ときどき旅に出るカフェ

2018-03-23 21:00:00 | 

近藤史恵著"ときどき旅に出るカフェ"を読みました。
題名から受ける感じからは違っていました。
'旅にでるカフェ'のオーナーが元気満々で、世界を
飛び回っているんだって思っていました。

37歳の瑛子は1DKの中古マンションを購入して
会社勤めをしています。
同じような毎日に疲れています。
家の近くのカフェ・ルーズという店にふらっと入り
ました。
カフェのオーナーは昔半年ばかりいっしょに
働いていた葛井円でした。
店は毎月1日から8日までは休みです。
この間に海外などに旅に出ています。
海外で出会ったメニューを再現して店に出しています。
円は物静かだけれど芯の強そうな女性です。
瑛子は時々カフェを訪れることで虚しさから脱却して
いきます。

ちょっとした出来事を円が解釈したりします。
後半は円の家族間のトラブルが描かれます。
ベルギーに住む親友は元家族でした。

家に捕らえられていた人々が家を振り切って新しく
人生を生きていく様子もすがすがしいです。
こんないごこちのいいカフェがあったら私も
通いたいです。

はんざい漫才

2018-03-22 21:42:00 | 

愛川晶著"はんざい漫才"を読みました。
愛川さんには落語をテーマにしたもう一つのシリーズ
"神田紅梅亭寄席物帳"があります。
神楽坂倶楽部のシリーズと多少関連があります。
こちらの主人公は編集者を休職して父親が席亭の
神楽坂倶楽部の代理席亭をしている希美子です。
入院した父の代わりを務めてきましたが父は
退院し、元の仕事に戻ろうかどうしようかと
気持ちは揺れています。

"はんざい漫才"
人気のあった漫才師でしたが問題を起こしてしばらく
姿を消していたフロントほっくが神田紅亭に登場
することになりました。
漫才の台本作家の粕屋が書いたタイムマシンを
上演することになっています。
時代が変移する不思議な話しです。
徐々にお客のうけもよくなっています。
近所に泥棒が出現したり、粕屋が襲われて怪我をする
事件が発生しました。

"お化け違い"
花山亭喜円師匠は以前落語協会の会長をしていたことが
あります。
しかしいい加減な人で、喜円をよく思わない人たちが
柏家文輔を中心にクーデターを起こそうとしました。
事前に漏れて失敗に終わりました。
神田紅梅亭の席亭もクーデーターに関係していました。
そのせいで喜円師匠とはずっと不仲な関係にありました。
文輔はその後亡くなりました。
息子が馬春の弟子となりこうまと名乗って神田紅梅亭寄で
手伝いをしています。
ずっと神田紅梅亭寄に出演しなかった喜円がトリとして
出演すると言い出しました。
なにか裏があるのではと心配します。
やはりその心配は的中します。
こまった事態に追い込まれた神田紅梅亭寄の面々は
機転で乗り越えます。

お化け違いの最後の場面は楽しいです。
寄席に出入りしている近所の猫のマコも大活躍です。
それにしても喜円師匠の根性は相当悪いですね。

たまちゃんのおつかい便

2018-03-21 10:41:42 | 

森沢明夫著"たまちゃんのおつかい便"を読みました。
珠美は家を出て大学へ通っていました。
大学を家族に内緒で辞めて起業をしようと思っています。
家族は海辺で居酒屋をやっている父と、再婚した
フィリピン生まれのシャーリーンです。
近くに亡くなった生母の母である静子ばあちゃんがいます。
故郷は過疎が進んで買い物に困る老人が多くいます。
珠美はそういう人たちのために保冷車に商品を積んで
売って回りたいと考えています。
中学時代の友人で車の修理業を継いでいる壮介に
車の手配と改造、車のペインティングを頼みました。
やはり中学時代の友人で都会に働きに出たけど
すぐ戻って来てから引きこもりをしているマッキーこと
真紀にはパソコンでのチラシ作成を頼みます。
別の地域で同様の仕事をしている古館に弟子入りして
仕事の方法を学びました。

シャーリーンは明るくて物事を肯定的に捉える人です。
珠美に気を使ってくれます。
しかし珠美はそれがわかっていても些細なことで
シャーリーンのすることが気にさわります。

壮介が手に入れてくれた車で仕事が始まりました。
仕事は順調にスタートしました。

家族、中学時代の友人たち、静子ばあちゃんらの
老人たちとの交流などが描かれています。
お金を儲けて豊かな生活を望む生き方とは別の
生き方です。
こういう生き方もありだなと思わせる本でした。

踊れぬ天使 佳代のキッチン

2018-03-10 21:00:00 | 

原宏一著"踊れぬ天使 佳代のキッチン"を読みました。
シリーズ3冊目です。
キッチンワゴン車で各地を回り材料を持ってきて
もらってそれを調理することでお金をもらうという
仕事をしています。

