五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

天国が益々賑やかに

2013年09月30日 | 第2章 五感と体感
秋分が過ぎると、秋が一気に深まります。
あれだけ暑かったこの夏の記憶も段々と遠くなりつつあります。

夏疲れの身体を癒し整え、そろそろ冬支度の身体づくりをする時期になってきたようです。
ここ一週間ほどはペースを落としながら仕事をし、早めに眠ることを心がけたお陰で、身体は休まった状態となったように思います。

あれこれと暴走しがちな性格も、さすがに休むことを心掛けるお年頃でもあります。

先週はバリバリと仕事をしていた友人が急逝し、仕事の都合で葬儀に参列出来なかったこともあり、何となく煮え切らない気持でいましたが、昨晩告別式に参列した友人から報告のメールが届いたことでちょっと緊張から解れた体感となっています。

自分は何を遺して永遠の旅立ちをするのか。。。と云う問いに、旧約聖書の詩篇に書いてあるように「ここに花がさいていたことなんて誰も知らないし、そこにはただ風が吹くだけ」私はそれでいいのだ~♪と割り切っている割には、身近な同年代の人の死に触れると、ふと「自分は何を遺して旅立つのか」という思いが自然と湧いてきてしまいます。

人が自然に湧き出す感情や思考というのは、「~あるべきだ」「~でありたい」という平素の理想の領域とはかけ離れたものになることは、これまた自然の成り行きかもしれません。
ふと湧き出す自分の感情に戸惑ったりすると、「いやいや、自分はそんなんじゃない」と、首を振ったりしながら生きていることが人の営みであるかもしれないとも思ったりしています。

湧き出す感情には必ず意味があります。

それは自分自身の中にある意味であり、他者から指摘されるものが自分の納得できる意味ではありません。

どんなに親や友人から「うんうん、わかるよ」と云われても、湧き出す感情を処理していくのは自分自身のお仕事なのです。

「自分は何を遺したいのだろう?」という問い掛けに「多少の現金ぐらいは遺さなくては、、、」と云う事の方が現実的です。同時に魂だけは関わる人と溶けあっていたいという壮大な理想があることも私の現実的理想です。

「亡くなった人と共に生きる」ことは、その人の魂と共に生きる事とも云えそうです。

年に二回、必ず食事会をしていた友人の集まりは、一人メンバーが欠けてしまいましたが彼女の魂と共に集うことに深い意味が作られていくように思います。
日本のマーチングバンドの育成に力を注いだ彼女の情熱が告別式をあかるくしたそうです。彼女らしいです。
天国に逝くにはちょっと早すぎましたが、きっとあちらでも育成に力を注いで後から来る私達を盛大に迎えてくれることでしょう。笙やひちりき、謡いや聖歌やお経で天女や神様仏様キリスト様マリア様にお迎えして頂こうと思っていましたが、天国は益々賑やかそうです。

合掌そしてアーメン

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もてなし

2013年09月29日 | 第2章 五感と体感
二週続けて国立能楽堂へいざ出陣の私。
国立能楽堂への最寄り駅北参道が、私の自宅の最寄り駅から格段と便利になり通いやすくなりました。

昨日の行きの電車の中で、若いカップルの健康的な男女が据わる真ん前に足の悪い高齢の女性が立っておられました。電車内が込んでいたので、立つ人を掻き分けて女性の肩を叩き、席を譲りました。

その女性は、出かける事に苦は無いようで、今日もこれから劇団民芸の観劇に行かれるとのこと。若い時から応援していたと仰るので「宇野重吉さんをひいきにされていたのですか?」と尋ねると、嬉しそうに頷き、束の間の演劇談議を楽しむこととなりました。
互いに行き先を告げつつ、「ごきげんよう」とお別れしました。

身体はしんどくても元気で意欲的なお年寄りが電車に乗られている光景を度々目にします。
私の母にしても同じ状態なので、やはり目につきます。

それにしても「健康的な男女のカップルよ。。。元気なら席を譲れよ!」と、言いたくなるのを押さえ、その代り周りの方々がその男女のカップルをしげしげと眺めたことで、私の気持も多少おさまりましたが。。。

