五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

言葉を声に出す

2017年09月29日 | 第2章 五感と体感

島左近の邸宅跡・井伊神社と龍潭寺のあたりに咲く彼岸花

言葉を声に出す                     2017年9月29日

言葉を飲み込んで、伝えたい相手に伝えられないと、煮え切れない気分となり、あまりにも我慢し続けていると、突発的に大声を出したり、怒ったり、強い感情が込み上げてきたりして、周囲を驚かせることとなる事があります。
平素、自分の気持ちを上手に言語伝達していないと、自分でも驚くくらいの強い情動が働いてしまうことがあるようです。

その情動さえも抑えてしまうと、鬱々とした状態に苛まれ、箱の中に閉じこもってしまうことにもなりかねません。

幼い時に、住む環境が変わったときに、今までの自分が当たり前だと思って使っていた言葉や、自己表現の仕方、考え方などが、通用しなかった経験がある場合、今までの自己表現が悪いものであるかのように、罪悪感を持ってしまう事があるようです。

住む環境が違えば、そこに住む人の傾向も違います。

私も、そんなことを数回経験しましたが、様子を見て、吟味する力を最初から持っていたわけではありません。特に5歳の頃に住まう環境と風習が激変した時に、体調不良という現象が続きました。思い通りに言葉を発する子供ではなかったので、まず、身体に現象が起きたのだと、後になってから気づきました。
思い通りに言葉を発せられない事にも、理由があり、黙って周囲を観察しながら、相手の出方を待つ子供は、大人から見ると、良くできる子供のように映っていたようです。

「心の内で、理想を高め、実際には行動できない」という図式が、いつしか私の性格として形成されていったように思っています。
随分後になってからそのことを受容できるようになり、ようやく自分を自分らしく表現できるようになってきたように思います。

言葉を声に出して言う。

ほんとうに伝えたいことを声に出して、しかるべき相手に言えても、相手がそれを聴き取れるか、という問題もあるわけです。

「自分らしく、流れのままに生きる」ということは、果たして叶うのだろうか、と、思いつつ、自分の中に潜んだ本音に近い言葉を声に出すことの尊さを思うのでした。
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面白いと思う

2017年09月28日 | 第2章 五感と体感


面白いと思う                         2017年9月29日

いと面白し

岩戸に籠り、ようやく出てこられたアマテラスオオミカミのお顔が、あまりにも白かったので、「おもて、白い!」と皆が驚いたことが、「面白い」という言葉の語源になっていることを何かの本で読んで以来、「面白い」という言葉に尊さを感じています。

今朝、「39億年前の岩石から生物の起源と分析できる化石を発見した」という内容のニュースを聞きました。
生命の起源の謎に迫るもので、まさに「面白い…」と心が動くのでした。

「自分は、なんのために生きているのか?」
そんなことを自問自答するとき、生物の起源という「はじまり」が、「私」という身体にも当然のことながら息づいていることを思うと、生命の連鎖に自分も一役買っている、といった壮大なミッションを担った一人としての役割を感じたりもするのです。

人間だけでなく、他の動物も、植物も、鉱物も、皆兄弟のようなものかもしれません。

たぶん、私自身、「面白い」と心動くハードルの高さが低いのかもしれませんが、それは喜ばしことなのだと思います。
森羅万象に目が向くと、道端の小さな花が咲いているのを見るだけでも、喜びを感じたり、餌をついばむ雀の姿にも心打たれたり・・・
喜びの感情も大事ですが、怒りや疑い、悲しみの心の動きも、自分を成すために、とても大事な感情でありましょう。
自分の感情の振れ幅を、「面白い」から意識化してみると、自分が平素、どんな心の動きで暮らしているかが見えてきそうです。

自分は何が面白いのだろう?
そんな問い掛けから、自問自答を始めるのも、面白いかもしれませんね。。。

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出合の言葉

2017年09月27日 | 第2章 五感と体感

龍潭寺 彦根

出合いの言葉                         2017年9月27日

朝起きて、
家事をしながら、朝食を取り、
いつものテレビやラジオを聞いたり見たりし、
仕事に出かけ、
勤めに励み、
帰りの電車で居眠りしたり、本を読んだり、スマホをしたり、
帰宅すれば、また家事が待っていて、
夕食を済ませたら、睡魔が遅い、
お風呂に入って、
はい、おやすみ。

