書く仕事

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「梟のシエスタ」伊与原 新

2016年05月11日 00時16分47秒 | 読書
「梟のシエスタ」伊与原 新


この著者の作品は初めて.

ふふふ,と笑いながら楽しく読めた.

なぜかというと,ある地方大学の学長選挙にからむお話なもんで,大学内のいろいろな場面の描写が私の日常と重なってしまうからだ.

〇〇委員会での仕事の押し付け合いとか,センター試験の監督が地獄だとかね.

また,主人公が面白い.語り部は「私」こと,吉井助教と,もう一人は通称フクロウと呼ばれる袋井准教授のダブルキャストね.

吉井の方は,なかなかデキるんだけど,基本真面目で嘘がつけないタイプ.しかも.今の上司(教授)とうまく行かなくて,他大学の教員公募に毎月のように応募している.
この辺もニヤリとさせる.
一方の,袋井は,そうですねえ,どう表現すべきか? チームバチスタの白鳥と,奥田英朗さんの空中ブランコやインザプールに出てくる伊良部医師を足して2で割ったようなキャラ.想像できないすね.

まあ,気になったら読んでみてください.
続編を匂わせる終わり方なので,次が出ていないか探してみます.
妙な誉め方ですが,登場人物の名前の付け方が巧みです.