「オリエント急行殺人事件」や「アクロイド殺人事件」と並ぶ傑作推理小説です.
上の二つの小説を読んだのは学生時代です.30年以上前です.
どちらも,アッといわせるトリックで,目いっぱい楽しませてくれました.
「ABC...」はそのうち読もう,読もうと思っていたのですが,いつの間にか30年も経ってしまいました.
さて,舞台はイギリスです.でもストーリーの説明はやめときます.
何を説明してもネタばれになりそうで...
いつもながらポアロの切れ味鋭い推理にワクワクしながら一気読みしました.
クリスティの魅力は,やはりトリックの奇抜さと鮮やかさでしょうね.
男性作家だとまるでジグソーパズルのような緻密な組み立てのトリックを構築することが多いのですが,彼女の場合,意外性というか,犯人はAでもBでもCでもなくて,...やっぱり説明は難しい.
しかも,小説ひとつひとつのトリックが全く違う.世界が違う,というくらい違います.この予想できない意外性が魅力の一つですね.
ただ,ポワロが,語り部であるヘイスティングズを小ばかにしたような台詞を言うことが再三見うけられますが,これはちょっと不快です.しかし,実はそれもクリスティの計算のうちなんです.そのやりとりが重要な伏線になっていることが多いんです.
アガサ・クリスティを楽しむ最良の方法は,プライドを捨て,ヘイスティングズと同じ烏合の衆の一人になりきって,ポワロの種明かしを待つことでしょう.
なお,アガサ・クリスティのトリックについて「推理小説のルールに反する」という理由で批判する向きがあるようですが,とんでもない見当違いだと思います.「推理小説のルール」なんて誰が決めたんでしょうか?
要は,面白いか/面白くないかが勝負のはずです.面白ければ本が売れるし,面白くなければ売れない.売れなければ淘汰されるだけの話でしょう.
未だに世界中にファンがいるということは,「推理小説のルール」なんてものは意味がない,ということを世界中の推理小説ファンが認めているということではないでしょうかね.
とにかく,密度の濃い,久しぶりに味わうサーロインステーキのような,ひと時を与えてもらいました.
上の二つの小説を読んだのは学生時代です.30年以上前です.
どちらも,アッといわせるトリックで,目いっぱい楽しませてくれました.
「ABC...」はそのうち読もう,読もうと思っていたのですが,いつの間にか30年も経ってしまいました.
さて,舞台はイギリスです.でもストーリーの説明はやめときます.
何を説明してもネタばれになりそうで...
いつもながらポアロの切れ味鋭い推理にワクワクしながら一気読みしました.
クリスティの魅力は,やはりトリックの奇抜さと鮮やかさでしょうね.
男性作家だとまるでジグソーパズルのような緻密な組み立てのトリックを構築することが多いのですが,彼女の場合,意外性というか,犯人はAでもBでもCでもなくて,...やっぱり説明は難しい.
しかも,小説ひとつひとつのトリックが全く違う.世界が違う,というくらい違います.この予想できない意外性が魅力の一つですね.
ただ,ポワロが,語り部であるヘイスティングズを小ばかにしたような台詞を言うことが再三見うけられますが,これはちょっと不快です.しかし,実はそれもクリスティの計算のうちなんです.そのやりとりが重要な伏線になっていることが多いんです.
アガサ・クリスティを楽しむ最良の方法は,プライドを捨て,ヘイスティングズと同じ烏合の衆の一人になりきって,ポワロの種明かしを待つことでしょう.
なお,アガサ・クリスティのトリックについて「推理小説のルールに反する」という理由で批判する向きがあるようですが,とんでもない見当違いだと思います.「推理小説のルール」なんて誰が決めたんでしょうか?
要は,面白いか/面白くないかが勝負のはずです.面白ければ本が売れるし,面白くなければ売れない.売れなければ淘汰されるだけの話でしょう.
未だに世界中にファンがいるということは,「推理小説のルール」なんてものは意味がない,ということを世界中の推理小説ファンが認めているということではないでしょうかね.
とにかく,密度の濃い,久しぶりに味わうサーロインステーキのような,ひと時を与えてもらいました.
クリスティーは、読んだ事がないんです。まるで双頭の鷲のように語られている(そう思っているのは、わたくしだけ?)ヒッチコック監督作品も、観た事がない。
なんだかですね、有名なのは分かってるんですけど、とっつきにくいと言うか・・・。
中学生の頃は、江戸川乱歩とか、怪盗ルパンとかシャーロック・ホームズとか、よく読んでたんですけれど。
そうですか、サー・ロイン・ステーキですか。王様に「サー」の称号をもらったお肉の様ですか。それは濃いそう・・・・・。
今度余裕のあるとき、また読んでみますです。
今回紹介されていた本は本格推理小説なので、
コメントを残したくなってしまいました。
僕はそれに「そして誰もいなくなった」を加えた4冊を読んでいます。
作品が出た当初は問題になっていたようですが、今では彼女の作品は「本格推理小説」というふうに認識されているのではないでしょうか。つまり、「ルールに則って書いた推理小説」ということです。
アガサ・クリスティが評価されているのは、ルールを守りつつ、今までにないトリックでもって読者を騙した、ということなんだと思います。
僕は推理小説の魅力というのはルールがあるからだと思います。読者と作者との知恵くらべのゲームということです。ゲームにはルールが必要ですから。
「推理小説のルール」というのは人によって違うみたいですけど。僕の思うルールはちょっと厳しいかもしれません。
すいません、長くなりました。
実は,私は,逆にホームズやルパンをほとんど読んでないんですよ.
いつか,まとめて読んでみたいとは思っているんですが,なかなか踏ん切りがつかないです.
私が見た評価はちょっと古いものだったようですね.
そうそう,「そして誰もいなくなった」を忘れていました.
これも外せませんね.
おっしゃるようにアガサクリスティの魅力は今まで誰も気が付かなかったトリックを持ってくることですね.修正や延長ではなくて,全く新規のアイデアである点がすばらしいことだと思います.