というような日々が日常である場合、自分が使っている言葉は、あまり多いとは言えません。
私自身、仕事柄、多くの言葉と向き合っているつもりではいますが、それは「つもり」であって、自分の使う語彙力の無さを改めて痛感しています。

自分のいつもの生活から離れて、他者の言葉に耳を傾けることで、新鮮で心打たれる言葉に出合うと、心の中のお掃除ができるような、改まる体感を得たりします。
同じ言葉の繰り返しの中で、自分の心と向き合っていると、どうしてもマンネリになりやすくなりますが、そうなっていることにすら気づかなくなります。

はっとする初めての言葉との出合は、固くなっていた自己概念に風穴を開けられるようなものだと思います。

自分の世界とは違う人に会ったり、本を読んだりすることで、思いもかけない出合いの体感をもたらします。

「書を捨てて街に出よう」寺山修司の本の題名を借りつつ、
スマホを閉じて、外に出よう。。。ということをつらつら思うのでありました。


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彦根 佐和山巡り

2017年09月26日 | 第2章 五感と体感
彦根 佐和山を巡りました。



石田三成の佐和山は標高230メートルです。
写真の左方面に清凉寺と龍潭(りゅうたん)寺、井伊神社、大洞弁天があります。




井伊家菩提寺 清凉寺

この辺りは、石田三成家臣の島左近の邸宅跡でもあります。

龍潭寺も井伊家の菩提寺であり、浜松の龍潭寺の分寺。入り口には石田三成像が。




日本の造園学「園頭科」発祥の地でもあるそうです。


そして、そのお隣には、井伊神社


佐和山に連なる小高い丘には大洞弁財天
弁財天から琵琶湖方面正面には彦根城を望むことができます。


・・・
映画「関が原」の秀吉と三成の出会いの場として、天寧寺が撮影に使われています。
五百羅漢は圧巻です。
天寧寺は、上記の寺社とは少々離れていますが、車で移動すれば10分ぐらいかと思います。




石田三成所縁の場所は、すべて井伊家の菩提寺となっています。




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歴史を辿るワクワク感

2017年09月21日 | 第2章 五感と体感

日吉大社の葵

歴史を辿るワクワク感                     2017年9月21日

空を見つめて妄想することが好きな子供時代から、時を経てもその傾向は変わらないようです。
自分の意思で一人で電車に乗るようになったのは、小学二年生の時。転勤のため色々な乗り物で移動することも多かったせいか、一人で移動することは苦になるどころか、大好きな行為でした。それが今に至る事、半世紀(笑)。。。

昨日は、久しぶりに映画館で映画関が原を観ました。
司馬遼太郎の関が原を3分の1だけ読んでの映画でしたが、読んでおいたほうが、演出とセリフの理解が深まると思います。小説の架空の人物をさらに脚色した映画でした。
この映画の見どころは、何といっても生ロケ地です。
関が原は岐阜ですが、物語の中枢は京都と滋賀です。少し奈良も関わりますが、ロケ地として映画に登場した神社仏閣や風景がほとんど本物であることに驚きました。
特に滋賀は観光に繋がることに期待しているようです。
三成と秀吉の出会う場所は、彦根の五百羅漢の天寧寺。五百羅漢を背景にした撮影は圧巻でした。もちろん佐和山城の袂にある島左近の邸宅跡、龍澤寺、清凉寺も撮影場所。
湖東三山の百済寺と金剛輪寺も登場し、金剛輪寺は、徳川家康の陣として、内も使用していたように見受けられました。
京都は、東福寺の紅葉を見渡す廊下も登場し、名庭も惜しげなく使い、島左近が奈良に住む妻花野の父を訪ねる場面は東本願寺の渉成園であったようにも見受けられ、滋賀の日吉大社の禊の川で水を飲む三成も印象的でした。
今回伊賀の隠密として登場する初芽は、司馬遼太郎の小説とは違う設定ですが、彼女が潜む場所が、たぶん湖北の菅浦付近では?と、思いつつ、ワクワク感が止まらないまま映画が終わってしまいました。