昨日の演目が鉢木であったことで、行きの出来事のお陰で一層、自分のアイデンティティを考えるきっかけにもなりました。

旅の僧に一夜の宿を貸し、主は寒さを凌ぐために大切にしている鉢の木を焚いてもてなします。
おちぶれて鎌倉とは離れた今の栃木に住んではいるが、鎌倉に何かがあれば、いざ鎌倉へと馳せ参じる覚悟でいることを僧に話します。
その僧は実は、北条時頼であり、有事の時にほんとうに駆けつけた男をあの時宿を借りた家の主であることに気付き、讃えて土地を与える。。。というお話です。

人に褒められるためにもてなすことを「もてなし」とは言いません。
その人の心が相手に伝わることで、その相手がもてなしを受けたと感じたところで「もてなし」の相互作用が成立するのです。

電車の出会いは一期一会です。

察する配慮は忘れないでいたいものです。もてなしは、そこからが始まりです。

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富士講の浅間神社

2013年09月28日 | 第2章 五感と体感
昨日は爽快な秋晴れでした。
たまプラーザでの勉強会を終え、ランチでお喋りし、
いつもなら予定が重なり、寄り道する時間を取ることができませんでしたが、こんな良いお天気の日に真っ直ぐ家路に着くのも勿体無いと思い、歩いてみる事にしました。

いつかは世田谷の等々力渓谷を歩きたい、、、と、思いながら、一度も歩いたことがありませんでした。
というわけで、等々力駅で降り、徒歩3分で等々力渓谷の入り口へ。階段を降りると別世界です。小さな渓谷ですが森が保護さているので、都会でこのような景色を見る事ができるなんて驚きです。
川沿いの遊歩道を歩き、目黒通りに面している等々力不動尊へ。
等々力駅に戻らずに多摩川の玉堤通りから二子玉川~多摩川駅間のバスが通っているので、それに乗ろうと思い付き、15分くらい住宅地を歩きました。

いつも車でしか通らない場所を歩くと色々なものが目に飛び込んできます。
多摩川河川敷の運動場には、野球だけではなく、テニスコートもあり、多様なスポーツの練習風景を見る事ができます。
丸子橋方面は、昔の巨人軍のグランドがあり有名でした。その名残の食堂やお店は未だに残っていて、何となく昭和の雰囲気を懐かしむことができます。
バスに乗ると、目線が高くなり楽しいこと!

バスで走ること10分で東横線多摩川駅に。

さて、ここでもいつかは行ってみたかった場所を思い付き、思い切って多摩川沿いの線路脇の小高い山にある浅間神社に上ってみました。

浅間神社は、富士講の神社です。富士山を信仰し、各土地の神を共に祀る神社です。

高台から眺める多摩川は壮大で、西の方を眺めると丹沢を望み、その先に富士山が見えるというわけです。

お天気は良かったものの西の方が霞んでいたため富士山を見ることはできませんでしたが、ここは富士を望む絶景の場所であること間違い無しです。

冬の晴れた午前中に、是非再度訪れる事にします。

楽しい午後のお散歩でございました。

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スポーツ選手の眼差し

2013年09月27日 | 第2章 五感と体感
昨晩はマー君が投げた9回にタイミング良く帰宅しました。

凄い眼差しでした。
獲物を捉えるために一厘、解りやすく言えば一ミリも動かさない焦点の合った強い眼差しがテレビ画面に映っていました。

私がスポーツ観戦が好きなのは、この眼差しを見たいからかもしれません。

美しい。

そして今度は安藤選手のフィギア。スポーツ選手というだけではない緊張感の中に一点を見据えた安定感が生まれている眼差しをしていました。人の成長は、経験踏まねば叶わないことを画面を見据えながら思いました。

結果の美しさは、背景と厚みが無くては平面的な綺麗さだけしか感じません。

修練と共に人として営む経験を積めば積むほど、美しさは深みを増していきます。

眼差しの先にあるイメージも関係するかもしれません。

自分がどうありたいのか。
自分は何が欲しいのか。
自分はどうしたいのか。

そのことを他者に感じさせる意志ある眼差しは、決して目の前に見えるものだけをしとめようとしても得られるものではないはずです。

意志の前に意思あればこそ…。

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萩の歌詠むいにしえ人

2013年09月26日 | 第2章 五感と体感
我が家の萩祭勉強会は、生憎の雨とはなりましたが、雨露の重さに一層しな垂れた萩の枝もまた風情があり、万葉集で読まれる植物№1を皆で持ち寄った料理を囲み、お花見を楽しみました。

