書く仕事

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高速水着

2008年06月15日 11時16分19秒 | 日記
日本水泳連盟が,北京五輪では,従来の契約にとらわれず,選手が水着を自由に選択できることを決定しましたね.
先日のジャパンオープンで,あれだけ日本記録がバンバン出ちゃうと連盟としても動かざるを得ないでしょう.
とどめを刺したのが最終日の北島康介選手の世界新記録です.

困ったのは,ミズノをはじめとする日本の契約メーカたち.

法律的なことを言えば,契約は契約ですから,連盟の決定に異議を申し立てるか,違約金を請求することは当然の権利です.

しかし,そこが日本という国.

国民感情というか,世論を敵に回しては,逆に売り上げにも影響するわけで.

苦渋の決断で,「黙認」ということになりました.

各社の社員さんたちは,悔しくて夜も寝られなかったのでは?

それにしても,スピード社の水着はすごいですね.

今までは,とにかく水の抵抗を少なくするために,水との摩擦を減らす「素材開発」が課題でした.
ところが,スピード社は発想を変えた.
もともと,水の抵抗は,体の凸凹つまり,筋肉や骨の出っ張り部分に原因があるので,その「原因自体を隠す」水着を作ってしまうというアイデアですね.

これは,我々,研究開発を仕事とする人間にとって,大きな示唆を与えてくれます.

発想の転換というのは,こういうことなんですね.
勉強になります.

スポーツの世界も科学技術が時々パラダイムの転換をもたらします.

私の印象に残っているのは,長野冬季オリンピックの直前に,スピードスケート用の新しいスケート,「スラップスケート」が開発されました.

従来の刃(ブレード)を固定した方式ではなくて,足を上げた時に,くつだけが「ばね」で後ろへ浮き上がり,刃の氷への接触時間を長くすることで,スピードが出るようにしたのです.

これをいち早く採用し,五輪に臨んだ清水宏保選手が金メダルを獲得したわけです.

選手の努力,コーチングの工夫,「道具の進化」,この3つが揃って初めてメダルが獲得できるということなんでしょう.

なんだか,プロジェクトXの世界ですね,まるで.


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