戦国武将の天下分け目の合戦よりもはるか前、大海人皇子と大友皇子が戦う壬申の乱も関が原から始まります。大友皇子が果てたのは私の記憶では確か愛知川付近。映画ではその愛知川を京都の三条河原に見立てて、撮影が行われたようです。奈良の清滝から伊賀、桑名を経て関が原に向かった大海人皇子と後の持統天皇になる鵜野讃良(うののさらら)。うののさららは桑名で戦いが終わるまで滞留したはずですが、時空を超えた二つの天下分け目の戦いが、私の中にいつも重なり比較考察の対象になるのは、歴史好きな人であればありがちなことなんだ、と、改めて気づき、司馬遼太郎の小説の整理力のお陰で私の頭の中も随分整理されてきたことに感謝しました。

三成がどのように描かれるかも興味の一つでしたが、それよりもロケ地が勝っちゃったことに、自分でも自分の事が可笑しくて昨日からにやけております。

とりあえず、司馬遼太郎の関が原を今月中に読破せねば。。。


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秋分の気

2017年09月20日 | 第2章 五感と体感


秋分の気                            2017年9月20日

秋分の日が近づいてきました。
夜と昼の長さが同じである春分と秋分。春分は、いよいよ夏至に向かって上昇していく気を感じますが、秋分は、冬
至に向かっていくので、盛り上がるような気を求めるような感覚ではなく、落ち着きのある気を感じます。
一年間のバランスを身体が自ずと取っているようで、季節関係なくバタバタしていた若い頃とは少々違うようです。

四季の移り変わりをグラテーションのように風情を感じられた気候が、最近は、極端な気候に振り回されているようで、風情を感じる前に自分の身体の方が反応し、体調の変化を以前よりも感じるようになってきました。

そうはいっても、徐々に移り変わる四季の美しさをしみじみと感ずると「もののあはれ」も同時に感覚的に湧きたってくるのは、日本に生まれ育った者に、その空気に触れながら体感的に備わってきたということも言うことができるかもしれません。
身体で覚えているグラテーションのような体感を味わいたいと思う時期が、やはり秋であろうかと思います。
「こういう体感を感じたいから、この場所に立つ。」という、予測めいた体感を確信をもって言うことができ、それを実行するのが人の面白きところかとも思ったり。
こういう体感をその場で感じたい、という期待を実際に叶えることができた時に、真の満足感を得ることは、思いのほか生きていくためにとても大事な気の一つなのかもしれません。

秋分あたりに、一旦立ち止まり、冬至に向かって自分の速度を調整して、身体と心に相応しい暮らしを目指したいものです。

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気候の良い時に幸を重ねる

2017年09月19日 | 第2章 五感と体感


気候の良い時に幸を重ねる                2017年9月19日

三連休が明けました。
文化祭や仕事があり、普段通りの生活ではありましたが、久しぶりに昨日の午後は、積読の中で、今最も読まなくてはならない一冊を二時間で読み切りました。
どうも本を読む速度が速い特徴があるらしく、二時間を集中して本を読むことができると、満足度が高い気分になります。毎日、30分でも本を読みたいという気持ちはあるのですが、老眼という現象が、行く手を阻めるのです。
PC作業を長く続けていたり、テレビの画面を無駄に見ていたり、そんなことを続けていると目に悪い事に気づいてからは、夜は目を休める事に徹底するようにしています。それができないと、やっぱり、目からの疲れは避けられません。

昨日は、文字分量の少ない本を比較的丁寧に読み通せたことが、精神衛生の向上に繋がったらしく、身体の疲れも取れました。

体内の淀みが外に出ると、体内と体外の浸透圧が上手く働き、すっきりした感覚となります。

小さな幸を感じることの意識化を続けていくと、いつしか幸せ貯金ができている事に気付き、幸せ感が体内に溜まっていくと、負の感情になったときの回復も早くなるように思います。

夏の不安定な気候が身体に疲労を与えているこの季節、身体を休める事に心掛け、幸を重ねて、気分を明るくすることに努めたいものです。

良い塩梅の気圧の時こそ、心身の養生を促せそうです。
ご自愛くださいませ。


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反応の仕方、解釈の仕方

2017年09月17日 | 第2章 五感と体感

琵琶湖 唐崎神社 唐崎の松にて

反応の仕方、解釈の仕方                     2017年9月17日

先日の勉強会で、自分の喜怒哀楽や感情の振れ幅をそれぞれ言語化する時間を持ちました。
旧約聖書の中にも「喜びが深ければ深いほど悲しみも深い」というような事が書かれてありますが、この自分の振れ幅を意識化する毎に、このことが書かれている旧約聖書の詩編が頭に浮かぶのです。