いにしえの頃から暦が秋に成る頃から咲き出す萩は、道を歩いても山を歩いてもどこでも咲いている身近な花だったに違いありません。

秋風に揺られてそよぐ様子は、誰もが何かに例えたくなる「もののあわれ」を表現する媒体であったことも、人の自然な感情表現であったことも理解できます。

身近な植物であるからこそ、人の普遍背的な感情に共鳴できるのでしょう。

今朝は強い北風が吹いています。
大幅に大気の状態に変化を感じている朝です。

萩の歌詠むはいにしえ今もまた♪

季節が入れ換わり、木々の葉が色付く頃は、自らの心の風情も重ねるに相応しい時期でもありそうです。

一旦立ち止り、お茶を一服頂き、歌なぞ詠むと、心に凪がやってくるかもしれません。

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どっちを選ぶか?

2013年09月25日 | 第2章 五感と体感
昨日は、自分の生死に関わることの選択について色々と考えさせられました。

夏の疲れが具体的に身体に出始めるのは涼しくなる9月から10月だと教えられている通り、このところ体調不良の話題や病気の悪化、そして訃報が相次いで届いています。

そのような中、昨年重大な病気で、重圧的な選択を迫られ、その選択によって回復した某お医者さんに再会しました。
医師人生が始まったばかりの彼は、「大切なこと」を学ぶために私の通う某医院に飛び込み武者修行中でした。

その大切なこととは、「ほんとうに人を大切にし関わること。そして、それを医師として実践すること」です。
某先生の姿勢と技術を学ぶために一所懸命働いておられました。

先生方のそんな真摯な姿を眺めながら、「患者としてほんとうに幸せだなぁ~」と微笑ましく思っていました。

昨日は突然の再会に、驚きましたが、実家の医院で再スタートを切った若い先生の眼差しは、以前の希望に満ちたものよりも苦悩という経験を裏打ちした強さを持とうとする過程の眼差しをしておられました。

絶体絶命という岐路に立った時、自分の選択は正しく成されるだろうか?

「命」=「生きる」ことを自己実現(目標)に置き、何が何でもそれを達成するための選択は、苦渋などというものでは済まされないものだったと思います。

結局は、最後の最後は自分の意志と意思です。

誰かのために生きるのではなく、自分が生きるために生きるのです。

その本質的な問い掛けが苦渋している自分に降りてくるかは、なってみないと私自身解りません。しかし、本質的な問い掛けが出来るための準備はしていたいと思います。あとは、その場で経験している中での「自分自身の問答に委ねる」しかありません。

「何を選択するか?」

と云う問い掛けに「自分の信じていること」が根本にあることは、自分の中に後悔を生まない強さに繋がっていくように思います。

難しい問題ですが、根本にある信心とは何かを意識化することを健やかに生活しているうちにしておくことは、とても大切なことかもしれません。

奇しくも昨日の報道で比叡山の酒井師が亡くなられたことを知りました。千日回峰行を初めて行ったのは私が中学生の頃です。それ以降酒井師の成りをずっと追わせて頂いていました。50代で入山し、そこから回心していく姿を追うドキュメンタリーは当初話題になりました。数年前久しぶりに酒井師のお顔を拝見し、「ああ、この方はほんものなんだ。。。」と、生意気にも、そんな印象を持ちました。人生の岐路に立った時の自分の選択に誤りがあるかないかは、もしかしたら自分では無く他者が解釈するものかもしれない、とも、思いつつ、それでも「これで良いのだ、」と思いながら死んでいけたら、こんな幸せなことはないように思っています。

そのためには、本質的な事に逸れない選択をすることに喜びを持つ修行が、私にはまだまだ必要なようです。

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学校の文化祭

2013年09月24日 | 第2章 五感と体感
平素の学校の様子は、学校に通っていてもなかなか見渡せるものではありません。
何の囚われも無く学校の様子を感じるには、行事に参加することが一番近道かもしれません。