"おみちょの涙"
金沢の近江町市場です。
雅美という女性から毎日50人分の調理を頼まれます。
自転車でツーリングをしている麻耶を手伝いに
雇いました。
彼女が雅美が調理された料理を店で売っているのを
見てしまいました。

"チャバラの男"
静岡県の藤枝市の茶畑にやってきました。
脱サラしてお茶農家を目指している玉木に出会いました。
今年初めての収穫を目指しています。
佳代は茶畑を手伝うことにしました。
玉木には妻がいます。
佳代は玉木に恋心を感じています。

"ロングライド・ラブ"
麻耶が滞在している佐渡島へ渡りました。
米を作っている長部家の手伝いをしています。
佐渡島では自転車のロングライドが行われ島をあげて
楽しみます。
長部の息子の拓也は麻耶が好きです。
麻耶には抱えているものがあって今は彼を受け入れられません。

"踊れぬ天使"
群馬県の大泉町で仕事を始めました。
お客がぜんぜん来ません。
この町はブラジルから来た人が多くすんでいます。
弁当の味見を頼んだ女性からブラジル人が好む味では
ないと指摘されます。
ワゴンを置かせてもらっているスーパーで働いているラウラです。
スーパーの店長の刈谷はラウラに好意をもっています。

"モンクス・ドリーム"
山形駅前でジャズピアノを弾いていた男性にちらしを
渡されました。
バーに行ってみました。
棚橋源太は過去にデビューしたことがります。
今はバーのママの未祐の居候です。
源太と未祐は前は夫婦でした。
源太はジャズを諦め新しい生き方をしようとしてますが
未祐はジャズを辞めないで欲しいと思っています。

"カフカの娘"
稚内にやってきました。
車のトラブルで困っていたところを大型ワゴン車でスーパーを
してまわっている莉子に助けられました。
莉子には礼文島に中三の娘の亜希がいます。
整備士の亮介は莉子と結婚したいと思っています。
亜希は漁師になりたいから勉強はもういいと学校へ
行こうとしません。

あちこち回っていろんな人々と交流する話です。
料理する仕事が出来るかどうか疑問ですが楽しい話です。

「茶の湯」の密室 神田紅梅亭寄席物帳

2018-03-05 16:28:12 | 

愛川晶著"「茶の湯」の密室 神田紅梅亭寄席
物帳"を読みました。
高校の事務員をしている平田亮子の夫は真打ちの
落語家の三桜亭馬伝です。
馬伝の師匠の馬春は脳血栓で倒れましたが4年後に
復活して時々高座に上がっています。
馬伝は推理力があります。
馬伝よりも馬春の方が推理力は優れています。

"「茶の湯」の密室"
福井県いわき市の仮設住宅のある場所へ馬伝らは
落語の慰問に行きました。
馬伝は茶の湯を演じることにしました。
隠居が買った家には茶室があり茶道具もありました。
隠居は茶をやってみることにしました。
青黄粉にムクジロを入れて茶だと言って飲みました。
おかげで小僧共々お腹を壊しトイレへ通う羽目に
なります。
観衆は高齢者が多い中、十代の女性が前の席で
笑いもせず睨みつけるように聞いていました。
終わった後で出会った彼女は茶の湯の話には
矛盾がいっぱいあるといいます。
馬伝は考えます。
指摘された矛盾点を解決した話に変えて演じます。

亮子は同僚の昭江先生に茶の席へ招待されました。
マンションを改造して茶室が作られています。
猫はいないはずなのにトイレを借りると猫がいました。
その時ブレーカーが落ちたのか家は明りがありません
でした。
この謎はいったいなんだったのでしょう。

"横浜の雪"
寿々家竹馬が企画して三人の若手落語家が三つの
お題をもらって新作落語を発表することになりました。
寿々家竹二郎は竹馬の弟子でしたが4年前に不祥事を
起こして破門されました。
竹二郎がもう一度弟子にして欲しいと竹馬に申し入れ
ました。
竹馬は馬伝が新作落語の発表会で勝ったら再入門を
許すと言いました。

前の話に登場した若い女性の美雨が東京へ出てきて
紅梅亭で馬伝の話を聞いて弟子にして欲しいと
いいます。

竹二郎が兄弟子の竹也とスナックで飲んだ後、家に
帰り子猫4匹と母猫を殺し公園に埋めているところを
警察に捕まりました。
彼は意識がなく覚えがありません。

馬伝は新作落語にこの事件を盛り込んで作りました。
ところが怪我をしてしまい出られなくなってしまいます。
弟子のしくじりは師匠の責任と馬春が登場します。

落語の薀蓄はおもしろいです。
とはいっても聞いてみようとまでは思わないんですよね。
すみません。
誰が演じても同じ話なら同じ内容なのだと思って
いましたがそれぞれの人の解釈によって微妙に
違っているものだなんだて思いませんでした。