自分がどのように反応して、
どのように解釈するか。

何らかのことが起こり、皆が同じことを体験しているのに、反応や解釈は人それぞれです。
他者の反応や解釈を間近に見たり、経験することで、自分の反応や解釈との差異を測ることで、同感したり、違和を感じたり、自分の感情が何かしら反応するのです。

他者の反応や解釈がやたらと気になりだしたら、まずは、自分の反応や解釈を自分自身のものとして捉えることができているかどうかを、意識してみると良いかもしれません。

自分の内にある「理想と現実」、「自己概念と感情」、「習慣化されている考え方と現状」にどのくらいの隔たりがあるかによって、湧き出す不安感や違和感が増えたり減ったりするようです。

自分を育んできた環境がどんな環境であったか。
両親や保護者の環境、生まれ育った地域の環境、社会の環境等、
「自分の考え方」や「自分自身の当たり前」がどのように育まれてきたかを、意識化してみることで、自分の反応の仕方や解釈の仕方が、具体的に自分の傾向として見えてくるのです。

すぐに慌てたり、過剰反応したり、すぐに疑ったり、すぐに動けずフリーズしたり、頭が真っ白になって行動する思考ができなくなったり、丸投げになったり、、、、

人生を生きていくと、色々な人に出会います。
今まで思ってもみなかった自分や他者の現象に驚くこともあります。

まずは、自分の反応の仕方や、考え方から紐解いてゆくと、エリクソンの人格形成論の理解も深まっていくように思います。


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決断の時

2017年09月15日 | 第2章 五感と体感



決断の時                       2017年9月15日

大きな決断の時は、結果は他者に伝えても、最終章の経過は口にしないことの方が多いように思います。
自分の内にある確信の終着点が見えてくると、案外腹が括られてきて、決断する時には、すっきりしているのです。
私の場合、すっきりとしない場合は、決断する時ではないので、先送りします。

あるいは、時が叶う、ということもあります。
自分の成長だけでなく、時代の変化や、身を置く環境を変えたことで、自分の決断に覚悟がしやすくなることもあるかもしれません。

でも、
自分の決断のためには、ある程度のシミュレーションが必要でしょう。
勘も必要でしょうが、勘の感覚を養うには、ある程度の経験の蓄積が大事で、養った経験が予測を立てる勘をいつしか育んでいるということです。
原初感情と云われている「怖い・怖くない」も、遺伝子に組み込まれた無意識の祖先の経験が膨大なデーターとなって自分に備わっているからこその感情であるように思います。

自分が生まれてから今日までの生育史のなかで、養われた勘が二つに一つの決断をするときの背景になっていることを意識しておくと、自分の傾向が自分自身で意識化されていくことにも繋がるようです。

自分のシミュレーションの現実吟味力が、どの程度のものかを信頼できる人に問うてみることができれば、少々心に余裕のある証でもあるかもしれません。


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芸術の秋

2017年09月14日 | 第2章 五感と体感

Louvre

芸術の秋
                           2017年9月14日

8月末に私が関わる江戸表具を愛する会が無事終了し、以降9月に入り、友人知人の作品展が目白押しです。
有名な画家の大きな展覧会を観ることも楽しみですが、小さな画廊で、親しい人の作品を拝見することは、別物の喜びがあります。
生まれてからずっと、絵の具の匂いで育ってきたせいか、自分の統御感を感ずる場所は、作品が陳列されている場所であったり、何らかの作業場やアトリエであったりするのです。
つくづく、絵や彫刻のある環境に身を置く自分は、幸せ感いっぱいだなぁ~と思うのです。

一つの仕事が片付くと、次にまたやり終えなくてはならない仕事が待っているので、頭の切り替えのためにもギャラリー巡りは欠かせないフレキシブルになるためのアイテムなのです。
好きな場所に身を置いて、好きな人と語る事は、明日への活力になる事間違いなしなのです。