保護者や家族だけでなく、学校見学が目的の方もいらっしゃいます。
活気づいた学校を小学校を共に過ごした幼馴染の友達とのんびり廻りました。

今回は初めて「お父さんの焼きそば屋」に並んでみました。毎回長蛇の列なので遠目に眺めるだけでしたが、並ぶこと20分。秋晴れの下、汗だくになり、互いに掛け声を掛け合い気合入れながら焼きそば作りに専念する御父さんの様子は、学生時代に戻ったかのような楽しさを醸し出しておられ、娘のためというよりもご本人が楽しんでいらっしゃるように見受けられ、ほのぼのと眺めさせていただきました。
お父さん集団をぼんやり眺めていると、その中に男性の先生の姿も。ネームプレートを見ると、名字のみしか書かれてありません。職員のプレートを外し、生徒のお父さんと交わりながら働く姿も、「この学校らしいなぁ~」と、感心しました。

並んでようやくゲットした焼きそばは、学校を訪れたOGとお喋りしながら頂きました。
再会のお喋りも嬉しく、焼きそばのお味も美味しかったです。

講堂の聖歌隊のハンドベルや合唱を聴き、毎年盛況のダンス部の舞台も拝見し、大いに楽しみました。

学校の持つアイデンティティに心身を委ね、邁進する生徒さん方の姿は美しいものでした。

同時に学校の持つアイデンティティに心身を委ね、立ち止る生徒さんの姿も美しいのです。

それぞれの美しさに、それそれの個性の美を自ら見つけることができることを願いつつ。。。

お一人お一人がヒロインである生徒の皆様、そして保護者の皆様、お疲れ様でした~♪

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倍返しの最終回

2013年09月23日 | 第2章 五感と体感
あまりにも現実的で世間的な最終回でドラマは終わってしまいました。
マンガだとこの続きがあるのでしょうか?

ドラマであっても夢のような最終回を許さなかった倍返しの結末は、覆すような結末を安易に期待し、「現実では、こんなことありえないね、」と、言いながら笑ってドラマを見終える予定が、経済至上主義社会の流れるままのあまりにも現実的な想定内で終わってしまいました。

つまり、「倍返しは」、組織や社会秩序を保つには難しい感情を伴う行動であり、戦う必要があれば必要な人材でありましょうが、その人材を維持しようものなら会社組織の均衡を保つことはできないのです。

但し、半沢直樹自身の生育史による経験から目標にしていた倍返しは、彼の個人的な自己実現として達成を果たしました。それと会社組織と経営は別な問題なのです。

最後の台詞の北大路欣也さんの眼差しは、諌める事と愛する事が共存しているようなものでした。

眼力対決の様なドラマ演出でしたが、この眼差しを半沢直樹が理解できる日を思わず祈りました。

感情移入していく中で、積年の的(まと)であった敵への自己実現を果たした半沢直樹の怒りが解消されたとしたら、生育史で育まれた彼のエネルギーはどこに向いていくのか。。。それも見てみたいものです。

生育過程に育まれる人の怒りの沸点を思いながら結果的にサイコドラマを見終えることとなったわけです…(苦笑)

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秋の文化祭

2013年09月22日 | 第2章 五感と体感
日中は暑くても、朝晩はすっかり冷え込んできました。

今朝は、少しばかり開けた窓からひんやりした空気が流れ込み、目が覚めました。

我が家の萩は五分咲きというところでしょうか。連休明けから天気が悪くなるようなので、ちょうど我が家の萩祭勉強会あたりが見頃になりそうです。

学校の文化祭も先週あたりから始まっています。この週末は私の関わる学校の文化祭です。
二学期に入り、台風の影響も受け、急ピッチで準備が進められたことと思います。

今日は、活気づいた学校のお祭りに参加させていただき、楽しんで参ります。

OGの皆にも会えるでしょうか~♪

お手伝いに奔走されている保護者の皆様、お疲れ様です。

平素とは違う賑やかな雰囲気を味わう中に身を置くと、学校の持つアイデンティティが違う視点からまざまざと見えてきます。そのようなことを理解することを心がけるのも、学校に関わる私のお仕事でもあると思っています。
。。。固いことのようですが、一方から眺めているだけでは、全体は見えてきにくいものでしょうし、思い込みにも繋がります。
自分自身をフレキシブルに、、、と、思っていても、環境の中に身を置かなければ中々体感し経験できるものではありません。フィールドワークは、こんなところにこそ必要なワークなのです。

小学校で共に過ごした幼友達とお天気に恵まれた文化祭を楽しんでまいります。
ともかく、互いにどんな言葉が出る事でしょう~♪楽しみです~♪

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女川の秋刀魚

2013年09月21日 | 第2章 五感と体感
山元町訪問の宿泊は、今年から「ささえ愛山元」理事長の新居にお世話になっています。
津波の被害に遭った津波到達地点から数メートル上に上った場所に新居を持たれました。