自分の身を置く環境を変えて、心身改めつつ、他者の興味に入り込むと、新しい世界が自分の中に風が吹きます。
いつも、同じ事が自分の頭の中でぐるぐる巡っているだけでは、他者との関わりが滞りがちになります。
様々な人との出会いの話題が自分の引き出しを増やしていきます。
自分の内に留まっている悩みや迷いも、新しい概念が解決に至らすこともあるかもしれません。

2017年の後期、出会う人々との交わりの中で、元気の素の喜びを重ねてゆきたいものです。

9月16,17日は、関わる学校の文化祭です。お天気が心配ですが、16日土曜日にお昼前からウロウロしようかな、と、今から楽しみにしています。

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退行現象

2017年09月13日 | 第1章 意識と知覚

Louvre

退行現象                           2017年9月13日

あの日に戻りたい~♪
と、意識できていれば、温かい思い出を懐かしむ心の動きなのでありましょうが、幼い頃のあの時に無意識に戻って、お母さんに甘えたり、幼い頃の体験が、現在の経験よりも楽しすぎたことで、その頃に戻りたい現象が無意識に起こったりしていると、「防衛機制の退行」が思い浮かんだりします。
幼い頃の嫌な経験や思いが強かったりすると、それが防衛機制となって身体症状や行動に表出することもありそうです。
このような現象が我が子に起こったときに、現象を改めようとして、そればかりに焦点を当てても、的外れな事が多いように思います。
その上、なんで、そんなことになるのか?そんなことをするのか?を質問したところで、大抵の場合、本人が意識していないことの方が多いかもしれません。

自分の体と心は、自分以外の何物ではなく、一人きりです。でも、他者との関係を大切に育むことで補えることはたくさんあります。自分は独りの自分であることを意識していれば、問題を自分のものとして捉える事ができるはずですが、退行によって過去の自分にすり変えることで何かを補おうとしても、解決には至るどころか、どんどんと現実の自分を逃避に追い込んでしまいます。

10代までの生育史を育んでいる真っ最中の時期は、自立と退行の行きつ戻りつの時期でありましょう。
この時期に、退行も自立も、孤立感や苦しみ経験しながら、自己受容の体験できたら、きっと、成人になってから、自分の中にある解決の引き出しを見つける事が、意識に上がりやすくなるようにも思うのです。

自分に起きている現象や家族に起きている現象が、「もしや退行?」と、思い浮かんだとしたら、現象ばかりを咎めるのではなく、ロジャーズの6条件で温かく向き合うことで起きてくる本人の自己受容と自立を信じることが大切な向き合い方かもしれません。


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アイドルの法則

2017年09月12日 | 第2章 五感と体感

明智光秀の書状で新たな歴史の真実が垣間見えてきたということで、大津の日吉大社周辺の穴太積みの写真をアップしました。

アイドルの法則                    2017年9月12日

家に居る時にいつもFMラジオを付けています。
深夜放送の「ながら族」の癖は、たぶんずっと治りそうもありません。
週末、ラジオを聞きながら、印刷物の編集作業をしていると、あるベテラン?アイドルの女の子がラジオでナヴィゲーターと話している内容が面白くて、作業中断して聞き入りました。

今の世の中、可愛い子はたくさんいるし、アイドルになろうと思えば、昔よりも簡単になれるけれど、結局は、のし上がる情動の強さが大事で、それが無い子は無理、と、いうような、内容でした。
良くある話の内容なのですが、思い込みで現実吟味力に欠けていると世間の中、チェーンの外れた自転車を走らせようとしているようなものでありましょうが、
ある程度の条件を備えていれば、自己実現に向かって、焦点を絞って集中する、ということと同じことを言っているのでありましょう。

そのためには、自分の持っているセルフイメージが、「やればできる私」であったほうが自己実現のイメージを掴みやすいのですが、「やってもできない私」のセルフイメージあると、その囚われを解放することから始めなくてはなりません。
「どうせ、やってもできない私」というセルフイメージを中学生の時に植え付けられた私は、そのイメージから自分を解放するのにずいぶん時間がかかりました。というよりも、今もそんなイメージに囚われている節があるかもしれません。

子供を育てるのは、たいへんな事です。でも、幼児を育てている間は「うちの子は天才かもしれない」という親バカ心は、誰しも経験している事のように思います。
「やればできる」という情動を育む大事な時期に、育てる側が「どうせやってもできない」ことを呟きながら暮らしていれば、本人のセルフイメージもそのように育ちやすくなることは、自然な成り行きです。
反動形成的に、「やってもできないよ」と言うことは、避けてきた人生の後半、今更アイドルを目指すわけではありませんが、密かにあるらしい自分の負けん気の強さも大事にしたいと思うのでした。


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自他分離

2017年09月10日 | 第3章 無意識の世界


自他分離                           2017年9月10日

私の問題なのか。他者の問題なのか。

私の問題であるのか。親の問題であるのか?
子である自分の問題なのか?両親二人の問題なのか?
私の問題であるのか。子供自身が考えていく問題なのか?

つまり、「自己の問題であるのか?他者の問題であるのか?」これが混同していると、自分の望みなのか他者の望みなのかの判別が付きにくくなるようです。

親が子を育てる、また、子が親に育てられている時、そのあたりが混同しているからこそ、
子育てができるのかもしれません。
でも、親子が混同している時期はそれで良くても、子供が段々と社会に出向くようになっていくと、自分と他者の違いが段々といろいろな形で見えてきます。
いろいろな形で見えてきたものをどう感じ、解釈するかは、育てられてきた環境が比較考察する感情として湧き出してくるようです。
いつまでも、私とあなたを混同していると、あたかも私であるかのように、子供と向き合うようになりますが、子供も同じでしょう。親が今までの全てを考えてくれていたとしたら、当たり前のように親を当てにするわけです。
でも、学校に行くようになり、中学生ぐらいになると、様々な個性を意識し、自分と他者を比較考察できるようになっていきます。
その時に、独立した個性を育む力を備えていないと、他者が「一層怖い対象」となり、学校の中で居場所を見つけるのも苦労する事でしょう。

親子の上手な分離に、正しい答えは無いように思いますが、自他を分離することを人生の先輩である自分が先に気付いたら、自分の生育史で育んだ知恵を参考にすれば、それが自分自身のやり方として自信を持てば良いのかもしれません。
親や学校に反発できる子供は、自我に目覚め、無意識に自他を分離する作業過程であり、健やかに生育している証拠でありましょう。
「私は嫌われているかもしれない」という思い込みによる感情の表れも、自己と他者の分離を意識しているからこその感情でありましょう。

答えを与えてくれる他者よりも、自分で探す答えを共に歩いてくれる身近な人に出会えたら、きっと、生涯のよき友になるのではなかろうか、と、思います。
自他分離の扉を開くと、自由意思と自己責任から自立の感覚が見えてくるかもしれません。


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9月5日 鎌倉腰越講座
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10月13日から15日 町田ワークショップ

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9月15日13:30~15:30雪谷校
9月22日10:30~12:30たまプラーザ校

10月8日日曜日 八王子市主催講演会 詳しくは八王子市のホームページをご覧ください。

(NPOキュール会報もしくは東急セミナーBEのホームページをご覧ください)




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亀の子束子

2017年09月08日 | 第2章 五感と体感

亀の子束子 キーホルダーはお友達から頂いたもの。



亀の子たわし                          2017年9月8日

先日、知人の個展に行きがてら、千駄木から根津を散策しました。
上野の美術館の帰りに上野駅でなく、谷中の風情を楽しみながら歩くことはあるのですが、いつも行き当たりばったり。今回は土地に詳しい友人に案内して頂いたので、A地点とB地点の繋がりの道筋がようやく理解することができました。

千駄木から根津の間にくねくねとした蛇道があり、昔ながらの家並みが微かに残っている場所だそうで、そこを小豆アイス最中を食べながらふらりふらりと歩いていくと、束子で誰でも知っている亀の子束子屋がありました。亀の子束子のサテライトショップのようで、小さな家を改装した小さなお店です。

表装では、棕櫚(しゅろ)の刷毛は、裏打ちするのに欠かすことの出来ない刷毛で、今や、良いものを買おうとすると7,8万円はします。24,5年ぐらい前に私が道具をそろえた時も、刷毛だけで7万円近くかかったことを記憶しています。その時の棕櫚刷毛の値段は3万円前後でした。
その棕櫚刷毛は今だ健在で、壊してしまったら大変な出費になるので、手入れに気遣いながら使用しています。
そんなわけで、棕櫚は私にとって、とても大事な道具の素材なのです。