山元町には宿泊施設が無く、震災当初は普門寺のご住職が「てらせん」を立ちあげ、地方からのボランティアを泊まれるようにしたり、津波の被害を受けた空き家がボランティアのねぐらになっていたりしていたようですが、ホテルに泊まるとなると山を一つ越えた角田市に行かないのないのです。
鉄道が分断された町は、ほんとうに隔離されることを震災直後からまざまざと思い知らされました。

これから数年かけて線路が移動し、常磐線が復旧します。町の皆さんは車が交通手段ですが、地方からのボランティアが集まりにくい条件が重なっていることが気になります。

さて、
話は変わりますが、今回はお初の秋刀魚を頂く機会に恵まれました。
元スタッフのUさんが、夜にわざわざ届けてくださったのです。
女川に住む御親戚から届いたとのこと。
12日は女川の初水揚げの日だったようで、幸運にもその初水揚げの秋刀魚を頂くことが出来たわけです。
脂の乗った秋刀魚のお味は、女川の皆さんの喜びのお味でもありましょう。思わず秋刀魚に手を合わせました。

横浜に戻り、家族にまだ秋刀魚を味あわせていないことを思い出し、昨日の夕食は秋刀魚にしました。
こちらは、まだ北海道で獲れた秋刀魚が主流のようです。

秋の味覚と東北のお味を懐かしみながら、水揚げの遅れた秋刀魚を当分の間楽しみたいと思います。


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山元町勉強会ご報告4

2013年09月20日 | 第2章 五感と体感
勉強会二日目は、「自分の旅を語る」がテーマ。

自分の旅とは、一体どんなものなのか?を考える前に、幸福感と幸福の条件の違いを意識化してみました。

自分が幸福になるための条件とは何か?

変えられない過去と現実の生活の中で思い描く自分が幸福になるための条件をこの二年半で整えてこられた方々もいらっしゃれば、そうでない方もいらっしゃいます。

幾らお金が必要か。
健康状態はどうか。
仕事はあるか。

これらについての条件は様々でしょう。

でも、

自分の幸福のための条件を満たすばかりに気を取られていると、「幸福感」という感情を自分が意識することを忘れてしまいます。

統御感    ---  錯乱
幸福感    ---  鬱
健康感    ---  身体症状
友好的感情  ---  怒り
平安感    ---  不安感

上記の幸福曲線とストレス曲線を見て、自分自身の状態を意識化していくことから、自分の幸福感を体感することを試みてみました。
言語化することは慣れていないと難しいので、幸福感を感ずる色を全員に語って頂くことにしました。

皆様の語りは、心打つものばかり。
その幸福感を携えながら「自分の旅」を語って頂いたのです。

語って頂いた内容は差し控えますが、「自分の旅」の概念やぱっと思い付く「旅」は、やはり幸福感を得るための旅をどの方も語っていらっしゃいました。

語ってくださった方々の話を聴き、幸福感が湧き出した方も多かったようです。

理想はいくらでも語ることはできますが、「自分が今現在体験している感情」を語ることは、何かの媒体無くしてはなかなか語ることはできません。

「旅」という媒体を通して、「自分の幸福感」という「体感」に繋がることが、今回の勉強会の私の水先案内人としての目標でした。

「今、自分が何をどう感じているか。。。」を意識化することも、理想と現実のギャップから起こる不安感の取り扱いを上手にしていくようです。

勉強会において、普段の生活の中で人前で言い難い事が自然に口から出てきた方もいらっしゃxったようです。

口から出てきた言霊を皆様が否定も肯定もせず聴かれていたことに、今までの学びの成果も感じさせていただきました。

勉強会を締めていただいた長持唄も生涯忘れないでしょう。
尺八作りをしていると時を忘れ、歳をとることも忘れてしまうと仰られたMさんの奏でる尺八の音色は、民謡の先生が唄う声に優しく添い、素晴らしいコラボレーションでした。
心から感謝申し上げます。

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山元町勉強会ご報告3

2013年09月19日 | 第2章 五感と体感
宮城県山元町、夏に高台移転を果たした「NPO法人ささえ愛山元」さんでの勉強会の報告です。

二日目

14日土曜日の日中はディサービス事業業務を行いながら、外では震災以降定期的に行ってきた「パラソル喫茶」を開催しました。
お天気に恵まれ、朝七時前から事業所の台所に立っていたSさんに合流し、味噌焼きおにぎりやお萩、豚汁を一気に作り、手慣れた様子で外にテーブルが並べられました。
スタッフやささえ愛のOBの皆さんと手を動かし、口を動かして仲間に入れていただくことはとても貴重な時間です。
近隣の皆様やスタッフの皆様とパラソルの下で語り合いながら食事を共にすることで、大震災から今日の思いや現状をお聴きすることもできました。

お昼過ぎに片づけを終え、勉強会の時間に余裕があったので業務も終了したスタッフの皆さん8人とワンボックスカーに乗り込み、現在の山元町の福島寄りの海岸線を案内していただきました。私自身、二年前に同じ場所に立ち茫然とした事を思い出しながら、車の中でそれぞれの経験や思いを口々に会話する皆様の言葉(言霊)は、壮絶なものでした。でも、二年半という月日が無くては語ることのできない言葉でもあり、具体的な様子を言葉に紡ぐ皆様の言葉に返す言葉も無くただただ聴き続けました。
坂元駅に残っていた打ちっぱなしの建物(トイレ)は取り壊され、中浜小学校の体育館も取り壊され、校舎だけが残っていました。その隣にあった墓地は更地となり、大きな石碑が設置され、この中浜で亡くなられた人々の名前が刻まれた石碑もありました。花が手向けられており、私達がその場に居る間も幾人かが車やバイクを降り、お参りしていました。
同行した方々も親しい人の刻まれた氏名を一つ一つ読み上げ、共に祈りを捧げました。

中浜から更に南に行くと磯浜漁港があります。ここも護岸工事中ですが、海沿いの山に上がっても津波の被害大きかったことに驚きました。5分ほど歩くと福島県です。未だ、道路は分断され、防波堤の工事が進められているだけで、荒涼とした風景が永遠に繋がっているのではないかと思うくらいの虚しさを感じました。
それでも道路脇の山に目を向けるとワレモコウや菊科の花が咲いており、季節の移ろいに安堵の気持を貰いました。

試験的に始まった蕎麦畑。去年よりも増えた田んぼ。イチゴ農家のハウスも随分増えました。
それでも、荒涼とした風景が多くを締めています。

常磐線の線路の移動位置も決まったそうです。

人の手が限られている中での復興を感じつつ、皆様が前に進んでいらっしゃる姿によき変化を感じさせて頂いたことも確かです。

二日目勉強会の内容はまた明日に♪

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山元町勉強会ご報告2

2013年09月18日 | 第2章 五感と体感
今回の勉強会も二日間、食事の時間を含め2時間ずつ取って頂きました。
短い勉強時間でありましたが、皆様が集中して講座に参加してくださったお陰で、とても内容の濃いものとなりました。

「生き甲斐の心理学教育普及」をする中で、他者を傾聴することと自分自身を傾聴することは同じであることを理解していただけたと思います。

理想と現実のギャップが不安感を生むこと。
傾聴ではその不安感、「感情」を聴くこと、そしてその感情に理解を示すことが大事であることをお話しました。
仮設住宅での傾聴ボランティアをしていらっしゃる方々の学びも目覚ましく、前回の勉強会で困っていらした限定された50分以内の時間内で傾聴することにもすっかり慣れ、感情を聴くことにより、聴く側の自分と他者の感情の混同による疲労が減り整理して活動出来ていること、そして何よりも傾聴は自分自身の勉強であることを自覚していらっしゃることを口々に言語化され、皆様の勉強熱心さに心動かされました。
実際に傾聴を続けることで成果を感じ、同時に活動されている皆様自身に喜びの感情が溢れていることをお聴きし、大変嬉しく思いました。

「人のために何かをする」ことの度合いは、なかなか難しいものです。
相手と自分との心地良い距離感を知っている人は、人のお話を上手に聴いていらっしゃるようです。

その距離感の度合いは、個性であるのでひとりひとり違います。

自分自身の不安感の取り扱い方法は、他者とは違います。
自分と他者は違うのです。
だからこそ自分を知るための学習をすることが大事なのです。

本当に腑に落ちる答えは自分の内から湧きあがってくるはずです。

一日目は、テキストを使いながら生まれてから今日までの経験により、考え方が育まれ、それが個性となり、湧き出してくる感情にも必ず意味があり、傾向があることを今までのおさらいを兼ねながら、今までの勉強会よりも具体的に行っていきました。