そして、同時に欠かせないのは、亀の子束子です。台所のシンクを磨いたり、雪平鍋や鉄鍋を洗うときは、必ず亀の子束子が登場します。
これも、棕櫚刷毛同様、使い終わったら水を切り、なるべくぶら下げて水分を落としておきます。
棕櫚のチクチクした肌触りも好きで、亀の子束子には、とても愛着を感じています。

亀の子束子のお店には、新素材のスポンジなども置かれていて、新たな使い道を工夫した棕櫚製品がたくさん並んでいました。
今回は、いつも買う安価な束子でなく、細めの棕櫚を使った高級束子を購入してみました。
ちょっとお高いですが、使い心地が楽しみです。亀の子束子のパッケージが素敵なので、まだ、飾ってありますが、今使っている束子が古くなるまで暫く待ちます。

今度は亀の子束子本社工場で、亀の子束子作り体験をしようと思います。

台所であろうが、表装であろうが、やっぱり昔ながらの物に目を引きます。
長年使える道具を大事にしていきたいものです。
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知恵を育む

2017年09月07日 | 第2章 五感と体感

夏の夜の龍口寺。日蓮さんが処刑される寸前で逃げ延びることの出来た場所で、日蓮宗にとってお参りに欠かすことの出来ないお寺です。場所は鎌倉腰越 江の島のたもとです。

知恵を育む                          2017年9月7日

朝ドラの「ひよっこ」の白石加代子演ずるお富さんは、赤坂一の美人芸者で、隠居生活は愛する人がプレゼントしてくれた家でアパート経営しながら日々を暮らしています。
そのお富さんが、自分の愛する人が亡くなる瞬間を体感で感じ、葬儀の日、池上本願寺の手前まで行き、手を合わせて帰る、という脚本でドラマが進みました。
上手な脚本だな~と思いながら、毎日感心して見ているのですが、日蓮宗の大本山である池上本願寺は、政界、財界で活躍した人々のお墓がたくさんあります。
丁度、ひよっこのドラマの時代1969年は、昭和44年。ちょうどその時期、私の母の叔母が池上本願寺の管主に嫁いでいたため、祖母は10月の御会式(おえしき)には、必ず手伝いに入っていたそうです。
一方、私の父は大森生まれで戦争中に伊東に疎開するまでは池上本願寺のあたりが遊び場だったそうです。当時の門前は風紀も悪く、親からは「絶対に行ってはいけない」と、言われていたにもかかわらず、怖いもの見たさでよく門前を覗きに行ったそうです。

母方の祖母が私11歳の時に亡くなった際の葬儀に、紫の衣を纏った僧侶が二人、高円寺の普通の民家に上がり、お経を唱えてくださったことを鮮明に覚えています。未だに入られてきた瞬間の様子が目に浮かびます。そこで初めて「気高さ」を体感したように思います。
ドラマの時代性が私の生育史と重なるので、思い出されてこなかった記憶もぽつりぽつりと蘇ってくるから不思議です。

朝ドラのお富さんは、池上本願寺の門前町を抜けて階段を上る手前で手を合わせたのか、上り切ったところで手を合わせたのか、それは分かりせんが、二人で訪れた旅先の景色や食べ物を次々と思い出し、幸福感に浸る彼女は、理想的な知恵者であることをしみじみ感じます。
心理学者エリクソンの「8つの人格形成の発達について・テキスト139ページ」の「知恵」とは、まさにこういうことだと思うのです。

幸福感の蓄積は、老いていく自分の貯金のようなもので、それを思い返し過去の幸福感を取り戻したい、ということではなく、自分の幸福感の貯金を事あるごとに思い出してその幸せの体感を思い出すことは、心身が思うように動かなくなった時の大事な知恵の一つのようにも思います。私もお富さんを目指したいものだ、、、と、思いながら、今日もドラマの展開を愉しみます。
どんな知恵を育んでいるかは、自分が命を閉じるちょっと前に分かることで、今は、まだ、ひたすら幸福感の貯金をしている最中であると解釈しています。
どんな幸福感が自分の知恵として思い出されるかは、平等院鳳凰堂の雲中供養菩薩が私の目の前に次々と現れてくるまでのお楽しみと致します。

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