大震災から二年半という月日を生きてこられた方々が、それぞれの現実の中で、考え行動してきたからこそ、具体的な内容の勉強会が出来るようになってきたのだと思うと、感慨深いものがありました。

二日目の勉強会につきましては明日に。。。

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山元町の勉強会ご報告1

2013年09月17日 | 第2章 五感と体感
大きな懐の理事長Nさんに今回もお世話になりました。
今回で第四回となりました。

今までは福島から阿武隈鉄道で角田まで行き、そこから山元町に向かっていましたが、今回は常磐線が浜吉田駅行きに乗り(津波で流されましたが復活)一つ手前の亘理で降りました。

亘理駅は津波の被害には遭っておらず、人の乗り降りの多い駅であるのでタクシーも拾いやすい駅です。改札口に向かうと理事長Nさんがいらっしゃるではありませんか。日中は一時間に一本しかないので到着時間をお知らせしておいたのですが、申し訳ないと思うのもつかの間、車の中で半年分の近況をお聞きすることとなりました。

8月21日に開所式を行った新築の事業所は、二年前に再開した事業所よりも高台にあります。六号線を越え、宮城病院の大きな敷地の少し奥にあります。
津波の被害に遭い、元の事業所は柱だけが残り、その四カ月後には近くの家を直しそこで事業を再開。
多くの人々が高台に家を求めていることで長閑な町も地価高騰。
そのような中でようやく土地が決まり、工事が始まります。でも、今度は職人さんも資材も足りず、工期がどんどん延びていきました。
春に竣工する予定が夏へとずれ込み、ようやく完成したわけです。

ささえ愛山元さんに到着すると、デーサービスの真っ最中。台所では明日の近隣の方々と食事を共にするパラソル喫茶の準備で大忙し。私も早速いつのも黄色いエプロンをつけて、差し入れの山元町名物の昔懐かしの葡萄を洗い、つまみ食いをし、再会したスタッフの皆さんや初めてお会いするスタッフの皆さんのお仕事&お喋りの中に入れていただきました。

毎回勉強会は事業所の業務が終了してからです。
今回はお食事を先に頂き、そこから勉強会入らせていただきました。

2年半という月日が経ち、近況をお聴きしながら9月11日を迎えた後での心境を敢えて聞かせていただくことから勉強会が始まりました。
今までは、なかなか時間の経過による心境まではお聴きすることはできませんでしたが、今回は、「今」の心境に加えて、時間の経過と共に湧き出す心境を語って頂くことを大切にしました。

この続きは、また明日に^^.

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台風18号

2013年09月16日 | 第2章 五感と体感
宮城県山元町に二泊お世話になってきました。
2月以来にお会いする皆様を中心に勉強し、近況をお聴きし、パラソル喫茶で出会いもあり、お墓参りも果たすこともできました。
尺八の音色を求めて尺八を作り続けていらっしゃるMさんから畑で作ったみょうがを頂き、山元町名物のSさん手作りのシソ巻きを頂き、キャリーバッグに出会いの成果も一杯詰めて無事帰路につきました。

ところが家に帰ると台風がこれからやってくることを改めて知り、朝起きると京都や奈良、福井が大変なことに。。。
朝からずっと京都の様子が気になりテレビにくぎ付けとなってしまいました。

川の氾濫、土砂崩れ、家屋の損壊。。。

自然の脅威を目の当たりにし、成す術もありません。

山元町でのことは、ゆっくりと明日以降に書いていこうと思いますが、今回の勉強会で「好きな色が青と言えなくなった」と言葉にされた方のことを思い出しています。

東日本大震災から二年半。苺ハウスが建ち、海水が入った土地での田んぼも去年より多く、試験的に蕎麦畑も始められ、荒涼となってしまった広い大地に色が付き始めた事に喜びを感じました。もちろん一部の土地ですが。
今回の台風18号でハウスや実りの損害が無いよう祈るばかりです。

横浜は、嵐が治まりました。あれだけ揺れていた萩が今は落ち着いています。

大きな損傷無く、東北沿岸から早く嵐が過ぎ去りますように…

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